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生成AIでスライド構成を作るプロンプト|骨子づくりのテンプレート
生成AIでスライドの構成を作るコツは、スライドそのものを作らせる前に「相手・目的・持ち時間・結論」の 4 点を渡し、1 枚に主張を 1 つずつ並べた骨子の表を先に出させることです。 骨子が決まっていれば、どのツールで仕上げても話の筋は変わりません。
この記事では、骨子を出させるプロンプトのテンプレート(出力の列を固定したもの)、構成の型 4 つの早見表と記入例、できた骨子を点検するプロンプト、発表時間から枚数を出す計算例を載せます。特定のスライド生成ツールの操作には頼らず、どの生成AIでも使える形にしています。
確認環境(確認日 2026-10-06):Python 3.11.15(枚数の計算、記入例の所要時間の合計、骨子の点検スクリプトを実行)。プロンプトは自作のテンプレートです。記入例の表は、列の埋め方を示すために人が書いた見本で、モデルの出力ではありません。題材と数値はすべて架空です。
この記事の結論
- 先に渡すのは 4 点:相手(誰が聞くか)、目的(聞いたあとにしてほしいこと)、持ち時間、結論(一番言いたいこと)。
- 先に出させるのは骨子の表:列は「番号・見出し・この1枚で言いたいこと・根拠・図表の案・所要時間」の 6 つに固定する。
- 型は 4 つから選ぶ:短く伝えるなら PREP、説明なら SDS、提案なら問題解決型、選んでもらうなら比較提案型。
- できた骨子は点検させる:主張の重複、根拠の無い枚、時間の超過の 3 点。
- 枚数は「話せる時間 ÷ 1 枚あたりの時間」:10 分話すなら、1 枚 1.5 分で 6 枚が目安。
構成の型の早見表
| 型 | 並び順 | 向く場面 | 枚数の目安(10 分の場合の例) |
|---|---|---|---|
| PREP | 結論 → 理由 → 例 → 結論 | 短い報告、承認をもらう、結論を早く伝えたい | 4〜6 枚 |
| SDS | 要約 → 詳細 → 要約 | 使い方の説明、勉強会、共有 | 5〜7 枚 |
| 問題解決型 | 結論 → 現状 → 問題 → 原因 → 解決策 → 効果 → 進め方 → 決めたいこと | 新しい取り組みの提案、改善の提案 | 7〜9 枚 |
| 比較提案型 | 目的 → 選ぶ基準 → 各案 → 比較 → 推奨 | 複数の案から選んでもらう | 6〜8 枚 |
本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。
(記載例)出典:株式会社RJC「生成AIでスライド構成を作るプロンプト|骨子づくりのテンプレート」
構成案とデザインの違い
「スライドを作って」と頼むと、生成AIは構成と見た目を一度に決めようとします。2 つを分けると、直す場所がはっきりします。
| 観点 | 構成案(何を言うか) | デザイン(どう見せるか) |
|---|---|---|
| 決めること | 枚数、順番、1 枚ごとの主張、根拠 | 色、文字の大きさ、配置、図の描き方 |
| 形 | 表やテキスト | スライドのファイル |
| 直す手間 | 小さい(行を入れ替えるだけ) | 大きい(作り直しになりやすい) |
| 確かめる人 | 話の中身を知っている人 | 見やすさを確かめる人 |
| 生成AIへの頼み方 | 骨子の表を出させる | 骨子が決まってから、1 枚ずつ本文や図を頼む |
骨子・本文・台本も混ざりやすいので、順番を決めておきます。
| 段階 | 中身 | 作る順 |
|---|---|---|
| 骨子 | 1 枚につき主張 1 つと根拠 | 1 番目 |
| スライド本文 | 主張を支える箇条書き 3 点以内と図表 | 2 番目 |
| 台本 | 話す言葉そのもの | 3 番目 |
どこから頼むかの判断基準です。
| 条件 | 選ぶもの |
|---|---|
| 言いたいことがまだ固まっていない | 4 点を埋める質問をしてもらう(後述のプロンプト 2) |
| 4 点は決まっている | 骨子の表を出させる(プロンプト 1) |
| 骨子がある | 点検させる(プロンプト 3)→ 直す(プロンプト 4) |
| 骨子が固まった | 1 枚ずつ本文を出させる(プロンプト 5) |
先に渡す4点
| 項目 | 書くこと | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 相手 | 誰が聞くか、何を知っていて何を知らないか | 部長 3 人。いまの予約方法は知っているが、重なりの件数は知らない |
| 目的 | 聞いたあとに、相手にしてほしいこと | 来年 1 月の導入を承認してもらう |
| 持ち時間 | 発表と質疑の時間 | 発表 10 分、質疑 5 分 |
| 結論 | 一番言いたいことを 1 文で | 予約の重なりをなくすために、備品予約システムを導入したい |
目的は「知ってもらう」ではなく、相手の行動で書きます。 「承認してもらう」「来週から使ってもらう」「3 案から 1 つ選んでもらう」のように書くと、最後の 1 枚に何を置くかが決まります。
プロンプト1:骨子の表を出させる(テンプレート)
角かっこの中を書き換えて使います。
あなたは発表の構成を考える担当です。スライドはまだ作りません。
次の条件で、発表の骨子を表で作ってください。
# 条件
- 相手: [誰が聞くか。何を知っていて、何を知らないか]
- 目的: [聞いたあとに相手にしてほしいこと]
- 持ち時間: 発表 [10] 分、質疑 [5] 分
- 結論: [一番言いたいことを 1 文で]
- 構成の型: [PREP / SDS / 問題解決型 / 比較提案型]
- 使える材料: [手元にある数値、資料、事例を箇条書きで]
# 出力形式
次の 6 列の Markdown の表で出力する。列の名前と順番は変えない。
| 番号 | 見出し | この1枚で言いたいこと | 根拠 | 図表の案 | 所要時間(分) |
# ルール
- 1 枚に主張は 1 つだけ。2 つあるときは 2 枚に分ける。
- 見出しは「〜について」ではなく、言い切りの文にする。
- 根拠は「使える材料」にあるものだけを書く。材料が無い枚は、根拠の列に「要確認」と書く。
- 所要時間の合計が、発表の持ち時間を超えないようにする。
- 色、フォント、配置などデザインの指定は書かない。
- 表のあとに、所要時間の合計と、「要確認」と書いた枚の番号を 1 行ずつ書く。
このテンプレートで効いているのは 3 か所です。
| 指定 | ねらい |
|---|---|
| 「スライドはまだ作りません」 | 構成とデザインを分ける |
| 列の名前と順番を固定 | 何度出させても同じ形になり、表計算ソフトに貼って比べられる |
| 材料が無い枚は「要確認」 | 手元に無い数値を、もっともらしく書かれることを防ぐ |
表計算ソフトで骨子を管理するときは、次の見出し行(タブ区切り)を 1 行目に貼ります。
番号 見出し この1枚で言いたいこと 根拠 図表の案 所要時間(分)
プロンプト2:4点が埋まらないときに質問してもらう
発表の骨子を作りたいのですが、内容がまだ固まっていません。
骨子を作る前に、次の 4 点を決めるための質問を、1 回に 1 つずつしてください。
- 相手(誰が聞くか)
- 目的(聞いたあとに相手にしてほしいこと)
- 持ち時間
- 結論(一番言いたいこと)
# ルール
- 私の答えがあいまいなときは、具体的に言い直すための質問を続ける。
- 4 点がそろったら、4 点を箇条書きでまとめ、合っているかを私に確認する。
- 私が「はい」と答えるまで、骨子は作らない。
# いま分かっていること
[思いついていることを、まとまっていなくてよいので書く]
型の選び方
| 聞いたあとに相手にしてほしいこと | 持ち時間 | 選ぶ型 |
|---|---|---|
| 短い報告を受け取って、了承してほしい | 5〜10 分 | PREP |
| 内容を理解して、使えるようになってほしい | 10〜30 分 | SDS |
| 新しい取り組みを承認してほしい | 10〜20 分 | 問題解決型 |
| 複数の案から 1 つを選んでほしい | 10〜20 分 | 比較提案型 |
型が決めきれないときは、プロンプト 1 の「構成の型」を次のように書き換えて、2 つの型で出させて見比べます。
- 構成の型: PREP と 問題解決型 の 2 通り。表を 2 つ出し、最後にどちらが目的に合うかを理由つきで 2 行で述べる。
型ごとの骨子の記入例
題材は、架空の「備品予約システムの導入」です。どれも発表 10 分で、所要時間の合計が 10 分になるようにしています。
PREP の記入例(5 枚)
結論を最初と最後に置き、間に理由と例を挟みます。
| 番号 | 見出し | この1枚で言いたいこと | 根拠 | 図表の案 | 所要時間(分) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 備品予約システムを来年1月から使いたい | 会議室と備品の予約を1つの画面にまとめる承認がほしい | (結論の提示) | 導入前後の画面を左右に並べた図 | 1.5 |
| 2 | 理由:予約の重なりが月に12件起きている | いまの表計算ファイルでは重なりを防げない | 直近3か月の予約表の集計 | 月ごとの重なり件数の棒グラフ | 2 |
| 3 | 例:試用した2部署では重なりが0件になった | 仕組みで防げば重なりは起きない | 1か月の試用の記録 | 試用前後の件数の比較表 | 2.5 |
| 4 | 例:予約にかかる時間も半分になった | 利用者の手間も減る | 試用部署10人への聞き取り | 1件あたりの所要時間の棒グラフ | 2 |
| 5 | 来年1月の開始を承認してほしい | 今日決めたいのは開始時期と担当部署の2点 | (結論の再提示) | 決めたいことの箇条書き2点 | 2 |
SDS の記入例(6 枚)
最初に全体を要約し、詳細を順に説明して、最後にもう一度要約します。相手に覚えて帰ってほしいことが 3 つ程度のときに合います。
| 番号 | 見出し | この1枚で言いたいこと | 根拠 | 図表の案 | 所要時間(分) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 今日は備品予約システムの使い方を3点で説明する | 予約・変更・取り消しの3つができれば困らない | (全体の要約) | 3つの操作の一覧 | 1 |
| 2 | 予約は「新規予約」から30秒でできる | 日時と備品を選んで保存するだけ | 操作手順書の1章 | 画面の流れ図(3画面) | 2.5 |
| 3 | 変更は一覧から選んで日時を直す | 予約した本人だけが変更できる | 操作手順書の2章 | 一覧画面の見本 | 2 |
| 4 | 取り消しは開始1時間前までできる | 1時間前を過ぎたら管理者に連絡する | 運用ルールの3条 | 締め切りを示す時間の帯の図 | 2 |
| 5 | 困ったときは管理者の窓口へ | 連絡先と受付時間を覚えておけばよい | 運用ルールの5条 | 連絡先の表 | 1 |
| 6 | まとめ:予約・変更・取り消しの3つ | 来週月曜から全員が使い始める | (要約の再提示) | 3つの操作と開始日の一覧 | 1.5 |
問題解決型の記入例(8 枚)
現状から問題、原因、解決策へと順に進めます。相手が問題をまだ知らないときに、納得の順番を作れます。
| 番号 | 見出し | この1枚で言いたいこと | 根拠 | 図表の案 | 所要時間(分) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 備品予約システムの導入を提案する | 予約の重なりをなくすために、来年1月の導入を承認してほしい | (結論の提示) | 提案の要点3行 | 1 |
| 2 | 現状:予約は表計算ファイルで管理している | 5部署が1つのファイルに手で書き込んでいる | 現在の運用の説明 | いまの流れ図 | 1 |
| 3 | 問題:予約の重なりが月に12件起きている | 重なるたびに当日の調整が発生している | 直近3か月の予約表の集計 | 月ごとの重なり件数の棒グラフ | 1.5 |
| 4 | 原因:同時に書き込むと先の入力が消える | 人の注意では防げず、仕組みの問題である | 重なった12件の経緯の確認 | 原因を示す時系列の図 | 1.5 |
| 5 | 解決策:先に取った予約を自動で守る仕組みにする | 同じ時間帯には2件目を登録できないようにする | 試用した2部署で重なりが0件 | 導入後の流れ図 | 1.5 |
| 6 | 効果:調整の手間が月6時間なくなる | 1件30分の調整が12件分なくなる | 12件 × 0.5時間の計算 | 導入前後の時間の比較表 | 1.5 |
| 7 | 費用と進め方:3か月で全部署に広げる | 1か月目は2部署、3か月目に全部署で使う | 導入計画の案 | 3か月の予定表 | 1 |
| 8 | 今日決めたいこと:開始時期と担当部署 | この2点が決まれば準備を始められる | (結論の再提示) | 決めたいことの箇条書き2点 | 1 |
比較提案型の記入例(7 枚)
先に選ぶ基準を示してから各案を並べます。基準を先に合意しておくと、推奨の理由が伝わりやすくなります。
| 番号 | 見出し | この1枚で言いたいこと | 根拠 | 図表の案 | 所要時間(分) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 備品の予約方法を3案から選びたい | 今日は3案のうち1つを選んでほしい | (目的の提示) | 3案の名前の一覧 | 1 |
| 2 | 選ぶ基準は重なり防止・手間・準備期間の3つ | この3つで比べれば判断できる | 利用者10人への聞き取り | 基準3つの説明表 | 1.5 |
| 3 | 案A:いまの表計算ファイルに入力ルールを足す | 準備は早いが、重なりは防ぎきれない | 同時入力の検証 | 案Aの流れ図 | 1.5 |
| 4 | 案B:備品予約システムを導入する | 重なりを仕組みで防げる | 試用した2部署で重なりが0件 | 案Bの流れ図 | 1.5 |
| 5 | 案C:予約の受付を総務に一本化する | 重なりは防げるが、受付の手間が総務に集まる | 月の予約件数からの試算 | 案Cの流れ図 | 1.5 |
| 6 | 3案を3つの基準で比べると案Bが最もよい | 重なり防止と手間の両方を満たすのは案Bだけ | 3案の比較 | 3案 × 3基準の比較表 | 1.5 |
| 7 | 推奨は案B、来年1月に開始したい | 今日決めたいのは案の選択と開始時期 | (推奨の提示) | 決めたいことの箇条書き2点 | 1.5 |
表計算ソフトに貼れるタブ区切りの形です(問題解決型の例)。
番号 見出し この1枚で言いたいこと 根拠 図表の案 所要時間(分)
1 備品予約システムの導入を提案する 予約の重なりをなくすために、来年1月の導入を承認してほしい (結論の提示) 提案の要点3行 1
2 現状:予約は表計算ファイルで管理している 5部署が1つのファイルに手で書き込んでいる 現在の運用の説明 いまの流れ図 1
3 問題:予約の重なりが月に12件起きている 重なるたびに当日の調整が発生している 直近3か月の予約表の集計 月ごとの重なり件数の棒グラフ 1.5
4 原因:同時に書き込むと先の入力が消える 人の注意では防げず、仕組みの問題である 重なった12件の経緯の確認 原因を示す時系列の図 1.5
5 解決策:先に取った予約を自動で守る仕組みにする 同じ時間帯には2件目を登録できないようにする 試用した2部署で重なりが0件 導入後の流れ図 1.5
6 効果:調整の手間が月6時間なくなる 1件30分の調整が12件分なくなる 12件 × 0.5時間の計算 導入前後の時間の比較表 1.5
7 費用と進め方:3か月で全部署に広げる 1か月目は2部署、3か月目に全部署で使う 導入計画の案 3か月の予定表 1
8 今日決めたいこと:開始時期と担当部署 この2点が決まれば準備を始められる (結論の再提示) 決めたいことの箇条書き2点 1
発表時間から枚数を出す計算例
枚数の目安は、次の式で出します。
話せる時間 = 持ち時間 − 質疑の時間
枚数の目安 = 話せる時間 ÷ 1 枚あたりの時間(端数は切り捨て)
1 枚あたりの時間は、話す速さと内容で変わります。ここでは 1 分・1.5 分・2 分の 3 通りを例として計算しました。
# slides_calc.py 発表時間から枚数の目安を出し、骨子の所要時間の合計を確かめる
import csv, math
def slide_count(total_min, qa_min=0, per_slide_min=1.5):
"""話せる時間 ÷ 1 枚あたりの時間(切り捨て)。"""
talk = total_min - qa_min
return talk, math.floor(talk / per_slide_min)
print("持ち時間 質疑 話せる時間 1枚1分 1枚1.5分 1枚2分")
for total, qa in ((5, 0), (10, 0), (15, 5), (20, 5), (30, 10), (60, 15)):
talk, _ = slide_count(total, qa)
counts = [slide_count(total, qa, per)[1] for per in (1, 1.5, 2)]
print(f"{total:>6}分 {qa:>4}分 {talk:>8}分 {counts[0]:>6}枚 {counts[1]:>7}枚 {counts[2]:>5}枚")
print()
for name, limit in (("prep", 10), ("sds", 10), ("problem", 10), ("compare", 10)):
with open(f"{name}.tsv", encoding="utf-8") as f:
rows = list(csv.DictReader(f, delimiter="\t"))
total = sum(float(r["所要時間(分)"]) for r in rows)
result = "収まる" if total <= limit else f"{total - limit:g} 分の超過"
print(f"{name:8} {len(rows)} 枚 合計 {total:g} 分 / 持ち時間 {limit} 分 → {result}")
実行結果:
持ち時間 質疑 話せる時間 1枚1分 1枚1.5分 1枚2分
5分 0分 5分 5枚 3枚 2枚
10分 0分 10分 10枚 6枚 5枚
15分 5分 10分 10枚 6枚 5枚
20分 5分 15分 15枚 10枚 7枚
30分 10分 20分 20枚 13枚 10枚
60分 15分 45分 45枚 30枚 22枚
prep 5 枚 合計 10 分 / 持ち時間 10 分 → 収まる
sds 6 枚 合計 10 分 / 持ち時間 10 分 → 収まる
problem 8 枚 合計 10 分 / 持ち時間 10 分 → 収まる
compare 7 枚 合計 10 分 / 持ち時間 10 分 → 収まる
後半の 4 行は、上の記入例 4 つ(タブ区切りで保存したもの)の所要時間を足した結果です。
| 1 枚あたりの時間(例) | 向く内容 |
|---|---|
| 1 分 | 図や写真が中心で、1 枚の説明が短い |
| 1.5 分 | 主張 1 つと根拠 1 つを話す、標準的な枚 |
| 2 分以上 | 表やグラフを読み解く枚、質問が出やすい枚 |
枚数を先に決めてからプロンプトに渡すと、骨子が持ち時間に収まりやすくなります。プロンプト 1 の条件に「枚数: 6 枚以内」と 1 行足します。
プロンプト3:できた骨子を点検させる
骨子ができたら、同じ会話の中ではなく、新しい会話に骨子だけを貼って点検させると、作ったときの前提に引きずられにくくなります。
次の表は、発表の骨子です。作り直さずに、点検だけをしてください。
# 条件
- 相手: [誰が聞くか]
- 目的: [聞いたあとに相手にしてほしいこと]
- 持ち時間: 発表 [10] 分
# 点検すること
1. 主張の重複: 「この1枚で言いたいこと」が同じ、またはほぼ同じ枚はあるか。
2. 根拠の無い枚: 根拠の列が空、「要確認」、または主張を支えていない枚はあるか。
3. 時間の超過: 所要時間の合計は、持ち時間に収まっているか。合計を計算して示す。
4. 目的とのずれ: 最後の枚は、相手にしてほしいことを具体的に示しているか。
5. 順番: 相手が知らない言葉や数値が、説明より先に出ていないか。
# 出力形式
| 番号 | 指摘の種類 | 指摘 | 直し方の案 |
指摘が無い項目は「指摘なし」と書く。表のあとに、所要時間の合計を 1 行で書く。
# 骨子
[ここに骨子の表を貼る]
機械的に確かめられる点はプログラムでも確かめる
重複・根拠の空欄・時間の合計は、プログラムでも確かめられます。骨子をタブ区切りで保存して、次のスクリプトにかけます。
# check_outline.py 骨子の表(タブ区切り)を機械的に点検する
import csv, sys
path, limit = sys.argv[1], float(sys.argv[2])
with open(path, encoding="utf-8") as f:
rows = list(csv.DictReader(f, delimiter="\t"))
problems = []
seen = {}
for r in rows:
no, claim = r["番号"], r["この1枚で言いたいこと"].strip()
if claim in seen:
problems.append(f"{no} 枚目: 主張が {seen[claim]} 枚目と同じ")
seen.setdefault(claim, no)
if not r["根拠"].strip():
problems.append(f"{no} 枚目: 根拠が空")
total = sum(float(r["所要時間(分)"]) for r in rows)
if total > limit:
problems.append(f"合計 {total:g} 分で、持ち時間 {limit:g} 分を {total - limit:g} 分超えている")
print(f"{path}: {len(rows)} 枚 / 合計 {total:g} 分")
print("\n".join(problems) if problems else "指摘なし")
わざと直す点を残した下書き(draft.tsv)です。
番号 見出し この1枚で言いたいこと 根拠 図表の案 所要時間(分)
1 備品予約システムについて 予約の重なりをなくしたい タイトル 1
2 現状の課題 予約の重なりが月に12件起きている 直近3か月の予約表の集計 棒グラフ 3
3 課題の詳細 予約の重なりが月に12件起きている 直近3か月の予約表の集計 表 3
4 システムの機能 機能が豊富である 機能一覧 3
5 まとめ 導入を承認してほしい (結論の再提示) 箇条書き 2
実行結果:
$ python3 check_outline.py draft.tsv 10
draft.tsv: 5 枚 / 合計 12 分
1 枚目: 根拠が空
3 枚目: 主張が 2 枚目と同じ
4 枚目: 根拠が空
合計 12 分で、持ち時間 10 分を 2 分超えている
$ python3 check_outline.py problem.tsv 10
problem.tsv: 8 枚 / 合計 10 分
指摘なし
時間の合計のような足し算はプログラムに任せ、「根拠が主張を支えているか」「順番が相手に合っているか」のような中身の点検を生成AIと人で行う、という分担にすると確かめる範囲が広がります。
プロンプト4:点検結果をもとに直させる
次の骨子を、指摘に沿って直してください。
# 直し方のルール
- 指摘された枚だけを直す。指摘の無い枚は変えない。
- 重複している枚は 1 枚にまとめる。
- 根拠の無い枚は、削るか、根拠の列を「要確認」にする。新しい数値を作らない。
- 所要時間の合計を [10] 分以内にする。
- 出力は元と同じ 6 列の表にし、表のあとに「変えた枚の番号と、変えた内容」を箇条書きで書く。
# 骨子
[骨子の表を貼る]
# 指摘
[点検結果の表を貼る]
よくある直しの頼み方を、1 行で足せる形にまとめました。
| やりたいこと | 足す 1 行 |
|---|---|
| 枚数を減らす | 6 枚以内にする。削った枚の主張は、どの枚に含めたかを書く。 |
| 時間を縮める | 持ち時間を 5 分に変える。結論と、決めたいことの枚は残す。 |
| 相手を変える | 相手を利用者(一般の社員 30 人)に変える。目的は「来週から使ってもらう」に変える。 |
| 型を変える | 同じ材料で、比較提案型に組み替える。 |
| 順番を見直す | 相手が最初に知りたいことから並べ直す。並べ替えた理由を 1 行ずつ書く。 |
プロンプト5:骨子が固まってから本文を出させる
骨子が決まったら、1 枚ずつ本文を頼みます。まとめて頼むより、1 枚ずつのほうが直しやすくなります。
次の骨子の [3] 枚目について、スライドに載せる本文を作ってください。
# ルール
- 見出しは骨子のまま使う。
- 本文は箇条書きで 3 点以内。1 点は 30 字以内。
- 骨子の「根拠」に書いてあること以外の数値や事例を足さない。
- 図表は、骨子の「図表の案」に沿って、軸・項目・載せる数値を言葉で説明する。
- 話すときの補足(スライドには載せないこと)を、最後に 2 行で書く。
# 骨子
[骨子の表を貼る]
つまずきやすい点と直し方
| 起きること | 直し方 |
|---|---|
| 見出しが「背景」「課題」「まとめ」と名詞だけになる | 「見出しは言い切りの文にする」と指定する。見出しだけを順に読んで話が通じるかを確かめる |
| 1 枚に主張が 2 つ入る | 「1 枚に主張は 1 つ。2 つあるときは 2 枚に分ける」と指定する |
| 手元に無い数値が根拠に書かれる | 「使える材料」を渡し、材料が無い枚は「要確認」と書かせる |
| 枚数が多くなる | 計算で出した枚数を、条件に書いて渡す |
| 最後が「ご清聴ありがとうございました」で終わる | 目的を相手の行動で書き、最後の枚に「決めたいこと」を置かせる |
| 出すたびに表の列が変わる | 列の名前と順番をプロンプトに書いて固定する |
確かめて分かったこと
- 同じ 10 分でも、型によって枚数が 5 枚から 8 枚まで変わる。 記入例では PREP が 5 枚、問題解決型が 8 枚。枚数は持ち時間だけでなく、型でも決まる。
- 1 枚あたりの時間を 1 分から 2 分に変えると、枚数は半分になる。 10 分なら 10 枚と 5 枚。先に「1 枚で何分話すか」を決めると、枚数が決まる。
- 質疑の時間を引き忘れると、枚数を多く見積もる。 持ち時間 15 分・質疑 5 分なら、話せるのは 10 分で、1 枚 1.5 分なら 6 枚。
- 重複・根拠の空欄・時間の合計は、タブ区切りにすれば 20 行ほどのスクリプトで確かめられる。 列の名前を固定しておくと、こうした点検がそのまま使える。
よくある質問
Q. スライドの骨子とは何ですか? A. 1 枚ごとの主張と根拠を、順番に並べたものです。見た目を決める前の設計図にあたり、表やテキストで作ります。
Q. 構成案とデザインの違いは何ですか? A. 構成案は「何を、どの順で言うか」、デザインは「どう見せるか」です。構成案を先に固めると、あとで作り直す範囲が小さくなります。
Q. 生成AIに頼むと内容が薄くなるときはどうすればよいですか? A. 手元の材料を渡します。数値、資料の要点、事例を「使える材料」として箇条書きで渡し、根拠の列にはその材料だけを書くよう指定すると、自分の発表に合った骨子になります。
Q. PREP と SDS の違いは何ですか? A. PREP は結論を理由と例で支える型、SDS は全体を要約してから詳細を説明する型です。了承をもらう短い報告には PREP、使い方や仕組みの説明には SDS が合います。
Q. 10 分の発表は何枚にすればよいですか? A. 1 枚 1.5 分で話すなら 6 枚が目安です。図が中心で 1 枚 1 分なら 10 枚、表を読み解く枚が多く 1 枚 2 分なら 5 枚になります。
まとめ
- スライドを作らせる前に、相手・目的・持ち時間・結論の 4 点を渡す。
- 先に出させるのは、1 枚に主張を 1 つずつ並べた骨子の表。 列は 6 つに固定する。
- 型は 4 つから、相手にしてほしいことで選ぶ。 PREP、SDS、問題解決型、比較提案型。
- 枚数は、話せる時間 ÷ 1 枚あたりの時間で先に決める。
- できた骨子は、重複・根拠・時間の 3 点を点検させる。 足し算や空欄はプログラムでも確かめられる。
- デザインは、骨子が固まってから。 直す場所が分かれ、やり直しが小さくなる。
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