ピボットテーブルとは、一覧形式のデータを、数式を書かずに「行・列・値・フィルタ」の4つの枠へ項目を置くだけで集計表にする機能です。 元のデータは書き換えず、枠に置く項目を入れ替えるだけで、月別・部署別・カテゴリ別と見方を変えられます。

この記事では、貼り付けてすぐ試せるサンプルデータを用意し、「この表を作りたいなら4枠に何を置くか」を早見表にしました。月別にまとめる日付グループ、集計方法と割合表示の一覧、計算フィールド、GETPIVOTDATA、うまくいかないときの対処表、QUERY の pivot 句や SUMIFS との選び方まで扱います。

確認環境:操作手順とメニュー名は Google ドキュメント エディタ ヘルプ(パソコン版)、集計方法・日付グループの種類は Google Sheets API リファレンスを 2026-10-06 に開いて確認しました。記事中の集計値は、サンプルデータに対する同じ集計を Python 3.11(pandas 3.0.2)で求め、合計・件数・割合の一部を LibreOffice Calc 24.2 の SUMIFS・COUNTIFS で検算した値です。

この記事の結論

  • 行・列・値・フィルタの4枠に何を入れるかを決めれば作れる。 行=縦に並べたい項目、列=横に並べたい項目、値=集計したい数値、フィルタ=絞り込みたい項目。
  • 月別にしたいなら、日付列を行に入れて日付グループを作成する。 日付のセルを右クリックして「ピボット日付グループを作成」を選びます。
  • 作成は [挿入] → [ピボット テーブル]。 元データは各列に見出しが必要です。
  • 割合は [表示方法]、独自の計算は [計算フィールド]。 どちらも [値] の枠の中で設定します。
  • 数式で作りたいときは QUERY の pivot 句か SUMIFS。 後半の判断表で選べます。

ピボットテーブルの早見表(4枠に何を置くか)

下のサンプルデータ(発注日・部署・カテゴリ・品名・数量・金額)を使った場合の置き方です。

作りたい表 行 列 値(集計方法) フィルタ 追加の設定
部署別の金額合計 部署 ― 金額(SUM) ― ―
部署別の件数 部署 ― 品名(COUNTA) ― ―
部署×カテゴリのクロス集計 部署 カテゴリ 金額(SUM) ― ―
月別の金額合計 発注日 ― 金額(SUM) ― 発注日を右クリック →「ピボット日付グループを作成」で年と月の単位を選ぶ
月別×カテゴリ 発注日 カテゴリ 金額(SUM) ― 同上
カテゴリ別の構成比 カテゴリ ― 金額(SUM) ― [表示方法] を総計に対する割合にする
部署別の平均と最大 部署 ― 金額(AVERAGE)、金額(MAX) ― 値を2つ追加する
カテゴリ別の平均単価 カテゴリ ― 計算フィールド =SUM(金額)/SUM(数量) ― 集計方法をカスタムにする
特定の部署だけの月別 発注日 カテゴリ 金額(SUM) 部署 [値でフィルタ] で部署を選ぶ
数量の帯ごとの件数 数量 ― 品名(COUNTA) ― 数量を右クリック →「ピボット グループのルールを作成」で間隔を指定

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「スプレッドシートのピボットテーブルの使い方|集計と日付グループ化」

サンプルデータ(貼り付けて試せる)

架空の備品発注の記録です。次のブロックをコピーして、新しいシートの A1 に貼り付けると、6列・17行(見出し1行+16件)の表になります。

発注日 部署  カテゴリ    品名  数量  金額
2026/07/03  総務  文具  ボールペン   50  5000
2026/07/08  営業  用紙  コピー用紙A4 20  9000
2026/07/15  開発  周辺機器    USBケーブル 10  8000
2026/07/22  営業  文具  付箋  30  4500
2026/07/29  総務  用紙  コピー用紙A3 5   4000
2026/08/04  開発  周辺機器    マウス 8   16000
2026/08/06  総務  文具  クリアファイル 100 6000
2026/08/12  営業  用紙  コピー用紙A4 30  13500
2026/08/19  開発  文具  ホワイトボードマーカー 12  3600
2026/08/26  営業  周辺機器    USBメモリ  6   9000
2026/09/02  総務  用紙  コピー用紙A4 40  18000
2026/09/09  開発  周辺機器    キーボード   4   14000
2026/09/11  営業  文具  ボールペン   60  6000
2026/09/16  総務  文具  付箋  20  3000
2026/09/24  開発  用紙  コピー用紙A4 10  4500
2026/09/30  営業  周辺機器    マウス 5   10000

ピボットテーブルの元データには、次の3つの形が必要です。

条件 理由
1行目が見出しで、すべての列に見出しがある 見出しが4枠に置く項目の名前になる。公式ヘルプでも、列ごとに見出しを付けることが必要とされています
1行が1件のデータ 小計の行や結合セルが混ざると、その行も1件として数えられる
日付は日付として、数値は数値として入っている 文字列の日付は日付グループにできず、文字列の数字は合計に入らない

ピボットテーブルの作り方(基本の手順)

公式ヘルプ(パソコン版)の手順に沿っています。

  1. 元データのセル範囲を選択する(例では A1:F17)。
  2. 上部のメニューで [挿入] → [ピボット テーブル] をクリックする。
  3. ピボットテーブルのシートが開いていなければ、そのシートをクリックして開く。右側に設定用のサイドパネルが表示される。
  4. サイドパネルの [行] または [列] の横にある [追加] をクリックし、項目を選ぶ。
  5. [値] の横にある [追加] をクリックし、集計したい項目を選ぶ。
  6. 追加した項目の下向き矢印から、集計方法・並べ替え・表示方法を変える。

サイドパネルを閉じたあとは、ピボットテーブルの下に出る [編集] ボタンから開き直せます。

4枠の役割

枠 置くもの 例 置いた結果
行 縦方向の見出しにしたい項目 部署 部署ごとに1行になる
列 横方向の見出しにしたい項目 カテゴリ カテゴリごとに1列になる
値 集計したい項目と集計方法 金額(SUM) 行と列が交わるセルに合計が入る
フィルタ 集計の対象を絞る項目 部署 選んだ部署のデータだけで集計される

行と列には「分類」、値には「数える・足すもの」を置くと覚えると迷いません。行に2つ置くと、1つ目の中に2つ目が入れ子で並びます(部署 → カテゴリ)。

作例1:部署×カテゴリのクロス集計

行=部署、列=カテゴリ、値=金額(SUM)を置くと、次の形の表になります。数値は同じ集計を Python と LibreOffice Calc で求めた値です。

部署 周辺機器 文具 用紙 総計
営業 19,000 10,500 22,500 52,000
総務 14,000 22,000 36,000
開発 38,000 3,600 4,500 46,100
総計 57,000 28,100 49,000 134,100

総務には周辺機器の発注がないので、そのセルは空になります。総計の行・列は、[行]・[列] に置いた項目の [総計を表示] で切り替えます。並び順は同じ場所の [順序] と [並べ替え] で変えます。

作例2:部署別の件数・平均・最大

行=部署、値に「品名(COUNTA)」「金額(AVERAGE)」「金額(MAX)」「金額(SUM)」の4つを追加した場合です。

部署 件数(COUNTA) 金額の平均(AVERAGE) 金額の最大(MAX) 金額の合計(SUM)
営業 6 8,666.67 13,500 52,000
総務 5 7,200 18,000 36,000
開発 5 9,220 16,000 46,100

件数を数えるときは、必ず値が入っている列(ここでは品名)を COUNTA で数えるのが確実です。

日付グループ化:月別・四半期別・年別にまとめる

日付列をそのまま行に置くと、日付ごとに1行ずつ並びます。月別にまとめる手順は次のとおりです。

  1. [行] に「発注日」を追加する。
  2. ピボットテーブル上で、日付が表示されているセルを右クリックする。
  3. 「ピボット日付グループを作成」を選ぶ。
  4. まとめたい単位(年と月、四半期、年など)を選ぶ。

元に戻すときは、同じセルを右クリックして 「ピボット アイテムのグループ化を解除」を選びます。

行=発注日(年と月でグループ化)、列=カテゴリ、値=金額(SUM)にした場合の数値です。

発注日(年-月) 周辺機器 文具 用紙 総計
2026-07 8,000 9,500 13,000 30,500
2026-08 25,000 9,600 13,500 48,100
2026-09 24,000 9,000 22,500 55,500
総計 57,000 28,100 49,000 134,100

日付グループの種類一覧

Google Sheets API リファレンスには、日付・時刻のグループ化の種類が 15 個定義されています。画面で選ぶときの目安として、定義名と意味を並べます。

定義名 まとめる単位 リファレンスの例
SECOND 秒 0〜59
MINUTE 分 0〜59
HOUR 時(24時間制) 0〜23
HOUR_MINUTE 時と分(24時間制) 19:45
HOUR_MINUTE_AMPM 時と分(12時間制) 7:45 PM
DAY_OF_WEEK 曜日 Sunday
DAY_OF_YEAR 年の何日目か 1〜366
DAY_OF_MONTH 月の何日か 1〜31
DAY_MONTH 日と月 22-Nov
MONTH 月 Nov
QUARTER 四半期 Q1(Jan-Mar)
YEAR 年 2008
YEAR_MONTH 年と月 2008-Nov
YEAR_QUARTER 年と四半期 2008 Q4
YEAR_MONTH_DAY 年月日 2008-11-22

複数の年にまたがるデータを月別にするときは、「月」ではなく「年と月」を選びます。 「月」だけにすると、2025年7月と2026年7月が同じ「7月」にまとまります。

数値や文字のグループ化

日付以外の項目もまとめられます。どちらも対象のセルを右クリックして選びます。

やりたいこと 右クリックで選ぶもの 設定
数量を 0〜19、20〜39 のように一定の幅でまとめる 「ピボット グループのルールを作成」 間隔のサイズ。開始と終了の値は省略できる
「文具」と「用紙」を「消耗品」として1つにまとめる まとめたい項目を選択して「ピボット グループを作成」 グループ名を付ける
まとめたものを元に戻す 「ピボット アイテムのグループ化を解除」 ―

サンプルデータの数量を幅 20 でまとめると、0〜19 が 8 件、20〜39 が 4 件、40〜59 が 2 件、60〜79 が 1 件、100〜119 が 1 件になります(Python で求めた値)。

集計方法と表示方法の一覧

集計方法(値をどう計算するか)

[値] に追加した項目ごとに選びます。Google Sheets API リファレンスに定義されている集計の種類は次のとおりで、それぞれ同名の関数に対応しています。

集計方法 求めるもの 使いどころ
SUM 合計 金額・数量の合計
COUNTA 空でないセルの個数 件数(文字の列も数えられる)
COUNT 数値が入っているセルの個数 数値が入力済みの件数
COUNTUNIQUE 重複を除いた種類の数 品名が何種類あるか
AVERAGE 平均 1件あたりの金額
MAX 最大 いちばん大きい発注
MIN 最小 いちばん小さい発注
MEDIAN 中央値 極端な値に引っ張られにくい代表値
PRODUCT 積 掛け合わせ
STDEV 標本の標準偏差 ばらつき(一部を抜き出したデータ)
STDEVP 母集団の標準偏差 ばらつき(全件のデータ)
VAR 標本の分散 同上
VARP 母集団の分散 同上
CUSTOM(カスタム) 計算フィールドの数式をそのまま使う =SUM(金額)/SUM(数量) のような式

COUNT と COUNTA の違いに注意します。COUNT は数値だけを数えるので、品名や部署のような文字の列を COUNT にすると 0 になります。件数には COUNTA を使います。

表示方法(割合で表示する)

[値] の項目にある [表示方法] は、最初は [デフォルト](集計値そのまま)です。ここを切り替えると割合で表示できます。API リファレンスに定義されている割合表示は次の3種類です。

表示方法 分母 例(カテゴリ別の金額)
行の合計に対する割合(PERCENT_OF_ROW_TOTAL) その行の合計 営業の行の中で用紙が占める割合
列の合計に対する割合(PERCENT_OF_COLUMN_TOTAL) その列の合計 用紙の列の中で営業が占める割合
総計に対する割合(PERCENT_OF_GRAND_TOTAL) 全体の合計 全体の中でそのセルが占める割合

行=カテゴリ、値=金額(SUM)で、総計に対する割合にした場合の数値です。

カテゴリ 金額の合計 総計に対する割合
周辺機器 57,000 42.5%
文具 28,100 21.0%
用紙 49,000 36.5%
総計 134,100 100.0%

同じ「金額」を値に2回追加し、片方を [デフォルト]、もう片方を割合にすると、上の表のように金額と割合を並べられます。

計算フィールドの数式例

元データにない値を、ピボットテーブルの中だけで計算する機能です。

  1. ピボットテーブルの下の [編集] をクリックする。
  2. サイドパネルの [値] の横にある [追加] → [計算フィールド] をクリックする。
  3. 数式を入力し、集計方法を選ぶ。

公式ヘルプでは、計算フィールドは SUM で集計するか、カスタム数式で値を求めると説明されています。数式では元データの列の見出しをそのまま名前として使います。見出しにスペースが含まれる場合は、引用符で囲みます。

求めたいもの 数式 集計方法 カテゴリ別の結果(周辺機器/文具/用紙)
平均単価(金額の合計 ÷ 数量の合計) =SUM(金額)/SUM(数量) カスタム 1,727.27/103.31/466.67
1件あたりの金額 =SUM(金額)/COUNTA(品名) カスタム 11,400/4,683.33/9,800
品目1種類あたりの金額 =SUM(金額)/COUNTUNIQUE(品名) カスタム 14,250/7,025/24,500

結果は Python で同じ計算をした値です(周辺機器は金額 57,000・数量 33・5件・4種類、文具は 28,100・272・6件・4種類、用紙は 49,000・105・5件・2種類)。

平均単価は「単価の列を作って AVERAGE」ではなく「合計 ÷ 合計」で求めます。 行ごとの単価を平均すると、数量が少ない行も多い行も同じ重みになり、全体の単価とずれます。カスタムを選ぶのは、数式の中で SUM などの集計をすでに書いているためです。

GETPIVOTDATA の書き方

ピボットテーブルの中の値を、別のセルから取り出す関数です。行や列の並びが変わっても、同じ項目の値を取り出せます。

GETPIVOTDATA(値の名前, ピボットテーブルのセル, [元の列, ...], [ピボットのアイテム, ...])
引数 書くもの
値の名前 ピボットテーブルに表示されている値の見出し。二重引用符で囲むか、その文字が入ったセルを参照する
ピボットテーブルのセル ピボットテーブル内のセル。公式ヘルプでは左上のセルが推奨されています
元の列 元データの列の見出し(例:部署)
ピボットのアイテム その列の中で取り出したい項目(例:営業)

ピボットテーブルが「ピボット」というシートの A1 から始まり、行=部署、列=カテゴリ、値=金額(SUM)の場合の書き方です。値の見出しが入っているセルを B1 とします。

総計を取り出す
=GETPIVOTDATA(ピボット!B1, ピボット!A1)

営業の合計を取り出す
=GETPIVOTDATA(ピボット!B1, ピボット!A1, "部署", "営業")

営業の用紙を取り出す
=GETPIVOTDATA(ピボット!B1, ピボット!A1, "部署", "営業", "カテゴリ", "用紙")

サンプルデータでは、順に 134,100、52,000、22,500 が対応する値です。

公式ヘルプに書かれている注意点は3つです。

  • 値の名前は、表示されているとおりに指定する。 値が複数あるときは、それぞれの見出しを正確に書きます。文字を打つかわりに見出しのセルを参照すると、表記のずれを避けられます。
  • 取り出す値は、ピボットテーブルに表示されている必要がある。 フィルタで隠した項目や、枠に置いていない項目は取り出せません。
  • 見出しをカスタムの名前に変えた場合は、その名前で指定する。

行を足しても範囲に入る指定と、範囲の変更

ピボットテーブルは、作成時に指定した範囲を集計します。A1:F17 で作った場合、18行目に追加したデータは範囲の外です。

範囲を変えるには、[編集] でサイドパネルを開き、データ範囲を選択するアイコンから指定し直します。あとから行が増える表は、最初から列全体(例:発注!A:F)を範囲にしておくと、追加のたびに直さずに済みます。

列全体を範囲にすると、データが入っていない行も集計の対象に入ります。Python で、サンプルデータに空の行を3行足して部署別に集計すると、「部署が空」という1つのグループが増えました。

部署      金額の合計  行数
営業      52000      6
総務      36000      5
開発      46100      5
(空)        0      3

ピボットテーブルで見出しが空の行が出たときは、[フィルタ] の横の [追加] で「部署」を選び、[値でフィルタ] で空の項目のチェックを外します。

うまくいかないときの症状別対処表

症状 原因 対処
日付のセルを右クリックしても日付グループを作れない 日付が文字列として入っている 下の「日付が文字列かどうかの確かめ方」で直す
行の見出しが空の行が出る 範囲にデータのない行が含まれている [フィルタ] に同じ項目を追加し、[値でフィルタ] で空の項目を外す
追加したデータが集計に入らない 追加した行が範囲の外にある [編集] → データ範囲を指定し直す。列全体を範囲にしておく
見出しのない列がある 列ごとに見出しが必要(公式ヘルプ) 元データの1行目に見出しを入れてから範囲を指定する
合計が 0 になる、または小さい 数値が文字列として入っている =VALUE(E2) で数値にした列を作り、その列を値に置く
件数が 0 になる 文字の列を COUNT で数えている 集計方法を COUNTA にする
月別にしたら別の年の同じ月が合算された 「月」でグループ化している 「年と月」でグループ化し直す
総計の行・列を表示したくない [総計を表示] がオン [行]・[列] の項目の [総計を表示] をオフにする
GETPIVOTDATA がエラーになる 値の名前が表示と違う、または取り出す項目が表示されていない 値の見出しセルを参照する。フィルタで隠していないか確かめる
元データの見出しを変えたら項目名が変わった 見出しの変更が反映された サイドパネルで「以前の名前(新しい名前)」の形で表示される。値や数式で使っている名前を確かめる
作成時に集計表の候補が自動で入る ピボットテーブルの候補が有効 [ツール] → [候補の管理] → [ピボット テーブルの候補を有効にする] をオフにする
セルの内訳を見たい ― [編集] を押したあと、ピボットテーブルのセルをダブルクリックすると、元データの該当行が新しいシートに表示される

日付が文字列かどうかの確かめ方

日付は内部では数値(通し番号)として扱われます。空いているセルに次の式を入れると判定できます。

=ISNUMBER(A2)

TRUE なら日付(数値)、FALSE なら文字列です。文字列だった場合は、作業用の列に DATEVALUE で日付に直した値を作り、その列を行に置きます。

=DATEVALUE(A2)

DATEVALUE は通し番号の整数を返すので、セルの表示形式を日付にします。LibreOffice Calc で、文字列の 2026-07-03 が入ったセルに対して確かめた結果は次のとおりです。

数式 結果
=ISNUMBER(A2) FALSE
=DATEVALUE(A2) 46206(表示形式を日付にすると 2026-07-03)
=TEXT(DATEVALUE(A2),"yyyy-mm") 2026-07

公式ヘルプには、DATEVALUE が認識する日付の形式は地域と言語の設定によって変わること、数値(すでに日付になっているセル)を渡すとエラーになることが書かれています。

ピボットテーブル・QUERY の pivot 句・SUMIFS の違いと選び方

同じクロス集計は、数式でも作れます。

QUERY の pivot 句(部署×カテゴリの金額合計)
=QUERY(発注!A1:F17, "select B, sum(F) group by B pivot C", 1)

SUMIFS(H列に部署、1行目にカテゴリを並べておき、I2 に入れてコピー)
=SUMIFS(発注!$F$2:$F$17, 発注!$B$2:$B$17, $H2, 発注!$C$2:$C$17, I$1)

SUMIFS の式は LibreOffice Calc で検算し、開発×周辺機器が 38,000、総務の合計が 36,000 になることを確かめています。

項目 ピボットテーブル QUERY の pivot 句 SUMIFS
作り方 操作(4枠に項目を置く) 数式1つ 数式を表の形に並べる
元データが変わったとき 範囲内なら集計に反映される 数式なので再計算される 数式なので再計算される
項目(部署など)が増えたとき 行・列が自動で増える 行・列が自動で増える 見出しを自分で足す
並べ替えの自由度 [順序]・[並べ替え] で設定、見出しのドラッグでも動かせる order by 句で指定 見出しを置いた順(自由)
表の形の自由度 4枠で決まる形 句で決まる形 好きなレイアウトにできる
日付を月別にまとめる 右クリックで日付グループ 月を取り出す列や関数が必要 月初と月末の条件を書く
内訳の確認 セルのダブルクリックで元の行を表示 ― ―
向いている人 数式を書かずに見方を何度も変えたい 条件や列を数式で管理したい 決まった様式の帳票に数字を入れたい
条件 選ぶもの
まずデータの傾向を見たい。切り口を何度も変える ピボットテーブル
月別・四半期別にすばやくまとめたい ピボットテーブル(日付グループ)
集計表を別の数式から参照し続ける QUERY の pivot 句、または ピボットテーブル+GETPIVOTDATA
見出しの順番やレイアウトが決まっている報告書 SUMIFS
集計の条件を、セルの値で切り替えたい QUERY または SUMIFS
共有相手が数式に慣れていない ピボットテーブル

確かめて分かったこと

  • 作成のメニューは [挿入] の中にある。 公式ヘルプの手順は [挿入] → [ピボット テーブル] です。
  • 日付グループの種類は、操作のヘルプには一覧がなく、API リファレンスに 15 種類が定義されている。 「月」と「年と月」は別の種類で、複数年のデータでは結果が変わります。
  • 計算フィールドで使える集計は SUM とカスタムの2つ。 API リファレンスにも、数式を指定した値では SUM と CUSTOM だけが使えると書かれています。
  • 割合表示は行・列・総計の3種類。 「前月比」のような比較は表示方法にはないので、計算フィールドや別の数式で求めます。
  • 列全体を範囲にすると、空の行が1つのグループになる。 Python で同じ集計をすると、空の見出しの行が1行増えました。フィルタで外せます。
  • GETPIVOTDATA は、ピボットテーブルに表示されている値だけを取り出せる。 値の名前は見出しのセルを参照すると表記がずれません。

よくある質問

Q. ピボットテーブルとは何ですか? A. 一覧形式のデータを、行・列・値・フィルタの4つの枠に項目を置くだけで集計表にする機能です。元のデータは変更されず、置く項目を入れ替えると集計の切り口を変えられます。

Q. ピボットテーブルで日付を月ごとにまとめるにはどうすればよいですか? A. 日付列を行に置き、ピボットテーブル上の日付のセルを右クリックして「ピボット日付グループを作成」を選びます。複数の年があるデータでは「年と月」の単位を選びます。

Q. ピボットテーブルと QUERY 関数の違いは何ですか? A. ピボットテーブルは操作で作り、QUERY は数式で作ります。切り口を何度も変えて眺めるならピボットテーブル、集計の条件を数式やセルの値で管理したいなら QUERY が合います。

Q. データを追加したのにピボットテーブルに反映されないときは? A. 追加した行がピボットテーブルの範囲の外にあります。[編集] からデータ範囲を指定し直すか、最初から列全体(A:F など)を範囲にしておきます。

Q. ピボットテーブルで割合を表示するにはどうすればよいですか? A. [値] に置いた項目の [表示方法] を [デフォルト] から割合の表示に切り替えます。行の合計・列の合計・総計のどれを分母にするかを選べます。

まとめ

  • ピボットテーブルは、行・列・値・フィルタの4枠に何を置くかを決めれば作れる。 行と列に分類、値に数値を置く。
  • 作成は [挿入] → [ピボット テーブル]。 元データは全列に見出しを付け、1行1件にする。
  • 月別は、日付のセルを右クリックして「ピボット日付グループを作成」。 複数年なら「年と月」。
  • 件数は COUNTA、合計は SUM、割合は [表示方法]。
  • 平均単価のような独自の計算は計算フィールドで、「合計 ÷ 合計」をカスタムで書く。
  • 行が増える表は列全体を範囲にし、空の行はフィルタで外す。
  • 数式で作るなら QUERY の pivot 句か SUMIFS。 切り口を変えるならピボットテーブル、様式が決まっているなら SUMIFS。

参考・出典

いずれも 2026-10-06 に確認しました。

  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「ピボット テーブルを作成、使用する」 https://support.google.com/docs/answer/1272900?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「ピボット テーブルをカスタマイズする」 https://support.google.com/docs/answer/7572895?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「GETPIVOTDATA」 https://support.google.com/docs/answer/6167538?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「DATEVALUE」 https://support.google.com/docs/answer/3093039?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「QUERY 関数」 https://support.google.com/docs/answer/3093343?hl=ja
  • Google Sheets API リファレンス「Pivot tables」 https://developers.google.com/workspace/sheets/api/reference/rest/v4/spreadsheets/pivot-tables

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
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(記載例)出典:株式会社RJC「スプレッドシートのピボットテーブルの使い方|集計と日付グループ化」

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