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Manusとは|AIエージェントの使い方・料金・APIを実例で解説
結論
Manusとは、依頼を渡すと自分で計画し、クラウドのPCで調べ物や資料作りを最後まで進めるAIエージェントです。読み方は「マヌス」が一般的です。
この記事でわかること
- できること14項目と得意・不得意の判断表
- 4プランの料金とクレジットの減る順番5段階
- API に送るリクエストと署名検証の実物
Manus は、依頼を受けると計画を立て、専用の仮想コンピューター(サンドボックス)で道具を使い、結果を見て次の手を決める動きを、成果物ができるまで繰り返します。
flowchart TD
A[人の依頼] --> B[計画を立てる]
B --> C[サンドボックスで道具を使う<br>検索・ブラウザ・コード・ファイル]
C --> D{終わった?}
D -->|まだ| B
D -->|終わった| E[成果物<br>レポート・スライド・サイト]
よく使う機能を先にまとめます。
| やりたいこと | Manus の機能 | 補足 |
|---|---|---|
| 調べてレポートにする | エージェントモード | 出典つきの文書や表を作る |
| 簡単な質問に答えてもらう | チャットモード | クレジットを使わない |
| 100社などを同じ観点で調べる | Wide Research | 項目ごとに別のエージェントが並行で動く |
| スライドを作る | Manus スライド | .pptx・PDF で書き出せる |
| ログイン済みのサイトで作業 | Browser Operator | Chrome・Edge の拡張機能 |
| 自分のPCのファイルを扱う | デスクトップアプリ(My Computer) | 許可したフォルダだけ。コマンドは毎回承認 |
| 決まった時刻やイベントで動かす | Automations | 例:平日17時、新しいプルリクエスト |
| 自分のシステムから呼ぶ | Manus API(v2) | ヘッダー x-manus-api-key |
確認環境:Manus の機能・仕様は、Manus 公式ドキュメント(manus.im/docs、日本語版を含む)、API リファレンス(open.manus.ai/docs の v2)、ヘルプセンター(help.manus.im)、公式ブログ「Introducing Manus 2.0」(2026年9月28日)・「A note to our users」(2026年8月11日)で確かめました。運営会社の経緯は公式ブログに加え、Bloomberg・Reuters・CNBC の報道と Wikipedia で確かめています。API は、ドキュメントの形(エンドポイント名・ヘッダー・JSON・エラーコード)どおりに応答する擬似サーバーを Ubuntu 24.04.4・Python 3.11.15(標準ライブラリ)で作り、curl 8.5.0 と Python の requests 2.34.2 から送ったリクエストを記録しました。Webhook の署名検証は cryptography 46.0.7 で、自分で作った鍵を使って確かめました。ChatGPT と Claude の機能は、OpenAI と Anthropic の公式ページで確かめています(確認日 2026年10月22日)。
本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。
(記載例)出典:株式会社RJC「Manusとは|AIエージェントの使い方・料金・APIを実例で解説」
Manusとは(読み方・何をするAIか)
この節では、Manus が何をするサービスで、チャット型の AI と何が違うかが分かります。
Manus(マヌス)は、Butterfly Effect(本社シンガポール)が提供する汎用の AI エージェントです。 公式ドキュメントは Manus を「自分のコンピューターを持つ仮想の同僚」と説明しています。質問に答えるだけでなく、計画・実行・納品までを自分で進めて、完成した成果物を返すのが特徴です。
チャット型の AI との違いは、手を動かす場所を持っているかどうかです。
チャット型の AI
質問に文章で答える
次に何をするかは人が考えて指示する
ファイルの組み立てや保存は人が行う
Manus(エージェント)
インターネットにつながった仮想のPCで動く
手順を自分で決め、検索・ブラウザ操作・コード実行を繰り返す
文書・表・スライド・Webサイトを完成品として返す
ドキュメントによると、サンドボックス(隔離された仮想のコンピューター)は、インターネット接続・ファイルの保存・ソフトウェアのインストールができます。そのため、途中で人が手を貸さなくても、長い作業を最後まで続けられます。ブラウザやアプリを閉じても、タスクはクラウドで動き続けます。
AI エージェントそのものの考え方は、関連記事「AIエージェントとは|仕組みとワークフローとの違い・作り方入門」で扱っています。
「manus」の意味の見分け表
「manus」で検索すると、AI 以外の結果も混ざります。一緒に出てくる言葉で見分けます。
| 分野 | 「manus」が指すもの | 一緒に出てくる言葉 |
|---|---|---|
| AI | この記事の AI エージェント(manus.im) | エージェント・クレジット・Wide Research |
| AI(オープンソース) | OpenManus:Manus とは別の、MetaGPT のコミュニティが作る OSS | GitHub・Python・config.toml |
| 地名 | パプアニューギニアのマヌス島 | 島・州・太平洋 |
| ラテン語・解剖学 | 「手」 | 前肢・手根 |
Manusを運営する会社と提供状況(2026年10月22日時点)
この節では、「中国の会社なのか」「Meta の製品なのか」という疑問に、日付つきの事実で答えます。
2026年10月22日時点で、Manus は Meta から離れ、Butterfly Effect(シンガポール)が独立して運営しています。 2025年12月に Meta が買収しましたが、中国当局が2026年4月に取引の撤回を求め、8月に独立した運営に戻りました。
| 時期 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2022年 | Xiao Hong 氏らが Butterfly Effect を創業(ブラウザ拡張の Monica を開発) | Wikipedia |
| 2025年3月6日 | Manus を招待制で公開 | Wikipedia |
| 2025年中ごろ | 本社を中国(武漢・北京)からシンガポールへ移す | Wikipedia |
| 2025年12月29日 | Meta が Manus を買収 | Manus 公式ブログ |
| 2026年1月 | 中国の商務部が買収の調査を始める | Wikipedia |
| 2026年4月27日 | 中国の国家発展改革委員会が取引の撤回を求める | Wikipedia・報道 |
| 2026年8月11日 | Manus が独立した運営に戻ると利用者へ告知 | Manus 公式ブログ |
| 2026年9月28日 | Manus 2.0 と、個人向けエージェントのアプリ「Cue」を発表 | Manus 公式ブログ |
| 2026年10月8日 | 5億ドル超の資金調達(Boyu Capital と IDG Capital が主導)と報道 | Reuters・CNBC |
8月11日の告知では、Meta からの分離に伴い、対象の利用者が2025年12月29日以降に作ったデータが2026年8月23〜24日(シンガポール時間)に削除されるため、それまでにバックアップするよう案内されました。告知は「セキュリティ事故によるものではない」としており、データの保存先は米国とシンガポールと書かれています。Wikipedia によると、Manus は中国本土からの利用を受け付けていません。
Manusでできること(機能の早見表)
この節では、Manus の機能を一覧で見て、自分の用事にどれを使うかが分かります。
1調べ物とレポート
Web を検索して読み比べ、出典つきの文書・表・グラフにまとめる。CSV や Excel を渡すと分析してグラフにする。
2資料・サイトを作る
スライド、Webサイト(公開・独自ドメインまで)、動画、ゲームを作る。2.0 からは Manus Studio で手直しできる。
3ブラウザと PC を操作する
クラウドのブラウザ、ログイン済みの自分のブラウザ、自分の PC のファイルとアプリを、許可した範囲で操作する。
4自動で動かす
決まった時刻、メールや Slack のメッセージなどのイベントでタスクを始める。メールで依頼もできる。
公式ドキュメントの機能を、用途ごとに並べました。
| 機能 | 何をするか | 使う場面の例 |
|---|---|---|
| エージェントモード | 計画して道具を使い、成果物まで作る | 市場調査のレポート |
| チャットモード | すぐに答える。画像・PDF も読める。クレジットを使わない | 用語の質問、短い要約 |
| Wide Research | 項目ごとに別のエージェントを並行で動かし、結果を表にまとめる | 50社の比較、100製品の一覧 |
| Manus スライド | 調査からデザイン・発表者ノートまで作る。自社の .pptx テンプレートを使える | 社内勉強会の資料 |
| Webサイト作成 | サイトやアプリを作って公開する。GitHub 連携・Figma の取り込みあり | 製品の紹介ページ |
| データ分析と可視化 | アップロードした表を集計してグラフにする | 売上の CSV の分析 |
| クラウドブラウザ | クラウドのブラウザで、クリック・入力・データの抜き出しをする | 公開情報の収集 |
| Browser Operator | 自分の Chrome・Edge のログイン状態のまま、専用のタブで作業する | ログインが必要な管理画面 |
| デスクトップアプリ(My Computer) | 許可したフォルダのファイル、PC のコマンド・アプリを使う。macOS・Windows | 手元のファイルの整理 |
| Mail Manus | 専用のアドレスへメールを転送すると、タスクになり結果が返信で届く | 請求書メールの記録 |
| Automations | 時刻・イベント(GitHub・Shopify・Webhook・メールなど)でタスクを始める | 毎朝のニュースのまとめ |
| Projects | 共通の指示と資料(ナレッジ)を、プロジェクト内のタスクに引き継ぐ | 毎週の定例レポート |
| Skills | SKILL.md を中心にした手順の部品。作る・アップロード・GitHub から取り込める | 社内の書式に合わせた報告書 |
| 連携(MCP・Slack・Zapier・API) | 外部のツールをつなぐ。独自の MCP サーバーも HTTPS で追加できる | 社内のデータを読ませる |
Wide Research について、ドキュメントは「10項目以上の同じ種類の調べ物」に向き、「1つのことを深く調べる」「前の結果に次が依存する」作業には向かないと書いています。項目ごとに新しいコンテキスト(会話の文脈)で調べるので、リストの後ろの項目でも同じ深さで調べられる、という説明です。
MCP(外部のツールを AI につなぐ共通の規格)は、関連記事「MCPとは?サーバーとクライアントの仕組みと設定例を図解」で扱っています。
Manus 2.0で変わったこと
2026年9月28日の公式ブログ「Introducing Manus 2.0」は、2.0 を「版の更新ではなく、新しい作り」と説明しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Cascade | 新しい自社のハーネス。必要な能力を、必要なときだけ読み込む。社内の比較で、トークン23.2%減・時間28.2%減・費用32%減 |
| Cloud Computer | 動かし続けたい作業(常時の自動化、マルチプレイのゲームのサーバー)用に買える専用の環境 |
| Automations | 時刻の指定に加え、メール・カレンダー・Slack・Notion などのイベントで始まるように拡張 |
| Manus Studio | デスクトップアプリを作業場に。動画の編集(タイムライン)、ゲーム作り、文書・表・スライドの手直し |
| Cue | 個人向けのエージェントのアプリ。エージェントごとにメール・電話番号・予算つきの財布・PC を持つ。早期アクセスは招待コード制 |
2.0 は Web・デスクトップ・モバイルで使えます。
Manusの仕組み(エージェントのループとサンドボックス)
この節では、Manus が中で何を繰り返しているか、なぜ長い作業を続けられるかが分かります。
Manus の中心は「道具を選ぶ → サンドボックスで実行する → 結果を文脈に足す」の繰り返しです。 共同創業者の Yichao "Peak" Ji 氏が書いた公式ブログ「Context Engineering for AI Agents: Lessons from Building Manus」(2025年7月18日)は、このループを次のように説明しています。
flowchart TD
A[文脈<br>依頼・計画・これまでの結果] --> B[LLM が次の道具を1つ選ぶ]
B --> C[サンドボックスで実行<br>ブラウザ・シェル・ファイル]
C --> D[結果を文脈の末尾に足す]
D --> E{完成した?}
E -->|まだ| A
E -->|完成| F[成果物を返す]
同じブログに書かれている、作りの工夫と数値です(2.0 で Cascade に置き換わる前の説明です)。
| 工夫 | 内容 | 数値・例 |
|---|---|---|
| 1タスクの道具の呼び出し | 平均して何十回も道具を使う | 平均約50回 |
| 入力と出力の比 | 毎回、長い文脈を読んで短い指示を出す | 約100対1 |
| todo.md を書き直す | 計画をファイルに書き、進むたびに書き直して目標を見失わない | 長いタスクでのずれを防ぐ |
| ファイルを記憶に使う | 長い Web ページは URL だけ残し、必要なら読み直す | 文脈を小さく保つ |
| 失敗を残す | 失敗した操作とエラーを文脈に残し、同じ失敗を避ける | ― |
| 道具を消さずに隠す | 道具の一覧は固定し、選べる道具を状態で絞る | 道具名の先頭をそろえる(browser_・shell_) |
同じブログは、Claude Sonnet の料金を例に、キャッシュが効いた入力は1百万トークンあたり0.30ドル、効かない入力は3ドルで10倍違うとして、文脈の先頭を変えない工夫が費用に効くと書いています。
この「モデルの外側でループ・道具・記憶を受け持つ仕組み」をハーネスと呼びます。最小のハーネスを Python で作って動かした例は、関連記事「ハーネスとは|AIエージェントの仕組みとハーネスエンジニアリング入門」で扱っています。
チャットモードとエージェントモードの違い
| 項目 | チャットモード | エージェントモード |
|---|---|---|
| 向いている依頼 | すぐ答えが欲しい質問 | Webサイト・スライド・動画などの作成、長い調べ物 |
| 動き方 | その場で答える。画像・PDF・テキストを読み、Web 検索もする | 計画を立て、道具を使って自分で進める |
| クレジット | 使わない | 使う(作業の長さと複雑さで変わる) |
| 使えるモデル(Free) | 使える | Manus 2.0 Lite |
| 使えるモデル(Pro) | 使える | Manus 2.0 Max・2.0・2.0 Lite |
タスクの状態
API のドキュメントでは、タスクの状態(agent_status)は4つです。画面で使うときも、同じ考え方で見ると動きが分かります。
| 状態 | 意味 | 人がすること |
|---|---|---|
running |
作業中 | 待つ。閉じても続く |
waiting |
質問か、操作の確認を待っている | 質問に答える。メール送信などを許可するか決める |
stopped |
止まった(多くは完成) | 成果物を確かめる |
error |
失敗した | エラーを読み、依頼を直す |
メールの送信、カレンダーの変更、サイトの公開、PC でのコマンド実行などは、waiting で人の確認を待ちます。 API のドキュメントには、確認を待つ種類として gmailSendAction・deployAction・terminalExecute・googleCalendarCreate など22種類が並んでいます。
Manusの料金とクレジット(2026年10月22日時点)
この節では、無料でどこまで使えるか、有料プランの違い、クレジットがどう減るかが分かります。
Manus は月額のプランに付くクレジットで動き、エージェントの作業がクレジットを消費します。 ヘルプセンターの料金の記事とドキュメント「Plans and Pricing」で確かめた、2026年10月22日時点のプランです。
| プラン | 月額 | クレジット | 同時タスク・自動化 |
|---|---|---|---|
| Free | 0ドル | 毎日300(日々の補充分) | 1・2 |
| Pro | 20ドルから | 毎月4,000から | 20・20 |
| Pro | 40ドルから(7日間の無料体験あり) | 毎月8,000から | 20・20 |
| Team | 1席あたり20ドルから | Pro と同じ機能+共有のクレジット | ― |
- 有料プランは年払いにすると17%安くなります。
- Free のエージェントモードは Manus 2.0 Lite だけです。Pro は 2.0 Max・2.0・2.0 Lite を選べます。
- Team は、Pro の機能に加えて、シングルサインオン、学習へのデータ利用のオプトアウト(オフにする設定)、チームの利用状況の分析、アクセス制御、共有のスライドテンプレートが付きます。
- 以前の Basic・Plus は Pro に名前が変わりました。既存の会員は、自動更新の価格が変わりません。
クレジットの数え方
ヘルプセンターの「クレジットの消費のルール」の記事の要点です。
| 項目 | ルール |
|---|---|
| 何で減るか | LLM のトークン(計画・判断・出力)、仮想マシン(ファイル操作・ブラウザ操作・コード実行)、外部の API(金融データなど) |
| 減らないもの | 完了したタスク、成果物の保存や公開そのもの |
| 毎月のクレジット | 契約日と同じ日に補充。使い残しは繰り越さない。時刻は UTC+0 |
| 追加購入のクレジット | 有料プランが続く間は繰り越せる。Free に戻ると使えなくなる |
| 減る順番 | イベント → 毎日 → 毎月 → 追加購入 → 無料 |
| Manus 側の不具合で失敗 | 消費したクレジットを全額戻す |
| 残高がマイナス | 操作の費用は次の操作の開始時に引かれるので、一時的にマイナスになる。0以下では新しいタスクを始められない |
タスクを始める前に、使うクレジットを見積もる方法は2026年10月22日時点でありません。 ヘルプセンターは、見積もりの機能を準備中としたうえで、Manus がチャットの中で答えるクレジットの予測は「ハルシネーション(もっともらしい誤り)とみなす」よう書いています。消費を抑える方法として、公式は次を挙げています。
- 1依頼を具体的にする「AI を調べて」より「医療 AI の傾向を上位5つ要約して」。やり取りの往復が減る
- 2簡単な質問はチャットモードで聞くチャットモードはクレジットを使わない
- 3大きな作業は小さく分ける文脈が長くなるほど費用が上がる
- 4途中の結果を見てから先へ進める方向がずれたまま最後まで走らせない
デスクトップアプリは、起動しているだけではクレジットを使いません。自分の PC(My Computer)で動かしたタスクも、指示の組み立てはクラウドで行うため、同じ内容のクラウドのタスクと同じだけクレジットを使います(ヘルプセンター、2026年3月20日の記事)。
公開したWebサイトの費用
Manus で作ったサイトの公開(ホスティング)は、クレジットとは別の従量課金です。ドキュメントによると、毎月の無料分はクラウド10ドル・AI 1ドル・API 1ドルで、残高が尽きて自動チャージがオフだとサイトが一時的に見られなくなることがあります。ドキュメントの目安では、月1,000〜5,000訪問の紹介ページはプランの料金の範囲、月1万〜5万訪問でリードを集めるサイトはプラン+24ドルです。
Manusの始め方(登録から最初のタスクまで)
この節では、アカウントを作って最初の成果物を受け取るまでの流れが分かります。
アカウントを作る
manus.im で登録します。Free プランから始められます。Web のほか、macOS・Windows のデスクトップアプリ、モバイルアプリがあります。
モードを選んで依頼を書く
短い質問はチャットモード、成果物が欲しいときはエージェントモードを選びます。資料があれば添付します。
途中の確認に答える
Manus が質問したり、メール送信やコマンド実行の許可を求めたりしたら、内容を見て答えます。画面を閉じても作業は続きます。
成果物を確かめて直す
文書・表・スライドをダウンロードするか、会話で修正を頼みます。数字と出典は自分で確かめます。
繰り返し使う指示と資料は Projects に入れておくと、プロジェクトの中の新しいタスクがそれを引き継ぎます。ドキュメントによると、指示の変更は既存のタスクにも次のメッセージから効き、資料(ファイル)の変更は新しいタスクにだけ効きます。
依頼文(プロンプト)の書き方
成果物の形・範囲・観点・出典の扱いを最初に書くと、往復が減り、クレジットも抑えられます。 同じ依頼の書き方で比べます。
範囲が決まらないと、調べる量が増えて時間とクレジットがかかり、欲しい形の成果物にもならない
【目的】社内勉強会で、AI エージェント製品の違いを15分で説明する資料を作りたい。
【対象】Manus・ChatGPT・Claude のエージェント機能(2026年10月時点)。
【観点】動く場所/使えるプラン/ブラウザ操作/自分のPCの操作/定期実行。
【形式】スライド8枚(.pptx)。最後の1枚は比較表。日本語。
【出典】各社の公式ページだけを使い、スライドの下に URL を書く。分からない項目は「記載なし」とする。
【確認】作成前に、スライドの構成案を見せて。
最後の「作成前に構成案を見せて」は、途中の結果を見てから進めるための一行です。依頼を分解して書く考え方は、関連記事「AIエージェントのタスク分解|指示書テンプレートと粒度の判断表」で扱っています。
Manusが得意なこと・不得意なこと(判断表)
この節では、自分の用事を Manus に任せるかどうかを判断できます。
手順が多く、Web とファイルをまたいで、形のある成果物で終わる作業ほど Manus に向きます。 逆に、1回の答えで済む質問や、正確さの責任を人が負う判断は、使い方を分けます。
| 用事 | 向き・不向き | 理由(公式の説明と仕組みから) |
|---|---|---|
| 10社以上を同じ観点で比べる | 向く | Wide Research が項目ごとに並行で調べる |
| 調べた内容をスライドや表にする | 向く | 調査から書き出し(.pptx・PDF)まで1回の依頼で進む |
| 毎週同じ形のレポートを作る | 向く | Projects と Automations で、指示と資料と時刻を固定できる |
| ログインが必要な画面の作業 | 条件つきで向く | Browser Operator を使い、操作は人が許可する |
| 用語の意味など短い質問 | チャットモードで | エージェントモードはクレジットを使う |
| 1つのテーマを深く掘り下げる | 依頼を分けて | Wide Research は向かないとドキュメントにある |
| 前の結果で次が決まる作業 | 依頼を分けて | 途中で確かめてから次を頼む |
| 契約・医療・法務などの最終判断 | 人が決める | 出力には誤りがありうる。根拠は人が確かめる |
| 機密情報を扱う作業 | 社内の規程を先に確かめる | データの扱いと保存先(米国・シンガポール)を確かめてから |
ヘルプセンターも、存在しない論文や出来事を作る、できない操作を約束するなどの誤りがありうると書いています。成果物の数字と出典は、元のページで確かめます。
Manus APIの使い方(擬似サーバーで送ったリクエストの実物)
この節では、自分のプログラムから Manus にタスクを頼み、結果を受け取るまでのリクエストの形が分かります。
Manus API(v2)は、https://api.manus.ai/v2/メソッド名 に、ヘッダー x-manus-api-key を付けて送る形です。 v1 は非推奨で、いずれ廃止されるとドキュメントにあります。ここでは、ドキュメントどおりに応答する擬似サーバー(127.0.0.1:31201)を作り、送り先だけを変えて動かしました。
| 項目 | 内容(ドキュメント) |
|---|---|
| 送り先 | https://api.manus.ai/v2/task.create など(メソッド名が URL になる) |
| 認証 | x-manus-api-key: キー。OAuth の場合は Authorization: Bearer … |
| キーの発行 | Web アプリの設定 → Developers → Create API Key。表示は1回だけ。1アカウント50個まで |
| 応答の形 | 成功は {"ok": true, "request_id": …}、失敗は ok: false と error.code・error.message |
| 進め方 | task.create → task.listMessages で状態を見る(または Webhook) |
curlでタスクを作る
ドキュメントの curl の例を、擬似サーバーに向けて送りました。
export MANUS_API_KEY=sk-test-0123456789 # 実際は設定画面で発行したキー
curl -X POST http://127.0.0.1:31201/v2/task.create \
-H "Content-Type: application/json" \
-H "x-manus-api-key: $MANUS_API_KEY" \
-d '{"message": {"content": "hello"}}'
{"ok": true, "request_id": "req_0001", "task_id": "TaskAbCdEf0123456789xy", "task_title": "generating title...", "task_url": "https://manus.im/app/TaskAbCdEf0123456789xy", "share_visibility": "private"}
擬似サーバーに届いたリクエストです(キーは先頭8文字だけ残しました)。
--> POST /v2/task.create
x-manus-api-key: sk-test-…
content-type: application/json
user-agent: curl/8.5.0
body: {"message": {"content": "hello"}}
task.create の主な項目です。必須は message だけです。
| 項目 | 意味 | 既定値・例 |
|---|---|---|
message.content |
依頼の文(約5,000トークンまで)、またはファイル・音声を含む配列 | 必須 |
locale |
出力の言語 | ja など。既定はアカウントの言語 |
agent_profile |
使うエージェント | standard(既定)・lite・max など。Free は lite になる |
project_id |
プロジェクトの指示を使う | ― |
structured_output_schema |
結果を受け取る JSON の形(JSON Schema) | 全項目を required、additionalProperties: false |
interactive_mode |
途中で質問してよいか | false |
share_visibility |
共有の範囲 | private(既定)・team・public |
Pythonで作成から結果の受け取りまで
タスクを作り、task.listMessages で状態を見て、確認待ち(waiting)なら内容を見て許可し、止まったら JSON の結果を読むまでを書きました。429(回数の上限)は、待ち時間を倍々に延ばして送り直します。
"""Manus API v2 でタスクを作り、終わるまで見張る最小のクライアント。"""
import os, random, time
import requests
BASE = os.environ.get("MANUS_BASE_URL", "https://api.manus.ai")
HEADERS = {"x-manus-api-key": os.environ["MANUS_API_KEY"]}
def call(method, name, **kw):
"""429 なら待って再送する(指数バックオフ+ゆらぎ)。"""
for attempt in range(5):
r = requests.request(method, f"{BASE}/v2/{name}", headers=HEADERS, timeout=30, **kw)
body = r.json()
if r.status_code == 429:
wait = 2 ** attempt + random.random()
print(f" 429 {body['error']['code']} → {wait:.1f}秒待って再送")
time.sleep(wait)
continue
if not body["ok"]:
raise RuntimeError(f"{r.status_code} {body['error']['code']}: {body['error']['message']}")
return body
raise RuntimeError("再送の上限に達しました")
# 1. タスクを作る(結果は JSON の形で受け取る)
schema = {
"type": "object",
"properties": {"items": {"type": "array", "items": {
"type": "object",
"properties": {"name": {"type": "string"}, "price_usd": {"type": ["number", "null"]}},
"required": ["name", "price_usd"], "additionalProperties": False}}},
"required": ["items"], "additionalProperties": False,
}
task = call("POST", "task.create", json={
"message": {"content": "AI エージェント製品を2つ調べ、名前と月額(米ドル)を表にして"},
"locale": "ja",
"agent_profile": "lite",
"title": "AIエージェント製品の比較",
"structured_output_schema": schema,
})
print("task_id:", task["task_id"], "|", task["task_url"])
# 2. 状態を見張る(running → waiting → stopped)
while True:
time.sleep(1)
res = call("GET", "task.listMessages", params={"task_id": task["task_id"], "order": "desc", "limit": 10})
ev = next(m for m in res["messages"] if m["type"] == "status_update")["status_update"]
print("agent_status:", ev["agent_status"], "|", ev.get("brief", ""))
if ev["agent_status"] == "waiting":
d = ev["status_detail"]
print(" 確認待ち:", d["waiting_for_event_type"], "-", d["waiting_description"])
# ここで人が内容を見て判断する。例では1回だけ許可する
ok = call("POST", "task.confirmAction", json={
"task_id": task["task_id"], "event_id": d["waiting_for_event_id"], "input": {"accept": True}})
print(" confirmed:", ok["confirmed"])
elif ev["agent_status"] == "stopped":
detail = call("GET", "task.detail", params={"task_id": task["task_id"]})
print(" has_running_background_jobs:", detail["task"]["has_running_background_jobs"])
out = next((m for m in res["messages"] if m["type"] == "structured_output_result"), None)
if out and out["structured_output_result"]["success"]:
for it in out["structured_output_result"]["value"]["items"]:
print(" ", it["name"], it["price_usd"])
break
elif ev["agent_status"] == "error":
raise RuntimeError("タスクが失敗しました")
擬似サーバーは、1回目に running、2回目に terminalExecute(コマンド実行の確認)で waiting、許可の後に running、最後に stopped と JSON の結果を返すように作りました。同じ1分の間に task.create を10回送った直後に実行した結果です。
429 rate_limited → 1.4秒待って再送
429 rate_limited → 2.1秒待って再送
429 rate_limited → 4.0秒待って再送
429 rate_limited → 8.0秒待って再送
task_id: TaskAbCdEf0123456789xy | https://manus.im/app/TaskAbCdEf0123456789xy
agent_status: running | 調査を開始しました
agent_status: waiting |
確認待ち: terminalExecute - Run: python3 analyze.py
confirmed: True
agent_status: running | 表を作成しています
agent_status: stopped | 完了しました
has_running_background_jobs: False
製品A 20
製品B 40
擬似サーバーに届いた順番です(task.create の本文は長いので省略しました)。
--> POST /v2/task.create
user-agent: python-requests/2.34.2
--> GET /v2/task.listMessages?task_id=TaskAbCdEf0123456789xy&order=desc&limit=10
--> GET /v2/task.listMessages?task_id=TaskAbCdEf0123456789xy&order=desc&limit=10
--> POST /v2/task.confirmAction
body: {"task_id": "TaskAbCdEf0123456789xy", "event_id": "ev02tool", "input": {"accept": true}}
--> GET /v2/task.listMessages?task_id=TaskAbCdEf0123456789xy&order=desc&limit=10
--> GET /v2/task.listMessages?task_id=TaskAbCdEf0123456789xy&order=desc&limit=10
--> GET /v2/task.detail?task_id=TaskAbCdEf0123456789xy
読み取れることは次の3つです。
- requests の
json=で送ると、日本語はエー…のようにエスケープされた JSON になりました。JSON としては同じ意味です。 - 確認待ちに答えるときは
waiting_for_event_idをevent_idに入れます。ドキュメントによると、確認待ちの間にふつうのメッセージ(task.sendMessage)を送ると、その操作は飛ばされます。 stoppedでも完了とは限りません。ドキュメントは、task.detailのhas_running_background_jobsがtrueなら、裏の処理でタスクが再び動くことがあるとしています。
結果をJSONで受け取る(structured_output_schema)
structured_output_schema を付けると、作業の後に別の抽出の段階が走り、指定した形の JSON が structured_output_result として届きます。ドキュメントの制約は次のとおりです。
| 制約 | 内容 |
|---|---|
| 一番外側 | "type": "object" |
| 各オブジェクト | additionalProperties: false、全項目を required に書く(省略可能な項目は ["string", "null"] のように null を許す) |
| 使えない | pattern・format・長さや数値の範囲・minItems・allOf・oneOf・if など |
| 入れ子の深さ | 5段まで |
| 失敗したとき | success: false。value は形だけそろった空の値になるので、先に success を見る |
APIのエラーと直し方
擬似サーバーはドキュメントのエラーコードで返すように作り、次の4つを curl で試しました(HTTP の番号と error.code はドキュメントの対応、message の文は擬似サーバーのもの)。
キーなし → [401] {"ok": false, "error": {"code": "unauthenticated", ...}}
message がない → [400] {"ok": false, "error": {"code": "invalid_argument", "message": "message is required"}}
スキーマの誤り → [400] {"ok": false, "error": {"code": "invalid_argument", ...}}
1分に11回目 → [429] {"ok": false, "error": {"code": "rate_limited", "message": "Rate limit exceeded. Please retry after a short backoff."}}
| error.code | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
unauthenticated |
キーが無い・違う | ヘッダー名 x-manus-api-key と値を確かめる。Authorization と両方は付けない |
invalid_argument |
必須の message が無い、スキーマの決まり違反 |
{"message": {"content": "…"}} の形にする。additionalProperties: false と required を確かめる |
not_found |
タスク ID などが無い | task.create の戻り値の task_id を使う |
permission_denied |
権限・OAuth のスコープが足りない | OAuth なら create_task などのスコープを付ける |
rate_limited(429) |
1分あたりの上限を超えた | 待ち時間を倍々に延ばして送り直す。状態の確認は Webhook にする |
internal(500) |
サーバー側のエラー | 時間をおいて送り直す。request_id を控える |
1分あたりの上限は、利用者ごと(キーをいくつ作っても合算)に、task.create と task.sendMessage が10回、task.listMessages と task.detail が100回です。task.listMessages を頻繁に呼ぶと上限に近づくので、ドキュメントは Webhook を勧めています。
Webhookで完了の知らせを受ける
Webhook は、Web アプリの設定 → Developers → Webhooks で登録します。届く種類は task_created・task_stopped(stop_reason が finish か ask)・task_deleted で、受け手は HTTPS で、10秒以内に 200 を返す決まりです。知らない種類が届いても 200 を返します。
"""Manus の Webhook(task_created・task_stopped など)を受ける最小のサーバー。"""
import json, sys
from http.server import BaseHTTPRequestHandler, HTTPServer
class H(BaseHTTPRequestHandler):
def log_message(self, *a):
pass
def do_POST(self):
ev = json.loads(self.rfile.read(int(self.headers["Content-Length"])))
# 先に 200 を返す(10秒以内に返す決まり)。重い処理は別のキューへ
self.send_response(200)
self.end_headers()
etype, t = ev.get("event_type"), ev.get("task_detail", {})
if etype == "task_stopped" and t.get("stop_reason") == "finish":
files = ", ".join(a["file_name"] for a in t.get("attachments", []))
print(f"[done] {t['task_title']} 添付: {files}", flush=True)
elif etype == "task_stopped" and t.get("stop_reason") == "ask":
print(f"[ask] {t['task_title']} → task.sendMessage で答える: {t.get('message')}", flush=True)
elif etype in ("task_created", "task_deleted"):
print(f"[{etype}] {t['task_id']}", flush=True)
else:
print(f"[ignore] 知らない種類 {etype}", flush=True) # 新しい種類が増えても 200 を返す
HTTPServer(("127.0.0.1", int(sys.argv[1])), H).serve_forever()
ドキュメントの形の JSON を4つ、curl で送りました。4つとも 200 が返り、受け手は次のように出力しました。
[task_created] TaskAbCdEf0123456789xy
[done] 競合調査 添付: report.md, table.csv
[ask] 資料作成 → task.sendMessage で答える: PDF と DOCX のどちらで出しますか?
[ignore] 知らない種類 task_progress
Webhookの署名を確かめる
Webhook の URL は外から誰でも送れるので、署名を確かめてから処理します。 ドキュメントの方式は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ヘッダー | X-Webhook-Signature(Base64 の署名)と X-Webhook-Timestamp(Unix 秒) |
| 方式 | RSA-SHA256(2048ビットの鍵) |
| 署名される文字列 | {timestamp}.{url}.{本文の SHA-256 の16進}(url はクエリを含む全体) |
| 時刻の許容 | 今の時刻から300秒より離れていれば断る |
| 公開鍵 | GET /v2/webhook.publicKey の public_key(PEM)。1時間ほどキャッシュする |
この方式を、RSA の署名で一般的な PKCS#1 v1.5 の形で実装しました。
"""Manus の Webhook の署名を確かめる(RSA-SHA256)。"""
import base64, hashlib, time
from cryptography.hazmat.primitives import hashes, serialization
from cryptography.hazmat.primitives.asymmetric import padding
from cryptography.exceptions import InvalidSignature
def verify(public_key_pem: bytes, url: str, body: bytes, sig_b64: str, ts: str, tolerance=300) -> str:
if abs(time.time() - int(ts)) > tolerance: # 5分より古い・新しいものは断る
return "NG: 時刻のずれが300秒を超えた"
signed = f"{ts}.{url}.{hashlib.sha256(body).hexdigest()}".encode()
key = serialization.load_pem_public_key(public_key_pem)
try:
key.verify(base64.b64decode(sig_b64), signed, padding.PKCS1v15(), hashes.SHA256())
return "OK"
except InvalidSignature:
return "NG: 署名が合わない"
試験用に自分で2048ビットの鍵を作り、送り手の署名を同じ方式で再現して、4つの場合を確かめました。
署名の長さ: 256 バイト
1 正しいリクエスト : OK
2 本文を1文字書き換え : NG: 署名が合わない
3 URL のクエリが違う : NG: 署名が合わない
4 10分前の署名を使い回す : NG: 時刻のずれが300秒を超えた
本文は、JSON として読み直す前の生のバイト列でハッシュを取ります。 読み直して整形した文字列では、1文字でも違えば署名が合いません。
Manusを安全に使うための注意(データ・権限・商用利用)
この節では、「Manus は危険か」という疑問に、公式の記載と仕組みから答えます。
Manus の危うさは、「AI が自分で操作する」ことと「データを外のサービスに渡す」ことの2つから来ます。 どちらも、渡す範囲と許可の出し方で小さくできます。
| 心配ごと | 公式の記載(2026年10月22日時点) | 利用者ができること |
|---|---|---|
| 入力が学習に使われるか | 集計した・個人を特定できない形のデータだけをサービスの改善に使う(ヘルプセンター) | Team プランは学習へのデータ利用をオフにできる |
| データの保存先 | 米国とシンガポール(2026年8月11日の告知) | 社内の規程で、外に出してよい情報か確かめる |
| 自分の PC を操作される | 許可したフォルダだけ。コマンドは毎回「Allow Once」か「Always Allow」で承認 | Always Allow は信頼できる繰り返しの作業だけにする |
| ログイン済みのブラウザを使われる | Browser Operator はセッションごとに許可。タブを閉じれば止まる。操作は記録される。パスワードは保存しない | 銀行などはクラウドブラウザではなく自分のブラウザで、内容を見ながら使う |
| 成果物の権利 | 作ったものは利用者のもの。個人・商用に使える(法令と第三者の権利の範囲で) | 著作権・商標を自分で確かめる。AI の出力は保護されない場合がある |
| 外部のスキル | コードやコマンドを含むことがある | 使う前に SKILL.md とスクリプトを Manus に読ませて確かめる |
- 1渡してよい情報か決めたか顧客の個人情報・社外秘の資料は、社内の規程で外部の AI に入れてよいか確かめる
- 2許可するフォルダを最小にしたかデスクトップアプリには作業用のフォルダだけを渡す
- 3送信・公開・支払いの確認を読んでから許可しているかメール送信・サイト公開・コマンド実行は waiting で確認を待つ
- 4API キーを環境変数か秘密情報の管理に置いたかキーはアカウントの全権を持つ。漏れたら設定画面ですぐ取り消す
- 5成果物の数字と出典を元のページで確かめたか存在しない文献や数字が混ざることがある
Web ページを読んで動くエージェントには、ページに埋め込まれた指示に従ってしまう「プロンプトインジェクション」の心配があります。関連記事「プロンプトインジェクション対策|AIアプリ開発者が実装すべきこと」で扱っています。社内で使う決まりを作るときは、関連記事「生成AI利用ガイドラインのテンプレート|入力してはいけない情報の一覧つき」で扱っています。
ChatGPT・Claudeのエージェント機能との違い
この節では、似た機能を持つ製品との違いを、各社の公式ページの記載で比べます(2026年10月22日時点)。
OpenAI のヘルプでは、以前の「ChatGPT agent」は提供を終え、複数の手順の作業は「ChatGPT Work」(2026年7月9日発表)へ案内されています。Anthropic では、Claude のアプリで複数の手順の作業を任せる機能が同じ種類にあたります(以前「Cowork」と呼ばれていた機能は Claude に統合されています)。
| 項目 | Manus | ChatGPT Work | Claude |
|---|---|---|---|
| 提供元 | Butterfly Effect | OpenAI | Anthropic |
| 動く場所 | クラウドのサンドボックス。デスクトップアプリで自分の PC も | Web・モバイル・デスクトップ(Windows・Mac) | クラウド(ベータ)。Claude Desktop で自分の PC も |
| 使える条件 | Free あり(エージェントは 2.0 Lite) | Web・モバイルは Pro・Enterprise・Edu から順に Plus・Business へ。デスクトップは Free を含む全プラン | 有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise) |
| ブラウザ操作 | クラウドブラウザ、Browser Operator(Chrome・Edge) | デスクトップの組み込みブラウザ、Chrome 拡張 | Claude in Chrome |
| 自分の PC の操作 | 許可したフォルダ。コマンドは毎回承認 | Computer Use(デスクトップ) | 接続したフォルダ。権限のモードは Manual・Auto・Skip |
| 定期・イベント実行 | Automations(時刻・イベント) | Scheduled Tasks(1回・繰り返し・イベント・監視) | 定期のタスク(/schedule。クラウドで動く) |
使う量の数え方も違います。Manus はクレジット、ChatGPT Work は Codex と同じ使用量の仕組み(作業が複雑なほどプランの利用枠を多く使う)です。
Manusのよくあるつまずきと直し方
この節では、使っていて止まったときの原因と直し方を引けます。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 新しいタスクを始められない | クレジットの残高が0以下 | 次の補充を待つか、追加購入・プラン変更。Free の毎日の分は月1,500まで |
| 途中で止まったまま進まない | waiting(質問か操作の確認)になっている |
画面の質問に答える。確認の内容を読んで許可か拒否を選ぶ |
| サイトで認証の画面が出る | クラウドブラウザはデータセンターの IP で動き、確認が出やすい | 画面を引き取って SMS のコードなどを入れ、操作を戻す。Browser Operator を使う |
| Browser Operator が使えない | 拡張機能が入っていない、PC がオフライン | コネクターの画面で Operator を有効にする。PC を起動したままにする |
| My Computer の作業が始まらない | PC の電源が切れている、アプリが閉じている | PC を起動し、デスクトップアプリを開いておく |
| 公開したサイトが見られない | ホスティングの残高切れ | 自動チャージをオンにするか、残高を足す |
| 成果物に誤った数字・文献がある | AI の出力の誤り(ハルシネーション) | 出典の URL を開いて確かめる。依頼に「出典の無い数字は書かない」と加える |
| API で 401・400・429 | キー・本文の形・回数の上限 | 上の「APIのエラーと直し方」の表を見る |
よくある質問
Q. Manusとは何ですか? A. Butterfly Effect(シンガポール)が提供する汎用の AI エージェントです。依頼を渡すと、計画を立て、クラウドの仮想コンピューターで検索・ブラウザ操作・コード実行を繰り返し、レポートやスライドなどの成果物まで作ります。
Q. Manusの読み方は? A. 日本語では「マヌス」と読まれることが多いです。
Q. Manusは無料で使えますか? A. 使えます。2026年10月22日時点の Free プランは、毎日300クレジット(月1,500まで)、同時タスク1つで、エージェントモードは Manus 2.0 Lite です。チャットモードはクレジットを使いません。
Q. Manusの料金はいくらですか? A. 2026年10月22日時点で、Pro が月20ドルから(毎月4,000クレジットから)と月40ドルから(8,000クレジットから)、Team が1席あたり月20ドルからです。年払いで17%安くなります。
Q. Manusは中国の会社ですか?Metaの製品ですか? A. 中国で創業し、2025年に本社をシンガポールへ移しました。2025年12月に Meta が買収しましたが、中国当局の撤回命令を受けて、2026年8月に独立した運営に戻りました。「Manusを運営する会社と提供状況」の表に日付をまとめています。
Q. Manusは危険ですか?安全に使えますか? A. AI が自分で操作することと、データを外部に渡すことに注意が要ります。PC 操作は許可したフォルダとコマンドごとの承認、ブラウザ操作はセッションごとの許可で制限できます。渡してよい情報は社内の規程で決めます。
Q. Manusは日本語で使えますか?
A. 依頼は日本語で書け、公式ドキュメントには日本語版があります。API では locale に ja を指定すると出力の言語を日本語にできます。
Q. Manusで作ったものは商用利用できますか? A. ヘルプセンターは、作ったものは利用者のもので、法令と第三者の権利の範囲で個人・商用に使えるとしています。AI の出力は知的財産として保護されない場合があるとも書いています。
Q. Manusの招待コードは必要ですか? A. Manus 本体は Free プランから登録できます。2026年10月22日時点で招待コードが案内されているのは、9月28日に発表された別のアプリ「Cue」の早期アクセスです。
Q. Manus APIは使えますか?
A. 使えます。設定の Developers で API キーを作り、https://api.manus.ai/v2/task.create にヘッダー x-manus-api-key を付けて送ります。結果は task.listMessages か Webhook で受け取ります。
Q. Wide Researchとは何ですか? A. 項目ごとに別のエージェントを並行で動かして調べ、結果を表やレポートにまとめる機能です。10項目以上の同じ種類の調べ物に向きます。
Q. OpenManusとManusは同じものですか? A. 別のものです。OpenManus は MetaGPT のコミュニティの開発者が作るオープンソース(MIT ライセンス)の AI エージェントの枠組みで、自分で LLM の API キーを設定して動かします。
まとめ
- Manus は、依頼を受けて計画し、クラウドのサンドボックスで道具を使う繰り返しで、レポート・スライド・サイトなどの成果物まで作る AI エージェント。2025年の公式ブログでは、1タスクの道具の呼び出しは平均約50回。
- 2026年10月22日時点で、運営は Butterfly Effect(シンガポール)。Meta の買収は中国当局の命令で解消され、8月に独立した運営に戻った。9月28日に Manus 2.0 を発表。
- 料金は Free(毎日300クレジット)・Pro(月20ドルから)・Team(1席20ドルから)。チャットモードはクレジットを使わず、エージェントの作業だけが減る。事前の見積もりはできない。
- 10項目以上の比較、調べて資料にする作業、繰り返しのレポートに向く。最終判断と機密情報の扱いは人が決める。
- API は
x-manus-api-keyを付けてtask.create→task.listMessages(または Webhook)。確認待ちはtask.confirmAction、Webhook は署名と時刻を確かめてから処理する。
参考・出典
確認日はいずれも 2026年10月22日です。
- Manus Documentation「Welcome」:https://manus.im/docs/introduction/welcome
- Manus Documentation「Plans and Pricing」:https://manus.im/docs/introduction/plans
- Manus Documentation「Wide Research」:https://manus.im/docs/features/wide-research
- Manus Documentation「Desktop」:https://manus.im/docs/features/desktop
- Manus Documentation「Browser Operator」:https://manus.im/docs/features/browser-operator
- Manus Documentation「Cloud browser」:https://manus.im/docs/features/cloud-browser
- Manus Documentation「Manus Slides」:https://manus.im/docs/features/slides
- Manus Documentation「Manus Skills」:https://manus.im/docs/features/skills
- Manus Documentation「Projects」:https://manus.im/docs/features/projects
- Manus Documentation「Mail Manus」:https://manus.im/docs/features/mail-manus
- Manus Documentation「Automations」:https://manus.im/docs/automations
- Manus Documentation「Custom MCP Servers」:https://manus.im/docs/integrations/custom-mcp
- Manus Documentation「Website Builder: Usage and Pricing」:https://manus.im/docs/website-builder/getting-started/usage-and-pricing
- Manus API v2「Introduction」:https://open.manus.ai/docs/v2/introduction
- Manus API v2「Authentication」:https://open.manus.ai/docs/v2/authentication
- Manus API v2「task.create」:https://open.manus.ai/docs/v2/task.create
- Manus API v2「task.listMessages」:https://open.manus.ai/docs/v2/task.listMessages
- Manus API v2「Task Lifecycle」:https://open.manus.ai/docs/v2/task-lifecycle
- Manus API v2「Structured Output」:https://open.manus.ai/docs/v2/structured-output
- Manus API v2「Rate Limits」:https://open.manus.ai/docs/v2/rate-limits
- Manus API v2「Webhooks Overview」:https://open.manus.ai/docs/v2/webhooks-overview
- Manus API v2「Webhook Security」:https://open.manus.ai/docs/v2/webhooks-security
- Manus Help Center「What is the current membership pricing for Manus」:https://help.manus.im/en/articles/11711111-what-is-the-current-membership-pricing-for-manus
- Manus Help Center「What are the rules for credits consumption and how can I obtain them」:https://help.manus.im/en/articles/11711097-what-are-the-rules-for-credits-consumption-and-how-can-i-obtain-them
- Manus Help Center「Is there a way to check how many credits a task will cost before I begin」:https://help.manus.im/en/articles/13185575-is-there-a-way-to-check-how-many-credits-a-task-will-cost-before-i-begin
- Manus Help Center「Understanding credit consumption in the Manus desktop app」:https://help.manus.im/en/articles/14134826-understanding-credit-consumption-in-the-manus-desktop-app
- Manus Help Center「What are the differences between chat mode and agent mode」:https://help.manus.im/en/articles/11711128-what-are-the-differences-between-chat-mode-and-agent-mode
- Manus Help Center「Will Manus use user data for model training purposes」:https://help.manus.im/en/articles/11711822-will-manus-use-user-data-for-model-training-purposes
- Manus Help Center「Do I own the assets generated via Manus」:https://help.manus.im/en/articles/13125514-do-i-own-the-assets-websites-images-videos-slides-generated-via-manus
- Manus Blog「Introducing Manus 2.0」(2026年9月28日):https://manus.im/blog/introducing-manus-2-0
- Manus Blog「A note to our users」(2026年8月11日):https://manus.im/blog/a-note-to-our-users
- Manus Blog「Context Engineering for AI Agents: Lessons from Building Manus」(2025年7月18日):https://manus.im/blog/Context-Engineering-for-AI-Agents-Lessons-from-Building-Manus
- Wikipedia「Manus (AI agent)」:https://en.wikipedia.org/wiki/Manus_(AI_agent)
- Bloomberg Government「Chinese AI Upstart Manus Charts Solo Path After Meta Split」(2026年8月12日):https://news.bgov.com/mergers-and-acquisitions/manus-to-resume-independent-operations-in-unwind-of-meta-deal
- CNBC「AI startup Manus raises $500 million in first funding round since Meta breakup」(2026年10月8日):https://www.cnbc.com/2026/10/08/manus-fund-raise-meta-muse-tencent.html
- OpenAI「ChatGPT for your most ambitious work」(2026年7月9日):https://openai.com/index/chatgpt-for-your-most-ambitious-work/
- OpenAI Help Center「ChatGPT agent」:https://help.openai.com/en/articles/11752874-chatgpt-agent
- Claude Help Center「Get started with Cowork」:https://support.claude.com/en/articles/13345190-get-started-with-cowork
- GitHub「FoundationAgents/OpenManus」:https://github.com/FoundationAgents/OpenManus
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(記載例)出典:株式会社RJC「Manusとは|AIエージェントの使い方・料金・APIを実例で解説」
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