- クラウドサービス
- ネットワーク
- 技術 💻
リバースプロキシとは?「リバース」の意味を直感で解説
インフラの用語って、名前から意味が推測できないものが多いですよね。
なかでも個人的にモヤっとしていたのが、リバースプロキシです。
逆のプロキシ。……逆って、何に対して?
今回はこの謎から始めて、そもそもなぜ重要なのかまで、直感で分かるところまで書いてみます。
まず、プロキシは「代理人」です
proxyという英単語は、代理人という意味なんです。自分の代わりに、誰かが動いてくれる。それだけの話ですね。
そして昔からあったのが、利用者の代わりに動くプロキシでした。
会社や学校が設置していて、社員や生徒の代わりに外部サイトへ取りに行く。ついでにフィルタリングしたり、ログを取ったり。学校のパソコンで変なサイトが見られないのは、だいたいこれのおかげです。
これが「プロキシ」の標準形として、先に定着したんですよね。
あとから、逆向きのものが出てきました
その後、サーバー側に立つ代理人が登場します。同じ代理人なのに、守る相手が真逆なんです。
だから「逆向きのプロキシ」と呼ばれました。リバースプロキシですね。
つまり、この名前は先にあった方を基準にした呼び名なんです。
「裏」という言葉が「表」があって初めて成立するのと同じで、単独で聞いても意味が取りにくい。モヤっとして当然だったんですよね。
直感で分かる見分け方
| フォワードプロキシ(従来型) | リバースプロキシ | |
|---|---|---|
| 誰の代わりに動くか | 利用者 | サーバー |
| 誰が隠れるか | 訪問者(サーバーから見て「誰が来たのか分からない」) | サーバー(訪問者から見て「本体がどこにあるのか分からない」) |
| 誰が置くか | 利用者の側(会社・学校・自分) | サイトの運営者 |
| 利用者の設定 | ブラウザなどに設定が必要 | 不要。存在に気づきもしない |
①誰が隠れるか。ここがいちばんすっきりする理解かなと思っています。同じ場所に立っていても、背中を向けている方向が逆。それだけの違いなんです。
②誰が置いたか。いま見ているサイトのうち、けっこうな割合が何かしらのリバースプロキシを通っています。でも、それを意識して使っている人はいませんよね。気づかれないのが正常、というのがこの仕組みの面白いところです。
マンションの受付だと思ってください
たとえ話でいくと、これがいちばん近いと思います。
- リバースプロキシ = エントランスの受付
- オリジンサーバー(本物のサーバー)= 各部屋
訪問者は必ず受付を通ります。そして各部屋の場所は教えてもらえません。
受付は、手元にあるものならその場で渡してくれます(キャッシュですね)。なければ、奥の部屋まで取りに行ってくれる。
この「必ず受付を通る」という性質が、あとで効いてきます。
なぜ重要なのか、5つあります
① すべての通信が、必ずそこを通る
これが本質だと思っています。1箇所で全部を制御できるので、あとから機能を足すのがとても楽なんです。アプリのコードを1行も触らずに、配信の挙動を変えられます。
② 速くなる
世界中に受付を置いて、訪問者にいちばん近い場所から返す。これがCDNの仕組みですね。日本の人が日本の受付から受け取れれば、アメリカのサーバーまで往復しなくて済みます。
③ 守れる
本物のサーバーのアドレスが表に出ないので、直接狙われにくくなります。攻撃は受付で受け止められます。DDoS対策やWAF、Bot対策がこの層に置かれるのは、そのためなんですよね。
※ただし、本物のサーバーのアドレスが別の経路で漏れると、受付を飛ばして直接狙われます。本物のサーバーは「受付からの通信しか受け付けない」設定にしておくのが定石です。
④ 負荷を分散できる
奥に複数のサーバーを並べて、受付が順番に振り分ける。1台落ちても、受付が気づいて他に回してくれます。
⑤ 暗号化の処理を肩代わりできる
HTTPSの暗号化と復号、そして証明書の管理を、受付がまとめて引き受けられます。奥のサーバーは本来の仕事に集中でき、証明書の更新も1か所で済むんです。
CDNもWAFもロードバランサーも、実は同じ場所の話
ここに気づくと、視界が一気に開けます。
配信を速くするCDN。攻撃を防ぐWAF。負荷を分けるロードバランサー。バラバラの技術に見えますが、どれもサイトの前に立つ層で動いているんですよね。
だからCloudflareのようなサービスは、これらをまとめて提供できるんです。すでにそこに立っているので、機能を足すだけで済むから。
用語を個別に覚えるより、「あの受付でできること」として束ねて理解する方が、ずっと楽だと思います。
実例:Googleの新機能が、Cloudflareから対応された理由
2025年に、こんなことがありました。
Googleが、広告主向けのタグゲートウェイという仕組みを出したんです。Googleのタグを自社ドメインから配信して、計測の精度を保つための機能ですね。
これ、きれいに自動設定できるようになったのが、Cloudflareからでした。なぜでしょうか。
この機能は、リクエストを途中で受け止めて中継する必要があるんです。つまり、全リクエストが必ず通る場所でしか実現できません。
Cloudflareは、DNSを預けてリバースプロキシをONにする構成が標準。だから最初からその位置に立っているんですよね。他のクラウドでも実装はできますが、自分で組む作業が必要になる。
「なぜあそこから対応されたんだろう」の答えが、リバースプロキシという言葉の中に入っていたわけです。
余談:後から出たものに、逆の名前が付く現象
最後に、名前の話に戻りますね。
「後から出てきた方に、逆向きの名前が付く」というのは、技術の世界にけっこうあります。リバースエンジニアリングもそうですよね。作る順序が逆だから、その名前になっています。
だから、名前が分かりにくい用語に出会ったときは、何を基準にした逆なのかを探してみてください。だいたい、そこに腑に落ちる答えがあります。
RJCでも、この層の技術を扱っています
決済分野のプロジェクトでは、AWSやDynamoDBを使って、要件定義からリリースまで一貫して開発しています。
グループ活動でもAWSはテーマのひとつで、検証したことをみんなで持ち寄っているんです。
「インフラ周りの知識を増やしたい」と相談して、実際にインフラの業務を任せてもらった社員もいます。いまはAWSに夢中で、エラーが出ても自力で解決できるようになっているそうです。
よくいただくご質問
Q. 未経験でも、こういう仕組みを理解できるようになりますか?
A. なります。仕組みそのものは、受付の例えで分かるくらいシンプルなんです。用語が難しく見えるだけなんですよね。
Q. アプリ開発しかしていないのですが、知っておく意味はありますか?
A. あります。自分の書いたコードが、どこを通って届いているかが見えると、原因の切り分けが速くなるんです。「アプリは正常なのに遅い」の答えが、この層にあることも多いです。
Q. 名前が分かりにくい用語、他にもありますよね…
A. たくさんありますね(笑)由来を調べると納得できるものが多いので、モヤっとしたら一度調べてみるのがおすすめです。
Q. 話だけ聞くのはアリですか?
A. アリです。まず知るところから。
名前でつまずくの、もったいないんです
リバースプロキシという言葉、意味さえ分かればシンプルですよね。
サーバー側に立つ受付。全部の通信がそこを通る。だからいろいろできる。それだけの話なんです。
用語の壁でつまずいて、中身にたどり着かないのはもったいないなと思っています。
みなさんの「この用語、名前が分かりにくい」も、ぜひ教えてください。
WE ARE HIRING
RJCで一緒に開発しながら、
成長を楽しみませんか?
RJCは、Web・モバイル・AIを活用した開発プロジェクトで、テックリードやPM・PMOも活躍するシステム開発会社です。会社を知る、待遇を確かめる、話を聞いてみる。気になるところ見てみてください!
- 127日年間休日
- 12時間平均残業時間
- 毎日ガチャ遊びココロも大切にする福利厚生。アマギフなどの賞品ラインナップ!
ほかにも、チケットレストラン、書籍読み放題、2年ごとの慰労報奨(休暇 or 金一封)、11期連続の黒字決算。