SUMIFS は「すべての条件を満たす行の合計」、COUNTIFS は「すべての条件を満たす行の件数」を返す関数です。 違いは先頭に合計範囲があるかどうかだけで、条件の書き方は2つの関数で共通です。条件の書き方を1つ覚えると、合計にも件数にもそのまま使えます。

この記事では、同じサンプル表に対する数式を SUMIFS と COUNTIFS の2列で並べ、計算した値を添えています。後半では、思った値にならないときの対処表と、QUERY・FILTER・SUMPRODUCT との選び方をまとめます。

確認環境:構文と注意書きは Google ドキュメント エディタ ヘルプ(SUMIFS、COUNTIFS、SUMIF、COUNTIF、ARRAYFORMULA、FILTER、SUMPRODUCT、QUERY、チェックボックス)を 2026-10-06 に開いて確認しました。掲載している計算値は、同じ表と同じ数式を LibreOffice Calc 24.2.7.2(Linux、ヘッドレス実行)に読み込ませて求めた値です。

この記事の結論

  • 日付の範囲は、同じ日付列を2回指定します。 ">="&開始セル と "<="&終了セル を並べると「開始日から終了日まで」になります。
  • 比較演算子とセル参照は & でつなぎます。 ">=L3" と書くと「>=L3 という文字」との比較になり、結果は 0 です。
  • OR条件は、SUMIFS どうしを足します。 条件が多いときは、条件を {"文具","用紙"} のように並べて SUM で包み、全体を ARRAYFORMULA に入れます。
  • 条件範囲と合計範囲は、同じ行数でそろえます。 1行でもずれるとエラーになります。
  • 0 になるときは、日付や数値が文字列で入っていないかを ISNUMBER で見ます。

SUMIFS・COUNTIFSの条件別早見表

サンプル表(次の章)に対する数式です。範囲は、合計が F2:F13、条件が各列の 2〜13 行目です。

やりたいこと 条件の書き方 SUMIFS COUNTIFS
一致 "佐藤" =SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤") =COUNTIFS(B2:B13,"佐藤")
セルの値と一致 L5 =SUMIFS(F2:F13,B2:B13,L5) =COUNTIFS(B2:B13,L5)
AND(かつ) 範囲と条件の組を足す =SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤",C2:C13,"文具") =COUNTIFS(B2:B13,"佐藤",C2:C13,"文具")
以上 ">=10" =SUMIFS(F2:F13,E2:E13,">=10") =COUNTIFS(E2:E13,">=10")
セルの値以上 ">="&L3 =SUMIFS(F2:F13,E2:E13,">="&L3) =COUNTIFS(E2:E13,">="&L3)
以上かつ以下 同じ列を2回 =SUMIFS(F2:F13,E2:E13,">=5",E2:E13,"<=10") =COUNTIFS(E2:E13,">=5",E2:E13,"<=10")
日付の範囲 ">="&L1 と "<="&L2 =SUMIFS(F2:F13,A2:A13,">="&L1,A2:A13,"<="&L2) =COUNTIFS(A2:A13,">="&L1,A2:A13,"<="&L2)
今月 EOMONTH で月初と月末 =SUMIFS(F2:F13,A2:A13,">="&EOMONTH(TODAY(),-1)+1,A2:A13,"<="&EOMONTH(TODAY(),0)) =COUNTIFS(A2:A13,">="&EOMONTH(TODAY(),-1)+1,A2:A13,"<="&EOMONTH(TODAY(),0))
部分一致(含む) "*ペン*" =SUMIFS(F2:F13,D2:D13,"*ペン*") =COUNTIFS(D2:D13,"*ペン*")
セルの語を含む "*"&L4&"*" =SUMIFS(F2:F13,D2:D13,"*"&L4&"*") =COUNTIFS(D2:D13,"*"&L4&"*")
〜で始まる "ノート*" =SUMIFS(F2:F13,D2:D13,"ノート*") =COUNTIFS(D2:D13,"ノート*")
〜で終わる "*A4" =SUMIFS(F2:F13,D2:D13,"*A4") =COUNTIFS(D2:D13,"*A4")
〜以外 "<>文具" =SUMIFS(F2:F13,C2:C13,"<>文具") =COUNTIFS(C2:C13,"<>文具")
〜を含まない "<>*ペン*" =SUMIFS(F2:F13,D2:D13,"<>*ペン*") =COUNTIFS(D2:D13,"<>*ペン*")
空白 "" =SUMIFS(F2:F13,H2:H13,"") =COUNTIFS(H2:H13,"")
空白以外 "<>" =SUMIFS(F2:F13,H2:H13,"<>") =COUNTIFS(H2:H13,"<>")
OR(同じ列) 関数を足す =SUMIFS(F2:F13,C2:C13,"文具")+SUMIFS(F2:F13,C2:C13,"用紙") =COUNTIFS(C2:C13,"文具")+COUNTIFS(C2:C13,"用紙")
OR(条件を並べる) {"文具","用紙"} =ARRAYFORMULA(SUM(SUMIFS(F2:F13,C2:C13,{"文具","用紙"}))) =ARRAYFORMULA(SUM(COUNTIFS(C2:C13,{"文具","用紙"})))
AND と OR の混在 AND の条件+並べた条件 =ARRAYFORMULA(SUM(SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤",C2:C13,{"文具","用紙"}))) =ARRAYFORMULA(SUM(COUNTIFS(B2:B13,"佐藤",C2:C13,{"文具","用紙"})))
チェックあり TRUE =SUMIFS(F2:F13,G2:G13,TRUE) =COUNTIFS(G2:G13,TRUE)

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「スプレッドシートのSUMIFS・COUNTIFSの使い方|条件別の数式一覧」

貼り付けて試せるサンプル表

備品の注文一覧です。次のタブ区切りのデータをコピーして、新しいシートの A1 に貼り付けると、この記事の数式をそのまま試せます。

日付  担当  分類  品名  数量  金額  納品済み    備考
2026/09/03  佐藤  文具  ボールペン 黒 20  2400    TRUE    
2026/09/10  鈴木  用紙  コピー用紙 A4    5   2750    TRUE    急ぎ
2026/09/18  佐藤  用紙  コピー用紙 A3    2   1800    TRUE    
2026/09/25  高橋  文具  付箋 75mm 10  1500    TRUE    
2026/09/30  鈴木  文具  ノート B5  12  1920    TRUE    再注文
2026/10/01  佐藤  文具  蛍光ペン 5色 4   1200    TRUE    
2026/10/02  高橋  機器  USBメモリ 32GB 3   2940    FALSE   
2026/10/05  鈴木  文具  ボールペン 赤 15  1800    FALSE   急ぎ
2026/10/06  佐藤  機器  マウス 2   3600    FALSE   
2026/10/15  高橋  用紙  ノート A4  8   1600    FALSE   
2026/10/20  佐藤  用紙  コピー用紙 A4    10  5500    FALSE   急ぎ
2026/10/31  鈴木  機器  電卓  1   1980    FALSE   
列 見出し 中身
A 日付 日付
B 担当 文字
C 分類 文字(文具・用紙・機器)
D 品名 文字
E 数量 数値
F 金額 数値(合計する列)
G 納品済み TRUE / FALSE
H 備考 文字(空白の行あり)

条件を入れておくセルは、表の右側に次のように用意します。

開始日 2026/10/01
終了日 2026/10/15
数量の下限   10
検索語 ペン
担当  佐藤

K1 に貼り付けると、L1 が開始日、L2 が終了日、L3 が数量の下限、L4 が検索語、L5 が担当になります。

構文:違いは先頭の合計範囲だけ

Google のヘルプに載っている構文は次のとおりです。

SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, [条件範囲2, 条件2, ...])
COUNTIFS(条件範囲1, 条件1, [条件範囲2, 条件2, ...])
SUMIF(範囲, 条件, [合計範囲])
関数 合計範囲の位置 条件の数
SUMIFS 先頭 1つ以上
COUNTIFS なし 1つ以上
SUMIF 最後(省略できる) 1つだけ

SUMIF と SUMIFS では、合計範囲の位置が逆になります。 SUMIF は「範囲、条件、合計範囲」、SUMIFS は「合計範囲、条件範囲、条件」の順です。条件が1つでも SUMIFS で書いておくと、あとから条件を足すときに引数を並べ替えずに済みます。

=SUMIF(B2:B13,"佐藤",F2:F13)
=SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤")

どちらも 14500 になります。

ヘルプには、SUMIFS について「合計を計算するには、行のすべての条件を満たしている必要があります」、COUNTIFS について「追加の範囲の行数と列数は、条件範囲1と同じである必要があります」と書かれています。

以上・以下・セル参照の書き方

比較演算子は、条件の文字列の先頭に付けます。ヘルプに載っている演算子は =、>、>=、<、<= です。

数式 計算値
=SUMIFS(F2:F13,E2:E13,">=10") 13120
=COUNTIFS(E2:E13,">=10") 5
=SUMIFS(F2:F13,E2:E13,">=5",E2:E13,"<=10") 11350
=COUNTIFS(E2:E13,">=5",E2:E13,"<=10") 4

基準の値をセルに置くときは、演算子だけを引用符で囲み、& でセルをつなぎます。

数式 計算値 説明
=SUMIFS(F2:F13,E2:E13,">="&L3) 13120 L3 の 10 以上
=COUNTIFS(E2:E13,">="&L3) 5 同上
=SUMIFS(F2:F13,E2:E13,">=L3") 0 「L3」という文字との比較になる

COUNTIFS のヘルプにも、COUNTIFS(B8:B27, ">" & B12, C8:C27, "<" & C13, D8:D27, "<>10") という、& でつなぐ例が載っています。

日付の範囲・今月・先月の書き方

日付の範囲は、同じ日付列を2回指定して、開始日以上と終了日以下を並べます。

やりたいこと 数式 計算値
L1 から L2 までの合計 =SUMIFS(F2:F13,A2:A13,">="&L1,A2:A13,"<="&L2) 11140
L1 から L2 までの件数 =COUNTIFS(A2:A13,">="&L1,A2:A13,"<="&L2) 5
2026年10月の合計 =SUMIFS(F2:F13,A2:A13,">="&DATE(2026,10,1),A2:A13,"<"&DATE(2026,11,1)) 18620
2026年10月の件数 =COUNTIFS(A2:A13,">="&DATE(2026,10,1),A2:A13,"<"&DATE(2026,11,1)) 7
今月の合計 =SUMIFS(F2:F13,A2:A13,">="&EOMONTH(TODAY(),-1)+1,A2:A13,"<="&EOMONTH(TODAY(),0)) 18620
今月の件数 =COUNTIFS(A2:A13,">="&EOMONTH(TODAY(),-1)+1,A2:A13,"<="&EOMONTH(TODAY(),0)) 7
先月の合計 =SUMIFS(F2:F13,A2:A13,">="&EOMONTH(TODAY(),-2)+1,A2:A13,"<="&EOMONTH(TODAY(),-1)) 10370
先月の件数 =COUNTIFS(A2:A13,">="&EOMONTH(TODAY(),-2)+1,A2:A13,"<="&EOMONTH(TODAY(),-1)) 5
今日までの合計 =SUMIFS(F2:F13,A2:A13,"<="&TODAY()) 19910
今日までの件数 =COUNTIFS(A2:A13,"<="&TODAY()) 9

TODAY を使う行の値は、2026-10-06 に計算したものです。別の日に試すと、その日の「今月」「先月」の値になります。

  • 月初 は EOMONTH(基準日,-1)+1(前月の月末の翌日)、月末 は EOMONTH(基準日,0) です。
  • 月をまたぐ範囲を DATE で書くときは、終了側を 「翌月1日より前」("<"&DATE(2026,11,1))にすると、月末が何日かを考えずに書けます。
  • COUNTIFS のヘルプにも "<"&DATE(1969,7,20) という、DATE 関数を & でつなぐ例があります。

部分一致・前方一致・後方一致の書き方

文字の条件ではワイルドカードが使えます。ヘルプの説明は「? は 1 文字、* はゼロ以上の連続文字」です。

やりたいこと 数式 計算値 一致する品名
「ペン」を含む合計 =SUMIFS(F2:F13,D2:D13,"*ペン*") 5400 ボールペン 黒、蛍光ペン 5色、ボールペン 赤
「ペン」を含む件数 =COUNTIFS(D2:D13,"*ペン*") 3 同上
L4 の語を含む合計 =SUMIFS(F2:F13,D2:D13,"*"&L4&"*") 5400 同上
「ノート」で始まる合計 =SUMIFS(F2:F13,D2:D13,"ノート*") 3520 ノート B5、ノート A4
「A4」で終わる件数 =COUNTIFS(D2:D13,"*A4") 3 コピー用紙 A4(2行)、ノート A4
「ノート 」+2文字の件数 =COUNTIFS(D2:D13,"ノート ??") 2 ノート B5、ノート A4
  • ? や * そのものを探すときは、ヘルプのとおり前にチルダを付けて ~?、~* と書きます。チルダ自体は ~~ です。
  • COUNTIF のヘルプには「大文字と小文字は区別されません」とあります。今回の検算でも、=COUNTIFS(D2:D13,"usb*") は「USBメモリ 32GB」の 1 件を数えました。

〜以外・空白・空白以外の書き方

やりたいこと 数式 計算値
文具以外の合計 =SUMIFS(F2:F13,C2:C13,"<>文具") 20170
文具以外の件数 =COUNTIFS(C2:C13,"<>文具") 7
文具でも用紙でもない合計 =SUMIFS(F2:F13,C2:C13,"<>文具",C2:C13,"<>用紙") 8520
文具でも用紙でもない件数 =COUNTIFS(C2:C13,"<>文具",C2:C13,"<>用紙") 3
「ペン」を含まない合計 =SUMIFS(F2:F13,D2:D13,"<>*ペン*") 23590
備考が空白の合計 =SUMIFS(F2:F13,H2:H13,"") 17020
備考が空白の件数 =COUNTIFS(H2:H13,"") 8
備考が空白以外の合計 =SUMIFS(F2:F13,H2:H13,"<>") 11970
備考が空白以外の件数 =COUNTIFS(H2:H13,"<>") 4

「AでもBでもない」は AND なので、同じ列に <> の条件を2つ並べます。 関数を足すのは OR のときです。

空白の件数は =COUNTBLANK(H2:H13)(8)、空白以外の件数は =COUNTA(H2:H13)(4)でも同じ値になりました。ほかの条件と組み合わせるときに、COUNTIFS の "" と "<>" が役立ちます。

OR条件・ANDとORの混在の書き方

SUMIFS と COUNTIFS の条件は、並べるとすべて AND になります。OR にしたいときは次の3つの書き方があります。

同じ列でのOR:関数を足す

=SUMIFS(F2:F13,C2:C13,"文具")+SUMIFS(F2:F13,C2:C13,"用紙")
=COUNTIFS(C2:C13,"文具")+COUNTIFS(C2:C13,"用紙")

計算値は 20470 と 9 です。同じ列の値は1行に1つなので、足しても二重に数えることはありません。

同じ列でのOR:条件を並べてSUMで包む

条件を波かっこで並べると、SUMIFS は条件ごとの結果を返します。それを SUM で合計します。

=ARRAYFORMULA(SUM(SUMIFS(F2:F13,C2:C13,{"文具","用紙"})))
=ARRAYFORMULA(SUM(COUNTIFS(C2:C13,{"文具","用紙"})))

ARRAYFORMULA は、ヘルプで「非配列関数で配列を使用したりすることができます」と説明されている関数です。並べた条件をすべて評価させるために、全体を包んでおきます。数式の編集中に Ctrl+Shift+Enter を押すと、先頭に ARRAYFORMULA( が付きます(ヘルプの記載)。

LibreOffice Calc では、同じ集計を =SUMPRODUCT(SUMIFS(F2:F13,C2:C13,{"文具","用紙"})) で求めて 20470、COUNTIFS 版で 9 になりました。

ANDとORの混在:ANDの条件はそのまま、ORの列だけ並べる

「担当が佐藤」かつ「分類が文具または用紙」の例です。

=ARRAYFORMULA(SUM(SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤",C2:C13,{"文具","用紙"})))
=ARRAYFORMULA(SUM(COUNTIFS(B2:B13,"佐藤",C2:C13,{"文具","用紙"})))

足し算で書くと次の形で、計算値はどちらの書き方でも 10900 と 4 です。

=SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤",C2:C13,"文具")+SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤",C2:C13,"用紙")
=COUNTIFS(B2:B13,"佐藤",C2:C13,"文具")+COUNTIFS(B2:B13,"佐藤",C2:C13,"用紙")

別々の列でのOR:重なりを1回引く

「担当が佐藤」または「備考が急ぎ」のように列が違うと、両方に当てはまる行(10/20 の佐藤・急ぎ)が2回数えられます。両方を満たす分を1回引きます。

=SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤")+SUMIFS(F2:F13,H2:H13,"急ぎ")-SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤",H2:H13,"急ぎ")
=COUNTIFS(B2:B13,"佐藤")+COUNTIFS(H2:H13,"急ぎ")-COUNTIFS(B2:B13,"佐藤",H2:H13,"急ぎ")

計算値は 19050 と 7 です。SUMPRODUCT で書くと1つの式にまとまります。

=SUMPRODUCT(((B2:B13="佐藤")+(H2:H13="急ぎ")>0)*F2:F13)
=SUMPRODUCT(((B2:B13="佐藤")+(H2:H13="急ぎ")>0)*1)

こちらも 19050 と 7 になりました。

チェックボックスの列を条件にする

サンプル表の G 列には TRUE / FALSE が入っています。条件には引用符なしの TRUE、FALSE を書きます。

数式 計算値
=SUMIFS(F2:F13,G2:G13,TRUE) 11570
=COUNTIFS(G2:G13,TRUE) 6
=SUMIFS(F2:F13,G2:G13,FALSE) 17420
=COUNTIFS(G2:G13,FALSE) 6

Google のヘルプによると、チェックボックスは関数で使うことができ、[データの入力規則]の「カスタムのセル値を使用する」で、オンのときの値を「はい」、オフのときの値を「いいえ」のように変えられます。その設定にした列は、SUMIFS のヘルプの例にある =SUMIFS(C1:C100, E1:E100, "はい") の形で、文字の条件として書きます。

列全体を範囲にする書き方

行が増えていく表では、範囲を列全体にしておくと、数式を直さずに済みます。

=SUMIFS(F:F,B:B,"佐藤")
=COUNTIFS(B:B,"佐藤")
=SUMIFS(F:F,E:E,">=10")

計算値は 14500、5、13120 で、2〜13 行目を指定したときと同じでした。1行目の見出しは文字なので、数値の条件や担当名の条件には当てはまりません。

書き方 向いている場面
F2:F13 行数が決まっている表。範囲が目で追いやすい
F:F 行が増えていく表。合計範囲も条件範囲も列全体でそろえる

列全体にするときは、合計範囲と条件範囲をどちらも列全体にします。 F:F と B2:B13 のように混ぜると行数がそろいません。

思った値にならないときの対処表

症状 原因 確かめ方 対処
エラーになる(引数の順序) SUMIF の順で SUMIFS を書いた 第1引数が合計したい列かを見る 合計範囲を先頭に移す
エラーになる(範囲) 条件範囲と合計範囲の行数が違う 各範囲の開始行と終了行を見比べる すべて同じ行数にそろえる
0 になる(日付) 日付が文字列で入っている =ISNUMBER(A2) が FALSE 日付として入れ直す
0 になる(数値) 数値が文字列で入っている =COUNT(E2:E13) が行数より少ない 数値として入れ直す
0 になる(セル参照) ">=L3" と引用符の中にセルを書いた 条件の引用符の位置を見る ">="&L3 にする
OR のつもりが 0 同じ列に "文具" と "用紙" を並べた 条件がすべて AND であることを思い出す 関数を足すか、条件を波かっこで並べる
OR で多くなる 別々の列の OR で重なりを引いていない 両方を満たす行があるかを見る 重なりを1回引く
部分一致しない * を付けていない 条件が完全一致になっていないかを見る "*語*" にする

引数の順序をSUMIFの形で書くとエラーになる例

=SUMIFS(B2:B13,"佐藤",F2:F13)

Calc での計算値は #VALUE! でした。第1引数は合計範囲なので、正しくは =SUMIFS(F2:F13,B2:B13,"佐藤") です。

範囲の行数が違うとエラーになる例

=SUMIFS(F2:F13,B2:B12,"佐藤")
=COUNTIFS(B2:B13,"佐藤",C2:C12,"文具")

条件範囲が1行短い例です。Calc での計算値はどちらも Err:502(引数が正しくないことを示すエラー)でした。Google のヘルプでも、範囲の行数と列数は同じである必要があるとされています。範囲をコピーして使い回すときは、終了行が同じかを最初に見ます。

日付が文字列だと0になる例

サンプル表の I 列に、A 列と同じ日付を文字列として入れて試しました。

数式 計算値
=ISNUMBER(A2) TRUE
=ISNUMBER(I2) FALSE
=COUNT(A2:A13) 12
=COUNT(I2:I13) 0
=SUMIFS(F2:F13,I2:I13,">="&L1,I2:I13,"<="&L2) 0
=COUNTIFS(I2:I13,">="&L1,I2:I13,"<="&L2) 0

日付は内部では数値なので、ISNUMBER が TRUE、COUNT で数えられます。文字列の日付は見た目が同じでも数値ではなく、日付との大小比較に当てはまりません。

対処は、文字列を日付に変換した列を作ることです。 「2026/10/01」の形なら、年・月・日を取り出して DATE に渡します。

=DATE(LEFT(I2,4),MID(I2,6,2),RIGHT(I2,2))

この式の結果は A2 の日付と一致しました(=DATE(LEFT(I2,4),MID(I2,6,2),RIGHT(I2,2))=A2 が TRUE)。変換した列を条件範囲にすると、日付の範囲の数式がそのまま使えます。

SUMIFS・QUERY・FILTER・SUMPRODUCTの違いと選び方

同じ「10月1日から10月15日までの金額の合計」(11140)を4通りで書くと、次のようになります。

=SUMIFS(F2:F13,A2:A13,">="&L1,A2:A13,"<="&L2)
=SUMPRODUCT((A2:A13>=L1)*(A2:A13<=L2)*F2:F13)
=SUM(FILTER(F2:F13,A2:A13>=L1,A2:A13<=L2))
=QUERY(A1:H13,"select sum(F) where A >= date '2026-10-01' and A <= date '2026-10-15'",1)

SUMIFS と SUMPRODUCT は Calc で 11140 になることを確かめています。FILTER と QUERY は、Google のヘルプと Query Language のリファレンスに載っている構文に沿って書いた式です。

関数 返すもの 条件の書き方 特徴
SUMIFS / COUNTIFS 1つの値 ">="&L1 のような文字列 条件は AND。書き方が短い
SUMPRODUCT 1つの値 (A2:A13>=L1) のような式 列を関数で加工した条件や OR を1つの式で書ける
SUM + FILTER 1つの値(FILTER 単体は該当行) A2:A13>=L1 のような式 該当する行そのものも表示できる。該当なしは #N/A(ヘルプの記載)
QUERY 表(見出しつき) where 句 group by で分類ごとの集計表を一度に作れる

条件から選ぶ判断表

条件 選ぶもの
条件がすべて AND で、値を1つ出したい SUMIFS / COUNTIFS
同じ列の OR が2〜3個 SUMIFS / COUNTIFS を足す
「月が10」のように、列を関数で加工して比べたい SUMPRODUCT
別々の列の OR を1つの式で書きたい SUMPRODUCT
合計だけでなく、該当する行も見たい FILTER(合計は SUM で包む)
担当ごと・分類ごとの集計表を一度に作りたい QUERY の group by

列を加工した条件はSUMPRODUCTで書く

SUMIFS の条件範囲には、MONTH(A2:A13) のような計算結果を渡せません。月だけで集計したいときは、日付の範囲で書くか、SUMPRODUCT を使います。

=SUMPRODUCT((MONTH(A2:A13)=10)*F2:F13)
=SUMPRODUCT((MONTH(A2:A13)=10)*1)

計算値は 18620 と 7 で、日付の範囲で書いた SUMIFS・COUNTIFS の10月分と一致しました。

担当ごとの集計表はQUERYで一度に作る

担当ごとの合計と件数を SUMIFS・COUNTIFS で出すなら、担当名を縦に並べて、数式を下へコピーします。

=SUMIFS($F$2:$F$13,$B$2:$B$13,N2)
=COUNTIFS($B$2:$B$13,N2)

N2 から下に担当名(佐藤、鈴木、高橋)を入れておく想定です。範囲は $ で固定します。

QUERY なら、担当名の一覧を用意しなくても1つの式で表になります。

=QUERY(A1:H13,"select B, sum(F), count(F) group by B",1)

Query Language のリファレンスには、集計関数として avg・count・max・min・sum が挙げられ、group by を使うときは select の各列が group by に含まれるか集計関数で包まれている必要がある、と書かれています。

同じ集計を LibreOffice Calc の SUMIFS・COUNTIFS で求めた値は次のとおりです。

担当 金額の合計 件数
佐藤 14500 5
鈴木 8450 4
高橋 6040 3

確かめて分かったこと

  • 条件を波かっこで並べただけでは、先頭の条件の結果だけになりました。 Calc で =SUMIFS(F2:F13,C2:C13,{"文具","用紙"}) を単体で計算すると 8820(文具だけの合計)でした。SUM と配列として評価させる関数で包むと 20470 になります。
  • "" と "<>" は、件数の合計が全行数と一致しました。 空白 8 件+空白以外 4 件=12 件で、もれも重なりもありません。
  • ">=L3" はエラーにならず 0 になります。 エラーが出ないぶん気づきにくいので、0 のときは最初に引用符の位置を見ると早く見つかります。
  • 範囲の行数ちがいは、0 ではなくエラーとして表れます。 1行ずれただけでも値は返りません。
  • 文字列の日付は、ISNUMBER と COUNT の2つで判別できました。 COUNT が行数より少なければ、その列に文字列が混ざっています。
  • 列全体(F:F、B:B)で指定しても、見出し行は結果に影響しませんでした。

よくある質問

Q. SUMIFS と SUMIF の違いは? A. 条件を複数書けるのが SUMIFS、1つだけなのが SUMIF です。合計範囲の位置も違い、SUMIFS は先頭、SUMIF は最後に書きます。条件が1つでも SUMIFS で書けます。

Q. SUMIFS で日付の範囲を指定するには? A. 同じ日付列を2回指定します。=SUMIFS(F2:F13,A2:A13,">="&L1,A2:A13,"<="&L2) のように、開始日以上と終了日以下を並べます。

Q. SUMIFS で OR 条件にするには? A. SUMIFS どうしを足します。=SUMIFS(F2:F13,C2:C13,"文具")+SUMIFS(F2:F13,C2:C13,"用紙") の形です。条件が多いときは、条件を波かっこで並べて SUM と ARRAYFORMULA で包みます。

Q. SUMIFS や COUNTIFS が 0 になるときは? A. 条件範囲の値が文字列になっていないかを =ISNUMBER(セル) で確かめます。あわせて、">="&L3 のように演算子とセルを & でつないでいるかを見ます。

Q. COUNTIFS で空白以外を数えるには? A. 条件に "<>" を書きます。=COUNTIFS(H2:H13,"<>") で、何か入っているセルの件数になります。空白は "" です。

まとめ

  • SUMIFS と COUNTIFS は、条件の書き方が共通です。違いは先頭の合計範囲だけです。
  • 日付の範囲は、同じ列を2回指定して ">="&開始セル と "<="&終了セル を並べます。
  • 演算子とセルは & でつなぎます。 引用符の中にセル番地を書くと 0 になります。
  • OR は関数を足すか、条件を波かっこで並べて SUM と ARRAYFORMULA で包みます。別々の列の OR は重なりを1回引きます。
  • 範囲はすべて同じ行数にそろえます。列全体で指定するなら、どの範囲も列全体にします。
  • 0 のときは ISNUMBER と COUNT で、日付や数値が文字列になっていないかを確かめます。
  • 集計表を一度に作るなら QUERY、列を加工した条件なら SUMPRODUCT、該当行も見たいなら FILTER を選びます。

参考・出典

  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「SUMIFS 関数」 https://support.google.com/docs/answer/3238496?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「COUNTIFS」 https://support.google.com/docs/answer/3256550?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「SUMIF」 https://support.google.com/docs/answer/3093583?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「COUNTIF」 https://support.google.com/docs/answer/3093480?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「ARRAYFORMULA」 https://support.google.com/docs/answer/3093275?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「FILTER 関数」 https://support.google.com/docs/answer/3093197?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「SUMPRODUCT」 https://support.google.com/docs/answer/3094294?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「QUERY 関数」 https://support.google.com/docs/answer/3093343?hl=ja
  • Google ドキュメント エディタ ヘルプ「チェックボックスを追加して使用する」 https://support.google.com/docs/answer/7684717?hl=ja
  • Google Visualization API Query Language リファレンス https://developers.google.com/chart/interactive/docs/querylanguage

(いずれも 2026-10-06 に確認)

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(記載例)出典:株式会社RJC「スプレッドシートのSUMIFS・COUNTIFSの使い方|条件別の数式一覧」

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