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Copilot Studioとは|使い方・料金・作り方とDirect Line実例
結論
Copilot Studioは、AIエージェントをローコードで作り、Teamsや自社サイトに公開するMicrosoftのツールです。料金は Copilot クレジットの消費量で決まります。
この記事でわかること
- 料金2方式と機能別クレジット9種、月の見積もり計算例
- 作り方8ステップと、トピック・ナレッジ・ツールの上限表
- Direct Line で送られる中身の実物と、エラーコード12種
作る人は Copilot Studio で「指示・ナレッジ・ツール・トピック」を組み立て、発行(公開)すると、利用者は Teams や Web サイトなど慣れた場所からエージェントと話せます。
flowchart TD
A[作成者] --> B[Copilot Studio<br>指示・ナレッジ<br>ツール・トピック]
B -.-> E[社内データ・API]
B --> C[発行]
C --> D[チャネル<br>Teams・Web・アプリ]
U[利用者] --> D
よく調べられる点の答えを先にまとめます。
| 知りたいこと | 答え(2026年10月17日時点) | 詳しくは |
|---|---|---|
| 何ができる | AIエージェントを作り、社内外のチャネルに公開 | Copilot Studioでできること |
| 料金 | 25,000クレジットで¥29,985/月、または従量課金 | Copilot Studioの料金 |
| 無料で使える | 試用版で作成とテストは可能、公開は不可 | ライセンスと無料試用版 |
| M365 Copilotとの違い | M365 Copilotは使うAI、Studioは作る道具 | 違いの表 |
| 作り方 | 説明文→ナレッジ→ツール→テスト→発行 | エージェントの作り方 |
| 自社アプリから呼ぶ | Direct Line 3.0 の REST API | Direct Line APIの使い方 |
| 管理者が止める | Power Platform 管理センターのデータポリシー | 管理とガバナンス |
確認環境:製品の仕様・画面の文言・料金は、Microsoft Learn(日本語版)の Copilot Studio ドキュメント(概要・クイックスタート・エージェントの作成・トピック・ナレッジ・ツール・生成オーケストレーション・ハーネス・発行とチャネル・Teams への公開・Web チャネル・Web チャネルのセキュリティ・エージェント フロー・データ ポリシー・エラー コード・課金レート・ライセンス)、Microsoft の料金ページ(日本・米国)、Copilot Studio のライセンス ガイダンス、Bot Framework Direct Line API 3.0 のドキュメントで確かめました。Direct Line の呼び出しは、ドキュメントどおりの形で応答する擬似サーバー(Python 3.11.15)を手元に立て、curl 8.5.0・Python 3.11.15(標準ライブラリ)・botframework-directlinejs 0.16.0(Node.js 22.22.2)から送って、実際に送られた URL・ヘッダー・JSON を記録しています(確認日 2026年10月17日)。
本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。
(記載例)出典:株式会社RJC「Copilot Studioとは|使い方・料金・作り方とDirect Line実例」
Copilot Studioとは
Microsoft Copilot Studio は、AI で動くエージェント(会話しながら仕事を代わりにこなすアシスタント)とワークフローを作って管理する、ローコードの開発ツールです。 Microsoft Learn の概要ページは、次のように説明しています。
Microsoft Copilot Studioは、AI搭載のエージェントやワークフローの構築と管理のためのグラフィカルでローコードなスタジオです。 エージェントやワークフローを構築し、組織のデータやシステムに接続し、ユーザーがすでに活動しているチャネルに公開します。
作成画面は Web アプリ(https://copilotstudio.microsoft.com)です。ドキュメントに載っている対応ブラウザーは Chrome 91 以降、Firefox 89 以降、Safari 16.4 以降です。以前は「Power Virtual Agents」という名前のチャットボット作成ツールでした。
作れるもの:エージェント・ワークフロー・エージェントフロー
| 作れるもの | 中身 | 例 |
|---|---|---|
| エージェント | 指示に従い、ナレッジとツールを使って会話し、タスクをこなす | 社内ヘルプデスク、問い合わせ窓口 |
| ワークフロー | ドラッグ&ドロップで作る自動化。説明文から生成もできる | 承認の回付、定期の集計 |
| エージェントフロー | Power Automate に近い作り方のフロー。単独でも、エージェントのツールとしても動く | 申請をシステムに登録して結果を返す |
動かす仕組み「ハーネス」は3種類
2026年10月1日更新の Microsoft Learn には、エージェントを動かす裏側の仕組みとして3つの「ハーネス」が載っています。どれを選ぶかで、得意なことが変わります。
| ハーネス | 向いている用途 | 公開先 |
|---|---|---|
| GitHub Copilot ハーネス | 目標を段階に分けて推論する、多段階の業務。Word・Excel・PowerPoint・PDF の作成と編集も | 社内・社外 |
| 標準ハーネス | トピックとルールで決めた、予測しやすい会話。社内ヘルプデスクなど | 社内・社外 |
| Copilot チャット ハーネス | 社内の知識を Microsoft 365 Copilot Chat につなぐ | 社内 |
この記事の手順は、Microsoft Learn のクイックスタートが対象にしている標準ハーネスを前提にしています。
Copilot Studioでできること
Copilot Studio でできることは、大きく4つです。
1説明文からエージェントを作る
「何をしてほしいか」を最大 1,024 文字で書くと、名前・説明・指示が生成され、ナレッジやツールの候補が提案されます。
2社内の情報で答えさせる
公開 Web サイト、SharePoint、アップロードしたファイル、Dataverse、Microsoft Search のコネクタをナレッジとして使い、内容に基づいて答えます。
3業務システムを操作させる
コネクタ、エージェントフロー、REST API、MCP サーバー、コンピューター操作を「ツール」として足し、登録・検索・更新をさせます。
4いつもの場所に公開する
Teams、Microsoft 365 Copilot、SharePoint、Web サイト、モバイルアプリ、WhatsApp、Facebook などに出せます。
公開前の評価、公開後の分析・監視も同じ画面で行えます。概要ページには、医療目的・臨床用途・緊急時の利用は意図していないこと、作ったエージェントの設計と免責の表示は作成者の責任であることも書かれています。
関連記事「AIエージェントとは|仕組みとワークフローとの違い・作り方入門」で扱っています。
Microsoft 365 Copilot・Foundry・GitHub Copilotとの違い
名前に「Copilot」が付く製品は多く、検索でも混同されやすいところです。Microsoft 365 Copilot は「使う」AI、Copilot Studio は Copilot や独自のエージェントを「作る」道具です。 公式ドキュメントの説明をもとに並べます。
| 製品 | 何をするものか | 主な利用者 | 作り方 |
|---|---|---|---|
| Copilot Studio | エージェントとワークフローを作り、チャネルに公開する | 業務部門・情シス・開発者 | ローコード(画面操作) |
| Microsoft 365 Copilot | Word・Excel・Teams などで使う AI アシスタント。Studio で拡張できる | 一般の社員 | 作らずに使う |
| エージェント ビルダー | Microsoft 365 Copilot の中で宣言型エージェントを手早く作る | 一般の社員 | 画面操作のみ(外部サービスを呼ぶアクションは作れない) |
| Microsoft Foundry(旧 Azure AI Foundry) | 開発者がエージェント・モデル・アプリを作る基盤。10,000 超のモデル | 開発者 | SDK・CLI・VS Code・ポータル |
| GitHub Copilot | コードの提案、質問への回答、複数手順の作業を行うコーディング支援 | 開発者 | 作らずに使う(IDE・CLI・GitHub.com) |
違いを判断するときの目安です。
- 社員がふだん使う AI がほしい:Microsoft 365 Copilot。ライセンスは ¥4,497/ユーザー/月相当(年払い、消費税別)と料金ページに表示されています。
- 社員向けに、SharePoint の資料だけで答える小さなエージェントを作りたい:エージェント ビルダー。外部サービスにつなぐアクション・コネクタ・ワークフローを足したくなったら、ドキュメントの案内どおり Copilot Studio にコピーします。
- 社外の顧客向け、または業務システムを操作するエージェントを作りたい:Copilot Studio。Microsoft 365 Copilot の外のチャネル(Web サイトなど)に公開するには、スタンドアロンの Copilot Studio プランが要ると料金ページに書かれています。
- 自分のコードでエージェントやモデルを組み込みたい:Microsoft Foundry。
- コードを書く作業を速くしたい:GitHub Copilot。
「GitHub Copilot ハーネス」は Copilot Studio の中の仕組みの名前で、コーディング支援の GitHub Copilot を契約するものではありません。 前の節の表のとおり、多段階の業務を推論で進めるエージェント向けの選択肢です。
関連記事「GitHub Copilotの使い方|ショートカット・コマンド一覧と設定」で扱っています。
Copilot Studioの料金(2026年10月17日時点)
Copilot Studio の料金は「Copilot クレジット」の消費量で決まり、払い方は前払いのパックと従量課金の2つです。 2025年9月1日に、課金の単位が「メッセージ」から「Copilot クレジット」に変わりました。料金ページの FAQ には、パックと従量課金で機能や性能の違いはなく、違いは支払い方法だけとあります。
| 払い方 | 価格 | 条件・特徴 |
|---|---|---|
| パック(ライセンス) | ¥29,985/パック/月(米国 $200、年払い) | 1パック 25,000 クレジット。テナント全体で共有 |
| 事前購入プラン | Copilot Credit Commit Units を前払い | 最大20%安くなる。Azure サブスクリプションが要る。使い切ると従量課金へ |
| 従量課金 | $0.01/クレジット(ライセンス ガイダンス) | 前払い不要。月末に使った分を Azure の請求で払う |
日本の料金ページには、Azure の無料アカウントに登録するとエージェント作成などに使える ¥29,985 分のクレジットが付くとも書かれています。
機能ごとのクレジット消費量
Microsoft Learn の「課金レート」の表です(2026年8月3日更新)。同じ表の別の列では、Microsoft 365 Copilot のライセンスを持つユーザーが使った分は「無料」になっています。ライセンス ガイダンスには、社員向けの利用がそのユーザーのライセンスに含まれ、公正な利用の上限があると書かれています。
| 機能 | 消費するクレジット | どんなときに数えるか |
|---|---|---|
| 従来型の回答 | 1 | トピックに書いた決まった応答 |
| 生成回答 | 2 | ナレッジなどから AI が文章を作った応答 |
| エージェントアクション | 5 | ツールの実行など |
| テナントグラフの基盤設定 | 10 | Microsoft 365 の社内データでの根拠づけ(1メッセージ) |
| エージェントフローのアクション | 100アクションごとに13 | フローの中の各アクション |
| AIツール(Basic) | 10応答ごとに1 | プロンプトなどのツール |
| AIツール(Standard) | 10応答ごとに15 | 同上(上位のモデル) |
| AIツール(Premium) | 10応答ごとに100 | 同上(最上位のモデル) |
| コンテンツ処理ツール | 1ページごとに8 | 文書を読み取るツール |
音声は1分あたりで数え、クラシック音声 10、GenAI の音声 35、プレミアム GenAI 音声 75 クレジットです。
月の消費量を見積もる(Python)
月に3,000件の質問を受ける社内ヘルプデスクを例に、上の表で計算しました。2割の質問でツール(申請の登録など)を呼び、その先のフローが1回5アクション動く想定です。
# Copilot クレジットの月間消費の見積もり(料金表は 2026年10月17日時点の Microsoft Learn)
import math
RATE = {"従来型の回答": 1, "生成回答": 2, "エージェントアクション": 5, "テナントグラフの基盤設定": 10}
FLOW_PER_100 = 13 # エージェント フローのアクション 100 件ごと
PACK_CREDITS, PACK_YEN = 25_000, 29_985
questions = 3_000 # 月の質問数
use = {"生成回答": questions, # 全部ナレッジから答える
"エージェントアクション": questions * 0.2, # 2割でツール(申請の登録など)を呼ぶ
"従来型の回答": 500} # トピックの決まった応答
flow_actions = questions * 0.2 * 5 # ツールの先のフローが1回5アクション
total = 0
for k, n in use.items():
c = n * RATE[k]; total += c
print(f"{k}: {n:,.0f} 回 × {RATE[k]} = {c:,.0f}")
fc = math.ceil(flow_actions / 100) * FLOW_PER_100; total += fc
print(f"エージェント フローのアクション: {flow_actions:,.0f} 件 → {fc:,.0f}")
packs = math.ceil(total / PACK_CREDITS)
print(f"合計 {total:,.0f} クレジット → パック {packs} 個(¥{packs*PACK_YEN:,}/月)・従量課金なら ${total*0.01:,.2f}")
生成回答: 3,000 回 × 2 = 6,000
エージェントアクション: 600 回 × 5 = 3,000
従来型の回答: 500 回 × 1 = 500
エージェント フローのアクション: 3,000 件 → 390
合計 9,890 クレジット → パック 1 個(¥29,985/月)・従量課金なら $98.90
生成回答の数がいちばん効きます。 同じ質問数でも、決まった応答(1クレジット)で返せる質問をトピックにすると、生成回答(2クレジット)より消費が半分になります。利用者が Microsoft 365 Copilot のライセンスを持つ社員だけなら、上の消費は無料の扱いになります。
クレジットを使い切ったらどうなるか
Microsoft Learn の記述です。
- テナントが前払い容量の125%に達すると、カスタム エージェントが無効になります。 進行中の会話は続きますが、その後の呼び出しは容量が増えるかリセットされるまで拒否されます。1パック(25,000)なら 31,250 クレジットが目安です。
- 管理者にメールが届き、Power Platform 管理センターにも通知が出ます。
- 利用者の画面には「請求に問題があります。」または「このエージェントは現在使用できません。使用制限に達しました。」と表示されます。
- エージェントフローは、前払い容量を使い切った時点で新しい実行が止まります。実行中のものは最後まで終わります。
- 従量課金を環境にひも付けていれば、超えた分は Azure に請求され、止まりません。
Copilot Studioのライセンスと無料試用版
Microsoft Learn のライセンスのページには、4つの入手方法が載っています。
| ライセンス | できること | 入手方法 |
|---|---|---|
| 無料試用版 | 作成とテスト チャットでのテスト。公開は不可 | 職場・学校のアカウントでサインアップ |
| スタンドアロン版 | 全チャネルへの公開、Premium コネクタ、生成オーケストレーション | Microsoft 365 管理センターで購入 |
| Teams プラン | クラシック オーケストレーションのエージェントを Teams に公開 | 一部の Microsoft 365 サブスクリプションに含まれる |
| その他 | Copilot Studio の権利が含まれる | Dynamics 365 Customer Service のデジタル メッセージングおよびチャット アドオン |
Teams プランとスタンドアロン版の違い
| 機能 | Teams プラン | スタンドアロン版 |
|---|---|---|
| 生成オーケストレーション | なし | あり |
| 公開できるチャネル | Teams | Copilot Studio が対応する全チャネル |
| Power Platform コネクタ | なし | Premium コネクタも使える |
| 環境の種類 | Dataverse for Teams | 任意 |
| Web セキュリティ | 既定で有効。シークレットは作れない | 作成者がシークレットを作り、オン・オフできる |
| ライブ エージェント(人)への引き継ぎ | なし | あり |
ライセンスを上げても、同じ環境で同じエージェントをそのまま使えると書かれています。Teams プランには、米国政府環境(GCC・GCC High・DoD)、EDU A1、SUB SKU 向けは含まれません。
無料試用版の期間と制限
- 試用期間が終わると通知とメールが届き、30日延長できます。
- 期限が切れても、作ったエージェントは90日間動き続けます。
- 個人のメールアドレスは拒否される場合があります。職場または学校のアカウントで登録します。
- サインアップが完了できないときは、組織の IT 管理者がセルフサービス サインアップを止めている可能性があります。
ライセンス ガイダンスには、Copilot Studio でエージェントを作って管理するユーザーごとに Copilot Studio User License($0)が要ると書かれています(従量課金・事前購入プランでは Copilot Studio Author ロール)。
Copilot Studioの使い方:エージェントの作り方
Microsoft Learn のクイックスタート(2026年9月22日更新)と「エージェントの作成」のページに沿った手順です。画面の文言は日本語版ドキュメントの表記です。
サインインして[ホーム]を開く
https://copilotstudio.microsoft.com にサインインします。ドキュメントでは、[新しい経験]をオフにし、[提出]で[フィードバック]パネルを閉じると、標準ハーネスのホームページになります。使う環境を切り替えるならここで選びます。
してほしいことを書く
ホームの入力欄に、エージェントの役割を書きます(最大 1,024 文字)。白紙から作るなら[エージェント]ページの[Create blank agent]。[Advanced settings]で主要言語・ソリューション・スキーマ名を決めます。
[概要]で名前・説明・指示を直す
AI が作った名前・説明・指示を見直します。提案されたナレッジやツールは採用も無視もでき、提案そのものはセッションを超えて残りません。
ナレッジを足す
[ナレッジ]で Web サイト・SharePoint・ファイルなどを足します。例では候補の URL を選び、[追加]→[エージェントに追加]。
ツールを足す
[ツール]ページで[ツールの追加]を選び、コネクタ・フロー・REST API・MCP などを選んで[追加と構成]。
決まった会話はトピックにする
[トピック]ページの[トピックを追加]→[From blank]。手続きの案内など、毎回同じ流れにしたい会話を作ります。
[エージェントのテスト]で試す
変えるたびにテスト チャットで同じ質問をして、答えの変化を見ます。最初からやり直すときは[新しいテストセッション開始]。
[発行]してチャネルに出す
上部の[発行]を選び、確認で[このエージェントの発行]→[発行]。成功すると緑のバナーが出ます。数分かかります。続けて[チャネル]で公開先を設定します。
アイコンは PNG 形式・72KB 未満・最大 192×192 ピクセルの画像に変えられます。Teams や Microsoft 365 向けのエージェントなら、[概要]の[提案プロンプト]に、会話の始め方の例を登録できます。
トピックの作り方とノードの種類
トピックは、会話の一部分(たとえば「パスワードを忘れた」ときの流れ)を、ノードをつないで決めたものです。 トピックには、削除できない(無効にはできる)システム トピックと、自分で作るカスタム トピックがあります。
作る手順は次のとおりです。
- [トピック]ページで[トピックを追加]→[From blank]。
- [トリガー]ノードの[...]→[プロパティ]で、[認識されたインテントのプロパティ]の[フレーズ]にトリガー フレーズを入れる(Shift+Enter で改行して複数入れ、最後に Enter)。
- ツールバーの[詳細]で、トピック名と説明を入れる。生成オーケストレーションでは、この説明を見てエージェントがトピックを選ぶため、何をするトピックかを具体的に書きます。
- 上部の[保存]。
| ノード | すること |
|---|---|
| メッセージ | 利用者にメッセージを送る |
| 質問 | 利用者に質問し、答えを変数に入れる |
| アダプティブ カード | ボタンや入力欄のあるカードを出す |
| 条件 | 条件で会話を分ける |
| 変数管理 | 値の設定・解析・クリア(会話履歴のクリアも) |
| トピック管理 | 別トピックへ移す、人に引き継ぐ、終了する |
| ツール | フローやコネクタなどのツールを呼ぶ |
| 詳細 | 生成回答、HTTP 要求、イベントの送信など |
ナレッジの種類と上限
Microsoft Learn の表です(2026年8月4日更新)。生成モードとクラシックモードで、使える数が違います。
| ナレッジ | 生成モード | クラシックモード | 認証 |
|---|---|---|---|
| 公開 Web サイト(Bing で検索) | 25 サイト | 4 URL | なし |
| ドキュメント(アップロード) | すべて | Dataverse の容量まで | なし |
| SharePoint | 25 URL | ノードごとに 4 URL | 利用者の Entra ID |
| Dataverse | 無制限 | 2 ソース(各15テーブル) | 利用者の Entra ID |
| コネクタの企業データ | 無制限 | エージェントごとに 2 | 利用者の Entra ID |
アップロードしたファイルは、生成モードの「25 の検索上限」に数えません。SharePoint と Copilot コネクタは、条件を満たすと最大 200 MB のファイル、PDF・PPTX・DOCX なら最大 512 MB のファイルに対応すると書かれています。
関連記事「RAGの作り方|Pythonで動かす最小構成と精度の上げ方」で扱っています。
ツール(旧アクション)の種類
以前「アクション」と呼ばれていた、エージェントに操作をさせる部品は、いまの画面では「ツール」です。
| ツール | 中身 |
|---|---|
| コネクタ | Power Platform の既製コネクタ(数千種)か、自作のカスタム コネクタ |
| エージェントフロー | 1つ以上のアクションを並べたフロー |
| プロンプト | 1回で完結する、モデルを使った指示(データ分析のコード生成も) |
| REST API | API のエンドポイントとメソッドを選んで足す |
| モデル コンテキスト プロトコル(MCP) | MCP サーバーのツールとリソースを使う |
| コンピューター操作 | 画面のある Web サイト・デスクトップ アプリを、クリックや入力で操作する |
ツールの入力は、既定で[AI による動的入力](会話から AI が値を埋める)です。認証は既定で利用者の資格情報(エンド ユーザー)を使い、作成者の資格情報に切り替えることもできます。実行後の応答は[応答しない(既定値)][生成AIで応答を書く][具体的な回答を送信][適応型カードを送る]から選びます。
関連記事「MCPとは?サーバーとクライアントの仕組みと設定例を図解」で扱っています。
チャネルに公開する
発行したエージェントは、[チャネル]で公開先を選びます。ドキュメントに載っているチャネルは次のとおりです。
| チャネル | 注意点 |
|---|---|
| Microsoft Teams と Microsoft 365 Copilot | リンクで共有、または管理者の承認を経て組織に表示 |
| デモ Web サイト | 運用向けではない。顧客に URL を渡さない |
| カスタム Web サイト | 公式の HTML(Web チャット)にトークン エンドポイントを入れて埋め込む |
| モバイル アプリ | Direct Line でつなぐ(次の節) |
| SharePoint・WhatsApp・Facebook | それぞれの設定ページで接続 |
| Azure Bot Service チャネル | Slack・Telegram・Twilio・LINE・Email など |
認証の設定で、選べるチャネルが変わります。 既定は[Microsoft による認証]で、Teams・Power Apps・Microsoft Copilot では設定なしで Entra ID の認証になります。誰でも話せるようにするなら[認証なし](リンクを持つ全員が使える。利用者の認証が要るツールは使えない)、ほかのチャネルで認証するなら[手動で認証する]を選びます。管理者は Power Platform 管理センターで、使えるチャネルを制限できます。
生成オーケストレーションとクラシックの違い
生成オーケストレーションは、利用者の質問に対して、トピック・ツール・ナレッジ・ほかのエージェントのどれを使うかを AI が選ぶ方式です。 新しいエージェントの既定です。クラシック オーケストレーションは、質問に最も近いトリガー フレーズのトピックを動かします。
| 動き | 生成オーケストレーション | クラシック |
|---|---|---|
| トピックの選び方 | トピックの説明を見て選ぶ | トリガー フレーズとの一致で選ぶ |
| ツールの呼び方 | 名前と説明を見て AI が呼ぶ | トピックの中から明示的に呼ぶ |
| ナレッジ | 必要なら自分から検索する | 合うトピックが無いときの予備 |
| 組み合わせ | トピック・ツール・ナレッジを組み合わせる | 1つのトピックを選ぶ |
| 足りない情報 | 質問を自動で作って聞く | 質問ノードを書く |
| 応答の文 | 集めた情報から自動で作る | メッセージ ノードを書く |
切り替えは、エージェントの[設定]→[生成 AI]→[オーケストレーション]の[エージェントの応答に生成 AIオーケストレーションを使用しますか?]で[はい]か[いいえ]です。管理者が環境で生成オーケストレーションを止めていると、クラシックだけになります。
ドキュメントに載っている、生成オーケストレーションの既知の制限です。
- ナレッジを探すときに[会話ブースト]システム トピックを使わないため、そこに加えた変更は効かない。
- ツールとトピックの入力に、カスタム エンティティ(クローズド リスト・正規表現)を使えない。使うならトピックの[質問]ノードで集める。
- 似たトピックが複数あると、取り違えることがある。
- 参照できる会話履歴の量に限りがあり、前のほうの情報を使えないことがある。
- ナレッジの文書内のハイパーリンクは、応答ではプレーン テキストになる。
Power Automate連携(エージェントフロー)
エージェントから業務を動かす中心は「エージェントフロー」です。 Copilot Studio か Power Automate で作ったフローをツールとして足すと、エージェントが実行時にフローを呼び、データを取ったり処理を代わりに行ったりします。
すでにある Power Automate のクラウド フローは、エージェントフローに変換できます。変換すると Power Automate ではなく Copilot Studio の容量で課金されます。この変換は一方向で、元に戻せません。 フロー デザイナーやテスト チャットからのテスト実行は、容量を消費しません。
フローをエージェントのツールとして足すには、次の条件をすべて満たす必要があります。
足し方は2通りです。エージェント全体で使うなら[ツール]→[ツールの追加]→[フロー]で選んで[追加と構成]。決まったトピックの中だけで使うなら、トピックのノードの下の[ノードの追加]→[ツールの追加]で選びます。一覧に出ないフローは、上の1と2が欠けています。
100秒を超えると FlowActionTimedOut になります。ドキュメントは、結果を返したあとでよい処理を、フローの「Copilot Studio への戻り値」ステップの後ろに置く方法を挙げています。
Direct Line APIで自社アプリから呼ぶ
Teams や公式の Web チャット以外(自社のアプリ・サーバー)から話しかけるときは、Bot Framework の Direct Line API 3.0 を使います。 流れは「トークンを取る → 会話を始める → アクティビティ(メッセージ)を送る → 受け取る」です。
flowchart TD
A[自社アプリ] -->|1 取得| B[トークン<br>エンドポイント]
A -->|2 開始 3 送信| C[Direct Line 3.0]
C -->|4 受信| A
C <--> D[エージェント]
トークン エンドポイントと、地域ごとの Direct Line の URL
トークン エンドポイントは、Copilot Studio の[チャネル]→[モバイル アプリ]で、[トークン エンドポイント]の横の[コピー]で取れます。公式の Web チャットの HTML は、このURLの /powervirtualagents より前を環境のURLとして切り出し、/powervirtualagents/regionalchannelsettings?api-version=… を呼んで、応答の channelUrlsById.directline を Direct Line の URL に使っています。Direct Line のドキュメントの例はすべて https://directline.botframework.com/v3/directline/… です。
| 手順 | メソッドと URL | 認証 | 応答(ドキュメントの例) |
|---|---|---|---|
| トークンを取る | GET <トークン エンドポイント> |
なし | token・expires_in(3600)・conversationId |
| 会話を始める | POST {Direct Line}/conversations |
Bearer <token> |
201 Created・conversationId・streamUrl |
| 送る | POST …/conversations/{id}/activities |
Bearer <token> |
200・{"id": "0001"} |
| 受け取る | GET …/conversations/{id}/activities?watermark= |
Bearer <token> |
activities と次の watermark |
| 延長する | POST {Direct Line}/tokens/refresh |
Bearer <token> |
新しい token・expires_in(1800) |
curlで1往復する
ドキュメントどおりに応答する擬似サーバーに対して、curl 8.5.0 で送った結果です($TOKEN_ENDPOINT と $DL は手元の擬似サーバーの URL。本番は上の方法で得た値に置き換えます)。
TOKEN=$(curl -s "$TOKEN_ENDPOINT" | python3 -c 'import sys,json;print(json.load(sys.stdin)["token"])')
curl -s -i -X POST "$DL/conversations" -H "Authorization: Bearer $TOKEN"
HTTP/1.1 201 Created
Content-Type: application/json; charset=utf-8
Content-Length: 216
{"conversationId": "ebbe7788e5da4fef8cdf1a", "token": "TOKEN-867721c908054597ae01a64b1605955f", "expires_in": 1800, "streamUrl": "ws://127.0.0.1:26201/v3/directline/conversations/ebbe7788e5da4fef8cdf1a/stream?t=..."}
メッセージを送り、続けて受け取ります。
curl -s -X POST "$DL/conversations/$CID/activities" \
-H "Authorization: Bearer $TOKEN" -H 'Content-Type: application/json' \
-d '{"type":"message","from":{"id":"user1"},"locale":"ja-JP","text":"有給休暇の申請方法は?"}'
curl -s "$DL/conversations/$CID/activities?watermark=0" -H "Authorization: Bearer $TOKEN"
{
"activities": [
{
"type": "message",
"from": {
"id": "user1"
},
"locale": "ja-JP",
"text": "有給休暇の申請方法は?",
"id": "ebbe7788e5da4fef8cdf1a|0000000",
"channelId": "directline",
"conversation": {
"id": "ebbe7788e5da4fef8cdf1a"
}
},
{
"type": "message",
"id": "ebbe7788e5da4fef8cdf1a|0000001",
"channelId": "directline",
"conversation": {
"id": "ebbe7788e5da4fef8cdf1a"
},
"from": {
"id": "cr123_helpdesk",
"name": "社内ヘルプデスク",
"role": "bot"
},
"replyToId": "ebbe7788e5da4fef8cdf1a|0000000",
"text": "「有給休暇の申請方法は?」を受け付けました(擬似サーバーの固定応答)。",
"textFormat": "markdown",
"locale": "ja-JP"
}
],
"watermark": "2"
}
受け取った一覧には、自分が送ったメッセージも入ります。 ドキュメントの C# の例も、エージェントの名前で絞り込んでから表示しています。次に受け取るときは、返ってきた watermark を付けて続きだけを読みます。ドキュメントは、watermark が null や無い応答では前の値を上書きしないこと、ポーリング(定期的な問い合わせ)は長く続けるなら1秒に1回より多くしないことを求めています。
Pythonの完成コード(標準ライブラリだけ)
公式の Web チャットと同じ手順で、地域の URL・トークン・会話の開始・あいさつ・質問・受け取りまでを行うコードです。
# Copilot Studio のエージェントと Direct Line 3.0(REST)で1往復する最小コード
# 使い方: TOKEN_ENDPOINT='<チャネル > モバイル アプリ でコピーしたURL>' python3 dl_client.py "質問文"
import json, os, sys, time, urllib.request
TOKEN_ENDPOINT = os.environ["TOKEN_ENDPOINT"]
def call(method, url, token=None, body=None):
data = json.dumps(body).encode() if body is not None else None
req = urllib.request.Request(url, data=data, method=method)
if token:
req.add_header("Authorization", f"Bearer {token}")
if data is not None:
req.add_header("Content-Type", "application/json")
with urllib.request.urlopen(req, timeout=30) as r:
return r.status, json.loads(r.read() or b"null")
# 1) 地域ごとの Direct Line の URL を聞く(公式の Web チャットの HTML と同じ手順)
env = TOKEN_ENDPOINT[: TOKEN_ENDPOINT.index("/powervirtualagents")]
api = TOKEN_ENDPOINT[TOKEN_ENDPOINT.index("api-version"):].split("=")[1]
_, rcs = call("GET", f"{env}/powervirtualagents/regionalchannelsettings?api-version={api}")
dl = rcs["channelUrlsById"]["directline"] + "v3/directline"
# 2) トークンを取る(GET)
_, t = call("GET", TOKEN_ENDPOINT)
token = t["token"]
# 3) 会話を始める
st, conv = call("POST", f"{dl}/conversations", token)
cid = conv["conversationId"]
print("start:", st, cid)
# 4) あいさつを出させるイベント → 質問を送る
call("POST", f"{dl}/conversations/{cid}/activities", token,
{"type": "event", "name": "startConversation", "from": {"id": "user1"}, "locale": "ja-JP"})
call("POST", f"{dl}/conversations/{cid}/activities", token,
{"type": "message", "from": {"id": "user1"}, "locale": "ja-JP", "text": sys.argv[1]})
# 5) 返事を受け取る(watermark で続きから読む)
watermark, got = None, 0
for _ in range(10):
q = f"?watermark={watermark}" if watermark else ""
_, s = call("GET", f"{dl}/conversations/{cid}/activities{q}", token)
watermark = s.get("watermark") or watermark
for a in s["activities"]:
if a["type"] == "message" and a["from"]["id"] != "user1":
print("bot:", a["text"]); got += 1
if got >= 2:
break
time.sleep(1)
擬似サーバーに向けて動かした出力です。あいさつは、ドキュメントにあるとおり type が event・name が startConversation のアクティビティを送ると、会話開始(Greeting)のシステム トピックが動く想定にしています。
start: 201 af7a7993f47a486b862085
bot: こんにちは。社内ヘルプデスクのエージェントです。ご用件をどうぞ。
bot: 「パスワードを忘れました」を受け付けました(擬似サーバーの固定応答)。
JavaScript(botframework-directlinejs)が実際に送る中身
ブラウザーや Node.js からは、Microsoft の botframework-directlinejs(公式の Web チャットも内部で使う Direct Line のクライアント)を使えます。0.16.0 を Node.js 22.22.2 で動かしたコードです。
global.XMLHttpRequest = require('xhr2'); // Node.js で動かすときだけ必要(ブラウザでは不要)
const { DirectLine } = require('botframework-directlinejs');
async function main(text) {
const TE = process.env.TOKEN_ENDPOINT;
const env = TE.slice(0, TE.indexOf('/powervirtualagents'));
const api = TE.slice(TE.indexOf('api-version')).split('=')[1];
const rcs = await (await fetch(`${env}/powervirtualagents/regionalchannelsettings?api-version=${api}`)).json();
const { token } = await (await fetch(TE)).json();
const dl = new DirectLine({
token,
domain: `${rcs.channelUrlsById.directline}v3/directline`,
webSocket: false, // ポーリングで受け取る(WebSocket が通らない環境向け)
pollingInterval: 1000,
});
const post = (act) => new Promise((ok, ng) =>
dl.postActivity({ from: { id: 'user1' }, locale: 'ja-JP', ...act }).subscribe(ok, ng));
dl.activity$.subscribe({
next: (a) => { if (a.type === 'message' && a.from.id !== 'user1') console.log('bot:', a.text); },
error: () => {},
});
// 前の送信が終わってから次を送る(順番を守る)
console.log('posted:', await post({ type: 'event', name: 'startConversation' }));
console.log('posted:', await post({ type: 'message', text }));
setTimeout(() => { dl.end(); process.exit(0); }, 2500);
}
main(process.argv[2] || 'VPNにつながりません');
posted: ef02c2e765f2405ca74774|0000000
posted: ef02c2e765f2405ca74774|0000002
bot: こんにちは。社内ヘルプデスクのエージェントです。ご用件をどうぞ。
bot: 「VPNにつながりません」を受け付けました(擬似サーバーの固定応答)。
擬似サーバーに届いたリクエストの記録です(時刻・メソッド・パス・本文)。
21:13:19 GET /powervirtualagents/regionalchannelsettings?api-version=2022-03-01-preview
21:13:19 GET /powervirtualagents/botsbyschema/cr123_helpdesk/directline/token?api-version=2022-03-01-preview
21:13:19 POST /v3/directline/conversations {"user": {}}
21:13:19 GET /v3/directline/conversations/87d0cde36e6d40e8aa44b8/activities?watermark=
21:13:19 POST /v3/directline/conversations/87d0cde36e6d40e8aa44b8/activities {"from": {"id": "user1"}, "locale": "ja-JP", "type": "event", "name": "startConversation"}
21:13:19 POST /v3/directline/conversations/87d0cde36e6d40e8aa44b8/activities {"from": {"id": "user1"}, "locale": "ja-JP", "type": "message", "text": "VPNにつながりません"}
21:13:20 GET /v3/directline/conversations/87d0cde36e6d40e8aa44b8/activities?watermark=0
21:13:21 GET /v3/directline/conversations/87d0cde36e6d40e8aa44b8/activities?watermark=4
POST /conversations に付いていたヘッダーです(トークンは伏せています)。
Accept: application/json
Content-Type: application/json
Authorization: Bearer TOKEN-…
x-ms-bot-agent: DirectLine/3.0 (directlinejs 0.16.0)
User-Agent: Mozilla/5.0 (Linux x64) node.js/22.22.2 v8/12.4.254.21-node.39
動かして分かったことです。
| 確かめたこと | 結果 |
|---|---|
| 会話を始めるときの本文 | {"user": {}} を送る |
| ライブラリが付けるヘッダー | x-ms-bot-agent: DirectLine/3.0 (directlinejs 0.16.0) |
| 最初の受け取り | ?watermark=(空)で問い合わせ、以降は前の値を付ける |
| 受け取りの間隔 | pollingInterval: 1000 で約1秒ごと |
postActivity を待たずに2回続けて呼んだ |
27回中1回、後に呼んだ message が先にサーバーへ届いた |
Node.js で XMLHttpRequest を用意しない |
状態が Connecting のまま止まり、会話の開始を送らなかった |
送る順番が大事な場面(あいさつのイベント → 最初の質問)では、前の postActivity の完了を待ってから次を送ります。 上の完成コードは await で待つ形にしています。
Webチャネルのセキュリティ(シークレット)
[設定]→[セキュリティ]→[Web チャネルのセキュリティ]で[セキュリティで保護されたアクセスを要求する]をオンにすると、シークレットか、シークレットから作ったトークンが無い要求は通らなくなります。
POST https://directline.botframework.com/v3/directline/tokens/generate
Authorization: Bearer <SECRET>
- シークレットは、そのエージェントの全会話に使える親鍵で、期限がありません。ブラウザーで動くコードに書かないこととドキュメントにあります。自社のサーバーでトークンに替えてから、ブラウザーへ渡します。
- トークンは1つの会話だけに使え、期限(例では1800秒)があります。期限内なら何度でも延長でき、切れたものは延長できません。
- オン・オフの切り替えが効くまで、最大2時間かかることがあります。発行し直さなくても反映されます。
関連記事「OAuth 2.0とOpenID Connectの違いをわかりやすく解説」で扱っています。
管理とガバナンス(データポリシー・DLP)
管理者は、Power Platform 管理センターの「データ ポリシー」(DLP:データ損失防止)で、エージェントが使えるコネクタ・ナレッジ・チャネル・認証方式を決められます。 ドキュメントによると、2025年初めからすべてのテナントでデータ ポリシーの適用が有効になり、エージェント単位の適用除外はできなくなりました。
コネクタは「ビジネス」「非ビジネス」「Blocked」の3つのグループに分け、違うグループのコネクタどうしではデータを共有できません。Copilot Studio 用に、次のような特別なコネクタがあります。
| 止めたいもの | ポリシーで扱うコネクタ名 |
|---|---|
| 認証なしの会話 | Copilot Studio でMicrosoft Entra ID認証なしでチャットする |
| ナレッジ(ファイル) | Copilot Studio のドキュメントを含むナレッジ ソース |
| ナレッジ(SharePoint・OneDrive) | Copilot Studio のSharePointとOneDriveを使用したナレッジ ソース |
| ナレッジ(公開 Web) | Copilot Studio のパブリック Web サイトとデータを含むナレッジ ソース |
| チャネル | Copilot Studio の Direct Line チャネル、Teams + Microsoft 365 チャネル、WhatsApp チャネルなど |
| HTTP 要求ノード | HTTP(エンドポイントの絞り込みに対応) |
| スキル・分析 | Copilot Studio でのスキル、Copilot StudioにおけるApplication Insights |
設定の手順です。
- Power Platform 管理センターで[セキュリティ]→[データとプライバシー]→[データ ポリシー]。
- [新しいポリシー]か、既存の[ポリシー編集]。
- 対象の環境を[ポリシーに追加]し、コネクタの[⋮]から[ブロック]などを選ぶ。HTTP は[コネクタエンドポイントの構成]で許可する宛先を決められる。
- 範囲([すべての環境を追加する]など)を選び、[ポリシーの作成]か[ポリシーの更新]。
違反があると、Copilot Studio にエラーのバナーが出て[公開]が押せなくなります。[チャネル]ページのエラーを開いて[ダウンロード]すると、違反の一覧のファイルが取れます。
関連記事「生成AI利用ガイドラインのテンプレート|入力してはいけない情報の一覧つき」で扱っています。
よくあるつまずきとエラーコード
Microsoft Learn のエラー コードの一覧(2026年10月14日更新、66種)から、作り始めに出やすいものと、ドキュメントの対処をまとめます。
| エラーコード | 意味 | 対処 |
|---|---|---|
AuthenticationNotConfigured |
認証が要るのに構成されていない | [セキュリティ]→[認証]で方式を選ぶ |
DataLossPreventionViolation |
データ ポリシー違反 | サインインを足す、コネクタを同じグループにそろえる、管理者に相談 |
FlowActionTimedOut |
フローが100秒以内に返らない | 処理を軽くし、後でよい処理を戻り値の後ろへ |
BindingKeyNotFoundError |
フローの入出力が変わった | 入出力を更新。直らなければフローを削除して足し直す |
FlowMakerConnectionBlocked |
作成者の資格情報での接続が止められている | フローを実行専用のアクセス許可で共有 |
EnforcementMessageC2 |
前払い容量が足りない | 容量を足すか従量課金を作る。5分以内に再開 |
OpenAIRateLimitReached |
生成応答の上限に達した | メッセージ容量と調整(スロットリング)の解説を見る |
GenAISearchandSummarizeRateLimitReached |
検索と要約の上限に達した | 生成 AI の制限の解説を見る |
LatestPublishedVersionNotFound |
公開版が無い | エージェントを発行する |
ConnectedAgentBotNotPublished |
呼び出す側のサブエージェントが未発行 | サブエージェントを開いて発行し、再テスト |
InfiniteLoopInBotContent |
ノードの実行回数が多すぎる | トピックが正しく終わるか、Escalate などにつながるか見る |
ConversationStateTooLarge |
会話の状態が大きすぎる | 変数に大きな JSON・配列・長文を入れない、使い終えた変数を空にする |
画面まわりで多いつまずきも、ドキュメントの記述からまとめます。
- 試用版で[発行]できない:試用版は作成とテストまでです。公開にはスタンドアロン版などのライセンスが要ります。
- 作成後に言語を変えたい:主要言語は作成後に変えられません。第2言語を足すことはできます。
- Teams のグループチャット・会議チャットで動かない:Teams のグループ チャットと会議チャットでは、手動認証用に構成された Teams 用 SSO を使うエージェントに対応していません。
- [認証なし]にしたらツールが動かない:[認証なし]では、利用者の認証を使うツールは使えません。
- Web チャネルのセキュリティを切り替えても変わらない:反映に最大2時間かかります。
- フローがツールの一覧に出ない:トリガー「エージェントがフローを呼び出したとき」と「エージェントに応答」アクションが要ります。
よくある質問
Q. copilot studio とは何ですか? A. Microsoft の、AI エージェントとワークフローをローコードで作って管理するツールです。作ったエージェントは Teams・Microsoft 365 Copilot・Web サイト・アプリなどに公開できます。「Copilot Studioとは」の節にまとめています。
Q. copilot studio の料金はいくらですか? A. 2026年10月17日時点で、25,000 クレジットのパックが ¥29,985/月(米国 $200)、従量課金は $0.01/クレジットです。生成回答は1回2クレジットなど、機能ごとに消費量が決まっています。「Copilot Studioの料金」に表と計算例があります。
Q. copilot studio は無料で使えますか? A. 試用版で作成とテストはできますが、公開はできません。試用期間は30日延長でき、期限後も90日間はエージェントが動きます。Microsoft 365 Copilot のライセンスを持つ社員が使う分は、課金レートの表では無料の扱いです。
Q. copilot studio の使い方の流れは? A. サインイン → してほしいことを書く → 名前・指示を直す → ナレッジ・ツール・トピックを足す → テスト → 発行 → チャネル設定、の順です。「エージェントの作り方」の8ステップにあります。
Q. Microsoft 365 Copilot と Copilot Studio の違いは? A. Microsoft 365 Copilot は Word や Teams で使う AI アシスタント、Copilot Studio はそれを拡張したり独自のエージェントを作ったりする道具です。社外向けのチャネルに出すには、スタンドアロンの Copilot Studio プランが要ります。
Q. copilot studio のエージェントを自社のアプリから呼べますか? A. 呼べます。[チャネル]→[モバイル アプリ]のトークン エンドポイントでトークンを取り、Direct Line API 3.0 で会話します。「Direct Line APIで自社アプリから呼ぶ」に curl・Python・JavaScript の例があります。
Q. copilot studio と Power Automate はどう連携しますか? A. 「エージェントがフローを呼び出したとき」トリガーと「エージェントに応答」アクションを持つフローを、ツールとして足します。100秒以内に返す必要があります。
まとめ
- Copilot Studio は、AI エージェントをローコードで作り、Teams・Microsoft 365 Copilot・Web・アプリに公開するツール。Microsoft 365 Copilot は使う側、Studio は作る側。
- 料金は Copilot クレジットの消費量。2026年10月17日時点で1パック 25,000 クレジット ¥29,985/月、従量課金 $0.01/クレジット。前払い容量の125%でエージェントが止まる。
- 試用版は作成とテストまで。公開にはスタンドアロン版など。Teams プランは Teams への公開とクラシック オーケストレーションだけ。
- 新しいエージェントは生成オーケストレーションが既定で、トピック・ツールの「説明」を見て AI が選ぶ。説明を具体的に書くことが精度に効く。
- 自社アプリからは Direct Line 3.0。受け取りには自分の送信も入るので絞り込み、送る順番が大事なら前の送信の完了を待つ。シークレットはブラウザーに置かない。
- 管理者は Power Platform 管理センターのデータ ポリシーで、ナレッジ・チャネル・認証なしの会話・HTTP を止められる。
参考・出典
確認日はいずれも 2026年10月17日です。
- Microsoft Learn「Microsoft Copilot Studio の概要」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/fundamentals-what-is-copilot-studio
- Microsoft Learn「クイックスタート:標準ハーネスでエージェントを作成・展開する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/fundamentals-get-started
- Microsoft Learn「エージェントの作成と削除」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/authoring-first-bot
- Microsoft Learn「ハーネスの概要」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/harnesses-overview
- Microsoft Learn「トピックの作成と編集」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/authoring-create-edit-topics
- Microsoft Learn「Copilot Studio のナレッジ ソース」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/knowledge-copilot-studio
- Microsoft Learn「エージェントにツールを追加する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/add-tools-custom-agent
- Microsoft Learn「生成オーケストレーション」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/advanced-generative-actions
- Microsoft Learn「エージェントの発行とチャネル」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/publication-fundamentals-publish-channels
- Microsoft Learn「Teams と Microsoft 365 Copilot にエージェントを公開する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/publication-add-bot-to-microsoft-teams
- Microsoft Learn「Web チャネルにエージェントを追加する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/publication-connect-bot-to-web-channels
- Microsoft Learn「モバイル アプリまたはカスタム アプリにエージェントを公開する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/publication-connect-bot-to-custom-application
- Microsoft Learn「Web チャネルのセキュリティを構成する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/configure-web-security
- Microsoft Learn「エージェント フローでエージェントの機能を拡張する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/advanced-flow
- Microsoft Learn「エージェント フローとワークフローの概要」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/flows-overview
- Microsoft Learn「エージェントからエージェント フローを呼び出す」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/flow-agent
- Microsoft Learn「Copilot Studio のデータ ポリシー」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/admin-data-loss-prevention
- Microsoft Learn「エラー コード」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/error-codes
- Microsoft Learn「課金レートと管理」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/requirements-messages-management
- Microsoft Learn「ライセンスとサブスクリプション」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/requirements-licensing-subscriptions
- Microsoft Learn「Microsoft 365 Copilot を拡張する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/microsoft-copilot-extend-copilot-extensions
- Microsoft Learn「エージェント ビルダーの概要」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-copilot/extensibility/copilot-studio-lite
- Microsoft Learn「Microsoft Foundry とは」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/ai-foundry/what-is-azure-ai-foundry
- GitHub Docs「GitHub Copilot とは」:https://docs.github.com/ja/copilot/get-started/what-is-github-copilot
- Microsoft「Microsoft Copilot Studio の価格」:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-copilot/pricing/copilot-studio
- Microsoft「Microsoft Copilot Studio pricing」(米国):https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365-copilot/pricing/copilot-studio
- Microsoft「Licensing guidance: Microsoft Copilot Studio」:https://www.microsoft.com/licensing/guidance/Microsoft-Copilot-Studio
- Microsoft Learn「Direct Line API 3.0:会話を開始する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/bot-service/rest-api/bot-framework-rest-direct-line-3-0-start-conversation
- Microsoft Learn「Direct Line API 3.0:ボットにアクティビティを送信する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/bot-service/rest-api/bot-framework-rest-direct-line-3-0-send-activity
- Microsoft Learn「Direct Line API 3.0:ボットからアクティビティを受信する」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/bot-service/rest-api/bot-framework-rest-direct-line-3-0-receive-activities
- Microsoft Learn「Direct Line API 3.0:認証」:https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/bot-service/rest-api/bot-framework-rest-direct-line-3-0-authentication
- npm「botframework-directlinejs」:https://www.npmjs.com/package/botframework-directlinejs
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(記載例)出典:株式会社RJC「Copilot Studioとは|使い方・料金・作り方とDirect Line実例」
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