結論

zipファイルは、Windows・Mac・iPhone・Android の標準機能で、右クリック(長押し)から「圧縮」を選ぶだけで作れます。パスワード付きにしたいとき、7z 形式にしたいときは 7-Zip などの別のソフトを使います。

この記事でわかること

  • Windows・Mac・iPhone・Android・Linux の作り方(公式ヘルプで確かめた手順)
  • CSV・JPEG・PDF・動画など10種類の圧縮率と、レベル別の時間の実測
  • 日本語ファイル名の文字化けとパスワード付き zip を実物で再現した結果

2026年10月29日更新|zip 3.0・7-Zip 23.01・Python 3.13で実行確認

zip は「いくつものファイルやフォルダーを1つにまとめ、ついでに小さくする」ための形式です。どの OS でも標準機能で作れますが、中身の種類によってはほとんど小さくならないこと、日本語のファイル名が化けることがあること、パスワードの方式に2種類あることは、作る前に知っておくと失敗しません。

よく調べられることの答えを先にまとめます。

知りたいこと 答え 詳しい節
zipファイルの作り方(Windows) 右クリック →「その他のオプションを表示する」→ 送る → 圧縮(zip 形式)フォルダー Windowsでzipファイルを作る方法
zipファイルの作り方(Mac) Control キーを押しながらクリック →「圧縮」 Macでzipファイルを作る方法
zip 圧縮のやり方(iPhone・Android) 「ファイル」App・Files by Google で選んで「圧縮」 iPhone・Androidでzipファイルを作る方法
zip にするとどれだけ小さくなる? CSV は約11%まで縮む。JPEG・MP4 はほぼ変わらない ファイルの種類別の圧縮率
パスワード付き zip の作り方 標準機能では作れない。7-Zip などで作り、方式は AES-256 か ZipCrypto を選ぶ パスワード付きzipの作り方
7zip の使い方 右クリック → 7-Zip → 圧縮。形式で zip を選べば相手も開ける 7-Zipの使い方
日本語のファイル名が化ける 名前の文字コード(CP932 か UTF-8 か)が相手と食い違っている zipの文字化け
メールで送れる大きさ Gmail は合計25MB、Outlook.com は20MB(各社の公式ヘルプ) メール添付の容量と分割

確認環境:Ubuntu 24.04.5 LTS の上で、Info-ZIP の zip 3.0・UnZip 6.00(zipinfo を含む)、7-Zip 23.01(Ubuntu の 7zip パッケージを作業場所に展開して実行)、Python 3.13.18 の zipfile・shutil を使い、自分で作った10種類のファイル(CSV・ログ・日本語の文章・BMP・JPEG・PDF 2種・MP4・xlsx・docx)を圧縮して、サイズと時間を測りました。日本語ファイル名の文字化け、パスワード付き zip(ZipCrypto と AES-256)、4GB を超える zip(ZIP64)、壊れた zip のエラーも、すべて手元で作って再現しています。Windows・Mac・iPhone・Android の操作は手元で動かせないため、Microsoft サポート「ファイルを圧縮および展開する」、Apple サポート「Macでファイルやフォルダを圧縮する/解凍する」「iPhone、iPad、Apple Vision ProでZIPファイルを作成する/開く」、Files by Google ヘルプ「ファイルを圧縮する」「ファイルを解凍する」に書かれている範囲だけを載せました。7-Zip の最新版は公式サイト(26.05、2026-10-21 公開)、設定項目は 7-Zip のヘルプ、zip の形式は PKWARE の仕様書(APPNOTE 6.3.10)と WinZip の AES の仕様で確かめています。図は mermaid で描画を確かめました(確認日 2026年10月29日)。

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「zipファイルの作り方|Windows・Mac・スマホ・7-Zipと圧縮率の実測」

zipファイルとは(まとめる・小さくするの2つの役割)

この節では、zip ファイルが何をしているのか、中がどんな作りになっているのかが分かります。

zip ファイルは、複数のファイルとフォルダーの構成をそのまま1つのファイルに入れ、多くの場合は中身を圧縮(データを小さく書き直すこと)した入れ物です。 Microsoft は「zip 形式のフォルダー」、Apple は「圧縮」と呼んでいますが、できるものは同じ .zip ファイルです。

1まとめる

フォルダーの中の階層ごと1ファイルにする。メールやフォームに1回で添付できる。

2小さくする

文字のデータはよく縮む。写真や動画のように、もともと圧縮された形式はほぼ縮まない。

3壊れを見つける

中のファイルごとに CRC(検査用の値)を持っていて、展開のときに壊れていれば分かる。

zip の中は、ファイルごとの「見出し+中身」が並び、最後に全体の一覧(中央ディレクトリ)と終端の記録が付く作りです(PKWARE の仕様書 APPNOTE)。一覧がファイルの最後にあるため、ダウンロードが途中で切れた zip は、中身の大部分が届いていても開けません。

flowchart TD
    A[見出し+中身 1件目] --> B[見出し+中身 2件目]
    B --> C[… 件数分つづく]
    C --> D[中央ディレクトリ<br>名前・サイズ・位置の一覧]
    D --> E[終端の記録<br>PK 05 06]

手元で作った zip の先頭4バイトと、最後の22バイトを見た結果です。先頭は PK(50 4b 03 04)、最後は終端の記録(50 4b 05 06)で、06 00 は「6件入っている」という意味です。Word の .docx も同じ PK で始まり、中身は zip でした。

$ od -A d -t x1z -N 4 提出書類.zip
0000000 50 4b 03 04                                      >PK..<
$ tail -c 22 提出書類.zip | od -A d -t x1 | head -1
0000000 50 4b 05 06 00 00 00 00 06 00 06 00 2c 02 00 00
$ unzip -l 手順書.docx | head -6
Archive:  手順書.docx
  Length      Date    Time    Name
---------  ---------- -----   ----
     1738  2026-10-30 03:07   [Content_Types].xml
      734  2026-10-30 03:07   _rels/.rels
      721  2026-10-30 03:07   docProps/core.xml

.docx・.xlsx・.pptx は中身がすでに zip なので、もう一度 zip にしてもほとんど小さくなりません(後の実測で96%)。

Windowsでzipファイルを作る方法(Windows 11・10)

この節では、Windows の標準機能で zip を作る手順と、展開(解凍)する手順が、Microsoft の公式ヘルプのとおりに分かります。

Windows 11・10 では、ファイルかフォルダーを右クリックし、「送る」から「圧縮(zip 形式)フォルダー」を選びます。 Microsoft サポート「ファイルを圧縮および展開する」の手順です。

1

圧縮したいものを選ぶ

エクスプローラーで、zip にしたいファイルかフォルダーを探す。複数あるときは、先に1つのフォルダーに入れておくと、受け取った人が展開したときに散らばらない。

Windows 11・10

2

右クリック(または長押し)してメニューを選ぶ

「その他のオプションを表示する」→「送る」→「圧縮(zip 形式)フォルダー」。公式ヘルプの日本語版は「Send to」「Compressed (zip 形式) フォルダー」と英語まじりの表記です。

公式ヘルプの手順

3

名前を確かめる

同じ名前の zip 形式のフォルダーが同じ場所に作られる。名前を変えるときは、右クリックして「名前の変更」。

拡張子は .zip

4

あとから足すときはドラッグ

作った zip にファイルを足すときは、そのファイルを zip のフォルダーへドラッグする。

公式ヘルプの注記

Windowsで展開(解凍)する

  • 全部取り出す:zip を右クリック(または長押し)して「すべて抽出」を選び、指示に従う。
  • 1つだけ取り出す:zip をダブルクリックで開き、中のファイルかフォルダーを別の場所へドラッグする。

Windowsの標準機能でできないこと

  • 暗号化された(パスワード付きの)アーカイブは扱えません。 公式ヘルプは「暗号化されたアーカイブ ファイルに対する操作はサポートされていません」とし、作るにも開くにも 7-Zip や WinRAR など Microsoft 以外のアプリを使うよう案内しています。
  • 公式ヘルプは、Windows 11 バージョン 24H2 は ZIP・RAR・7z・TAR の形式をサポートしている、と書いています(作成と展開のどちらに当たるかは書き分けられていません)。
  • Windows の暗号化機能で暗号化したファイルを zip に入れると、展開したときに暗号化が解かれるため、公式ヘルプは「暗号化されたファイルは zip 圧縮しないことをお勧めします」としています。
  • JPEG の写真をまとめても、全体の大きさは元とほぼ同じになる、とも書かれています。これは次の実測でも同じ結果でした。

Macでzipファイルを作る方法(Finderの「圧縮」)

この節では、Mac の Finder で zip を作る手順と、できる zip の名前が分かります。

Mac では、Finder かデスクトップで項目を選び、Control キーを押しながらクリックして「圧縮」を選びます。 Apple サポート「Macでファイルやフォルダを圧縮する/解凍する」の手順です。

  1. Finder のウインドウかデスクトップで、ファイルやフォルダを選ぶ。
  2. Control キーを押しながらクリックし、ショートカットメニューから「圧縮」を選ぶ。
  3. 1つだけ圧縮したときは、元の名前に .zip が付いた名前になる。複数を同時に圧縮したときは「アーカイブ.zip」という名前になる。
  • 解凍:.zip ファイルをダブルクリックすると、同じフォルダに解凍した項目が表示されます。
  • 開けないとき:Apple は、解凍した項目を保存するための空き容量があるかを確かめ、それでも開けない zip は送り主に圧縮し直して送ってもらうよう案内しています。

Mac で作った zip を Windows で開くと、__MACOSX というフォルダーや .DS_Store というファイルが見えることがあります。Apple の公式ヘルプには説明が無いため、この記事では、相手に渡す前に取り除く方法だけを Linux の zip コマンドで示します(後の「zipが開けない・作れないときのエラー」の節)。

iPhone・Androidでzipファイルを作る方法

この節では、スマホの標準アプリで zip を作る手順と、展開する手順が分かります。

iPhone(「ファイル」App)

場所(このiPhone内・iCloud Drive など)を開く

「詳細」ボタン →「選択」→ ファイルを選ぶ

右下の「詳細」ボタン →「圧縮」

複数なら「アーカイブ.zip」になる

Android(Files by Google)

圧縮したいファイルかフォルダを選ぶ

横の「その他」アイコン →「圧縮」

ZIP ファイルに名前を付ける(.zip は自動)

Android 8 以降が必要

iPhone・iPad(Apple の公式の手順)

  • 作る:「ファイル」App で場所を選び、「詳細」ボタン →「選択」でファイルを選び、右下の「詳細」ボタン →「圧縮」。iPad は「選択」→ ファイルを選ぶ →「詳細」ボタン →「圧縮」。
  • 名前:1つなら同じ名前の zip、複数なら「アーカイブ.zip」が同じフォルダに保存されます。名前は長押しして「名称変更」で変えられます。
  • 開く:zip をタップすると、中身の入ったフォルダが作られます。

Android(Files by Google の公式の手順)

  • 作る:Files by Google を開き、ファイルかフォルダを選び、横の「その他」アイコン →「圧縮」→ 名前を付ける。ファイルは ZIP 形式に圧縮されます。
  • 名前の決まり:ヘルプには、ZIP ファイル名にスペースとピリオドを含めないこと、拡張子 .zip は自動で付くことが書かれています。
  • 開く:.zip を選ぶ →「解凍」→「完了」。解凍したファイルは元の .zip と同じフォルダに保存されます。対応しているのは .zip だけで、容量が足りないとエラーになることがあります。

Android の端末は、メーカーごとに独自のファイル管理アプリが入っていることがあります。この記事では、Google の公式ヘルプがある Files by Google の手順だけを載せています。

Linuxのzipコマンド・Pythonでzipを作り、中身を確かめる

この節では、コマンドとプログラムで zip を作る方法と、作った zip の中身を unzip -l・zipinfo で確かめる方法が分かります。

フォルダーごと zip にするときは zip -r(r は再帰)を付けます。 付け忘れると、フォルダーの「入れ物」だけが入った zip になります(後のエラーの節)。

$ zip -r 提出書類.zip 提出書類
  adding: 提出書類/ (stored 0%)
  adding: 提出書類/メモ.txt (stored 0%)
  adding: 提出書類/sales.csv (deflated 89%)
  adding: 提出書類/手順書.docx (deflated 4%)
  adding: 提出書類/画像/ (stored 0%)
  adding: 提出書類/画像/写真1.jpg (deflated 0%)

deflated 89% は「89%減った」、stored は「圧縮せずにそのまま入れた」という意味です。13バイトのメモのように小さすぎるものは、圧縮するとかえって大きくなるので、zip が自動でそのまま入れています。

中身の一覧(unzip -l)と詳しい情報(zipinfo)

$ unzip -l 提出書類.zip
Archive:  提出書類.zip
  Length      Date    Time    Name
---------  ---------- -----   ----
        0  2026-10-30 03:08   提出書類/
       13  2026-10-30 03:08   提出書類/メモ.txt
  2281468  2026-10-30 03:08   提出書類/sales.csv
    64999  2026-10-30 03:08   提出書類/手順書.docx
        0  2026-10-30 03:08   提出書類/画像/
  3103841  2026-10-30 03:08   提出書類/画像/写真1.jpg
---------                     -------
  5450321                     6 files

$ zipinfo 提出書類.zip
Archive:  提出書類.zip
Zip file size: 3407136 bytes, number of entries: 6
drwxr-xr-x  3.0 unx        0 bx stor 26-Oct-30 03:08 提出書類/
-rw-r--r--  3.0 unx       13 tx stor 26-Oct-30 03:08 提出書類/メモ.txt
-rw-r--r--  3.0 unx  2281468 tx defN 26-Oct-30 03:08 提出書類/sales.csv
-rw-r--r--  3.0 unx    64999 bx defN 26-Oct-30 03:08 提出書類/手順書.docx
drwxr-xr-x  3.0 unx        0 bx stor 26-Oct-30 03:08 提出書類/画像/
-rw-r--r--  3.0 unx  3103841 bx defN 26-Oct-30 03:08 提出書類/画像/写真1.jpg
6 files, 5450321 bytes uncompressed, 3406074 bytes compressed:  37.5%
zipinfo の欄 読み方
unx・fat 作った OS の種類。unx は Unix 系、fat は MS-DOS・Windows 系
tx・bx t はテキスト、b はバイナリと判定された。大文字(TX)は暗号化されている印
defN・stor Deflate(標準の圧縮方式)で圧縮・圧縮せずに格納
最後の行の 37.5% 全体で37.5%減った(元の62.5%の大きさ)

壊れていないかは unzip -t で確かめられます。相手に渡す前の確認に向いています。

$ unzip -t 提出書類.zip
    testing: 提出書類/sales.csv   OK
    testing: 提出書類/画像/写真1.jpg   OK
    …
No errors detected in compressed data of 提出書類.zip.

zip・unzip コマンドのオプション(除外・追加・更新・分割など)は、関連記事「zip・unzipコマンドの使い方|圧縮・解凍・パスワード・文字化け」で扱っています。この記事は「どの OS でどう作るか」と実測が主題です。

Pythonでzipを作る(shutil・zipfile)

フォルダーをまるごと zip にするだけなら shutil.make_archive が最短です。圧縮の方式やレベルを決めたいときは zipfile を使います。

import shutil, zipfile

# フォルダー「提出書類」を 提出書類_shutil.zip にする
shutil.make_archive('提出書類_shutil', 'zip', root_dir='.', base_dir='提出書類')

# 方式とレベルを指定して1ファイルを入れる
with zipfile.ZipFile('py_DEFLATED-9.zip', 'w',
                     compression=zipfile.ZIP_DEFLATED, compresslevel=9) as z:
    z.write('sales.csv', arcname='sales.csv')   # arcname は zip の中での名前

同じ sales.csv(2,281,468バイト)を、方式を変えて入れた結果です。

STORED      2,281,584 bytes      2 ms
DEFLATED-6    246,426 bytes     37 ms
DEFLATED-9    240,557 bytes     68 ms
BZIP2         128,088 bytes    383 ms
LZMA          177,782 bytes   1347 ms

BZIP2 と LZMA は小さくなりますが、Info-ZIP の unzip 6.00 は LZMA の zip を need PK compat. v6.3 (can do v4.6) で展開できませんでした。 Python の公式ドキュメントも、bzip2・LZMA に対応していないツールがあると注意しています。人に渡す zip は、標準の Deflate(ZIP_DEFLATED)にしておくのが無難です。

zip圧縮でどれだけ小さくなるか(ファイルの種類別の実測)

この節では、ファイルの種類ごとに zip でどれだけ小さくなるかが、同じ条件で測った数字で分かります。

文字のデータ(CSV・ログ)は元の11〜19%まで縮みましたが、JPEG・MP4 は99.8%で、ほぼ変わりませんでした。 自分で作った10種類のファイルを1つずつ zip にした結果です(zip 3.0 の既定のレベル6、レベル9、7-Zip の 7z 形式の最高レベル)。

10.9%CSV(2.2MB)zip の既定で元の約1/9
99.8%JPEG・MP4ほぼ小さくならない
96.1%xlsx・docx中身がすでに zip
ファイル(元の大きさ) zip 既定(-6) zip 最高(-9) 7z 形式(-mx=9)
売上の CSV(2,281,468) 247,945(10.9%) 240,520(10.5%) 177,929(7.8%)
アプリのログ(4,798,463) 902,454(18.8%) 878,122(18.3%) 676,714(14.1%)
日本語の文章 Markdown(71,688) 28,109(39.2%) 27,963(39.0%) 25,036(34.9%)
BMP 画像・ノイズの多い写真(4,500,138) 3,432,925(76.3%) 3,432,923(76.3%) 3,204,614(71.2%)
JPEG 写真(3,103,841) 3,096,164(99.8%) 3,096,164(99.8%) 3,104,156(100.0%)
文字の PDF(131,133) 100,962(77.0%) 100,961(77.0%) 101,220(77.2%)
写真を貼った PDF(3,881,454) 3,149,264(81.1%) 3,149,264(81.1%) 3,171,799(81.7%)
動画 MP4・H.264(7,015,963) 7,004,431(99.8%) 7,004,367(99.8%) 7,000,445(99.8%)
Excel の xlsx(1,213,310) 1,166,347(96.1%) 1,166,347(96.1%) 1,076,607(88.7%)
Word の docx(64,999) 62,466(96.1%) 62,466(96.1%) 62,509(96.2%)

単位はバイト、カッコの中は元の大きさに対する割合です。小さいほどよく縮んでいます。

  • JPEG・MP4・PNG・PDF の多く・Office の文書は、作られた時点で圧縮済みです。 同じ種類の圧縮をもう一度かけても、縮む余地がほとんどありません。Microsoft の公式ヘルプも、JPEG はすでに高く圧縮されているので、まとめても大きさはほぼ同じだと書いています。
  • 写真や動画を小さくしたいときは、zip ではなく、画像の大きさ(画素数)や画質、動画のビットレートを下げる必要があります。画像の形式と圧縮は、関連記事「WebP・HEICとは|JPG・PNGへの変換と画像圧縮を実測で解説」で扱っています。
  • 同じ写真でも、圧縮していない BMP は76%まで縮みました。ノイズの少ない画像なら、もっと縮みます。
  • 7z 形式は CSV で zip より約3割小さくなりましたが、受け取る人が 7z を開けるかを先に確かめる必要があります。

圧縮レベルと時間(zip -1〜-9・7-Zipの比較)

この節では、圧縮のレベルを上げると、どれだけ小さくなり、どれだけ時間が延びるのかが分かります。

zip の既定(レベル6)から最高(レベル9)に上げても、CSV で3%しか小さくならず、時間は2.4倍になりました。 2コアの環境で1回ずつ測った結果です(同じ環境での相対的な比較として見てください)。

方法 CSV 2.2MB の結果 時間 ログ 4.8MB の結果 時間
zip -0(圧縮なし) 2,281,636 25ms 4,798,627 65ms
zip -1(最速) 362,192 54ms 1,124,466 126ms
zip -6(既定) 247,945 158ms 902,454 307ms
zip -9(最高) 240,520 385ms 878,122 1,506ms
7-Zip の zip 形式 -mx=5 245,097 807ms 809,553 1,921ms
7-Zip の zip 形式 -mx=9 222,248 9,867ms 805,816 7,310ms
7-Zip の 7z 形式 -mx=9 177,929 3,493ms 676,714 5,987ms
  • 人に送る zip は、既定のレベルのままで困りません。 最高レベルにしても数%しか変わらず、写真や動画ではまったく変わりません。
  • 7-Zip の「zip 形式・最高(-mx=9)」は、zip のまま小さくしたいときの選択肢ですが、この CSV では10秒近くかかりました。サイズを優先するなら 7z 形式のほうが速くて小さい結果でした。
  • 7-Zip のヘルプも、最高(Maximum)と超圧縮(Ultra)は圧縮率が上がる代わりに、遅くなり、メモリを多く使うことがある、と書いています。

7-Zipの使い方(ダウンロード・圧縮・展開・7zコマンド)

この節では、7-Zip の入手先と、圧縮の画面で決める項目、コマンドでの使い方が分かります。

7-Zip は無料・オープンソースの圧縮ソフトで、2026年10月29日時点の最新版は 26.05(2026-10-21 公開)です(7-Zip の公式サイト)。 公式サイトは Windows 11 / 10 などに対応すると書いており、大部分のコードは GNU LGPL です。Linux と macOS 向けにはコマンドで使うコンソール版が配られています。

使っている PC 公式サイトのファイル
Windows(64ビットの Intel・AMD) 7z2605-x64.exe(MSI 版もある)
Windows(32ビット) 7z2605.exe
Windows(ARM64) 7z2605-arm64.exe
Linux(x86-64) 7z2605-linux-x64.tar.xz(コンソール版)
macOS(arm64・x86-64) 7z2605-mac.tar.xz(コンソール版)

入手は必ず公式サイト(7-zip.org)から行います。ダウンロードのページは、MSI より exe のインストーラーを勧めています。

圧縮の画面(Add to Archive)で決める項目

エクスプローラーで右クリックし、7-Zip のメニューから圧縮(Add to archive)を選ぶと、次の画面が開きます。項目の意味は 7-Zip のヘルプのとおりです。

  • 1書庫形式(Archive format):相手に渡すなら zip7z は小さくなるが、相手に 7z を開けるソフトが要る
  • 2圧縮レベル:無圧縮(Store)から超圧縮(Ultra)の6段階上げるほど遅く、メモリも使う。zip の既定は Normal
  • 3圧縮方式:zip は Deflate が標準7z の既定は LZMA2
  • 4分割(Split to volumes):10m のように大きさを指定単位は b・k・m・g。単位なしはバイト
  • 5暗号化:パスワードを2回入れ、zip なら方式を選ぶZipCrypto か AES-256。ファイル名の暗号化は 7z だけ
  • 6自己解凍書庫(SFX):7z 形式だけ相手にソフトが無くても開ける .exe になる。Gmail は .exe を添付できない(公式ヘルプ)

7zコマンド(Linux で実行)

Linux では 7z コマンドで同じことができます。a が追加(作成)、-tzip が zip 形式、x がフォルダー構成ごと展開、-o が展開先です。

$ 7z a -tzip s.zip 提出書類
Scanning the drive:
2 folders, 4 files, 5450321 bytes (5323 KiB)

Creating archive: s.zip

Add new data to archive: 2 folders, 4 files, 5450321 bytes (5323 KiB)

Files read from disk: 4
Archive size: 3411398 bytes (3332 KiB)
Everything is Ok

$ 7z x s.zip -oo -y
Everything is Ok

Folders: 2
Files: 4
Size:       5450321
Compressed: 3411398
したいこと 7z コマンド
zip を作る 7z a -tzip 名前.zip フォルダー
7z を作る(最高圧縮) 7z a -t7z -mx=9 名前.7z フォルダー
AES-256 のパスワード付き zip 7z a -tzip -p -mem=AES256 名前.zip フォルダー
ファイル名も隠す 7z 7z a -t7z -p -mhe=on 名前.7z フォルダー
10MB ずつに分割 7z a -tzip -v10m 名前.zip フォルダー
中身の一覧・方式を見る 7z l 名前.zip・7z l -slt 名前.zip
展開する・壊れを調べる 7z x 名前.zip -o展開先・7z t 名前.zip

-p の後ろに何も書かないと、パスワードを画面で聞かれます。-pパスワード と続けて書くと、コマンドの履歴やプロセスの一覧に残るので避けます。-mem=AES256 は「-m + 暗号化方式 em=AES256」という意味で、7-Zip のヘルプでは zip 形式の既定の暗号化方式は ZipCrypto です。

tar.gz・tar.xz など Linux でよく使う形式との違いと速さの比較は、関連記事「tarコマンドの使い方|圧縮・解凍の形式別早見表と速度の実測比較」で扱っています。

パスワード付きzipの作り方(ZipCryptoとAES-256の違い)

この節では、パスワード付き zip の2つの方式の違いと、それぞれをどのソフトで開けるのか、パスワードを付けても見えてしまうものが分かります。

zip のパスワードには、互換性の高い ZipCrypto と、強い AES-256 の2つの方式があります。 PKWARE の仕様書は、従来の方式(ZipCrypto)について「今日の基準では弱いと考えられている」とし、低いセキュリティで足りる場面や、以前のソフトとの互換性のために使うものだとしています。7-Zip のヘルプは、AES-256 のほうが強いが、対応しているのは 7-Zip・WinZip など一部のソフトだけで、多くのソフトで開けるようにするなら ZipCrypto を選ぶ、と書いています。

ZipCrypto(従来の方式)

ほとんどの zip ソフトで開ける

仕様書が「弱い」としている

zip -e・zip -P・7-Zip の既定で作られる

AES-256(WinZip の AES 方式)

強い暗号

開けるソフトが限られる

圧縮方式の番号は99、拡張欄 0x9901

両方を作って、開けるかを試した結果

同じ CSV(ファイル名は「顧客リスト.csv」)を、3つの方法でパスワード付きにしました。パスワードは例です。

$ zip -e zc.zip 顧客リスト.csv
Enter password:
Verify password:
  adding: 顧客リスト.csv (deflated 89%)

$ 7z a -tzip -p -mem=AES256 aes.zip 顧客リスト.csv     # AES-256 の zip
$ 7z a -t7z  -p -mhe=on     he.7z  顧客リスト.csv     # 7z + ファイル名も暗号化

$ zipinfo zc.zip  | sed -n 3p
-rw-r--r--  3.0 unx  2281468 TX defN 26-Oct-30 03:10 顧客リスト.csv
$ zipinfo aes.zip | sed -n 3p
-rw-r--r--  6.3 unx  2281468 Bx u099 26-Oct-30 03:11 顧客リスト.csv
$ 7z l -slt aes.zip | grep Method
Method = AES-256 Deflate
試したこと ZipCrypto の zip AES-256 の zip 7z(名前も暗号化)
パスワード無しで名前の一覧 見えた(顧客リスト.csv) 見えた(顧客リスト.csv) 見えない(パスワードを求められた)
unzip 6.00 で展開 できた できない(need PK compat. v5.1) 形式が違うので不可
7-Zip 23.01 で展開 できた できた できた
Python 3.13 の zipfile で展開 できた できない(NotImplementedError) 形式が違うので不可
大きさ(元 2,281,468) 247,993 245,167 234,401
  • zip のパスワードは中身だけを守り、ファイル名・大きさ・日時は誰でも見られます。 WinZip の AES の仕様も「暗号化はファイルの中身にだけかかる」と書いています。ファイル名そのものを知られたくないときは、7z 形式で「ファイル名を暗号化」(-mhe=on)を使います。
  • Windows の標準機能は、どちらの方式のパスワード付き zip も扱えません(Microsoft の公式ヘルプ)。Python の zipfile も、暗号化された zip を作ることはできず、展開もとても遅いと公式ドキュメントに書かれています。
  • パスワードを破る・調べる方法は、この記事では扱いません。パスワードを忘れた zip は、作った人に作り直してもらうのが確実です。

パスワード付きzipを送るときの注意

パスワードの伝え方

やってはいけないzip を送ったメールの直後に、同じ宛先へパスワードをメールで送る(同じ経路で両方が届く)
→
代わりにパスワードは電話・チャットなど別の手段で伝えるか、権限を付けたクラウドの共有リンクで渡す

メールの経路で両方を受け取れる人は、中身も読めてしまう

パスワードの入れ方

やってはいけないzip -P パスワード のようにコマンドに直接書く
→
代わりにzip -e や 7z a -p で、画面で聞かれたときに入れる

コマンドの履歴やプロセスの一覧に残る

Gmail のヘルプは、パスワードで保護され、中にアーカイブ(zip など)が入っているアーカイブを、添付できないファイルとして挙げています。パスワード付き zip の中に、さらに zip を入れて送らないようにします。

zipの文字化け(日本語ファイル名とUTF-8フラグ)

この節では、zip の日本語ファイル名が化ける仕組みと、化けた zip を開き直す方法が、実際に再現した結果で分かります。

zip のファイル名は、「UTF-8 で書いた」という印(仕様書の bit 11)が立っていれば UTF-8 で読まれ、立っていなければ IBM のコードページ(CP437)などで読まれます。 日本語の Windows の環境では、名前を CP932(Shift_JIS 系)で記録した zip が作られることがあり、受け取った側が別の文字コードで読むと化けます。Python の公式ドキュメントも、現在のロケールの文字コードで名前を書く以前の実装(主に Windows)がある、と説明しています。

同じ名前を2通りで記録した zip を作って開いた

「見積書.txt」「請求書/2026年10月.txt」を、CP932 で記録した zip(bit 11 なし・Windows で作った扱い)と、UTF-8 で記録した zip(bit 11 あり)にしました。中のバイトと、ソフトごとの表示です。

cp932.zip: bit11=0 生のバイト=8c a9 90 cf 8f 91 2e 74 78 … Pythonの表示='î⌐É╧Åæ.txt'
cp932.zip: bit11=0 生のバイト=90 bf 8b 81 8f 91 2f 32 30 … Pythonの表示='É┐ïüÅæ/2026öN10îÄ.txt'
utf8.zip:  bit11=1 生のバイト=e8 a6 8b e7 a9 8d e6 9b b8 … Pythonの表示='見積書.txt'
utf8.zip:  bit11=1 生のバイト=e8 ab 8b e6 b1 82 e6 9b b8 … Pythonの表示='請求書/2026年10月.txt'

$ unzip -l cp932.zip                  # UTF-8 のロケールで実行
       10  2026-10-29 10:00   МйР╧ПС.txt
       10  2026-10-29 10:00   Р┐ЛБПС/2026ФN10МО.txt
$ unzip -O cp932 -l cp932.zip         # 名前の文字コードを指定
       10  2026-10-29 10:00   見積書.txt
       10  2026-10-29 10:00   請求書/2026年10月.txt
開いたソフト CP932 の zip(bit 11 なし) 直す方法と結果
Python 3.13 の zipfile î⌐É╧Åæ.txt(CP437 として読んだ) metadata_encoding='cp932' で正しく読めた
unzip 6.00(UTF-8 のロケール) МйР╧ПС.txt(キリル文字のように化けた) unzip -O cp932 で正しく展開できた
unzip 6.00(C のロケール) 読めない記号(生のバイト) -O cp932 を付けても変わらなかった
7-Zip 23.01(Linux 版) 読めない記号(生のバイト) -mcp=932 を付けても変わらなかった
どのソフトも UTF-8 の zip(bit 11 あり) そのまま正しく表示された
import zipfile
# 名前が CP932 で記録された zip を正しく読む(Python 3.11 以降)
with zipfile.ZipFile('cp932.zip', metadata_encoding='cp932') as z:
    print(z.namelist())     # ['見積書.txt', '請求書/2026年10月.txt']
    z.extractall('展開先')

Linux の zip コマンドで作った zip も、Python では化けた

逆向きの食い違いも起きました。Ubuntu の zip 3.0 は、日本語の名前を UTF-8 のバイトで書きながら、bit 11 を立てていませんでした。 そのため unzip と 7-Zip では正しく見えたのに、Python の zipfile では CP437 として読まれて化けました。7-Zip(7z a -tzip)と Python で作った zip には bit 11 が立っていて、どれで開いても正しく表示されました。

zip 3.0 で作った a.zip: bit11=0 生のバイト=e6 8f 90 e5 87 ba e6 9b b8 … Pythonの表示='µÅÉσç║µ¢╕Θí₧/πâíπâó.txt'
7z で作った c.zip:      bit11=1 生のバイト=e6 8f 90 e5 87 ba e6 9b b8 … Pythonの表示='提出書類/メモ.txt'

>>> zipfile.ZipFile('a.zip', metadata_encoding='utf-8').namelist()[:2]
['提出書類/', '提出書類/メモ.txt']
  • 1OS をまたいで渡す zip は、名前を英数字にするのが確実文字コードの食い違いが起きない
  • 2日本語の名前を使うなら、UTF-8 の印を立てるソフトで作る手元では 7-Zip と Python が bit 11 を立てた
  • 3受け取った zip が化けたら、文字コードを指定して開き直すunzip -O cp932(UTF-8 のロケールで)・Python の metadata_encoding
  • 4化けた名前のまま展開しない名前を直すのに手間がかかる。先に一覧で確かめる

Mac の濁点の分離(「が」が「か+゛」の2文字で保存される)など、zip 以外の文字化けの原因は、関連記事「文字化けの原因8選|濁点分離・utf8mb4・絵文字の文字数」で扱っています。

メール添付の容量・分割・4GBを超えるzip(ZIP64)

この節では、zip をメールで送るときの大きさの上限と、上限を超えるときの分け方、4GB を超えるときの決まりが分かります。

メールの添付の上限は、個人の Gmail で合計25MB、Outlook.com などのインターネットのメールで20MB、Exchange(仕事用のメール)の既定で10MBです(各社の公式ヘルプ、2026年10月29日時点)。会社や学校のアカウントは、管理者が別の上限を決めていることがあります。

メール 添付の上限 超えたとき(公式ヘルプ)
Gmail(個人用) 合計25MB 自動で Google ドライブのリンクに変わる
Gmail(仕事用・学校用) 管理者が設定 管理者に確かめる
Outlook.com などのインターネットのメール 20MB OneDrive などのクラウドに置いてリンクを送る
Exchange(ビジネス メール) 既定で10MB 同上

写真や動画は zip にしても小さくならないため、上限を超えるときは、クラウドの共有リンクで渡すか、zip を分割します。

zip を分割する(zip -s・7z -v)

$ zip -r -s 1m split.zip 提出書類
$ ls -l split.*
-rw-r--r-- 1 root root 1048576 Oct 30 03:11 split.z01
-rw-r--r-- 1 root root 1048576 Oct 30 03:11 split.z02
-rw-r--r-- 1 root root 1048576 Oct 30 03:11 split.z03
-rw-r--r-- 1 root root  261412 Oct 30 03:11 split.zip

$ 7z a -tzip -v1m vol.zip 提出書類
$ ls vol.zip.*
vol.zip.001  vol.zip.002  vol.zip.003  vol.zip.004
  • 分割した zip は、全部そろわないと展開できません。 unzip 6.00 は、分割の最後のファイルだけを渡すと zipfile claims to be last disk of a multi-part archive と警告しました。zip -s 0 split.zip --out joined.zip で1つに戻すと、6件すべてを読めました。
  • zip コマンドの分割(.z01・.zip)と、7-Zip の分割(.001・.002)は、名前の付き方が違います。受け取る人が使うソフトで開けるかを先に確かめます。

4GB を超える zip(ZIP64)

元の zip の形式は、大きさを入れる欄が4バイトで、約4GB(0xFFFFFFFF バイト)を超えるファイルは、ZIP64 という拡張の記録を使います(APPNOTE 4.4.1.4)。Python の zipfile は、3.4 から ZIP64 が既定で有効になっています。手元で、約4.9GB(4,928,307,200バイト)のファイルを zip に書き込みました(中身はすべて0なので、zip は4.8MB になりました)。

$ zipinfo big.zip
Zip file size: 4790222 bytes, number of entries: 1
?rw-------  4.5 unx 4928307200 bx defN 80-Jan-01 00:00 big.bin
$ zipinfo -v big.zip | grep 0x0001
  - A subfield with ID 0x0001 (PKWARE 64-bit sizes) and 16 data bytes:
$ 7z l -slt big.zip | grep Characteristics
Characteristics = Zip64

「4.5」は、展開するソフトに ZIP64 への対応(仕様の版 4.5)を求めるという意味です。4GB を超える zip は、受け取る側のソフトが ZIP64 に対応していることを確かめてから渡します。

zipが開けない・作れないときのエラー一覧(原文つき)

この節では、zip を作る・開くときに出るエラーの原文と、原因・直し方が分かります。

「End-of-central-directory signature not found」は、zip の最後にある一覧が見つからないという意味で、ダウンロードの途中切れ・zip ではないファイル・分割の一部だけ、のどれかです。 すべて手元で起こしたときの原文です。

出た文言(原文) 出た場面 原因と直し方
End-of-central-directory signature not found. unzip で、途中で切れた zip・中身が 7z のファイルを開いた ダウンロードし直す。拡張子と中身の形式が合っているか確かめる
BadZipFile: File is not a zip file Python で途中で切れた zip を開いた 同上
Unexpected end of archive 7-Zip で途中で切れた zip を調べた 同上
zip warning: name not matched/zip error: Nothing to do! 存在しないファイル名を指定した 名前の綴り・今いるフォルダーを確かめる
skipping: … incorrect password unzip でパスワードを間違えた パスワードを確かめる(大文字・小文字・全角)
need PK compat. v5.1 (can do v4.6) unzip で AES-256 の zip を開いた 7-Zip で開く。相手に配るなら ZipCrypto にするかを検討する
need PK compat. v6.3 (can do v4.6) unzip で LZMA の zip を開いた 7-Zip で開く。配る zip は Deflate で作る
NotImplementedError: That compression method is not supported Python で AES-256 の zip を開いた 7-Zip で展開する
RuntimeError: Bad password for file Python でパスワードを間違えた パスワードを bytes で正しく渡す
ERROR: Wrong password 7-Zip でパスワードを間違えた パスワードを確かめる

エラーにならない失敗(中身が足りない・余計なものが入る)

起きたこと 手元で見えた様子 直し方
フォルダーの中身が入っていない zip norec.zip 提出書類 で「adding: 提出書類/ (stored 0%)」だけ。一覧は1件 zip -r を付ける
__MACOSX・.DS_Store が入っている Mac で作った zip を Windows・Linux で開くと見える zip -d 名前.zip "__MACOSX/*" "*.DS_Store" で消す
作るときに余計なものを入れたくない 隠しファイルも全部入る zip -r 名前.zip フォルダー -x "*.DS_Store" "__MACOSX/*"
小さくならない JPEG で deflated 0% zip では縮まない。画質・画素数を下げる
名前が化ける î⌐É╧Åæ.txt など 前の「zipの文字化け」の節

zip -d で __MACOSX を消したときの出力です(Mac の zip に似せて作ったもので試しています)。

$ zip -d mac.zip "__MACOSX/*" "*.DS_Store"
deleting: 提出書類/.DS_Store
deleting: __MACOSX/
deleting: __MACOSX/提出書類/
deleting: __MACOSX/提出書類/._メモ.txt

受け取った zip が本当に送られたものと同じかを確かめたいときは、送る側と受け取る側で SHA-256 のハッシュ値(sha256sum 提出書類.zip)を比べます。ファイルのハッシュ値の出し方は、関連記事「Python hashlibの使い方|SHA256・MD5とファイルのハッシュ値」で扱っています。

zipファイルの作り方の選び方(判断表)

この節では、目的ごとに、どの方法・どの形式・どの設定で作ればよいかが分かります。

迷ったら「OS の標準機能・zip 形式・既定のレベル・英数字の名前」で作ると、相手がどの OS でも開けます。

  1. 1まとめて送るだけ → OS の標準機能で zipWindows の「送る」、Mac の「圧縮」、スマホの「圧縮」
  2. 2パスワードが要る → 7-Zip などで zip(方式を選ぶ)相手が 7-Zip を使えるなら AES-256、どのソフトでも開けることが優先なら ZipCrypto
  3. 3ファイル名も隠したい → 7z 形式で名前も暗号化相手に 7-Zip などが要る
  4. 4できるだけ小さく保存したい → 7z 形式CSV で zip より約3割小さかった。写真・動画は変わらない
  5. 5上限を超える → クラウドの共有リンク、無理なら分割分割は全部そろわないと開けない
  6. 6決まった処理で毎回作る → コマンドか Pythonzip -r・7z a・shutil.make_archive
場面 形式・方法 理由
取引先にファイルを渡す zip・標準機能・英数字の名前 相手の OS を問わず開ける
Windows の人から Mac・Linux の人へ zip・名前は英数字か UTF-8 の印付き CP932 の名前は化けることがある
個人情報を含む クラウドの共有(権限・期限つき)か、AES-256 ZipCrypto は仕様書が弱いとしている
写真・動画をまとめる zip(圧縮なしでもよい) どのレベルでもほぼ縮まない
ログ・CSV を保管する 7z か tar.xz 文字のデータは強い圧縮がよく効く
4GB を超える ZIP64 対応のソフトで zip、または 7z 受け取る側の対応が要る
Android のスマホで作る Files by Google の「圧縮」 名前にスペースとピリオドを入れない

よくある質問

この節では、zip ファイルの作り方について、よく調べられる質問への答えが分かります。

Q. zipファイルの作り方をいちばん簡単に教えてください。 A. Windows はファイルを右クリックして「その他のオプションを表示する」→「送る」→「圧縮(zip 形式)フォルダー」、Mac は Control キーを押しながらクリックして「圧縮」です。iPhone は「ファイル」App、Android は Files by Google の「圧縮」で作れます。

Q. 複数のファイルを1つの zip にするには? A. まとめたいファイルをすべて選んでから圧縮します。Mac と iPhone では「アーカイブ.zip」という名前になります。受け取った人が展開したときに散らばらないよう、先に1つのフォルダーに入れてからフォルダーを圧縮する方法もあります。

Q. zip にしたのにサイズが変わりません。 A. JPEG・MP4・PDF・Office の文書は、もともと圧縮されているためです。手元の実測では、JPEG と MP4 は元の99.8%、docx・xlsx は96.1%でした。小さくしたいときは、画像の画素数や画質、動画のビットレートを下げます。

Q. Windows の標準機能でパスワード付き zip は作れますか? A. 作れません。Microsoft の公式ヘルプは、暗号化されたアーカイブの操作はサポートしていないとし、7-Zip や WinRAR などを案内しています。

Q. パスワード付き zip の方式は、ZipCrypto と AES-256 のどちらを選べばよいですか? A. 相手が 7-Zip などを使えるなら AES-256 です。ZipCrypto は仕様書が「今日の基準では弱い」としています。ただし AES-256 の zip は、手元の unzip 6.00 と Python の zipfile では開けませんでした。相手の環境を先に確かめます。

Q. パスワード付き zip なら、ファイル名も見えませんか? A. 見えます。zip の暗号化は中身だけで、手元では、パスワードを入れずに「顧客リスト.csv」という名前と大きさが一覧に出ました。名前も隠すなら 7z 形式で「ファイル名を暗号化」を使います。

Q. 7zip(7-Zip)は無料ですか? どこから入手しますか? A. 無料のオープンソースです。公式サイト 7-zip.org から入手します。2026年10月29日時点の最新版は 26.05 で、Windows 用は x64・x86・ARM64、Linux と macOS 用はコンソール版があります。

Q. 7z 形式と zip 形式は、どちらで作ればよいですか? A. 人に渡すなら zip です。どの OS の標準機能でも開けます。自分で保管する、相手も 7-Zip を使える、という場面なら 7z のほうが小さくなります(CSV で zip の約7割の大きさでした)。

Q. Mac で作った zip を Windows で開くと、__MACOSX というフォルダーがあります。 A. Mac で作った zip に入ることがあるフォルダーで、Apple の公式ヘルプには説明がありません。相手に渡す zip から取り除くなら、Linux では zip -d 名前.zip "__MACOSX/*" で消せました。作るときに -x "__MACOSX/*" で除くこともできます。

Q. 受け取った zip のファイル名が文字化けしています。 A. 作った側と開く側で、名前の文字コード(CP932 か UTF-8 か)が食い違っています。Linux なら UTF-8 のロケールで unzip -O cp932、Python なら metadata_encoding='cp932' で開き直せました。送る側は、名前を英数字にすると確実です。

Q. メールで送れる zip の大きさは? A. 個人の Gmail は合計25MB、Outlook.com などのインターネットのメールは20MB、Exchange は既定で10MBです(2026年10月29日時点の各社の公式ヘルプ)。超えるときはクラウドの共有リンクで渡します。

Q. zip のフォルダーをダブルクリックすると中が見えますが、展開しなくてもよいですか? A. 中を見るだけなら開けますが、編集して保存するときや、プログラムをインストールするときは、先に「すべて抽出」で展開します。zip の中のまま開くと、保存先が分からなくなることがあります。

まとめ

  • zip は Windows(送る → 圧縮(zip 形式)フォルダー)、Mac(Control+クリック →「圧縮」)、iPhone(「ファイル」App)、Android(Files by Google)の標準機能で作れる。
  • 文字のデータはよく縮む(CSV で元の10.9%)が、JPEG・MP4 は99.8%、Office の文書は96.1%で、ほぼ縮まない。最高レベルにしても数%しか変わらない。
  • パスワード付き zip は標準機能では作れない。7-Zip で AES-256 か ZipCrypto を選ぶ。zip の暗号化は中身だけで、ファイル名は誰でも見える。
  • 日本語名の文字化けは、名前の文字コード(CP932・UTF-8)と UTF-8 の印(bit 11)の食い違い。unzip -O cp932・metadata_encoding で開き直せる。渡すなら英数字の名前が確実。
  • メールは Gmail 25MB・Outlook.com 20MB が上限。超えるならクラウドの共有か分割。4GB を超えると ZIP64 になり、受け取る側の対応が要る。

次に読むとよい記事です。Linux の zip・unzip のオプションは関連記事「zip・unzipコマンドの使い方|圧縮・解凍・パスワード・文字化け」で、tar 形式は関連記事「tarコマンドの使い方|圧縮・解凍の形式別早見表と速度の実測比較」で扱っています。

参考・出典

確認日はいずれも 2026年10月29日です。

  • Microsoft サポート「ファイルを圧縮および展開する」:https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/ファイルの圧縮と展開-8d28fa72-f2f9-712f-67df-f80cf89fd4e5
  • Microsoft サポート「Outlook で大きなファイルを送信するために添付ファイルのサイズを小さくする」:https://support.microsoft.com/ja-JP/Outlook/reduce-attachment-size-to-send-large-files-with-outlook
  • Apple サポート「Macでファイルやフォルダを圧縮する/解凍する」:https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mchlp2528/mac
  • Apple サポート「iPhone、iPad、Apple Vision ProでZIPファイルを作成する/開く」:https://support.apple.com/ja-jp/102532
  • Files by Google ヘルプ「ファイルを圧縮する」:https://support.google.com/files/answer/15679548?hl=ja
  • Files by Google ヘルプ「ファイルを解凍する」:https://support.google.com/files/answer/9048509?hl=ja
  • Gmail ヘルプ「ファイルを添付する」:https://support.google.com/mail/answer/6584?hl=ja
  • Gmail ヘルプ「Gmail でブロックされるファイルの種類」:https://support.google.com/mail/answer/6590?hl=ja
  • 7-Zip 公式サイト:https://www.7-zip.org/ ダウンロード:https://www.7-zip.org/download.html
  • 7-Zip ヘルプ「Add to Archive Dialog Box」:https://7-zip.opensource.jp/chm/fm/plugins/7-zip/add.htm
  • 7-Zip ヘルプ「-m (Set compression Method) switch」:https://7-zip.opensource.jp/chm/cmdline/switches/method.htm
  • PKWARE「.ZIP File Format Specification(APPNOTE.TXT 6.3.10)」:https://pkware.cachefly.net/webdocs/casestudies/APPNOTE.TXT
  • WinZip「AES Encryption Information」:https://www.winzip.com/en/support/aes-encryption/
  • Python ドキュメント「zipfile --- ZIP アーカイブの処理」:https://docs.python.org/ja/3.13/library/zipfile.html

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「zipファイルの作り方|Windows・Mac・スマホ・7-Zipと圧縮率の実測」

株式会社RJC ― SI事業・SES事業・AI駆動開発。RJCは一緒に成長を楽しめる会社です。

WE ARE HIRING

RJCで一緒に開発しながら、
成長を楽しみませんか?

RJCは、Web・モバイル・AIを活用した開発プロジェクトで、テックリードやPM・PMOも活躍するシステム開発会社です。会社を知る、待遇を確かめる、話を聞いてみる。気になるところ見てみてください!

  • 127日年間休日
  • 12時間平均残業時間
  • 毎日ガチャ遊びココロも大切にする福利厚生。アマギフなどの賞品ラインナップ!

ほかにも、チケットレストラン、書籍読み放題、2年ごとの慰労報奨(休暇 or 金一封)、11期連続の黒字決算。

ABOUT RJC RJCがどんな会社か知る 考え方、研修、働き方、福利厚生、社員の前職まで。RJCのことが丸わかり! RJC丸わかりページへ JOB DESCRIPTION 仕事内容・待遇を見てみる 仕事内容、給与・待遇、選考の流れ。経験者も未経験も!応募前に知りたいこと、まとめました! 募集要項を見る ENTRY エントリーする エントリーは1〜2分・履歴書不要です。まずは話を聞いてみたい、という方でも歓迎です! エントリーフォームへ

成長のヒミツ、 ぜんぶ丸わかり