結論

Raycastとは、ホットキー1つでアプリ起動・検索・クリップボード履歴などを呼び出すMac・Windows用のランチャーです。基本機能は無料で、AI は有料プランです。

この記事でわかること

  • 基本機能8つの使い方とショートカット早見表
  • 料金9プランとSpotlight・Alfredとの違い表
  • 拡張機能3コマンドのビルドの実物とエラー原文

2026年10月22日更新|@raycast/api 2.9.0・Node.js 22でビルド確認

Raycast はホットキーで検索窓(ルート検索)を開き、文字を入力して、アプリ・ファイル・コマンド・拡張機能・AI のどれかを実行する、という1つの流れですべてを操作します。

flowchart TD
    H[ホットキー] --> R[ルート検索で入力]
    R --> A[アプリ<br>ファイル]
    R --> C[履歴<br>ウィンドウ]
    R --> E[拡張機能<br>AI]

急いでいる人向けに、よく調べられることの答えを先にまとめます。

知りたいこと 答え 詳しい節
Raycastとは キーボードで何でも呼び出すランチャー Raycastとは
無料で使える? 基本機能と拡張機能は無料。AI は有料 料金
Pro の料金 月10ドル(年払いは96ドル) 料金
入れ方(Mac) 公式サイトか brew install --cask raycast インストール
Windows で使える? 使える(Windows 10 21H2 以降・11) Windows版
開くキー 初回の設定で選ぶ(例 ⌥ Space) 基本操作
操作の要 ⌘K でアクション、Tab で Quick AI 基本操作
拡張機能の作り方 React+TypeScript。npm run dev 作り方
Alfred との違い 履歴・スニペットが無料。Alfred は有料版 Alfred

確認環境:Raycast のアプリの画面・操作・料金は、Raycast の公式マニュアル(manual.raycast.com)・料金ページ・Windows 版のページ・変更履歴(macOS は v2.8、Windows は v2.9.0.0)・Homebrew の cask のページで確かめました。拡張機能の作り方は、Ubuntu 24.04・Node.js 22.22.2・npm 10.9.7 で、@raycast/api 2.9.0(ray CLI)・@raycast/utils 2.3.3・TypeScript 5.9.3・ESLint 9.39.5・Prettier 3.9.10 を入れ、公式ドキュメントの構成どおりの拡張機能(3コマンド)を作って ray build・ray bundle・ray lint・ray develop を実行しました。Script Commands のスクリプトは bash 5.2.21 で実行しています。Spotlight は Apple の発表とサポートページ、Alfred は公式サイトで確かめました(確認日 2026年10月22日)。

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「Raycastとは|使い方・料金・拡張機能の作り方とAlfred比較」

Raycastとは(Spotlightとの違い)

この節では、Raycast が何をするアプリで、Mac に最初から入っている Spotlight と何が違うのかが分かります。

Raycast(レイキャスト)は、ホットキーで開く検索窓から、アプリの起動・ファイル検索・計算・クリップボード履歴・ウィンドウの配置・AI への質問などを、キーボードだけで実行するランチャーアプリです。 開発元は Raycast 社で、macOS 版に加えて Windows 版と iOS 版があります。2026年8月25日に Raycast 2.0 がベータを終え、v1 を置き換えました。

Raycast にできることを4つに分けると次のとおりです。

1起動と検索

アプリ・ファイル・設定・カレンダー・絵文字を、名前の一部で探して開く。計算機や単位の変換も検索窓でそのまま使える。

2毎日の小さな作業

クリップボード履歴、スニペット(定型文)、ウィンドウの配置、よく開く URL(Quicklinks)を、組み込みのコマンドで扱う。

3拡張機能

Store から外部サービスや開発ツールとつなぐ拡張機能を入れる。React と TypeScript で自分でも作れる。

4Raycast AI(有料)

Quick AI・AI Chat・AI Commands・MCP・ローカルモデル。Free プランには AI は含まれない。

Spotlight との違い

macOS の Spotlight も、macOS Tahoe 26 で大きく機能が増えました。Apple の発表では、Spotlight から「数百のアクション」を実行でき、アプリ・ファイル・クリップボード履歴を一覧する表示や、短い文字列でアクションを呼ぶ「クイックキー」、絞り込みのフィルターが加わっています。違いは事実で比べると次のとおりです。

項目 Spotlight(macOS Tahoe 26) Raycast
料金 macOS に標準で入っている 基本機能は無料。AI 等は有料
対応 OS Mac Mac・Windows・iOS
クリップボード履歴 一覧の表示がある 無料は最長3か月、Pro は無制限
スニペット(定型文の展開) 機能の説明なし ある(キーワードで展開)
ウィンドウの配置 機能の説明なし ある(左半分・3分割など)
機能の追加 App Intents に対応したアプリのアクション Store の拡張機能・Script Commands
AI Apple の発表では触れていない Quick AI・AI Chat(有料)

Spotlight は追加のインストールなしで使え、Raycast はスニペット・ウィンドウ管理・拡張機能・AI まで1つの窓にまとめられる、という違いです。 両方を入れて使うこともできます。そのときは、どちらを ⌘ Space で開くかを決めます(インストールの節で扱います)。

Raycastは無料?料金(Free・Pro・Teams)

この節では、どこまで無料で使えて、何から有料になるのかが分かります。

クリップボード履歴・スニペット・ウィンドウ管理・Quicklinks・Store の拡張機能は Free プランで使えます。AI・Cloud Sync(設定の同期)・カスタムテーマ・翻訳・音声入力(Dictation)は有料プランの機能です。 料金は Raycast の料金ページの値です(2026年10月22日時点)。

プラン(個人) 月払い/年払い 主な内容
Free 0ドル 基本機能と拡張機能。履歴3か月・ノート5件。AI なし
Pro 10ドル/96ドル AI(月500クレジット)・Cloud Sync・履歴とノート無制限
Plus 20ドル/192ドル Pro の内容+月3,000クレジット・最上位のモデル
Max 50ドル/480ドル Pro の内容+月7,500クレジット・最上位のモデル
プラン(チーム、1人あたり) 月払い/年払い 主な内容
Teams Free 0ドル 共有スニペット30・共有 Quicklinks 30・共有コマンド5。AI なし
Teams Pro 15ドル/144ドル 共有の上限なし・1人月500クレジット
Teams Plus 25ドル/240ドル 1人月3,000クレジット・最上位のモデル
Teams Max 65ドル/624ドル 1人月7,500クレジット・最上位のモデル
Enterprise 個別見積もり SAML/SCIM・AI の管理・社内専用の Store
0ドルFree プラン履歴・スニペット・ウィンドウ管理・拡張機能
10ドル/月Pro(月払い)年払いなら96ドル(月8ドル相当)
50%学生の割引認証された学生の Pro が対象

料金で迷いやすい点です。

  • AI クレジット:マニュアルでは「クレジットは AI の使用量を測るもので、メッセージの数ではない」とされ、モデルと読み書きする文章の量で減り方が変わります。使わなかった月の分は、付与から60日で失効します(翌月までは繰り越し)。追加購入(500〜10,000クレジット)もあります。
  • 無料体験:対象の新規アカウントは Pro の無料体験ができ、体験のクレジットは7日で失効します。
  • 自分の契約やローカルモデルを使う:Claude・ChatGPT の契約(Bring Your Own Subscription)や、Anthropic・Google・OpenAI・OpenRouter の API キー(Bring Your Own Key)、Ollama のローカルモデルを使う方法があり、ローカルモデルの会話は AI クレジットを使いません。どれも AI の機能なので、マニュアルでは Pro 向け(Pro Exclusive)と表示されています。
  • 学生:認証された学生は Pro が50%引きです(Pro だけが対象)。

Raycastのインストールと初期設定(Mac・Windows)

この節では、Raycast を入れて、ホットキーと権限を設定するまでの手順が分かります。

1

ダウンロードして入れる

Mac は raycast.com からダウンロードするか、Homebrew で brew install --cask raycast。Windows は Microsoft Store か winget install raycast。

2

初回の設定でホットキーを決める

Raycast を開くキーを選ぶ。マニュアルの表では Mac は ⌘ Space か ⌥ Space、Windows は Alt Space。後から Settings の「Raycast Hotkey」で変えられる。

3

権限を許可する(Mac)

ウィンドウ管理は「アクセシビリティ」の許可が要る。システム設定の「プライバシーとセキュリティ」→「アクセシビリティ」で Raycast をオンにする。

4

よく使うアプリにホットキーを付ける

マニュアルのクイックスタートは「⌥ とアプリの頭文字」の組み合わせから始めることを勧めている。

5

ログインする(任意)

Store の拡張機能の作成・公開、Pro の機能、Cloud Sync を使うときはアカウントでログインする。

Homebrew の cask のページでは、2026年10月22日時点の版は 2.8.2.0 で、自動更新されるアプリとして登録されています。要件は Apple シリコン(Arm 64-bit)で、Intel 版は macOS Sequoia 以前向けの表記です。Homebrew そのものの使い方は、関連記事「Homebrewの使い方|コマンド一覧とBrewfile・brew bundle」で扱っています。

Spotlight の ⌘ Space を Raycast に使うには

Raycast を ⌘ Space で開きたいときは、先に Spotlight のショートカットを別のキーに変えます。 同じキーが2つのアプリに割り当てられると、どちらかが反応しなくなります。Apple のサポートページ「Macで競合するキーボードショートカットを変更する」の手順は次のとおりです。

  1. アップルメニューから「システム設定」を開き、サイドバーの「キーボード」を選ぶ。
  2. 「キーボードショートカット」を開き、サイドバーで「Spotlight」を選ぶ(競合するショートカットには警告のアイコンが付く)。
  3. 「Spotlight検索を表示」をダブルクリックし、別のキーの組み合わせを押す。
  4. Raycast の Settings(⌘ ,)の「Raycast Hotkey」で ⌘ Space を設定する。

Raycastの基本操作とショートカット

この節では、Raycast の画面の動かし方と、覚えておくと速くなるショートカットが分かります。

Raycast の操作は「入力して ↵ で実行」「⌘K でほかの操作を選ぶ」「Esc で戻る」の3つが基本です。 ↵ は選んだ項目のいちばん基本の動作(主アクション)を実行し、⌘K(Windows は Ctrl K)で開くアクションパネルには、Finder で表示・コピー・ホットキーの設定など、その項目でできる操作が並びます。

公式マニュアル「Keyboard Shortcuts」から、よく使うものを抜き出しました。

操作 Mac Windows
Raycast を開く・閉じる 設定したホットキー Alt Space(変更できる)
主アクションを実行 ↵ ↵
アクションパネルを開く ⌘ K Ctrl K
2番目のアクション ⌘ ↵ Ctrl ↵
1つ戻る/閉じる Esc Esc
ルート検索に戻る ⌘ Esc ⇧ Esc
Quick AI に聞く(ルート検索で) Tab Tab
お気に入りに追加 ⌘ F Ctrl F
項目を開く/Finder で表示 ⌘ O/⇧ ⌘ O Ctrl O/Ctrl Shift O
Quick Look のプレビュー ⌘ Y Ctrl Y
設定を開く ⌘ , Ctrl ,
上下の移動(Emacs 風) ⌃ N/⌃ P Ctrl N/Ctrl P

エイリアスとホットキー

どのコマンドにも、短い呼び名(エイリアス)と専用のホットキーを付けられます。たとえば「Clipboard History」に cb、Slack に sl というエイリアスを付けると、2文字で呼び出せます。Raycast 2 では、fn キー単体や左右の修飾キーを別々にホットキーに使えるようになり、アクションパネルからもホットキーを設定できます。

よく使う機能(アプリ起動・ファイル検索・計算機)

この節では、インストール直後から使える、ルート検索の基本の機能が分かります。

  • アプリの起動:名前の一部(vsc で Visual Studio Code など)を入力して ↵。
  • ファイル検索:Raycast 2 では、ルート検索にファイルの結果がそのまま並びます。広い一覧や詳細を見たいときは「Search Files」コマンドを使います。マニュアルでは、Raycast は自分のファイルの索引を端末の中に持ち、Raycast のサーバーには送らないとされています。ファイルの中身まで探す Content Search は、Mac は Spotlight、Windows は Windows Search の索引を使います。
  • 計算機:120*1.1 のような式を検索窓に入力すると、その場で計算結果が出ます。
  • そのほかの組み込み:絵文字と記号、カレンダー、システムコマンド、Notes(メモ)、Focus(集中モード)など。

探す範囲は Settings の「Search Scopes」で変えられます。 初期設定ではホームフォルダ(Mac は /Applications も)が対象で、「Ignore Patterns」や各フォルダの .rayignore で除外できます。node_modules のような大きいフォルダを外すと、結果が見やすくなります。

クリップボード履歴の使い方

この節では、コピーしたものをさかのぼって貼り付ける方法と、保存期間・パスワードの扱いが分かります。

「Clipboard History」コマンドを開くと、コピーしたテキスト・画像・ファイル・リンク・メールアドレス・色を一覧から探して、↵ で前面のアプリに貼り付けられます。 よく使うので、専用のホットキー(Mac なら ⌥ ⌘ V など)を付けるのがマニュアルの勧めです。

操作(履歴の画面で) Mac Windows
選んだ項目を貼り付け ↵ ↵
種類で絞り込む ⌘ P Ctrl P
名前を付ける ⌘ E Ctrl E
ピン留め ⌘ . Ctrl .
1件消す/全部消す ⌃ X/⇧ ⌘ X Ctrl X/Ctrl Shift X
  • 保存期間:Settings → Clipboard History → Keep history for で選びます。Free は 1日・1週間・1か月・3か月、Pro は 6か月・1年・無制限です。Pro にしても自動では延びず、ここで選び直します。
  • 記録しないアプリ:同じ画面の「Disabled Applications」に入れたアプリのコピーは記録されません。Mac の「パスワード」と「キーチェーンアクセス」は最初から除外されています。パスワード管理ソフトや銀行のアプリは、ここに追加しておくと安全です。

スニペットの使い方(定型文と動的プレースホルダー)

この節では、短いキーワードを入力すると長い文章に置き換わる「スニペット」の作り方が分かります。

1

「Create Snippet」を開く

ルート検索で Create Snippet を入力して ↵。

2

Name・Snippet・Keyword を入れる

Snippet に本文、Keyword に置き換えのきっかけ(例 ;addr)。キーワードに空白・引用符・バッククォートは使えない。

3

どのアプリでもキーワードを打つ

エディタ・チャット・ブラウザのどこでも、キーワードが本文に置き換わる。

置き換えるタイミング(Expansion Mode)は、「Immediately(すぐ)」「After Delimiter(区切り文字の後。区切り文字を残す/消す)」から選べます。本文は最大 65K 文字です。TextExpander・aText・Espanso・PhraseExpress の書き出しや JSON から「Import Snippets」で取り込めます。

動的プレースホルダー

スニペットの本文には、実行したときの値に置き換わる「動的プレースホルダー」を書けます。マニュアル「Dynamic Placeholders」の主なものです。

書き方 置き換わるもの 使える場所
{cursor} 展開後のカーソル位置 スニペット
{clipboard} クリップボードのテキスト すべて
{date}・{time}・{datetime}・{day} 日付・時刻・曜日 スニペット・Quicklinks
{uuid} UUID スニペット・Quicklinks
{argument name="…"} 実行時に入力する値(3つまで) すべて
{selection} 選択中のテキスト AI Commands・Quicklinks
{calculator} 計算の結果 スニペット・AI Commands・Quicklinks

値には | で変換を付けられます({clipboard | trim | uppercase}、URL 用の percent-encode、JSON 用の json-stringify)。日付は {date format="yyyy-MM-dd"} で形を、{date offset="+3d"} でずらす量を指定でき、両方を組み合わせることもできます。

エンジニアがよく作るスニペットの例です。

Keyword: ;today
Snippet: {date format="yyyy-MM-dd"}

Keyword: ;pr
Snippet: 【変更内容】
{cursor}

【確認したこと】
- [ ] 

Keyword: ;uuid
Snippet: {uuid}

ウィンドウ管理の使い方

この節では、ウィンドウを左半分・3分割などに並べるコマンドと、ホットキーの付け方が分かります。

Raycast には、前面のウィンドウを左半分・右半分・最大化・中央・3分割・4分割・6分割に動かすコマンドが組み込まれていて、別のウィンドウ管理アプリを入れずに使えます。 ほかのディスプレイや Space(仮想デスクトップ)への移動、元に戻す(Restore)もあります。Mac ではアクセシビリティの許可が要ります。

コマンドの例 動き ホットキーの例
Left Half/Right Half 左半分/右半分 ⌃ ⌥ ←/⌃ ⌥ →
Maximize 画面いっぱい ⌃ ⌥ ↵
Center 中央に置く ⌃ ⌥ C
First Third/Last Third 左の3分の1/右の3分の1 ⌃ ⌥ D/⌃ ⌥ G
Restore 動かす前の位置に戻す ⌃ ⌥ ⌫

表の右の列は、自分で割り当てるキーの例です。ルート検索でコマンドを選び、⌘ ,(Configure command)で好きなキーを割り当てます。Mac では、ほかのウィンドウ管理アプリと同じキー配置をまとめて設定するプリセットもあります。

「Create Layout」を使うと、1つのディスプレイに最大8つのウィンドウの大きさと位置をまとめて決め、特定のアプリ・ファイル・URL を開くところまで1回で実行できます。今の並びを「Save Current Layout」で保存して、作業の始めに呼び出す使い方ができます。Windows では、隣り合うタイルのレイアウトは Windows 自身のスナップの動きに従います。

Quicklinksの使い方

この節では、よく開く URL・フォルダ・検索を、名前1つで開けるようにする方法が分かります。

「Create Quicklink」で Name と Link を登録すると、ルート検索に名前を入力するだけで、その URL・ファイル・フォルダ・アプリのディープリンクが開きます。 Open With で開くアプリ(ブラウザやエディタ)も指定できます。

社内の Wiki を検索する Quicklink

これまでブラウザを開く → Wiki のページへ移動 → 検索欄をクリック → 語を入力
→
Quicklinkホットキー → wiki と入力 → Tab で語を入力 → ↵

Link に {argument name="query"} を入れると、実行時に検索語を聞かれる

開発でよく使う Link の例です({argument …} の部分は実行時に入力します)。

GitHub のリポジトリ    https://github.com/{argument name="org"}/{argument name="repo"}
ローカルの開発サーバー  http://localhost:{argument name="port"}
Google 検索(サイト内) https://www.google.com/search?q=site:developer.mozilla.org+{argument name="query"}
プロジェクトのフォルダ  ~/Projects/my-app        (Open With にエディタを指定)
Windows のフォルダ      C:\Projects\my-app

Raycastの拡張機能(Store)の入れ方

この節では、Store から拡張機能を探して入れる方法と、更新・削除のしかたが分かります。

「Store」コマンドを開き、名前・コマンド・キーワード・カテゴリで探して ↵ で入れます。 マニュアルでは、組み込みの機能のほかに「数千」の拡張機能が Store にあるとされています。Store の拡張機能は、Raycast の GitHub リポジトリ raycast/extensions にソースコードがまとまっていて、公開するときはそこに Pull Request を出してレビューを受けます(拡張機能の作り方の節で扱います)。

  • 更新:Store の拡張機能は裏で自動で更新されます。手動で確かめるときは「Check for Extension Updates」。
  • 設定:API キーなどが要る拡張機能は、初回の実行時に設定の画面が出ます。後から変えるときはアクションパネルの設定のアクションか Settings → Extensions。
  • 削除:Store を「Installed」で絞り込み、アクションパネルから削除します。
  • Windows:Store には、使っている OS に対応した拡張機能だけが表示されます。

入れた拡張機能はルート検索のコマンドとして増えるので、組み込みのコマンドと同じようにエイリアスとホットキーを付けられます。

Raycast AIの使い方(Quick AI・AI Chat・MCP)

この節では、Raycast AI でできることと、モデルの選び方・データの扱いが分かります。

Raycast AI は有料プランの機能で、ルート検索で質問を入力して Tab を押すと Quick AI が答え、長いやり取りは AI Chat で続けます。 選択中のテキストを使う AI Commands(要約・翻訳・文章の直しなど)、拡張機能を AI に使わせる AI Extensions、MCP サーバーの接続、画面の内容を渡す Screen Awareness もあります。

機能 できること メモ
Quick AI ルート検索から1回の質問 Tab で開く
AI Chat 会話・添付・プロジェクト ⌘ J で項目を送る
AI Commands 選択テキストに決まった指示 {selection} を使う
AI Extensions・MCP 拡張機能や MCP のツールを AI が使う Agents・Skills もある
Local Models Ollama のモデルを使う クレジットを使わない
Bring Your Own Key 自分の API キーで呼ぶ Anthropic・Google・OpenAI 等

Raycast が用意するモデル

AI クレジットを消費する(Pro は月500)

提供元との契約で、学習への利用は禁止

Raycast はプロンプトを記録・保存しない

自分の API キー・契約・ローカルモデル

Raycast のクレジットを使わない(ローカルモデル等)

API キーは、提供元とあなたの契約の条件に従う

Ollama のモデルは手元のマシンで動く

マニュアル「Raycast AI Privacy & Security」によると、「あなたのデータは AI モデルの学習に使われない」とされ、Raycast はプロンプトを記録・保存せず、出力のトークン数などの基本的な情報だけを残します。提供元は原則として処理後にデータを残さない(Zero Data Retention)契約ですが、Mistral AI と xAI、一部の Anthropic のモデルは30日保存の例外として表に挙がっています(2026年10月22日時点)。会社で使う場合は、この表と自社の規程を照らし合わせます。

Ollama のモデルを使うときは、Ollama のアプリを入れ、Settings → AI → Models & Providers の Local Models にモデル名を入れて Install します。ollama pull で入れたモデルは自動で認識されます。Ollama のコマンドは、関連記事「Ollamaの使い方|ローカルLLMのコマンド一覧とAPIの呼び方」で扱っています。MCP の仕組みは、関連記事「MCPとは?サーバーとクライアントの仕組みと設定例を図解」で扱っています。

Script Commandsで自作コマンドを作る

この節では、React を書かずに、シェルスクリプト1本を Raycast のコマンドにする方法が分かります。

Script Commands は、先頭にメタデータのコメントを書いたスクリプトを、Raycast のコマンドとして実行する仕組みです。 Mac では bash・zsh・AppleScript・Python・Node.js・Ruby・PHP・Swift に対応し、Windows では PATH にあるインタープリター(PowerShell・Python・Node.js など)で動きます。「Create Script Command」で作るか、Settings → Script Commands → Add Script Directory でスクリプトのフォルダを登録します。

UUID を作ってクリップボードにコピーするスクリプトの例です。

#!/bin/bash

# Required parameters:
# @raycast.schemaVersion 1
# @raycast.title New UUID
# @raycast.mode compact

# Optional parameters:
# @raycast.icon 🔑
# @raycast.packageName Dev Utils

id=$(uuidgen | tr '[:upper:]' '[:lower:]')
if command -v pbcopy >/dev/null; then
  printf '%s' "$id" | pbcopy
  echo "コピーしました: $id"
else
  echo "$id"
fi

同じスクリプトを bash 5.2.21(Linux、pbcopy なし)で実行した出力です。Mac では pbcopy でコピーし、コピーしました: … の行が出ます。

$ ./new-uuid.sh
926cd4c7-6030-41ac-a0ee-2e9fa18b4dbe
$ echo $?
0
メタデータ 必須 意味
@raycast.schemaVersion 必須 今は 1 だけ
@raycast.title 必須 ルート検索に出る名前
@raycast.mode 必須 出力の見せ方(fullOutput・compact・silent・inline)
@raycast.packageName 任意 ルート検索のサブタイトル
@raycast.icon 任意 絵文字・ファイル・https の URL
@raycast.argument1〜3 任意 実行時に入力する値
@raycast.needsConfirmation 任意 true で実行前に確認を出す

Script Commands のリポジトリ(raycast/script-commands)では、inline と compact のモードでスクリプトが失敗すると、出力の最後の行がエラーのメッセージとして表示されます。compact は最後の1行を表示するので、結果は最後に1行で echo します。

Raycast拡張機能の作り方(React+TypeScript)

この節では、Store と同じ形の拡張機能を作り、ビルドして中身を確かめるまでの手順が分かります。

Raycast の拡張機能は、TypeScript・React・Node.js で書き、package.json(マニフェスト)にコマンドを宣言して、src/ にコマンドと同じ名前のファイルを置きます。 公式ドキュメントの必要な環境は Raycast 1.26.0 以上・Node.js 22.14 以上・npm 7 以上です(npm の @raycast/api 2.9.0 の engines は node 22.22.2 以上)。

flowchart TD
    A[package.json<br>コマンドを宣言] --> B[src のファイル<br>React で画面]
    B --> C[ray build<br>esbuild と tsc]
    C --> D[ray develop<br>Raycast に読み込む]
    D --> E[ray publish<br>Store へ PR を出す]
1

「Create Extension」を開く

Raycast にログインし、Create Extension で名前・テンプレート(Detail・List・Form など)・保存先を選んで ⌘ ↵。

2

依存を入れて開発モードで起動

ターミナルで拡張機能のフォルダに移り npm install && npm run dev。ルート検索のいちばん上に出る。

3

src/index.tsx を直して保存

保存するとコマンドが読み込み直される。エラーは詳しいスタックトレースで表示される。

4

ビルドと lint で確かめる

npm run build と npm run lint をエラーなしで通す。

5

公開する(任意)

npm run publish で GitHub に認証し、raycast/extensions へ Pull Request が作られる。レビューで受け入れられると Store に出る。

組織向けのテンプレートは、npm init raycast-extension -t <テンプレート名> でも作れます(raycast/extensions の templates フォルダの dashboard・bug-tracker・standups など)。

3つのコマンドを持つ拡張機能のファイル

公式ドキュメントの構成どおりに、Detail(Markdown を表示)・List(ポート番号を検索)・no-view(今日の日付をコピー)の3コマンドを持つ拡張機能を作りました。

hello-world/
├── package.json        マニフェスト(コマンド・設定・依存)
├── tsconfig.json
├── eslint.config.js
├── .prettierrc
├── assets/
│   └── extension-icon.png   512×512 の PNG
├── src/
│   ├── index.tsx        コマンド "index"(Detail)
│   ├── search-ports.tsx コマンド "search-ports"(List)
│   └── copy-today.ts    コマンド "copy-today"(no-view)
└── raycast-env.d.ts     ビルドで自動生成される型定義

package.json です。commands の name が src/ のファイル名と対応します。

{
  "$schema": "https://www.raycast.com/schemas/extension.json",
  "name": "hello-world",
  "title": "Hello World",
  "description": "Raycast 拡張機能の最小構成のサンプル",
  "icon": "extension-icon.png",
  "author": "rjc-sample",
  "platforms": ["macOS", "Windows"],
  "categories": ["Developer Tools"],
  "license": "MIT",
  "commands": [
    { "name": "index", "title": "Render Markdown", "description": "Markdown を表示する(Detail)", "mode": "view" },
    { "name": "search-ports", "title": "Search Ports", "description": "よく使うポート番号を検索する(List)", "mode": "view" },
    { "name": "copy-today", "title": "Copy Today", "description": "今日の日付をコピーする(no-view)", "mode": "no-view" }
  ],
  "dependencies": {
    "@raycast/api": "^2.9.0",
    "@raycast/utils": "^2.3.3"
  },
  "devDependencies": {
    "@raycast/eslint-config": "^2.2.0",
    "@types/node": "22.19.17",
    "@types/react": "19.0.10",
    "eslint": "^9.39.4",
    "prettier": "^3.6.2",
    "typescript": "~5.9.3"
  },
  "scripts": {
    "build": "ray build",
    "dev": "ray develop",
    "fix-lint": "ray lint --fix",
    "lint": "ray lint",
    "publish": "npx @raycast/api@latest publish"
  }
}
マニフェストの項目 必須 意味
name・title・description 必須 拡張機能の ID・表示名・説明
icon 必須 assets の 512×512 の PNG(@dark 版も可)
author 必須 Raycast Store のユーザー名
platforms 必須 "macOS"・"Windows"
categories 必須 Store のカテゴリ
commands[].mode 必須 view・no-view・menu-bar
commands[].interval 任意 no-view・menu-bar を定期実行(最短1分)
preferences 任意 API キーなどの設定項目

3つのコマンドのソースです。@raycast/api の Detail・List・ActionPanel・Action は React のコンポーネントで、no-view のコマンドは画面を出さずに関数を実行します。

// src/index.tsx(Detail:Markdown を表示)
import { Detail } from "@raycast/api";

export default function Command() {
  return <Detail markdown="# Hello World 👋" />;
}
// src/search-ports.tsx(List:入力で絞り込み、↵ でブラウザ、⌘↵ でコピー)
import { Action, ActionPanel, List } from "@raycast/api";

const PORTS = [
  { port: 22, name: "SSH" },
  { port: 80, name: "HTTP" },
  { port: 443, name: "HTTPS" },
  { port: 3000, name: "Next.js / React の開発サーバー" },
  { port: 5173, name: "Vite の開発サーバー" },
  { port: 5432, name: "PostgreSQL" },
  { port: 6379, name: "Redis" },
  { port: 8080, name: "Tomcat / Spring Boot" },
];

export default function Command() {
  return (
    <List searchBarPlaceholder="ポート番号かサービス名で絞り込む">
      {PORTS.map((p) => (
        <List.Item
          key={p.port}
          title={String(p.port)}
          subtitle={p.name}
          keywords={[p.name]}
          actions={
            <ActionPanel>
              <Action.OpenInBrowser title="Localhost を開く" url={`http://localhost:${p.port}`} />
              <Action.CopyToClipboard title="番号をコピー" content={String(p.port)} />
            </ActionPanel>
          }
        />
      ))}
    </List>
  );
}
// src/copy-today.ts(no-view:画面を出さずにコピーして HUD を表示)
import { Clipboard, showHUD } from "@raycast/api";

export default async function Command() {
  const today = new Date().toISOString().slice(0, 10);
  await Clipboard.copy(today);
  await showHUD(`コピーしました: ${today}`);
}

ActionPanel の1つ目のアクションが ↵(主アクション)、2つ目が ⌘ ↵ に割り当てられます。React の開発環境の作り方は、関連記事「React環境構築をViteで行う手順|create viteの使い方」で扱っています。

npm install と ray build の実物

npm install で 191 パッケージ(node_modules は 107MB)が入り、ray コマンドが使えるようになりました。

$ npx ray --version
@raycast/api/2.9.0 linux-x64 node-v22.22.2

$ npx ray build -e dist -o dist
info  - entry points ["src/index.tsx","src/search-ports.tsx","src/copy-today.ts"]
info  - compiled entry points
info  - generated extension's TypeScript definitions
info  - checked TypeScript
ready  - built extension successfully

ビルドすると、コマンドごとに1つの JS ファイルができました。-e dist(配布用)は圧縮され、index.js は 613 バイトです。@raycast/api と React は中に含まれず、require("@raycast/api") のまま残ります(Raycast のアプリが実行時に用意するため)。

dist/
  assets/extension-icon.png   1,494 バイト
  copy-today.js                 665 バイト
  index.js                      613 バイト
  search-ports.js             1,371 バイト
  package.json                1,341 バイト
  plugin.json                   237 バイト
  (それぞれの .js.map)
"use strict";var m=Object.defineProperty; …(中略)… var t=require("@raycast/api"),e=require("react/jsx-runtime");function a(){return(0,e.jsx)(t.Detail,{markdown:"# Hello World \u{1F44B}"})}

ray build は package.json から raycast-env.d.ts も作ります。コマンドごとの設定(Preferences)と引数(Arguments)の型が自動で定義されるので、getPreferenceValues<Preferences.SearchPorts>() のように型付きで読めます。

declare namespace Preferences {
  /** Preferences accessible in the `index` command */
  export type Index = ExtensionPreferences & {}
  /** Preferences accessible in the `search-ports` command */
  export type SearchPorts = ExtensionPreferences & {}
  /** Preferences accessible in the `copy-today` command */
  export type CopyToday = ExtensionPreferences & {}
}

ray bundle は、ビルドしたものを .rayext(zip)にまとめます。中身を一覧にした結果です。

$ npx ray bundle
ready  - bundled extension successfully at …/hello-world/hello-world.rayext   (5,507 バイト)

  1494  assets/extension-icon.png
   665  copy-today.js
   709  copy-today.js.map
   613  index.js
   522  index.js.map
  1341  package.json
   237  plugin.json
  1371  search-ports.js
  2154  search-ports.js.map

ray CLI のコマンド一覧

npx ray help で表示された一覧です(@raycast/api 2.9.0)。

コマンド 内容
ray develop(ray dev) 開発モード。保存で読み込み直す
ray build ビルド(-e dev か -e dist、-o で出力先)
ray bundle ビルドして .rayext にまとめる
ray lint マニフェスト・アイコンの検証と ESLint・Prettier
ray publish 検証・ビルドして公開(Store へ PR)
ray migrate 新しい版の API に書き換える
ray login・ray logout・ray profile・ray token アカウント
ray evals package.json に書いた AI の評価を実行
ray pull-contributions 他の人の変更を取り込む

ray develop は、ビルドした拡張機能を ~/.config/raycast/extensions/<name>/ に置き、Raycast のアプリに読み込ませます。Raycast が起動していない環境では、ビルドのあとに warn - Raycast is not running が出ました。

ビルドのエラー原文と直し方

わざと間違えてビルドしたときの原文です。

# Detail の markdown に数値を渡した(型の誤り)
src/index.tsx(4,18): error TS2322: Type 'number' is not assignable to type 'string'.
    Error: TypeScript check failed (Command failed with exit code 2:
    ./node_modules/.bin/tsc -p tsconfig.json --noEmit)

# package.json に書いたコマンドのファイルが src に無い
    Error: build failed: could not find an entry point for the command
    "show-ip"
              Make sure the command name in the package.json corresponds to a
    file in the src directory

ray lint は、author が Raycast Store に実在するかを raycast.com に問い合わせ、package.json を公式の JSON スキーマで検証します。インターネットにつながらない状態で実行すると、ESLint と Prettier は通ったうえで、次のエラーになりました。

error  - validate package.json file
  7:12  error  Invalid author "rjc-sample". HTTP request: request to https://www.raycast.com/api/v1/users/rjc-sample failed, reason: getaddrinfo ENOTFOUND www.raycast.com
        error  Failed compiling JSON schema: request to https://www.raycast.com/schemas/extension.json failed, reason: getaddrinfo ENOTFOUND www.raycast.com
ready  - run ESLint
ready  - run Prettier 3.9.10
 ›   Error: linting issues found (tip: try re-running with '--fix')

commands[].mode に background のような存在しない値を書いても ray build は通りました。マニフェストの値の誤りは ray lint(スキーマの検証)で見つかるので、公開の前には、ネットワークにつながった状態で lint を通します。

RaycastとAlfredの違い

この節では、同じ Mac のランチャーである Alfred と Raycast の違いを、公式の情報で比べられます。

項目 Raycast Alfred
料金 基本無料。Pro 月10ドル(年96ドル) 基本無料。Powerpack £34(Mega Supporter £59)
支払いの形 月払いか年払い 買い切り(v5 のライセンス)
対応 OS Mac・Windows・iOS Mac(macOS 10.14 以降)
クリップボード履歴・スニペット 無料で使える Powerpack の機能
自動化 拡張機能(React+TS)・Script Commands Workflows(ノーコードで組む)
AI Raycast AI(有料プラン) Powerpack のページに記載なし
版(2026年10月22日時点) macOS v2.8・Windows v2.9.0.0 5.8.1(Alfred 6 の予告あり)

毎月の支払いを避けたい・Workflows の資産がある場合は Alfred、無料の範囲でクリップボード履歴やウィンドウ管理まで使いたい・Windows でも同じ操作にしたい・AI もまとめたい場合は Raycast、という選び方になります。 どちらもアプリの起動・ファイル検索・Web 検索・計算機といった基本は無料です。

迷ったときの判断表

重視すること 向いているもの 理由
何も入れずに済ませたい Spotlight macOS に標準。Tahoe で履歴・アクションが増えた
無料で履歴・スニペット・ウィンドウ管理 Raycast(Free) 3つとも Free プランに含まれる
Mac と Windows で同じ操作 Raycast 両方の版があり、拡張機能も多くが共通
買い切りで払いたい Alfred(Powerpack) £34 の買い切りライセンス
自作のツールを React で作りたい Raycast 拡張機能を TypeScript で書ける
AI をランチャーから使いたい Raycast(Pro 以上) Quick AI・AI Chat・MCP

Raycast Windows版の状況

この節では、Windows 版で使える機能と、Mac 版との差が分かります。

Windows 版の経緯を、公式の発表と変更履歴から並べます。

  • 12025年11月20日:パブリックベータを公開アプリ起動・ウィンドウ管理・クリップボード履歴・Quicklinks・スニペット・ファイル検索・拡張機能
  • 22026年8月25日:Raycast 2.0 でベータを終了版の番号を macOS とそろえて 2.0.0.0 に。AI Chat・Dictation は Pro の機能に
  • 32026年10月22日時点:Windows 版のページは v2.9.0.0Cloud Sync は「今後対応」と表示
項目 Windows 版(2026年10月22日時点)
対応 OS Windows 10(21H2 以降)・Windows 11
入れ方 Microsoft Store か winget install raycast
開くキー Alt Space(変更できる)
使える機能 アプリ起動・ファイル検索・クリップボード履歴・スニペット・Quicklinks・計算機・絵文字・ホットキーとエイリアス・Quick AI・AI Chat・ゲームランチャー・Store の拡張機能
Mac との差 Cloud Sync は今後対応。ネイティブのコードを使う拡張機能は移植が要る

Windows 版のファイル検索は、Windows に十分なシステム全体の索引が無いという理由で、Raycast 独自の索引を使います。Windows の便利ツールをまとめて使いたいときは、Microsoft の PowerToys(Command Palette などを含む)という選択肢もあり、関連記事「PowerToysとは|使い方・全ツール一覧とショートカット早見表」で扱っています。

Raycastのよくあるつまずきと直し方

この節では、使い始めにつまずきやすい症状と、その原因・直し方が分かります。

症状 原因 直し方
⌘ Space で Raycast が開かない Spotlight と同じキー Spotlight のショートカットを変える
ウィンドウ管理が動かない(Mac) アクセシビリティの許可が無い システム設定で Raycast を許可
履歴にパスワードが残る 記録しないアプリに入っていない Disabled Applications に追加
履歴が3か月で消える Free の保存期間の上限 Pro にして Keep history for を選び直す
AI のコマンドが出ない Free には AI が無い Pro 以上か無料体験
AI が途中で止まる クレジットを使い切った 追加購入・自分のキー・ローカルモデル
ファイルの中身で探せない OS の索引が対象外 Spotlight・Windows Search の範囲を確認
拡張機能が Store に無い(Windows) Windows に未対応 対応 OS の拡張機能だけが表示される
ビルドで entry point のエラー name と src のファイル名が違う commands の name とファイル名をそろえる
lint で Invalid author Store のユーザー名ではない・通信できない Store のユーザー名にし、オンラインで実行

うまく動かないときに集める情報として、公式のトラブルシューティングは Raycast のログを挙げています。拡張機能の不具合は、拡張機能のページから「Report a bug」(⇧ ⌘ B)で報告できます。

よくある質問

Q. Raycastは無料で使えますか? A. 使えます。アプリ起動・ファイル検索・クリップボード履歴(最長3か月)・スニペット・ウィンドウ管理・Quicklinks・Store の拡張機能は Free プランに含まれます。AI・Cloud Sync・カスタムテーマ・翻訳などが有料です(料金の節)。

Q. Raycast Proの料金はいくらですか? A. 2026年10月22日時点で月10ドル、年払いなら96ドルです。AI のクレジットが多い Plus(月20ドル)と Max(月50ドル)、チーム向けの Teams Pro(1人月15ドル)もあります。

Q. RaycastはWindowsで使えますか? A. 使えます。Windows 10(21H2 以降)と Windows 11 に対応し、Microsoft Store か winget install raycast で入ります。Cloud Sync など一部の機能は Mac 版より後から対応します。

Q. Raycastは日本語化できますか? A. 公式マニュアルの設定項目に、表示言語の切り替えは載っていません(2026年10月22日時点)。画面のメニューやコマンド名は英語で、スニペットや Quicklinks の名前は自分で日本語を付けられます。

Q. Spotlightの代わりにRaycastを⌘ Spaceで開くには? A. システム設定の「キーボード」→「キーボードショートカット」→「Spotlight」で Spotlight のキーを別の組み合わせに変えてから、Raycast の「Raycast Hotkey」に ⌘ Space を設定します。

Q. RaycastとAlfredはどちらがいいですか? A. 無料でクリップボード履歴・スニペット・ウィンドウ管理を使いたい、Windows でも使いたいなら Raycast、買い切りで払いたい・Workflows を使い続けたいなら Alfred です。違いは Alfred の節の表にまとめています。

Q. RaycastのAIに入れたデータは学習に使われますか? A. Raycast のマニュアルでは「データは AI モデルの学習に使われない」とされ、Raycast はプロンプトを保存しません。提供元によっては30日保存の例外があるので、会社で使うときは公式の表を確かめます。

Q. Raycastの拡張機能は何で作りますか? A. TypeScript・React・Node.js で作ります。Raycast の「Create Extension」でひな形を作り、npm install && npm run dev で開発モードになります。公開は npm run publish で raycast/extensions に Pull Request を出します。

Q. Raycastの拡張機能は安全ですか? A. Store の拡張機能のソースは GitHub の raycast/extensions で公開され、公開には Raycast のレビューを通る Pull Request が要ります。会社では、Enterprise プランの拡張機能の許可リスト(Extensions Allow-List)で使える拡張機能を絞れます。

Q. Raycastに学生割引はありますか? A. あります。認証された学生は Pro が50%引きです。Plus や Max は対象外です。

Q. iPhoneでも使えますか? A. iOS 版があります。マニュアルでは、キーボード・ウィジェットとコントロール・ショートカット App・共有メニューから使う方法が説明されています。

Q. Raycastをアンインストールするには? A. Homebrew で入れた場合は brew uninstall --cask raycast、ダウンロードした場合はアプリケーションフォルダから Raycast をゴミ箱に入れます。Windows は「設定」のアプリの一覧か winget uninstall raycast で消します。

まとめ

  • Raycast は、ホットキーで開く検索窓からアプリ・ファイル・コマンド・拡張機能・AI を実行するランチャー。Mac・Windows・iOS に版がある。
  • クリップボード履歴(Free は最長3か月)・スニペット・ウィンドウ管理・Quicklinks・拡張機能は無料。AI・Cloud Sync などは Pro(月10ドル)以上。
  • 操作の基本は「入力して ↵」「⌘K でアクション」「Esc で戻る」「Tab で Quick AI」。よく使うコマンドにはエイリアスとホットキーを付ける。
  • スニペットと Quicklinks は {date}・{cursor}・{argument} などの動的プレースホルダーで、実行時の値を差し込める。
  • 拡張機能は React+TypeScript。ray build でコマンドごとの JS ができ、@raycast/api は実行時にアプリが用意する。マニフェストの誤りは ray lint で見つかる。
  • Alfred は買い切りの Powerpack で履歴・スニペット・Workflows、Spotlight は macOS Tahoe で履歴とアクションが加わった。

参考・出典

確認日はいずれも 2026年10月22日です。

  • Raycast「Pricing」:https://www.raycast.com/pricing
  • Raycast「Raycast for Windows」:https://www.raycast.com/windows
  • Raycast Blog「Raycast for Windows」:https://raycast.com/blog/raycast-for-windows
  • Raycast「Changelog」:https://www.raycast.com/changelog
  • Raycast「Changelog Windows v2.0」:https://www.raycast.com/changelog/windows/2-0
  • Raycast Manual「Quickstart」:https://manual.raycast.com/quickstart
  • Raycast Manual「Keyboard Shortcuts」:https://manual.raycast.com/keyboard-shortcuts
  • Raycast Manual「New in Raycast v2」:https://manual.raycast.com/new-in-v2
  • Raycast Manual「Settings」:https://manual.raycast.com/settings
  • Raycast Manual「Clipboard History」:https://manual.raycast.com/clipboard-history
  • Raycast Manual「Snippets」:https://manual.raycast.com/snippets
  • Raycast Manual「Dynamic Placeholders」:https://manual.raycast.com/dynamic-placeholders
  • Raycast Manual「Quicklinks」:https://manual.raycast.com/quicklinks
  • Raycast Manual「Window Management」:https://manual.raycast.com/window-management
  • Raycast Manual「File Search」:https://manual.raycast.com/file-search
  • Raycast Manual「Extensions」:https://manual.raycast.com/extensions
  • Raycast Manual「Script Commands」:https://manual.raycast.com/script-commands
  • Raycast Manual「AI」:https://manual.raycast.com/ai
  • Raycast Manual「AI Credits」:https://manual.raycast.com/ai/ai-credits
  • Raycast Manual「Local Models」:https://manual.raycast.com/ai/local-models
  • Raycast Manual「Raycast AI Privacy & Security」:https://manual.raycast.com/ai/raycast-ai-privacy-security
  • Raycast Manual「Troubleshooting」:https://manual.raycast.com/troubleshooting
  • Raycast Developers「Getting Started」:https://developers.raycast.com/basics/getting-started
  • Raycast Developers「Create Your First Extension」:https://developers.raycast.com/basics/create-your-first-extension
  • Raycast Developers「Publish an Extension」:https://developers.raycast.com/basics/publish-an-extension
  • Raycast Developers「Manifest」:https://developers.raycast.com/information/manifest
  • Raycast Developers「File Structure」:https://developers.raycast.com/information/file-structure
  • Raycast Developers「CLI」:https://developers.raycast.com/information/developer-tools/cli
  • Raycast Developers「ESLint」:https://developers.raycast.com/information/developer-tools/eslint
  • GitHub「raycast/extensions」:https://github.com/raycast/extensions
  • GitHub「raycast/script-commands」:https://github.com/raycast/script-commands
  • npm「@raycast/api」:https://www.npmjs.com/package/@raycast/api
  • Homebrew Formulae「raycast」:https://formulae.brew.sh/cask/raycast
  • Alfred「Alfred for Mac」:https://www.alfredapp.com/
  • Alfred「Powerpack」:https://www.alfredapp.com/powerpack/
  • Alfred「Buy the Alfred 5 Powerpack」:https://www.alfredapp.com/powerpack/buy/
  • Apple Newsroom「macOS Tahoe 26」:https://www.apple.com/newsroom/2025/06/macos-tahoe-26-makes-the-mac-more-capable-productive-and-intelligent-than-ever/
  • Apple サポート「Macで競合するキーボードショートカットを変更する」:https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mchlp2864/mac

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(記載例)出典:株式会社RJC「Raycastとは|使い方・料金・拡張機能の作り方とAlfred比較」

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