GPT-6 Astra は、OpenAI が 2026年9月3日に出した GPT-6 の最上位モデルです。答えを返すだけでなく、PC の画面操作・調査・コーディングのような「何工程もある仕事を最後までやりきる」ことに重きを置いています。 API 料金は 100万トークンあたり入力 $10・出力 $50 です。

10月時点の選び方の目安は、ふだんは GPT-6.1 Sol(入力 $2・出力 $10)、いちばん難しい仕事だけ Astra、大量処理は GPT-6 Luna(入力 $0.10・出力 $0.50)です。 GPT-6.1 Sol は 9月29日に出た Sol の改良版で、OpenAI は「Astra に近い性能を 5分の1 の単価で」と説明しています。

「Astra」は GPT-6 の正式なモデル名の一部です(ラテン語で「星々」)。

最終更新:2026年10月14日(10月の変更点)

9月版(9月26日公開)から、次の点を書き足し・書き直しました。

日付 変更点 この記事での扱い
9月29日 GPT-6.1 Sol 公開(API・ChatGPT の Work・Codex)。単価は Sol と同じ $2/$10、キャッシュ入力は $0.20→$0.10 料金表・選び方を更新
9月29日 Pro 500(月 $500) 追加、Pro 200(月 $200)再開。常時動くエージェント Dots を段階提供 プラン表に追加
9月29日・10月8日 API の Ultrafast モード(service_tier: "ultrafast")。Astra は 9月29日、GPT-6.1 Sol は 10月8日 API 料金表に追加
10月6日 API の利用枠(usage tier)が5段階から Build・Launch・Grow の3段階 に つまずき表に追加
10月7日・8日 ChatGPT の Chat に GPT-6 と Intelligent UI。Plus 以上は GPT-6 Sol、Free・Go は 10月8日から GPT-6 Luna プラン表を更新
10月9日 Codex に次の入力の候補を出す Composer predictions(ベータ、個人の Pro) ⑥ Codex に追加

GPT-6 Astraで何ができるか|用途別の早見表

OpenAI の発表ページの評価値(GPT-6 Astra と前の GPT-5.6 Sol の比較)から、用途ごとにまとめました。数値は OpenAI の研究環境・API での値です。ChatGPT の画面で同じ結果になるとは限らない、と OpenAI 自身が注記しています。

用途 できること 評価の例(Astra/GPT-5.6 Sol) どこで使う
PC・ブラウザの操作 画面を見てマウス・キーボードで操作。フォーム入力、設定変更、ソフトの導入と確認 OSWorld 2.0:72.6%(1件約40分)/65.7%(約75分) ChatGPT Work・Codex・API の computer use
画面の読み取り 画面上のボタンや項目の位置を特定 ScreenSpot-Pro:92.7%/76.9% 同上
コーディング・ターミナル作業 リポジトリを読み、変更・テスト・差分の提示 Terminal-Bench 4.0:57.9%/37.3% Codex・API
Web 調査 複数サイトをたどって答えを探す BrowseComp:91.5%/90.4% ChatGPT・API の web search
長い資料の読み込み 100万トークン級の文脈から必要な箇所を探す MRCR v2(512K〜1M):96.3%/73.8% API(文脈 1,050,000 トークン)
CAD・設計 CAD の課題を解く BenchCAD:95.9%/83.3% Codex・API
数学・科学 研究レベルの数学、科学計算のターミナル作業 FrontierMath Tier 4:97.6%/83.0% ChatGPT の Pro・API

「何が変わったか」を一言でいうと、点数の伸びが大きいのは PC 操作・ターミナル作業・科学計算で、一般的な知識問題(GPQA Diamond 96.0%/94.6%)の伸びは小さめです。

確認環境:OpenAI の公式ページ(GPT-6 Astra・GPT-6 Sol と Luna・GPT-6.1 Sol・GPT-6 for everyone の各発表、API のモデル・料金・変更履歴、ChatGPT のリリースノートとヘルプ)で、モデル名・料金・提供範囲・日付を確かめました。API のコードは openai Python SDK 3.29.0(Python 3.11)と openai Node.js SDK 7.32.0(Node.js 22)を入れ、自作の擬似エンドポイントに向けて、SDK が送るリクエストの中身(JSON)を確かめました。Codex CLI の最新版は npm で 0.162.1(2026年10月13日公開)です(確認日 2026年10月14日)。

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「GPT-6 Astraで何ができる|料金・Sol・Luna【2026年10月版】」

GPT-6 ファミリーの全体像|Astra・GPT-6.1 Sol・Luna

GPT-6 は、9月3日の Astra に続いて 9月22日に Sol と Luna が加わり、9月29日に Sol の改良版 GPT-6.1 Sol が出ました。

モデル(API 名) 位置づけ 公開日 文脈/最大出力
GPT-6 Astra(gpt-6-astra) いちばん高性能。難しい調査、何工程もある PC 操作 2026年9月3日 1,050,000/128,000 トークン
GPT-6.1 Sol(gpt-6.1-sol) Astra に近い性能を低い単価で。コーディング・業務の仕事 2026年9月29日 1,050,000/128,000 トークン
GPT-6 Sol(gpt-6-sol) 6.1 Sol の前の版。none(推論なし)が使える 2026年9月22日 —
GPT-6 Luna(gpt-6-luna) いちばん速く安い。分類・一次整理など大量の処理 2026年9月22日 1,050,000/128,000 トークン
  • 知識のカットオフは、Astra・GPT-6.1 Sol が 2026年4月30日、Luna が 2026年5月18日です(各モデルのページ)。
  • 入力はテキストと画像、出力はテキストです。音声・動画の入出力には対応していません。
  • OpenAI の「Using GPT-6」ガイドは、GPT-6 Sol から 6.1 Sol へ移るときは移行の注意を先に読むよう案内しています(6.1 Sol は none と minimal が使えないため)。

ChatGPTのプラン別|使えるモデルと料金(2026年10月)

ChatGPT には、ふだんの会話の Chat、仕事を任せる Work、開発の Codex があり、使うモデルが別々です。10月7日の更新で、Chat の既定は GPT-6 になりました。

プラン(月額) Chat の既定 Work・Codex Astra を使える場所
Free(無料) GPT-6 Luna(10月8日から順次) 制限つき —
Go(米国 $8。国により現地価格) GPT-6 Luna(10月8日から順次) 制限つき —
Plus($20) GPT-6 Sol GPT-6 Astra・GPT-6.1 Sol Work・Codex
Pro($100・$200・$500) GPT-6 Sol。Pro 推論は GPT-6 Astra 枠が広い。Dots。$500 は Ultrafast Chat(Pro 推論)・Work・Codex
Business(年払い $20/月払い $25、1人あたり) GPT-6 Sol GPT-6.1 Sol。クレジット購入可 Chat の GPT-6 Pro(Astra)
Enterprise・Edu(要問い合わせ) GPT-6 Sol(管理者の設定による) GPT-6.1 Sol(管理者が有効化) Enterprise は管理者が有効化
  • Plus の Chat では、推論の段階は Medium・High までです。 Extra High と Pro は Pro・Business・Enterprise が対象です(ヘルプ「GPT-6 and other models in ChatGPT」)。
  • Intelligent UI(答えをボタン・フォーム・グラフなど操作できる画面で返す機能)は、Instant から Extra High で使えます。Pro 推論(Astra)では使えません。
  • Pro 500 だけが Ultrafast を使えます。 Ultrafast は含まれる枠を Standard の8倍の速さで消費し、枠を使い切るとクレジットを6倍で消費します。Pro 100・200 でクレジットを買っても Ultrafast は使えません(ヘルプ「About ChatGPT Pro tiers」)。
  • 9月22日〜29日に Pro 200 を契約していた人は、10月29日まで前の枠のままです。
  • ChatGPT の月額と API の料金は別です。Plus を契約しても API の利用料は含まれません。

GPT-6の料金|API料金表(100万トークンあたり)

API の料金ページと各モデルのページの値です(入力 272K トークン以下の Standard)。

モデル 入力 キャッシュ入力 出力
GPT-6 Astra $10.00 $1.00 $50.00
GPT-6.1 Sol $2.00 $0.10 $10.00
GPT-6 Sol $2.00 $0.20 $10.00
GPT-6 Luna $0.10 $0.01 $0.50

キャッシュへの書き込みは、入力単価の1.25倍です(Astra $12.50、6.1 Sol $2.50、Luna $0.125)。

割り増し・割り引きのルール

条件 料金 補足
入力が 272K トークンを超える 入力・キャッシュ2倍、出力1.5倍(リクエスト全体) Astra なら $20/$75
Batch・Flex Standard の50% Flex は遅く、ときどき使えないことがある
Fast モード Standard の2倍 7月30日に Priority から名称変更
Ultrafast モード Standard の6倍(6.1 Sol のページ) Astra は米国のデータ所在地のみ
地域指定(データ所在地) 10%増し —

計算例:1,000件を処理したとき

1件あたり入力 20,000 トークン・出力 2,000 トークン、キャッシュなしで 1,000件処理した場合です。

モデル Standard Batch(50%)
GPT-6 Astra $300 $150
GPT-6.1 Sol $60 $30
GPT-6 Luna $3 $1.50

計算式は「入力 2,000万トークン × 入力単価 + 出力 200万トークン × 出力単価」です。推論のトークンも出力として数えられるので、推論の段階を上げると出力が増えます。

関連記事「LLM APIのコスト削減方法|キャッシュとバッチの仕組みと計算例」で扱っています。

ChatGPTならではの8選|GPT-6 Astraで何が変わったか

# 変わったこと 10月時点の要点
① 「回答するAI」から「仕事を完了するAI」へ PC 操作で OSWorld 2.0 72.6%、作業時間は約47%短く
② 3つの階層:Astra・Sol・Luna Sol は 6.1 に更新。単価は Astra の5分の1
③ 単価より「タスク完了あたり」の費用 6.1 Sol は Astra の約7分の1の費用で近い点数
④ ツールを1回のリクエストに束ねる Responses API で10種類の組み込みツール
⑤ 待たずに進み、途中で舵を切る 非同期のツール呼び出し・途中の指示・推論の段階の変更
⑥ Codex はエージェント製品 Codex Cloud・Code Review・Ultrafast・Composer predictions
⑦ ブラウザは「製品」から「機能」へ Atlas は8月9日に終了。Agents API に computer use
⑧ サイバー能力が初の「Critical」 攻撃コードの作成などは断る。防御用途は別の枠で

① 「回答するAI」から「仕事を完了するAI」へ

OpenAI は Astra を、何工程もある仕事を最後まで進めるモデルとして紹介しています。PC の画面を見て、マウスとキーボードで操作できます。

  • OSWorld 2.0(PC 操作の評価):GPT-5.6 Sol の 65.7%(1件約75分)から、Astra は 72.6%(約40分)。作業時間は約47%短くなりました。
  • ScreenSpot-Pro(画面の要素を見つける評価):76.9% → 92.7%。
  • Codex では、computer use の仕組み(ハーネス)を更新し、Mind2Web で GPT-5.6 Sol より 1.9倍速く タスクを終えたとしています。

API が無い社内システムでも、画面を通して操作を任せられる場面が増える、というのが大きな変化です。ただし、画面操作は誤操作の影響が大きいので、まずは閲覧だけの作業や、テスト用の環境から始めるのが目安です。

② 3つの階層:Astra・Sol・Luna(Sol は 6.1 に)

9月22日に GPT-6 Sol と GPT-6 Luna が出て、GPT-6 は3つの階層になりました。9月29日には Sol の改良版 GPT-6.1 Sol が出ています。

  • GPT-6 Sol・Luna の単価は、GPT-5.6 の期間限定価格の半分です。 Sol は $4/$20 → $2/$10、Luna は $0.20/$1.20 → $0.10/$0.50 になりました(GPT-6 Sol・Luna の発表)。
  • GPT-6.1 Sol は単価が Sol と同じで、キャッシュ入力が $0.20 → $0.10 に下がりました。
  • ChatGPT の Chat では、10月7日から Plus 以上が GPT-6 Sol、Free・Go が GPT-6 Luna です。Work と Codex のモデルは、この変更では変わっていません。

選び方の目安は「6.1 Sol を既定にして、詰まった仕事だけ Astra へ上げる」です。 大量の分類や要約の下ごしらえは Luna が向きます。

③ 単価は5倍。でも「タスク完了あたり」の費用で比べる

Astra の単価は GPT-6.1 Sol の5倍です(9月版では、当時の比較相手 GPT-5.6 Sol の期間限定価格 $4 に対して2.5倍と書いていました)。

OpenAI は、単価ではなく「1つのタスクを終えるまでの費用」で比べる見方を示しています。GPT-6.1 Sol の発表では、次の値が出ています。

評価 GPT-6.1 Sol 比べた相手
DeepSWE v1.1(コーディング) 75.2%(high) GPT-6 Sol 68.8%(max)。タスクあたり約76%安い
OSWorld 2.0 offline(PC 操作、max) 71.4% Astra 73.5%。Astra の約7分の1の費用
Terminal-Bench Science 0.1(max) 1タスク $5.47 Astra $23.80。点数は Astra が最高(68.1%)
AutomationBench(medium) 31.7% GPT-6 Sol より4.8ポイント高い

いちばん難しい科学計算のような仕事では Astra が上で、それ以外では 6.1 Sol が費用あたりの効率で有利、というのが OpenAI 自身の説明です。 自社の仕事で比べるときは、やり直しの回数・処理時間・人が手を入れた時間も含めて、同じ入力で並べると判断しやすくなります。

関連記事「LLMの評価方法と評価指標一覧|テストケース表のテンプレート付き」で扱っています。

④ ツールを、1回のリクエストに束ねられる(Responses API)

新しく作るなら Responses API が第一の選択肢です。 Astra と GPT-6.1 Sol では、ツール呼び出しは Responses API でしか使えません(Chat Completions はツールなしで使えます)。

Responses API では、メッセージ・関数呼び出し・ツールの結果を同じ「Item」として扱います。Astra・6.1 Sol のモデルページで対応とされている組み込みツールは次の10種類です。

ツール 何をするか 料金(ツール分)
Web search Web を検索して答えに使う 1,000回 $10 + 検索内容のトークン
File search アップロードした文書から探す 1,000回 $2.50、保存 1GB/日 $0.10(1GB 無料)
Code interpreter・Hosted shell コンテナでコードやコマンドを実行 20分あたり 1GB $0.03〜64GB $1.92
Image generation 画像を作る 画像モデルの単価
Computer use 画面を操作する 料金ページに個別の記載なし
MCP 外部の MCP サーバーのツールを使う —
Apply patch・Skills・Tool search 差分の適用、スキル、ツールの検索 —

MCP サーバーを指定するだけで、そのツールをモデルが呼べます。 接続のコードを自分で書かずに、社内システムや外部サービスにつなげられます。

関連記事「MCPとは?サーバーとクライアントの仕組みと設定例を図解」で扱っています。

⑤ 待たずに進み、途中で舵を切れる

GPT-6 では、長く動くエージェント向けの機能が Responses API に入りました(9月3日の変更履歴)。

機能 何ができるか 指定の仕方
非同期のツール呼び出し ツールの結果を待つ間も、ほかの推論やツール呼び出しを進める 関数ツールに "async": true。結果は後から同じ call_id で返す
途中の指示(mid-turn steering) 動いている最中に、条件の追加や方向の修正を送る WebSocket で response.steer を送る。GPT-6 ファミリーのみ
推論の段階を途中で変える プロンプトのキャッシュを保ったまま、推論の段階を上げ下げ 入力に configuration_update の Item を入れる

Codex には、文脈の枠がいっぱいになったとき、作業メモを次の枠へ引き継ぐ実験的な機能があります。今は config.toml で有効にし、OpenAI は「数週間のうちに Astra の既定にする」としています。

コードの書き方は、後の「Responses APIの使い方」で示します。

⑥ Codex は、もう「補完ツール」ではない

2023年に終わった初代の Codex はコード補完のモデルでした。いまの Codex は、デスクトップ・CLI・IDE・クラウドで動くエージェント製品です。ファイルを読み、変更を提案し、テストを走らせ、差分と結果を示します。承認・レビュー・本番に出す判断は人が持ちます。

項目 10月時点の内容 出典
Astra を使う条件 Codex CLI 0.153.0 以降(npm の最新は 0.162.1) ヘルプ・npm
使えるプラン Plus 以上で Astra・GPT-6.1 Sol。Free・Go は制限つき ヘルプ
Codex Cloud(9月29日) PC がスリープしても、隔離された作業場所で動き続ける リリースノート
Code Review(9月29日) プルリクエストの要約・差分・指摘を確認するプラグイン リリースノート
Ultrafast(Pro 500) 標準の最大8倍の速さでトークンを生成(Codex) GPT-6.1 Sol の発表
Composer predictions(10月9日、ベータ) 応答の後に次の入力の候補を表示。Tab で採用、自動送信はしない リリースノート

Codex の課金は、2026年4月2日から Plus・Pro・Business と新しい Enterprise でトークン単位のクレジット制になっています(Codex rate card)。

関連記事「Codex CLI 使い方|コマンド一覧・config.toml・AGENTS.md」で扱っています。

⑦ ブラウザは「製品」から「機能」になった

OpenAI の AI ブラウザ ChatGPT Atlas は、2026年8月9日に提供を終えました。 ブラウザで動くエージェントの機能は ChatGPT と Codex に移っています。

  • ChatGPT のデスクトップアプリ:複数のタブ、ダウンロード、ページの移動、ログインが要るサイトへの対応。
  • ChatGPT の Chrome 拡張・サイドバー:Chrome を使いながら手伝う。
  • Agents API に computer use(9月29日):OpenAI が用意したブラウザでエージェントが動き、サイトへのアクセスの承認とサインインは自分のアプリ側で扱います。

Atlas のブックマークは HTML に書き出して Chrome に取り込めます。Cookie やセッションは書き出せても他のブラウザには取り込めない、とヘルプにあります。

⑧ サイバー能力が「Critical」に達した、初めてのモデル

OpenAI の Preparedness Framework(危険な能力を評価する枠組み)で、Astra はサイバーセキュリティの能力が「Critical」の基準に達したと評価された初めてのモデルです。

  • ExploitBench:Astra 100.0%/GPT-5.6 Sol 78.5%。ExploitGym:42.4%/30.3%。
  • 評価の中で、知られていなかった脆弱性(ゼロデイ)を2件見つけて使いました。OpenAI はメンテナーへ開示を進めています。
  • 一般提供の Astra は、脆弱性の概念実証コード(PoC)を作るような高度な攻撃の作業を断ります。 防御のための高度な作業は、審査を通った利用者向けの Daybreak で段階的に広げるとしています。9月29日からは、Daybreak Blue のモデルが Codex Security Cloud の中で使えます。
  • Enterprise では、Astra は既定でオフです。 管理者がワークスペースで有効にします。
  • 不整合(意図とずれた振る舞い)を見張る仕組みが入っており、目をつけたタスクは一時停止・停止されることがあります。正当な作業が止まる場合もある、と OpenAI 自身が書いています。

業務に組み込むときは、止まったときに人へ戻す流れを作っておく、エージェントの実行環境を隔離する、外向きの通信と認証情報を分ける、の3点が目安です。

Responses APIの使い方|最小コード(Python・JavaScript)

ここからは API で GPT-6 を呼ぶコードです。下のコードは、openai SDK を入れて自作の擬似エンドポイント(OPENAI_BASE_URL で向け先を変更)に送り、SDK が送る JSON を確かめたものです。本物の API に送るときは OPENAI_BASE_URL を設定せず、OPENAI_API_KEY だけを設定します。

Python(openai 3.29.0)

pip install openai
export OPENAI_API_KEY="sk-..."
from openai import OpenAI

client = OpenAI()  # OPENAI_API_KEY を環境変数から読む

response = client.responses.create(
    model="gpt-6.1-sol",
    reasoning={"effort": "medium"},
    instructions="あなたは社内ヘルプデスクです。日本語で3行以内で答えます。",
    input="VPNにつながらないときに最初に確かめることは?",
)
print(response.output_text)
print(response.usage.input_tokens, response.usage.output_tokens)

SDK が POST /v1/responses に送った本文は次のとおりでした(User-Agent は OpenAI/Python 3.29.0)。

{
  "model": "gpt-6.1-sol",
  "input": "VPNにつながらないときに最初に確かめることは?",
  "instructions": "あなたは社内ヘルプデスクです。日本語で3行以内で答えます。",
  "reasoning": { "effort": "medium" }
}

JavaScript(openai 7.32.0)

import OpenAI from "openai";

const client = new OpenAI();
const response = await client.responses.create({
  model: "gpt-6.1-sol",
  reasoning: { effort: "medium" },
  input: "VPNにつながらないときに最初に確かめることは?",
});
console.log(response.output_text);

送られた本文は Python と同じ形で、User-Agent は OpenAI/JS 7.32.0 でした。

ツール・非同期・推論の段階の変更をまとめて指定する

Web 検索と非同期の関数ツールを渡し、途中から推論の段階を high に上げる例です。Ultrafast は service_tier で指定します。

from openai import OpenAI

client = OpenAI()
tools = [
    {"type": "web_search"},
    {
        "type": "function",
        "name": "get_ticket",
        "description": "社内チケットを取得する",
        "parameters": {
            "type": "object",
            "properties": {"id": {"type": "string"}},
            "required": ["id"],
        },
        "async": True,  # 結果は後から同じ call_id で返す
    },
]
response = client.responses.create(
    model="gpt-6-astra",
    reasoning={"effort": "low"},   # キャッシュを保つため、ここは変えない
    tools=tools,
    input=[
        {"role": "user", "content": "チケットT-123の状況と、関連する公開情報を調べて"},
        {"type": "configuration_update", "reasoning": {"effort": "high"}},
    ],
    service_tier="ultrafast",
)
print(response.output_text)

SDK 3.29.0 では、関数ツールの "async": true と configuration_update の Item はそのまま JSON に入りました。service_tier の型は "auto"・"default"・"flex"・"scale"・"priority"・"fast"・"ultrafast" です。

途中で指示を足す(WebSocket の steering)

Python SDK 3.29.0 には、Responses API の WebSocket につなぐ client.responses.connect() があります。擬似サーバー(response.created・response.steer.accepted・response.completed を返すもの)で、/v1/responses に WebSocket でつながり、次の順でイベントがやり取りされることを確かめました。

from openai import OpenAI

client = OpenAI()

with client.responses.connect() as conn:
    conn.send({
        "type": "response.create",
        "model": "gpt-6-astra",
        "input": "社内Wikiの移行計画を、作業手順つきで作って",
    })
    for event in conn:
        print(event.type)
        if event.type == "response.created":
            conn.send({
                "type": "response.steer",
                "previous_response_id": event.response.id,
                "input": "1人で2週間で終わる範囲に絞って",
            })
        elif event.type == "response.steer.accepted":
            print(event.steer.id)
        elif event.type == "response.completed":
            print(event.response.output_text)
            break
response.created
response.steer.accepted
steer_0123456789abcdef0123456789abcdef
response.completed
(mock) 計画

最後の行は擬似サーバーが返した文字列です。

ドキュメントでは、response.steer.accepted は「受け付けて順番待ちに入った」という意味で、まだ反映されたとは限りません。元の応答が途中で切り替わると、response.incomplete(理由 "steered")で終わり、続きの応答が自動で作られます。失敗したときは response.steer.failed(steering_not_supported・too_many_pending_steers など)が返ります。順番待ちの指示は接続ごとで、切断すると残らないので、送った指示は自分の側で記録しておきます。

関連記事「OpenAI API Python入門|Responses APIのコピペ集」で扱っています。

よくあるエラー・つまずき(GPT-6 へ移るとき)

症状 原因 直し方
Astra で HTTP 400 reasoning.effort に none を指定した low 以上にする
GPT-6.1 Sol で推論の段階が通らない none・minimal は 6.1 Sol で使えない low〜max(既定は medium)
temperature などでエラー 推論ありのとき temperature・top_p・top_logprobs は使えない 指定を外す
Chat Completions でツールが動かない Astra・6.1 Sol のツール呼び出しは Responses API のみ Responses API へ移る
Sol・Luna の関数呼び出しが Chat Completions で通らない Chat Completions では reasoning_effort: "none" のときだけ none にするか Responses API へ
prompt_cache_retention が効かない GPT-5.5 以前からの移行 prompt_cache_options.ttl を "30m" に
429(slow_down)・503(server_is_overloaded) 急な増加と、一時的な過負荷(9月2日に分離) Retry-After を見て待ってから再送
Astra の Ultrafast が EU で使えない Astra の Ultrafast は米国のデータ所在地のみ 6.1 Sol の Ultrafast(米国・EU)を使う
利用枠の名前が変わった 10月6日に5段階から Build・Launch・Grow の3段階へ クレジット購入額で自動で上がる
Codex で Astra が選べない Codex CLI が 0.153.0 より前 npm i -g @openai/codex で更新
Plus で Extra High が出ない Extra High と Pro 推論は Pro・Business・Enterprise プランの対象を確かめる

関連記事「LLM APIの429・529エラー対処|リトライ実装とエラー一覧」で扱っています。

Claude・Geminiとの比較(API の料金と仕様)

各社の公式の料金ページ・モデルページの値を並べました(2026年10月14日時点、100万トークンあたり、Standard)。どのモデルが向くかは仕事によって変わるので、同じ入力で比べるのが確実です。

上位モデル

モデル 入力/出力 文脈 長い入力の割り増し
GPT-6 Astra $10/$50 1,050,000 272K 超で入力2倍・出力1.5倍
Claude Fable 5.1 $10/$50 1M なし
Gemini 4 Argon $2/$10(12月1日から $4/$20) 1M 料金ページに記載なし

中位モデル

モデル 入力/出力 文脈 長い入力の割り増し
GPT-6.1 Sol $2/$10 1,050,000 272K 超で入力2倍・出力1.5倍
Claude Opus 5.5 $4/$20 1M なし
Claude Sonnet 5.5 $2/$10 1M なし
Gemini 3.8 Flash $0.75/$3.75(2027年1月1日から $1.50/$7.50) — 料金ページに記載なし

軽量モデル

モデル 入力/出力 文脈 長い入力の割り増し
GPT-6 Luna $0.10/$0.50 1,050,000 272K 超で入力2倍・出力1.5倍
Claude Haiku 5.5 $0.10/$0.50 1M 100K 超で5倍
Gemini 3.5 Flash-Lite $0.30/$2.50 — —
  • バッチ処理の割り引きは、OpenAI(Batch)・Anthropic(Batch API)とも50%です。
  • OpenAI の Fast モード(2倍)・Ultrafast モード(6倍)に当たるものは、Claude の上の4モデルでは提供されていません(Anthropic の料金ページ)。
  • OpenAI は発表の中で Claude Fable 5.1・Claude Opus 5 との比較値も載せています。たとえば Humanity's Last Exam(ツールあり)は Astra 57.2%、Claude Fable 5.1 65.0% です。

関連記事「Claude API Python入門|Anthropic SDKコピペレシピ集」で扱っています。

関連記事「Gemini API Python入門|google-genaiのコピペ集」で扱っています。

番外編:データの扱いと、提供終了の流れ

API のデータの扱い

  • API に送ったデータは、明示的にオプトインしない限り学習に使われません(2023年3月1日から)。
  • 不正利用の監視ログは、既定で 最大30日 保存されます。
  • Responses API は、既定(または store: true)で応答の状態を 30日 保存します。
  • 審査を通った利用者は Zero Data Retention(ZDR)を使えます。Astra も ZDR に対応しています。ZDR では store は常に false として扱われます。

2026年の主な提供終了・変更

日付 できごと
4月2日 Codex の課金がトークン単位のクレジット制に
6月27日 GPT-4.5 が ChatGPT から提供終了(9月版の「6月26日」を修正)
7月9日 GPT-5.6 Sol を ChatGPT で順次提供
8月9日 ChatGPT Atlas が終了
8月26日 OpenAI o3 が ChatGPT から提供終了
9月3日 GPT-6 Astra(一部の組織から順次)
9月11日 カスタム GPT の終了を予告(プラグインへの移行の道筋あり。日付は未定)
9月14日 Plus・Pro で Instant から Thinking への自動切り替えを終了
9月22日 GPT-6 Sol・GPT-6 Luna
9月29日 GPT-6.1 Sol
10月7日 ChatGPT の Chat に GPT-6 と Intelligent UI

7月9日から9月29日までの約3か月で、Sol の階層のモデルが GPT-5.6 Sol・GPT-6 Sol・GPT-6.1 Sol と3つ出ています。 モデル名をコードの外(設定や環境変数)に出しておくと、入れ替えのたびの修正が小さくなります。

よくある質問

Q. ChatGPT Astra で何ができる? A. PC の画面操作、何工程もある調査、コーディングとテスト、長い資料の読み込みなど、「仕事を最後まで進める」作業です。用途別の評価値は冒頭の早見表にまとめました。ChatGPT では Plus 以上の Work・Codex、Pro・Business・Enterprise の Pro 推論で使えます。

Q. GPT-6 の料金はいくら? A. API では、100万トークンあたり Astra が入力 $10・出力 $50、GPT-6.1 Sol が $2・$10、Luna が $0.10・$0.50 です。入力が 272K トークンを超えると、入力2倍・出力1.5倍になります。ChatGPT は Plus が月 $20、Pro が月 $100・$200・$500 です。

Q. 無料プランで GPT-6 は使える? A. Free と Go の Chat では、10月8日から順次 GPT-6 Luna が使えます。Astra は Free・Go では使えません。

Q. GPT-6 Sol と GPT-6.1 Sol の違いは? A. 6.1 Sol は 9月29日に出た Sol の改良版です。単価は同じ($2/$10)で、キャッシュ入力は $0.20 から $0.10 に下がりました。DeepSWE v1.1 は 68.8%(Sol、max)から 75.2%(6.1 Sol、high)に上がっています。一方で 6.1 Sol は推論の段階 none・minimal が使えません。

Q. Sol と Astra、どちらを既定にする? A. OpenAI の説明では、6.1 Sol は多くの評価で Astra に近い点数を、5分の1の単価で出しています。既定は 6.1 Sol にして、いちばん難しい調査や科学計算で Astra を試し、同じ入力で比べると判断しやすくなります。

Q. Responses API へすぐ移るべき? A. 新しく作るなら Responses API が第一の選択肢です。Astra・6.1 Sol でツールを使うには Responses API が要ります。いまある仕組みは、評価のテストを用意して段階的に移すと安全です。

Q. Codex と他のコーディングエージェントはどう選ぶ? A. 並行で多くのタスクを任せたいか、1つの設計を対話しながら詰めたいかで向き不向きが変わります。両方を使い分けるチームもあります。

まとめ

  • GPT-6 Astra は「仕事を最後までやりきる」最上位モデル。 PC 操作(OSWorld 2.0 72.6%)、ターミナル作業、科学計算で伸びが大きい。
  • 10月の大きな変化は GPT-6.1 Sol(9月29日)と、ChatGPT の Chat への GPT-6・Intelligent UI(10月7日)。
  • API 料金は Astra $10/$50、6.1 Sol $2/$10、Luna $0.10/$0.50。 272K 超は割り増し、Batch・Flex は半額、Fast は2倍、Ultrafast は6倍。
  • ChatGPT では Plus($20)から Work・Codex で Astra が使える。 Pro 500 だけが Ultrafast。
  • API は Responses API が前提。 非同期のツール呼び出し、WebSocket での途中の指示、configuration_update で長い仕事を制御できる。
  • モデル名は設定に出し、エージェントの実行環境は隔離する。 入れ替えが速い時期ほど効いてくる。

参考・出典

確認日はいずれも 2026年10月14日です。

  • GPT-6 Astra: A new generation of intelligence(OpenAI):https://openai.com/index/gpt-6-astra/
  • Introducing GPT-6 Sol and Luna(OpenAI):https://openai.com/index/introducing-gpt-6-sol-and-luna/
  • Introducing GPT-6.1 Sol(OpenAI):https://openai.com/index/introducing-gpt-6-1-sol/
  • GPT-6 and Intelligent UI for everyone(OpenAI、2026年10月7日):https://openai.com/index/gpt-6-for-everyone/
  • ChatGPT release notes(OpenAI Help Center):https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes
  • Model Release Notes(OpenAI Help Center):https://help.openai.com/en/articles/9624314-model-release-notes
  • GPT-6 and other models in ChatGPT(OpenAI Help Center):https://help.openai.com/en/articles/20001354-gpt-6-and-other-models-in-chatgpt
  • About ChatGPT Pro tiers(OpenAI Help Center):https://help.openai.com/en/articles/9793128-about-chatgpt-pro-tiers
  • What is ChatGPT Plus?(OpenAI Help Center):https://help.openai.com/en/articles/6950777-what-is-chatgpt-plus
  • Introducing ChatGPT Go(OpenAI):https://openai.com/index/introducing-chatgpt-go/
  • ChatGPT Business Pricing(OpenAI):https://openai.com/business/chatgpt-pricing/
  • ChatGPT Pricing:https://chatgpt.com/pricing/
  • Evolving Atlas into ChatGPT for browser-based agentic work(OpenAI Help Center):https://help.openai.com/en/articles/20001371-evolving-atlas-into-chatgpt-for-browser-based-agentic-work
  • Codex rate card(OpenAI Help Center):https://help.openai.com/en/articles/20001106-codex-rate-card
  • API Pricing(OpenAI Developers):https://developers.openai.com/api/docs/pricing
  • GPT-6 Astra モデルページ(OpenAI Developers):https://developers.openai.com/api/docs/models/gpt-6-astra
  • GPT-6.1 Sol モデルページ(OpenAI Developers):https://developers.openai.com/api/docs/models/gpt-6.1-sol
  • GPT-6 Luna モデルページ(OpenAI Developers):https://developers.openai.com/api/docs/models/gpt-6-luna
  • Using GPT-6(OpenAI Developers):https://developers.openai.com/api/docs/guides/latest-model
  • Reasoning models(OpenAI Developers):https://developers.openai.com/api/docs/guides/reasoning
  • Mid-turn steering(OpenAI Developers):https://developers.openai.com/api/docs/guides/steering
  • Changelog(OpenAI Developers):https://developers.openai.com/api/docs/changelog
  • Data controls in the OpenAI platform(OpenAI Developers):https://developers.openai.com/api/docs/guides/your-data
  • openai(PyPI):https://pypi.org/project/openai/
  • openai(npm):https://www.npmjs.com/package/openai
  • @openai/codex(npm):https://www.npmjs.com/package/@openai/codex
  • Models overview(Claude Docs):https://platform.claude.com/docs/en/models/overview
  • Pricing(Claude Docs):https://platform.claude.com/docs/en/about-claude/pricing
  • Gemini API Pricing(Google AI for Developers):https://ai.google.dev/gemini-api/docs/pricing
  • Gemini models(Google AI for Developers):https://ai.google.dev/gemini-api/docs/models

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(記載例)出典:株式会社RJC「GPT-6 Astraで何ができる|料金・Sol・Luna【2026年10月版】」

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