結論

G検定も生成AIパスポートも、未経験からの転職では決め手になりません。採用する側が見ているのは、分からないことへの向き合い方・手を動かして確かめる習慣・人に説明する力の3つです。

この記事でわかること

  • 3つのAI資格とITパスポートの違い(時間・問題数・受験料・合格率)
  • 2つの試験のシラバスの全体像(G検定10大項目・生成AIパスポート5章)
  • 職種別の効き方と、取りたい方へのおすすめの順番4つ

2026年10月17日更新|JDLA・GUGA・IPAの公表データ、doda の求人件数、レバテック「IT人材白書2026」で確認

32,877名生成AIパスポートの受験者(2026年8月の1回)GUGA。合格率81.21%、各回で過去最多
14,908名G検定の受験者(2026年第5回)JDLA。合格率76.97%、累計受験者234,669名
28件doda で「生成AIパスポート」を含む求人確認日時点の表示件数
214件doda で「G検定」を含む求人確認日時点の表示件数
30.7%採用で重視する点の1位「コミュニケーション能力」レバテック「IT人材白書2026」。上位5つに資格は入っていない
48.6%ITパスポートの合格率(令和7年度)IPA。2024年4月の試験から生成AIの項目を出題

受験する人は毎回増えていますが、求人の条件として書かれる数はまだ少なく、資格だけで差がつく段階ではありません。資格は応募の条件ではなく、取りたい方は仕事と結びつく順番で取り組むのがおすすめです。この記事では、未経験者を採用して研修で育てている会社の立場から、2つの試験が何を問うか、採用する側の見方、職種別の効き方、おすすめの順番までを書きます。

確認日:2026年10月7日。G検定・E資格の受験者数と合格率は日本ディープラーニング協会(JDLA)の試験結果ページ、G検定の出題範囲は JDLA「G検定 試験出題範囲(シラバス 2024)第1.4版」、生成AIパスポートは生成AI活用普及協会(GUGA)のプレスリリースと試験概要、出題範囲は GUGA の試験シラバス(2027年2月試験以降適用の版と2026年10月試験までの版)、ITパスポートの分野別の問題数と合格基準は IPA「試験要綱 Ver.5.6」、ITパスポートは IPA の年間応募者数ページとシラバス改訂の告知、求人件数は doda の検索結果、職業の記述は厚生労働省 jobtag、企業の採用状況はレバテック「IT人材白書2026」を、確認日に開いて引用しています。「採用する側は資格をどう見るか」「取りたい方へのおすすめの順番」は、未経験者を採用して育てている経験をもとにした整理です。

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「G検定・生成AIパスポートは転職に有利か|採る側の答えと、取るなら入社後の順番」

G検定・生成AIパスポートの早見表

知りたいこと 答え 根拠
G検定・生成AIパスポートは転職に有利か 決め手ではない。未経験者の採用で見ているのは資格より「向き合い方・確かめる習慣・説明する力」。履歴書に書けば「AIに関心があり、学ぶ習慣がある」ことは伝わる 本文の「採用する側は資格をどう見るか」
どの資格が、どこで効くか 開発職:効き方は小さく、開発の基礎(言語・データベース・Web)が先。企画・営業・事務:生成AIパスポートとG検定は知識の証明として効く 本文の「職種別」
3つのAI資格の違いは 生成AIパスポート=生成AIを安全に使う知識(60分・60問・11,000円)。G検定=ディープラーニングの基礎知識と事業活用(100〜120分・145問程度・13,200円)。E資格=実装(認定プログラム修了が受験条件・33,000円)。2つのシラバスの全体像は本文 JDLA、GUGA
受験者はどのくらいいるか G検定 累計234,669名(最新回14,908名・合格率76.97%)、生成AIパスポート 累計148,487名(最新回32,877名・81.21%)、E資格 累計合格者11,550名(最新回1,062名・67.04%) JDLA、GUGA
転職前に取ったほうがいいか 資格は応募の条件ではない。取るかどうかは本人の選択。取るなら、学んだことを自分の言葉で説明できる状態にしてから書くと伝わる 本文の「判断の目安」
取りたい場合のおすすめの順番は ITパスポート(生成AIの出題あり)→ 生成AIパスポート → G検定 → 基本情報の順が仕事と結びつきやすい。E資格は機械学習を仕事にする人向け 本文の「取りたい方へのおすすめの順番」

3つのAI資格とITパスポート:1枚の表で

項目 生成AIパスポート G検定 E資格 ITパスポート
主催 生成AI活用普及協会(GUGA) 日本ディープラーニング協会(JDLA) JDLA IPA(国家試験)
何を証明するか 「生成AIリスクを予防する」知識(生成AIの仕組み・活用・留意点) 「ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識」 「ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識」 ITを利用するすべての社会人向けの基礎知識。2024年4月の試験から生成AIの項目を追加
形式 60分・60問・オンライン(IBT) オンライン100分/会場120分・145問程度 120分・100問程度・指定会場 120分・100問・CBT
受験料(税込) 11,000円(学生5,500円) 13,200円(学生5,500円) 33,000円(学生22,000円) 本記事では省略
受験条件 なし なし JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了 なし
実施回数 年5回(2・4・6・8・10月) 2026年はオンライン年6回・会場年3回 2027年は2月・8月の2回を掲載 CBT方式
項目 生成AIパスポート G検定 E資格 ITパスポート
最新回の受験者数 32,877名(2026年8月) 14,908名(2026年第5回) 1,062名(2026年第2回) 年間応募者307,266人(令和7年度)
最新回の合格率 81.21% 76.97%(オンライン79.93%、会場62.56%) 67.04% 48.6%
累計 受験者148,487名、有資格者118,022名 受験者234,669名、合格者168,037名 合格者11,550名 応募者2,655,895人
doda の求人件数(キーワード) 28件 214件 ― ―

数字で見る「AI資格と転職」

項目 数値 出典
G検定 2026年第5回 受験14,908名、合格11,475名、合格率76.97%。累計受験234,669名、累計合格168,037名 JDLA(2026年9月24日発表)
E資格 2026年第2回 受験1,062名、合格712名、合格率67.04%。累計合格11,550名 JDLA(2026年9月18日発表)
生成AIパスポート 2026年8月 受験32,877名(各回で過去最多)、合格26,699名、合格率81.21%。累計受験148,487名、累計有資格者118,022名 GUGA(2026年9月18日発表)
ITパスポート 令和7年度 応募307,266人、受験271,352人、合格132,012人、合格率48.6%。社会人応募者は非IT系企業179,995人、IT系企業40,715人 IPA
ITパスポートの生成AI出題 「生成AIの仕組み、活用例、留意事項等に関する項目・用語例を追加」。2024年4月の試験から IPA(シラバス Ver.6.2、2023年8月7日公開)
doda 求人件数 「G検定」214件、「生成AIパスポート」28件、「AIエンジニア」×職種未経験歓迎37件、「生成AI」×職種未経験歓迎1,088件 doda(確認日時点)
企業が採用で重視する点 コミュニケーション能力30.7%、現職や前職での業務内容26.9%、キャリアビジョン24.4%、希望条件23.2%、自社への志望動機22.5% レバテック「IT人材白書2026」
未経験者の採用状況 採用中28.4%、検討中45.0% 同上

この表の読み方は3つです。

1受験者は増えているが、求人の条件にはなっていない

生成AIパスポートは1回で32,877名が受けていますが、doda でこの語を含む求人は28件です。資格を持つ人が増えるほど、資格だけでは差がつきにくくなります。

2採用で重視される上位5つに、資格は入っていない

1位はコミュニケーション能力(30.7%)、2位は前職の業務内容(26.9%)です。未経験者の採用でも同じです。

3ITパスポートの応募者の多くは非IT系の社会人

179,995人で、IT系企業の40,715人の4倍以上です。生成AIの出題も2024年4月から始まっており、AI資格の入口として最も受けやすい試験です。

G検定とは:何を問う試験か、シラバスの全体像

JDLA は G検定を「ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する」試験としています。名前の G はジェネラリストで、「作る人」ではなく「分かって決める人」のための試験です。

項目 内容
実施形態 オンライン試験(自宅受験・年6回)と会場試験(年3回)。2026年はオンライン第1回が1月10日、第6回が11月6〜7日
時間・問題数 オンライン100分/会場120分、145問程度(次回試験概要の表示)。知識問題の多肢選択式。出題数は回によって見直される
受験資格・受験料 制限なし。一般13,200円、学生5,500円(税込)
合格基準 公開されていない(確認日時点で試験ページとシラバスに記載なし)
シラバス 「G検定 試験出題範囲(シラバス 2024)」第1.4版(2026年5月11日)。2024年11月試験(G2024#6)より適用。改訂はキーワードの見直しが中心
公式テキスト 『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第3版』(JDLA 著、翔泳社、2024年5月27日)

シラバスは技術分野の8つの大項目と、法律・倫理分野の2つの大項目でできています。学習項目はシラバスの中項目の原文、キーワード例はシラバスに挙げられている用語の一部です。

大項目 学習項目 キーワード例
1. 人工知能とは 人工知能の定義/人工知能分野で議論される問題 AI効果、シンギュラリティ、ダートマス会議、チューリングテスト、中国語の部屋、フレーム問題
2. 人工知能をめぐる動向 探索・推論/知識表現とエキスパートシステム/機械学習/ディープラーニング Mini-Max法、幅優先探索、オントロジー、次元の呪い、ImageNet、AlphaGo、生成AI
3. 機械学習の概要 教師あり学習/教師なし学習/強化学習/モデルの選択・評価 決定木、勾配ブースティング、SVM、k-means法、主成分分析、Q学習、交差検証、過学習、混同行列
4. ディープラーニングの概要 ニューラルネットワークとディープラーニング/活性化関数/誤差関数/正則化/誤差逆伝播法/最適化手法 GPU、多層パーセプトロン、ReLU関数、ソフトマックス関数、交差エントロピー、ドロップアウト、勾配消失問題、Adam
5. ディープラーニングの要素技術 全結合層/畳み込み層/正規化層/プーリング層/スキップ結合/回帰結合層/Attention/オートエンコーダ/データ拡張 カーネル、ストライド、バッチ正規化、ResNet、LSTM、GRU、Self-Attention、Seq2Seq
6. ディープラーニングの応用例 画像認識/自然言語処理/音声処理/深層強化学習/データ生成/転移学習・ファインチューニング/マルチモーダル/モデルの解釈性/モデルの軽量化 Faster R-CNN、BERT、WaveNet、DQN、Diffusion Model、Few-shot、CLIP、Grad-CAM、蒸留
7. AIの社会実装に向けて AIプロジェクトの進め方/データの収集・加工・分析・学習 BPR、CRISP-DM、アノテーション、オープンデータセット、データリーケージ
8. AIに必要な数理・統計知識 AIに必要な数理・統計知識 移動平均、確率分布、確率変数、確率密度、疑似相関
法律・倫理:AIに関する法律と契約 個人情報保護法/著作権法/特許法/不正競争防止法/独占禁止法/AI開発委託契約/AIサービス提供契約 GDPR、仮名加工情報、AI生成物、職務発明、営業秘密、限定提供データ、精度保証
法律・倫理:AI倫理・AIガバナンス 国内外のガイドライン/プライバシー/公平性/安全性とセキュリティ/悪用/透明性/民主主義/環境保護/労働政策/その他の重要な価値/AIガバナンス ハードロー、ソフトロー、プライバシー・バイ・デザイン、アルゴリズムバイアス、Adversarial Attack、ディープフェイク、説明可能性、フィルターバブル

採用する側の読み方は2つです。1つ目は、範囲の中心が「仕組みを分かって、使うかどうかを決める」知識であることです。開発職では、AIをシステムに組み込むときの設計の会話(ファインチューニングで足りるか、Attention の仕組みを前提にどう分けるか)で生きます。2つ目は、法律・倫理分野が独立した大項目として置かれていることです。個人情報保護法・著作権法から AIガバナンスまでを体系で学べるので、企画・営業・導入の職種では知識の証明として効きます。

生成AIパスポートとは:何を問う試験か、シラバスの全体像

GUGA は生成AIパスポートを、生成AIの仕組み・活用・留意点を学び「生成AIリスクを予防する」ための知識を問う試験としています。生成AIを「使う側」が、安全に、仕事で成果を出すための範囲です。

項目 内容
実施形態 オンライン(IBT方式)。2月・4月・6月・8月・10月の年5回、通年で申し込み
時間・問題数 60分・60問。四肢択一式(一部複数選択を含む)
受験資格・受験料 制限なし。11,000円、学生5,500円(税込)
合格基準 「合否に関する基準点や採点の詳細については開示しておりません。」(GUGA FAQ)
シラバス 2026年10月試験までの版(2025年10月1日改訂)と、2027年2月試験以降に適用される新しい版の2つを公開
公式テキスト 『生成AIパスポート 公式テキスト』(翔泳社)。2027年2・4・6・8・10月試験向け 2,090円、2026年10月試験向け 1,980円(税込)

2027年2月試験から適用されるシラバスは5章で、AIエージェントの章が新設されています。学習項目はシラバスの節の原文、キーワード例はシラバスに挙げられている用語の一部です。

章 学習項目 キーワード例
第1章 AIの基礎と歴史 AIの基本的な仕組み/機械学習/ニューラルネットワーク/AIの歴史 ルールベース、教師あり学習、CNN、RNN、LSTM、転移学習、ダートマス会議、シンギュラリティ
第2章 生成AI 生成AIを支える技術革新(Transformer以降)/生成AIの学習プロセス/生成AIの生成(推論)プロセス/LLM(大規模言語モデル)の基礎/ChatGPTと主要な生成AIモデルの動向/各モダリティの生成AI Transformer、Self-Attention、RLHF、トークン化、埋め込み(Embedding)、ハルシネーション、RAG、推論モデル
第3章 AIエージェント AIエージェントとは/AIエージェントの役割/AIエージェントの仕組み/MCP・Agent Skills と外部連携/AIエージェントのツールと活用事例/AIエージェントのリスク・安全性・評価 ワークフロー型、自律型、Function Calling、MCP(Model Context Protocol)、A2A、プロンプトインジェクション、ガードレール
第4章 生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス 生成AI利用者の基本マインドセット/生成AIの代表的リスク/シャドーAIと企業コンプライアンス/AI出力の評価と検証/個人情報・プライバシー・秘密保持/著作権・知的財産・生成物の権利/AI倫理とAI事業者ガイドライン/AIガバナンスと社内ガイドライン/AI法・国際ルール・AI安全保障 情報漏えい、肖像権、パブリシティ権、シャドーAI、機微情報、ELSI、社内ガイドライン
第5章 生成AIの活用事例(章名を一部省略) プロンプトエンジニアリング/文書作成・コミュニケーション業務での活用/企画・マーケティング業務での活用/クリエイティブ制作での活用/データ分析・リサーチ業務での活用/開発・業務自動化での活用/業種別に見る生成AI活用 Zero-Shot、Few-Shot、Chain-of-Thought、議事録、コーディングエージェント、ディープリサーチ

2026年10月試験までの版は、第1章 AI(人工知能)、第2章 生成AI(ジェネレーティブAI)、第3章 現在の生成AI(ジェネレーティブAI)の動向、第4章 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則、第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例、の5章です。どちらの版が範囲になるかは受ける回で変わるので、GUGA の試験概要に書かれています。

採用する側の読み方は2つです。1つ目は、新しい版の第3章(AIエージェント:Function Calling・MCP・ガードレール)と第5章の「開発・業務自動化での活用」(コーディングエージェント)が、AI を使った開発と同じ領域だということです。用語を知っていると、AIを使って開発する段階に入ったときに話が早く進みます。2つ目は、第4章のリスク予防(情報漏えい、個人情報、著作権、AI出力の評価と検証)が、1年目から顧客の情報を扱う開発職の全員に要る知識だということです。

2つの違い:どちらが自分に向くか

生成AIパスポート:使う側の知識

生成AI・AIエージェント・リスク予防・業務での活用

60分・60問・四肢択一式(IBT)

直近の合格率 81.21%

取るならおすすめの時期は1年目

G検定:使うかを決める側の知識

機械学習とディープラーニングの仕組み、法律・倫理

100〜120分・145問程度・多肢選択式

直近の合格率 76.97%

取るならおすすめの時期は1〜2年目

細かい違いは次の表のとおりです。

比べる点 生成AIパスポート G検定
立ち位置 生成AIを安全に使う側の知識 ディープラーニングを事業に使うかを決める側の知識
範囲の中心 生成AI・AIエージェント・リスク予防・業務での活用 機械学習とディープラーニングの仕組み・要素技術・応用、法律・倫理
数理 大項目なし 大項目「AIに必要な数理・統計知識」あり
開発との距離 AIエージェント・コーディングエージェントの用語が、AIを使った開発の言葉と重なる モデルの仕組みと応用。AIをシステムに組み込む設計で生きる
形式 60分・60問・四肢択一式(IBT) 100〜120分・145問程度・多肢選択式
直近の合格率 81.21% 76.97%
取るならおすすめの時期 1年目 1〜2年目

参考までに、入口として最も受けやすい ITパスポート(国家試験)は、シラバス Ver.6.5(2026年1月8日公開)で、ストラテジ系(企業と法務/経営戦略/システム戦略)、マネジメント系(開発技術/プロジェクトマネジメント/サービスマネジメント)、テクノロジ系(基礎理論/コンピュータシステム/技術要素)の3分野9大分類です。試験要綱 Ver.5.6 では、100問のうち総合評価は92問で行い、分野別評価の問題数はストラテジ系32問・マネジメント系18問・テクノロジ系42問、総合評価点600点以上かつ分野別評価点がそれぞれ300点以上(1,000点満点)で合格です。

採用する側は資格をどう見るか

資格 採用する側の見方(未経験者の場合) 何が伝わるか
生成AIパスポート 生成AIを安全に使う知識がある。開発の力の証明ではない AIに関心があり、学ぶ習慣がある
G検定 ディープラーニングの用語と活用の考え方を知っている。開発の力の証明ではない 同上。学んだ量が多い
E資格 認定プログラムを修了し、実装の理論を学んだ。機械学習の職種では評価される 機械学習を仕事にする意思
ITパスポート ITの基礎用語を知っている。研修の導入が楽になる 学ぶ習慣

採用する側が未経験者の面談で見ているのは、次の3つです。

向

分からないときにどうするか

止まったまま待つ人より、調べて聞く人のほうが伸びる

資格で分かるか:分からない。資格の勉強でつまずいた点をどう越えたかを面談で聞く

確

手を動かして確かめる習慣

AIの出力を「動かして確かめる」人かどうか

資格で分かるか:分からない。面談のやり取りで見る

説

人に説明できるか

学んだことを自分の言葉で言えるか

資格で分かるか:一部分かる。資格の内容を説明できるかで見る

資格は「学ぶ習慣」を伝えますが、3つのうち直接分かるのは説明する力だけです。資格を取るなら、「学んだことを自分の言葉で説明できる」状態にしてから書くのがおすすめです。合格証だけでは、採用する側は判断できません。

職種別:どの資格が、どこで効くか

職種 効く資格 効き方 先に必要なもの
開発職(プログラマー・SE、AIを使って開発する) ITパスポート、生成AIパスポート 小さい。研修の導入が楽になる程度 開発の基礎(1つの言語、データベース、Web の仕組み)。研修で学ぶ
AIをシステムに組み込む開発職 G検定、生成AIパスポート 中。用語と活用の考え方が設計の会話で生きる 開発職としての2〜3年
機械学習エンジニア・データサイエンティスト E資格、G検定 大。jobtag は AIエンジニアについて「修士か博士号取得者が多くを占める」と記述 数学と Python、大学院での専攻が中心
企画・導入(AIをどの業務に使うか決める) 生成AIパスポート、G検定 中〜大。知識の証明として効く 業務知識
営業・事務(AIを使う側) 生成AIパスポート、ITパスポート 中。社内でAIを使う基準を知っている人として扱われる ―

未経験からエンジニアを目指す人にとって、AI資格の効き方は小さいのが実態です。開発職の入口で必要なのは開発の基礎で、それは研修で学びます。AI資格は、設計やAIの組み込みへ進むときに生きる知識です。同じ知識は、研修と仕事の中でも身につきます。

転職前に取るか、入社後に取るか、取らないか:判断の目安

自分に近い状態を選ぶと、資格との付き合い方の目安が分かります。

1

未経験で、エンジニアに応募したい

資格は応募の条件ではない。もし取りたい方は、入社後に仕事と結びつけて取り組むのがおすすめ(研修で育てる会社なら、学ぶのは入社後)

2

資格にあまり興味がない

採用でも仕事でも条件ではない。同じ知識は研修と1年目の仕事で身につく

3

すでに生成AIパスポートやG検定を持っている

履歴書に書き、学んだことを自分の言葉で説明できるようにしておく。「学ぶ習慣」と「説明する力」が伝わる

4

企画・営業・事務で、AIを使う仕事をしたい

生成AIパスポートかG検定は、知識の証明として効く

5

機械学習そのものを仕事にしたい

E資格(認定プログラム修了が条件)。jobtag は AIエンジニアについて「修士か博士号取得者が多くを占める」と記述

6

まだ迷っている

応募して、面談で研修の中身を聞くと判断しやすい。応募と学習は並行できる

取りたい方へのおすすめの順番:入社後に取り組むなら

資格を取るかどうかは本人の選択です。取りたい方のために、仕事で使う順に並べたおすすめの順番を示します。

  1. 1ITパスポート(研修中〜1年目)研修の内容(データベース、ネットワーク、セキュリティ)と重なる。生成AIの出題もある。合格率48.6%
  2. 2生成AIパスポート(1年目)AIを使った開発に触れたあとなら、留意事項が仕事と結びつく。合格率81.21%
  3. 3G検定(1〜2年目)ディープラーニングの用語と活用の考え方。AIの組み込みへ進む前に。合格率76.97%
  4. 4基本情報技術者(2〜3年目)アルゴリズムとセキュリティ。設計へ進む土台

E資格は、機械学習を仕事にする場合の資格です。認定プログラムの修了が受験の条件で、受験料は33,000円です。

順番の考え方は「仕事で使う順」です。研修で開発の基礎を学び、1年目で設計書を読み、AIを使って開発する。その流れに資格の範囲を重ねると、勉強した内容がそのまま仕事で生きます。取るかどうか、どこまで取るかは、仕事の中で興味が向いたときに決めると、学ぶ理由がはっきりします。

生成AI時代の資格

IPA は2026年4月の「デジタルスキル標準 ver.2.0」で「AI実装・運用やAIガバナンスに関するスキルを拡充」し、ITパスポート試験は2024年4月の試験から生成AIの項目を出題しています。資格の範囲は毎年AIに寄っていますが、採用する側が未経験者に見るものは変わりません。AIの出力を確かめる習慣と、説明する力です。資格を取るなら、その習慣を作るきっかけとして使うと、勉強がそのまま仕事に生きます。

確かめて分かったこと(2026年10月7日の公開データ)

項目 数値・記述 出典
G検定 2026年第5回 受験14,908名・合格11,475名・76.97%。累計受験234,669名・合格168,037名。受験料13,200円(学生5,500円)。オンライン100分/会場120分・145問程度 JDLA
E資格 2026年第2回 受験1,062名・合格712名・67.04%。累計合格11,550名。JDLA認定プログラムを過去2年以内に修了が条件。受験料33,000円 JDLA
生成AIパスポート 2026年8月 受験32,877名・合格26,699名・81.21%。累計受験148,487名・有資格者118,022名。受験料11,000円(学生5,500円)。60分・60問・IBT。年5回 GUGA
ITパスポート 令和7年度 応募307,266人・合格率48.6%。非IT系企業179,995人/IT系企業40,715人。生成AIの項目追加は2024年4月の試験から(シラバス Ver.6.2)。現行シラバス Ver.6.5(2026年1月8日公開)。試験要綱 Ver.5.6:総合評価92問、分野別評価 32問・18問・42問、総合600点・分野別300点以上で合格 IPA
G検定 シラバス 「G検定 試験出題範囲(シラバス 2024)」第1.4版(2026年5月11日)。技術分野8大項目+法律・倫理分野2大項目、中項目は技術37・法律倫理18。公式テキスト第3版(翔泳社、2024年5月27日)。合格基準の記載なし JDLA
生成AIパスポート シラバス 2027年2月試験以降:第1章 AIの基礎と歴史/第2章 生成AI/第3章 AIエージェント/第4章 生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス/第5章 生成AIの活用事例(章名を一部省略)。2026年10月試験まで:2025年10月1日改訂の5章版。四肢択一式(一部複数選択)。合格基準「開示しておりません」 GUGA
doda 求人件数 「G検定」214件、「生成AIパスポート」28件、「AIエンジニア」×職種未経験歓迎37件 doda(確認日時点)
レバテック 採用で重視する点の上位にコミュニケーション能力30.7%、前職の業務内容26.9%。未経験採用中28.4%、検討中45.0% 「IT人材白書2026」
jobtag AIエンジニア 「特に学歴や資格は必要とされず」「修士か博士号取得者が多くを占める」 厚生労働省 jobtag
IPA デジタルスキル標準 ver.2.0 「AI実装・運用やAIガバナンスに関するスキルを拡充」(2026年4月) IPA

よくある質問

生成AIパスポートは転職に有利ですか

決め手にはなりません。doda でこの語を含む求人は28件で、企業が採用で重視する上位5つに資格は入っていません。履歴書に書けば「AIに関心があり、学ぶ習慣がある」ことは伝わります。学んだことを自分の言葉で説明できる状態で書くと、面談で生きます。

G検定は未経験からの転職に有利ですか

開発職の入口では効き方は小さく、先に必要なのは開発の基礎です。企画・営業・事務でAIを使う仕事に移るなら、知識の証明として効きます。累計受験者は234,669名で、持っている人は多いので、資格だけで差はつきません。

E資格は未経験でも受けられますか

JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していることが条件です。機械学習を仕事にする人向けの資格で、jobtag は AIエンジニアについて「修士か博士号取得者が多くを占める」としています。未経験からエンジニアを目指す人が最初に取る資格ではありません。

生成AIパスポートとG検定、どちらを先に取るのがおすすめですか

取るなら、未経験の方は生成AIパスポートが先がおすすめです。60分・60問で合格率81.21%、範囲は生成AI・AIエージェント・リスク予防・業務での活用で、仕事ですぐ使います。G検定は機械学習とディープラーニングの仕組みから法律・倫理までの10大項目で、AIの組み込みへ進む前に取ると生きます。

ITパスポートで生成AIの問題は出ますか

出ます。IPA は2024年4月の試験から「生成AIの仕組み、活用例、留意事項等に関する項目・用語例を追加」しています(シラバス Ver.6.2)。AI資格の入口として最も受けやすい試験です。

資格がなくてもAIを使う開発職に転職できますか

できます。採用する側が未経験者に見ているのは、分からないときにどうするか、手を動かして確かめるか、人に説明できるかの3つで、資格はその証明にはなりません。資格の有無は応募の条件ではありません。

資格を取ってから応募したほうがいいですか

いいえ。研修で育てる会社なら、学ぶのは入社後です。資格は条件ではありません。もし取りたい方は、入社後に仕事で使う順(ITパスポート→生成AIパスポート→G検定→基本情報)で取り組むのがおすすめです。

AI資格の勉強時間はどれくらいですか

試験団体は公式の目安を公表していません。採用する側の目安として、生成AIパスポートとITパスポートは研修と1年目の仕事をしながら取れる範囲、G検定はディープラーニングの用語を体系的に覚える時間が別に要ります。

生成AIパスポートのシラバスは変わりますか

変わります。GUGA は2027年2月試験以降に適用される新しいシラバスを公開していて、第3章に AIエージェント(Function Calling・MCP・ガードレール)が新設されます。2026年10月試験までは2025年10月1日改訂の版が範囲です。受ける回に合った版の公式テキストが出ています。

履歴書にはどう書けばいいですか

正式名称と取得年月を書きます。「生成AIパスポート試験 合格」「JDLA Deep Learning for GENERAL 2026 #5 合格」のように、主催団体の表記に合わせるのが一般的です。

RJC では AI資格をどう扱っているか

最後に、この記事を書いている RJC(株式会社RJC)の場合を書いておきます。RJC は SES事業と SI事業の両方を行う会社です。

項目 RJC の場合
応募の条件 資格は条件にしていない
入社時研修 4か月・12段階。Java の基礎から、データベースと SQL、Web の基礎、Spring Boot、JavaScript・React・Next.js と進む
研修の最終段階 設計・実装・単体テストのサイクルを AI と一緒に回す AI駆動開発。生成AIパスポートの範囲(生成AIの仕組み・活用・留意事項)と重なる
AI駆動開発の技術記事 進め方と事例を技術記事で公開:AI駆動開発の7ステージ(2026年9月版)、AI駆動開発の事例(40時間→1時間)
資格の扱い 取るかどうかは本人の選択
応募 エントリーフォームの希望職種「プログラマ(未経験者)」から

参考・出典

  • 日本ディープラーニング協会(JDLA)「G検定」 https://www.jdla.org/certificate/general/ 、「G検定の試験出題範囲(シラバス)G2024#6〜」 https://www.jdla.org/download/g%e6%a4%9c%e5%ae%9a%e3%81%ae%e8%a9%a6%e9%a8%93%e5%87%ba%e9%a1%8c%e7%af%84%e5%9b%b2-%ef%bc%88%e3%82%b7%e3%83%a9%e3%83%90%e3%82%b9%ef%bc%89g20246%ef%bd%9ev1-4/ 、「2026年 第5回 G検定 結果」 https://www.jdla.org/news/20260924001/ 、「E資格」 https://www.jdla.org/certificate/engineer/ 、「2026年 第2回 E資格 結果」 https://www.jdla.org/news/20260918001/ (2026-10-07 確認)
  • 生成AI活用普及協会(GUGA)「2026年8月 生成AIパスポート試験 結果」 https://guga.or.jp/2026-09-18-1100 、「試験概要」 https://guga.or.jp/outline 、試験シラバス(2027年2月試験以降) https://guga.or.jp/assets/syllabus.pdf 、同(2026年10月試験まで) https://guga.or.jp/assets/syllabus_202610.pdf 、よくある質問 https://guga.or.jp/qa (2026-10-07 確認)
  • IPA「令和7年度 iパス(ITパスポート試験)の年間応募者数等について」 https://www.ipa.go.jp/shiken/reports/ip-oubo2025.html 、「ITパスポート試験におけるシラバスの一部改訂について(生成AIに関する項目・用語例の追加など)」 https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/henkou/2023/20230807.html 、「試験要綱・シラバス」 https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/gaiyou.html 、ITパスポート試験 シラバス Ver.6.5 https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/omgdg50000005kn1-att/syllabus_ip_ver6_5.pdf 、試験要綱 Ver.5.6 https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/rcu1hd00000141gq-att/youkou_ver5_6.pdf (2026-10-07 確認)
  • doda 求人検索 キーワード「G検定」 https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchList/j_k__/G%E6%A4%9C%E5%AE%9A/-preBtn__3/ 、キーワード「生成AIパスポート」 https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchList/j_k__/%E7%94%9F%E6%88%90AI%E3%83%91%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88/-preBtn__3/ 、キーワード「AIエンジニア」×職種未経験歓迎 https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchList/j_k__/AI%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%8B%E3%82%A2/-op__70/-preBtn__3/ 、キーワード「生成AI」×職種未経験歓迎 https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchList/j_k__/%E7%94%9F%E6%88%90AI/-op__70/-preBtn__3/ (2026-10-07 確認、表示件数)
  • レバテック「IT人材白書2026」 https://levtech.jp/files/doc/levtech_research_2026.pdf (2026-10-06 確認)
  • 厚生労働省 職業情報提供サイト(jobtag)「AIエンジニア」 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/325 (2026-10-07 確認)
  • IPA「デジタルスキル標準 ver.2.0」 https://www.ipa.go.jp/pressrelease/2026/press20260416.html (2026-10-07 確認)
  • 株式会社RJC「採用情報」 https://www.r-jc.jp/recruitment/ (2026-10-07 確認)

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(記載例)出典:株式会社RJC「G検定・生成AIパスポートは転職に有利か|採る側の答えと、取るなら入社後の順番」

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