結論

SIerで身についた要件定義・設計書・テスト・調整の力は、次の職場でもそのまま仕事の土台になります。SES事業とSI事業の両方を持つ会社なら、上流から納品までを持つ仕事と、顧客の開発チームで技術と業界の幅を広げる仕事の両方に、その力を生かせます。

この記事でわかること

  • SIerで身につく7つの力と、SI事業・SES事業それぞれで生きる場面
  • 1〜3年目・4〜6年目・7年目以上で評価されやすいことと、jobtag の「3年目」「5年目」の記述
  • 経験の棚卸しの7つの観点と、転職理由別に求人票・面談で確かめる6項目

2026年10月22日更新|厚生労働省 jobtag・一般職業紹介状況・雇用動向調査、JISA、IPA の公開データで確認

SIerで身についた力を、両方の事業で生かす

SIerで身についた7つの力

要件定義設計書テスト顧客との調整業務知識品質の作法プロジェクト管理

↓ そのまま持ち込める

SI事業:上流から納品までを持つ = 深さ

  1. 1要件定義
  2. 2基本設計・詳細設計
  3. 3実装・テスト
  4. 4納品・保守

自社で引き受けた開発を、顧客と話すところから担当する

SES事業:顧客の開発チームに参画 = 幅

新しい技術別の業界大規模な開発別の進め方

→ → →

プロジェクトごとに技術と業務が変わり、経験の幅が広がる

⇄ 両方を持つ会社なら、深さと幅を行き来できる

SIerで積んだ工程の経験はSI事業で、技術と業界を広げたい気持ちはSES事業で生きる。どちらか一方を選ぶのではなく、両方を行き来する働き方がある

確認日:2026年10月22日に確認。職業の記述と有効求人倍率は厚生労働省 jobtag「システムエンジニア(受託開発)」「プロジェクトマネージャ(IT)」、職業別の有効求人倍率は厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」、産業別の離職率は厚生労働省「令和7年雇用動向調査」、情報通信業の就業者数は総務省統計局「労働力調査(2025年平均)」、業界の採用と売上構成は情報サービス産業協会(JISA)「2025年版 情報サービス産業 基本統計調査」、DX人材の過不足は IPA「DX動向2025」、開発者のAI利用は Stack Overflow「2025 Developer Survey」を、確認日に開いて引用しています。「生きる場面」「評価されやすいこと」「棚卸しの観点」は、SES事業とSI事業の両方で経験者と一緒に働いている会社としての整理です。

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「SIerからの転職|身についた力が生きる場面と、SESとSIの両方を持つ会社」

数字で見る、SIerの経験者の今

SIerの経験者が担ってきた仕事は、公的データで見ても、求められ続けている仕事です。

2.54倍システムエンジニア(受託開発)の有効求人倍率令和7年度。厚生労働省 jobtag
1.33倍情報処理・通信技術者の有効求人倍率(令和8年8月)職業計は1.06倍。常用(パート含む)。厚生労働省「一般職業紹介状況」
85.1%DXを推進する人材の「量」が不足している日本企業「大幅に不足」「やや不足」の合計。IPA「DX動向2025」
46.3%JISA 300社の売上に占めるSIサービス2024年度。1991年度は約20%。JISA「2025年版 基本統計調査」
2.86人JISA 300社の中途採用(従業員100人あたり)2024年度、7,995人。中途退職は4.0人(1992年度は12.0人)
10.4%情報通信業の離職率(2025年)全産業は13.7%。就業者は302万人で前年から10万人増
項目 数値 出典
jobtag システムエンジニア(受託開発) 有効求人倍率2.54(令和7年度)。就業者数389,760人(令和2年国勢調査) 厚生労働省 jobtag
jobtag プロジェクトマネージャ(IT) 有効求人倍率1.6(令和7年度) 厚生労働省 jobtag
職業別の有効求人倍率(令和8年8月) 情報処理・通信技術者1.33倍、職業計1.06倍(常用・パート含む) 厚生労働省「一般職業紹介状況」参考統計表6
DX人材の「量」 日本企業の85.1%が「やや不足」「大幅に不足」(2025年2〜3月調査) IPA「DX動向2025」図表3-1
JISA 主要300社 SIサービスの売上比率46.32%(2024年度)。従業員279,677人、うちITエンジニア74.7%、平均年齢41.2歳。中途採用7,995人(100人あたり2.86人) JISA「2025年版 基本統計調査」
産業別の離職率(2025年) 情報通信業10.4%(入職率13.6%)、産業計13.7%(入職率14.7%) 厚生労働省「令和7年雇用動向調査」表4-2
情報通信業の就業者(2025年平均) 302万人(前年から10万人増) 総務省統計局「労働力調査」表Ⅰ-8

読み方は3つです。

  1. SIサービスは業界の売上の中心。 JISA 300社の売上の46.3%がSIサービスで、1991年度の約20%から大きく増えました。SIerで積んだ工程の経験は、業界の中心にある経験です。
  2. DXを進める人が足りない。 IPA の調査で、日本企業の85.1%がDXを推進する人材の量が不足していると答えています。顧客の業務を聞いて仕組みにしてきた経験は、この仕事に直結します。
  3. 経験者を迎える動きが続いている。 JISA 300社の中途採用は100人あたり2.86人(2024年度、7,995人)です。中途退職は4.0人で、1992年度の12.0人から下がりました。

SIerで身についた7つの力と、次の職場で生きる場面

SIerで身についた力は、7つに分けると、SI事業とSES事業のどちらで、どう生きるかがはっきりします。jobtag はシステムエンジニア(受託開発)の仕事の流れを、顧客へのヒアリングと要件定義から、基本設計、詳細設計、プログラマーへの依頼と工程の管理、単体・結合・総合のテスト、受け入れと導入、保守までとしています。この流れの中で毎日していたことが、そのまま次の職場の仕事の土台になります。

身についた力 SIerでしてきたこと SI事業で生きる場面 SES事業で生きる場面
要件定義 顧客の業務を聞き、何を作るかを決めて文書にする 自社で引き受けた案件の最初の打ち合わせから担当する 顧客の開発チームで、仕様の意図をくみ取って確かめる
設計書 基本設計・詳細設計を読み、書き、レビューを受ける 設計書を自分たちで書き、納品物として仕上げる チームの設計書の書き方に早くなじみ、読み違えが少ない
テスト 単体・結合・総合テストの観点を決め、結果を記録する 受け入れテストまでの計画を組む テスト工程を任されたとき、観点の抜けを防ぐ
顧客との調整 仕様の変更、納期、優先順位を顧客と話す 顧客との窓口になる 顧客の担当者と直接話す場面で、話の筋道を立てる
業務知識 金融・製造・流通・公共などの業務の流れを覚える 同じ業界の案件で、聞く前に論点が分かる 同じ業界のプロジェクトに参画したとき、立ち上がりが早い
品質の作法 レビュー、記録、手順書、変更管理を守る 納品の品質を自分たちで担保する チームの決まりを読み取り、同じ水準で作業する
プロジェクト管理 進み具合、工数、課題、リスクを管理し報告する リーダーとして計画と進み具合を持つ チームの中で自分の作業と報告を自分で回す

上流要件定義・設計書

SI事業では最初の打ち合わせから、SES事業では仕様の意図を確かめるときに生きる

品質テスト・品質の作法

どちらの事業でも、観点を決めて記録する習慣がそのまま評価につながる

人調整・業務知識・管理

SI事業では顧客の窓口とリーダーに、SES事業では立ち上がりの早さに表れる

設計書の種類と、工程ごとに何を書くかは、関連記事「設計書の種類一覧|基本設計・詳細設計の成果物早見表」で扱っています。

年数別に評価されやすいこと:1〜3年目・4〜6年目・7年目以上

SIerで何年働いてきたかによって、次の職場で評価されやすい経験ははっきり変わります。jobtag はシステムエンジニア(受託開発)について「最初は与えられた開発の一部を担当し、一般的には3年目頃には一人で詳細設計を書けるようになる。」「5年目頃には基本設計を含め開発全体ができるようになる。」と書いています。この記述を目安に、年数ごとに整理します。

1〜3年目

工程を一通り経験したこと

実装とテストを自分で回した経験、設計書を読んで作った経験、詳細設計の一部を書いた経験。どの工程に、どの立場で関わったかを言えることが評価の中心です。

jobtag:3年目頃に一人で詳細設計
4〜6年目

設計を任された経験と、顧客と話した経験

詳細設計を一人で書いた経験、基本設計に関わった経験、顧客との打ち合わせに出た経験。後輩のレビューをした経験も、この時期に評価されやすくなります。

jobtag:5年目頃に基本設計を含め開発全体
7年目以上

開発全体とチームを持った経験

要件定義から納品までを通して見た経験、リーダーとして計画と進み具合を管理した経験、特定の業界の業務を深く知っていること。技術を深める道と、管理を担う道のどちらでも経験が生きます。

jobtag:基本設計ができるとリーダーとして仕事の管理も
年数 jobtag の記述(要約・引用) 評価されやすいこと 棚卸しで書き出すこと
1〜3年目 「最初は与えられた開発の一部を担当し」「3年目頃には一人で詳細設計を書けるようになる」 工程を一通り経験したこと。実装・テストを自分で回したこと 関わった工程、使った言語とフレームワーク、テストの観点を決めた経験
4〜6年目 「5年目頃には基本設計を含め開発全体ができるようになる」 設計を任された経験。顧客と話した経験。レビューした経験 書いた設計書の種類、顧客との打ち合わせの回数と役割
7年目以上 基本設計ができると「開発チームのリーダーとして仕事の管理も行うようになる」。PMは「システムエンジニアなどとして情報システムの構築や運用を経験した者が就くことが多い」 開発全体とチームを持った経験。業界の業務知識 チームの人数、管理した期間、業界と業務、判断した場面

7年目以上でプロジェクトの管理を支える役割に関心がある場合は、関連記事「PMOの役割とPMとの違い|業務内容一覧と支援型・管理型の成果物」で扱っています。

経験の棚卸し:工程ごとに7つの観点で書き出す

転職を考え始めたときにまずできるのは、自分の経験を工程ごとに書き出し、どの力がどの場面で身についたかを言葉にすることです。ここでは選考の答え方ではなく、自分の経験を見える形にする観点だけを並べます。

  1. 1要件定義顧客の話を聞く場にいたか。要件を文書にしたか、読んだだけか
  2. 2基本設計画面・帳票・外部連携・データのどれを書いたか。レビューで何を指摘されたか
  3. 3詳細設計一人で書いたか、一部を書いたか。どの単位(画面・処理・バッチ)で書いたか
  4. 4実装言語、フレームワーク、データベース、どの規模の機能を作ったか
  5. 5テスト単体・結合・総合のどれを担当したか。観点を自分で決めたか
  6. 6納品・受け入れ受け入れテストや導入の支援に関わったか。手順書を書いたか
  7. 7保守・運用と管理障害の対応、改修、進み具合や課題の管理を担当したか

最後の6つ目が言葉になると、次の職場で確かめることも決まります。上流をもっと担当したいならSI事業、技術や業界の幅を広げたいならSES事業、その両方なら両方を持つ会社、という形で、選び方の軸がそのまま出てきます。

SES事業とSI事業の両方を持つ会社という選択肢

SES事業とSI事業の両方を持つ会社では、SIerで身についた力を、上流から納品までを持つ仕事と、技術と業界の幅を広げる仕事の両方で使えます。SI事業は自社で開発を引き受け、要件定義から納品までを自分たちで担当する形です。SES事業は顧客の開発チームに参画し、そのチームの一員として設計・実装・テストを担当する形です。

SI事業で持てること

顧客と話すところから、要件定義・設計・実装・テスト・納品まで通して担当する

設計書と品質を、自分たちの手で納品物として仕上げる

SIerで積んだ工程の経験とプロジェクト管理の経験が、そのまま役割になる

SES事業で広がること

プロジェクトごとに技術が変わり、触れる言語・フレームワーク・クラウドが増える

別の業界の業務を知り、業務知識の幅が広がる

規模や進め方の違うチームで働き、設計書やテストの作法の引き出しが増える

SIerで積んだ経験工程・品質・調整・業務知識
SES事業で幅を広げる新しい技術と別の業界のプロジェクトに参画
SI事業で深さを持つ広げた技術と業務知識で、要件定義から納品まで
また幅へ、また深さへ両方を行き来して、技術と上流の両方を積む

両方を持つ会社の良さは、どちらか一方に決めなくてよいことです。SIerで上流を経験してきた人は、SES事業で新しい技術に触れたあと、その技術をSI事業の要件定義や設計で使えます。実装やテストを中心に積んできた人は、SES事業で経験の幅を広げながら、SI事業で設計から納品までを通して担当する機会を持てます。求人票では、両方の事業があるか、どちらの案件にどう関わるかが書かれているかが目安になり、書かれていなければ面談で聞けます。

未経験から入る場合のSES事業の会社の仕事と研修は、関連記事「SES事業の会社に未経験で入るには|仕事・研修・1年目と、SI事業もある会社の良さ」で扱っています。

転職理由別に、求人票と面談で確かめること

転職を考える理由を「次にしたいこと」の言葉に置き換えると、求人票と面談で確かめる項目が一つずつ決まります。どの理由も、SIerで積んだ経験があるからこそ出てくる、次の一歩の話です。

次にしたいこと要件定義や基本設計を、もっと担当したい
→
確かめることSI事業があるか。顧客と話すところから担当する案件があるか

棚卸しで書き出すこと:これまでに関わった上流工程と、その中での役割

次にしたいこと新しい技術に触れたい
→
確かめること参画するプロジェクトで使う技術の名前が書かれているか。研修や学ぶ仕組みがあるか

棚卸しで書き出すこと:今使っている技術と、次に使いたい技術

次にしたいこと別の業界のシステムも経験したい
→
確かめることSES事業でどんな業界のプロジェクトに参画しているか

棚卸しで書き出すこと:今の業界の業務知識(次の業界でも生きる考え方)

次にしたいこと作ったものを納品まで見届けたい
→
確かめること自社で引き受けて開発する案件があるか。納品・保守まで担当するか

棚卸しで書き出すこと:受け入れテストや導入に関わった経験

次にしたいこと生成AIを使った開発を身につけたい
→
確かめること研修や開発で生成AIを使う方針があるか。設計・実装・テストのどこで使うか

棚卸しで書き出すこと:今の仕事で生成AIを使った場面と、使いたい場面

次にしたいこと設計とコードの両方を続けたい
→
確かめることテックリードやアーキテクトなど、技術を深める役割の道があるか

棚卸しで書き出すこと:設計とコードのそれぞれで、自分が判断した場面

SEとしての経験全体から次の職場を選ぶ基準は、関連記事「SEからの転職|転職先を決める5つの基準と、経験者を育てる会社に移るという判断」で扱っています。

生成AI時代、SIerの経験はさらに生きる

生成AIが開発に入るほど、SIerで身についた「何を作るかを決める」「確かめる」「伝える」の力は、仕事の中心に近づきます。Stack Overflow の2025年調査では、開発者の84%がAIツールを使っているか使う予定で、66%が「ほぼ正しいが、完全ではない」ことを最大の不満に挙げています。AIの出力を設計書と照らし、テストの観点で確かめ、顧客に説明できる人が要る、ということです。

変わるもの

コードや設計書のひな形を、生成AIが出す

実装とテストのコードを書く時間が短くなる

AIにどう指示し、どこで人が確かめるかが、進め方の一部になる

SIerの経験が生きるもの

顧客の業務を聞いて、何を作るかを決める(要件定義)

AIの出力を設計書とテストの観点で確かめる(品質の作法)

AIに渡す指示を、仕様として筋道立てて書く(設計書)

設計書を書いてきた人は、AIに渡す指示を仕様として書けます。テストの観点を決めてきた人は、AIの出力の抜けに気づけます。生成AIを使った開発の進め方は、関連記事「AI駆動開発の進め方|7ステージのロードマップ【2026年10月版】」で扱っています。

確かめて分かったこと(2026年10月22日の公開データ)

この記事で使った数字と記述は、すべて2026年10月22日に公開データを開いて確かめたものです。

項目 数値・記述 出典
jobtag システムエンジニア(受託開発) 「一般的には3年目頃には一人で詳細設計を書けるようになる」「5年目頃には基本設計を含め開発全体ができるようになる」。有効求人倍率2.54(令和7年度) 厚生労働省 jobtag
jobtag プロジェクトマネージャ(IT) 「システムエンジニアなどとして情報システムの構築や運用を経験した者が就くことが多い」。有効求人倍率1.6(令和7年度) 厚生労働省 jobtag
一般職業紹介状況(令和8年8月分) 情報処理・通信技術者1.33倍、職業計1.06倍(常用・パート含む)。全体の季節調整値は1.18倍 厚生労働省 参考統計表6
IPA「DX動向2025」 DXを推進する人材の「量」が不足している日本企業85.1% IPA 図表3-1
JISA「2025年版 基本統計調査」 300社。SIサービス売上比率46.32%(2024年度)、従業員279,677人、ITエンジニア74.7%、中途採用2.86人・中途退職4.0人(100人あたり) JISA
雇用動向調査(2025年) 情報通信業 入職率13.6%・離職率10.4%、産業計14.7%・13.7% 厚生労働省 表4-2
労働力調査(2025年平均) 情報通信業302万人(10万人増) 総務省統計局 表Ⅰ-8
Stack Overflow 2025 AI利用84%、「ほぼ正しいが完全ではない」66% 「2025 Developer Survey」

よくある質問

SIerからの転職で、評価されやすいのは何ですか

どの工程に、どの立場で関わったかを言えることです。要件定義・設計書・テスト・顧客との調整・業務知識・品質の作法・プロジェクト管理の7つのうち、どれをどの場面で身につけたかを、システムの名前ではなく工程の名前で言えると、次の職場でどう生きるかが相手にも伝わります。

何年目で転職するのがよいですか

年数ごとに評価されやすいことが違う、と考えるのが実態に近いです。1〜3年目は工程を一通り経験したこと、4〜6年目は設計を任された経験と顧客と話した経験、7年目以上は開発全体とチームを持った経験が中心になります。jobtag の「3年目頃に一人で詳細設計」「5年目頃に基本設計を含め開発全体」が一つの目安です。

実装やテストが中心の経験でも、評価されますか

評価されます。テストの観点を決めて記録してきた経験と、設計書を読んで作ってきた経験は、どの開発チームでも最初から使う力です。棚卸しでは、担当したテストの種類、決めた観点、使った技術を具体的に書き出すと、経験の中身が伝わります。

SES事業の会社に移ると、仕事はどう変わりますか

顧客の開発チームに参画し、そのチームの一員として設計・実装・テストを担当する形になります。プロジェクトごとに技術や業界が変わるので、経験の幅が広がります。SIerで身についた設計書の読み書きやテストの作法は、新しいチームに早くなじむ力として生きます。

SES事業とSI事業の両方を持つ会社の良さは何ですか

上流から納品までを持つ仕事(SI事業)と、技術と業界の幅を広げる仕事(SES事業)の、どちらか一方に決めなくてよいことです。SES事業で触れた新しい技術を、SI事業の要件定義や設計で使う、という行き来ができます。

経験者でも入社時の研修を受けられますか

会社によって違います。新しい言語やフレームワーク、生成AIを使った開発を順を追って学び直したい場合は、研修の中身と、経験者がどう受けられるかを面談で確かめられます。

SIerを辞めたいと感じたとき、最初に何をすればよいですか

自分の経験を工程ごとに書き出すことから始めると、考えが整理しやすくなります。辞めたい理由を「次にしたいこと」の言葉に置き換えると、「上流をもっと」「新しい技術を」「別の業界を」のどれに近いかが見え、確かめることも決まります。

資格は持っていたほうがよいですか

SIerで関わった工程と技術の経験が、仕事の中身を最も具体的に伝えます。もし取りたい資格がある方は、入社後に、次の役割に合わせて取り組むのがおすすめです。

生成AIで、SIerの経験は役に立たなくなりますか

役に立ちます。Stack Overflow の2025年調査で、開発者の66%が「ほぼ正しいが、完全ではない」ことをAIの最大の不満に挙げています。AIの出力を設計書とテストの観点で確かめ、顧客の業務に合っているかを判断する力は、SIerで毎日使ってきた力です。

未経験からSIerに入る場合の記事はありますか

あります。未経験からSIerの開発に関わる入口と研修、1年目の仕事は、関連記事「未経験からSIerに入るには|仕事・研修・1年目と、自社開発・社内SEとの違い」で扱っています。

RJC にSIerから転職する場合

最後に、この記事を書いている RJC(株式会社RJC)の場合を書いておきます。RJC は SES事業と SI事業の両方を持つ会社です。

事業
SI事業(自社で引き受けて開発する形)とSES事業(顧客の開発チームに参画して開発する形)の両方を持つ
入社時研修
4か月・12段階。Java の基礎から Spring Boot・React まで進み、最終段階の Lv.12 は設計・実装・単体テストと AI 駆動開発。経験者の方は、ご希望に応じて受けられます
経験者の声
経験者として入社したメンバーからは「4か月の研修はありがたかった」という声があります
誰が育てるか
面接した採用担当者が、研修の修了まで責任を持って育てる
一緒に働く人
他業種からの転職者が殆ど
年収
作ってこられたものや経験を見せていただいたうえで、誠実に提示させてください。

参考・出典

確認日はいずれも 2026年10月22日です。

  • 厚生労働省 職業情報提供サイト(jobtag)「システムエンジニア(受託開発)」 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/312 、「プロジェクトマネージャ(IT)」 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/322
  • 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76397.html 、参考統計表 https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001753011.pdf
  • 厚生労働省「令和7年雇用動向調査」結果の概要 2 産業別の入職と離職 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/26-2/dl/kekka_gaiyo-02.pdf
  • 総務省統計局「労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)平均結果の概要」 https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/gaiyou.pdf
  • 情報サービス産業協会(JISA)「2025年版 情報サービス産業 基本統計調査」 https://www.jisa.or.jp/Portals/0/report/basic2025report.pdf 、主な指標の推移 https://www.jisa.or.jp/Portals/0/report/basic2025topic.pdf
  • IPA「DX動向2025」 https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/dx-trend-2025.html 、本文 https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/tbl5kb0000001mn2-att/dx-trend-2025.pdf
  • Stack Overflow「2025 Developer Survey」AI https://survey.stackoverflow.co/2025/ai

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「SIerからの転職|身についた力が生きる場面と、SESとSIの両方を持つ会社」

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