PSF(Problem Solution Fit)は「その課題に、この解決策が合っているか」、PMF(Product Market Fit)は「その製品が、市場で求められ、売れ続けるか」を確かめた状態です。 PSF が先、PMF があとです。

PSF(プロブレムソリューションフィット) PMF(プロダクトマーケットフィット)
確かめること 顧客の課題に、解決策が合っているか 製品が市場に受け入れられ、使われ続けるか
対象 少数の顧客(インタビュー・試作) 市場(実際に使う・払う顧客)
主な方法 インタビュー、画面の試作、手作業での提供 MVP・製品の提供、継続率・40%テスト
次に進む目安 顧客が「それなら使いたい」と行動で示す 顧客が使い続け、離れると困る
失敗したとき 解決策を変える(課題は残す) 対象の市場や製品を変える

順番を飛ばして PMF を目指すと、作ったあとで「そもそも誰も困っていなかった」と分かることになります。

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「PSFとPMFの違い|検証の順番と判断基準」

原典での位置づけ

用語 原典
PMF Marc Andreessen が2007年6月25日のブログ記事「The only thing that matters」で示した定義:「良い市場にいて、その市場を満足させられる製品を持っていること」
PSF → PMF → スケール Ash Maurya の『Running Lean』で、スタートアップの3つの段階として Stage 1:Problem/Solution Fit、Stage 2:Product/Market Fit、Stage 3:Scale の順に示されている
CPF 日本では田所雅之氏の『起業の科学』で、CPF(Customer Problem Fit:想定した課題を、顧客が本当に必要と感じているかの検証) を PSF の前に置いて説明されている

PSF の前に CPF(課題の検証)を分けて考えると、何を確かめているかがはっきりします。 本記事では、CPF → PSF → PMF → スケールの4段階で整理します。

段階ごとの「確かめること」と「次へ進む目安」

段階 確かめる問い 方法の例 次へ進む目安(例)
CPF(課題) その課題は本当にあるか、困っている人は誰か 課題のインタビュー(解決策は見せない) 同じ課題を、自分から具体的に話す人が繰り返し見つかる
PSF(解決策) この解決策で、その課題が解けるか 画面の試作・手作業での代行・LP 「お金を払う」「次の打ち合わせを入れる」など行動が出る
PMF(市場) 市場で使われ続けるか、広がるか MVP・有料の提供、継続率、40%テスト 使い続ける顧客が増え、紹介や継続が自然に起きる
スケール 売り方を広げても、同じ効率で伸びるか 広告・営業の拡大、LTV と CAC 1人を獲得する費用を、その顧客の利益で回収できる

目安は「言葉」より「行動」で判断します。 インタビューで「良いですね」と言われても、それは PSF の証拠になりません。予算を取る、試用の申し込みをする、次の打ち合わせに上司を連れてくる、といった行動が出て初めて、次の段階に進む根拠になります。

PMF の測り方(40%テスト)は関連記事の「PMFとは|40%テストでの測り方と集計方法」、MVP の作り方は「MVPとは|PoC・プロトタイプとの違いと作り方」で詳しく扱っています。

よくある間違い

間違い 何が起きるか 直し方
CPF を飛ばして解決策を作り込む 作ったあとで課題が無いと分かる 先に課題だけのインタビュー
インタビューで解決策を説明してしまう 相手が気をつかって賛成する 課題の聞き取りと、解決策の提示を分ける
PSF で全機能を作る 時間と費用をかけてから方向転換 画面の試作・手作業で確かめる
登録数だけで PMF と判断する 使われていないのに広告を増やす 継続率・40%テストで確かめる
PMF の前にスケールする 獲得費用が回収できず、赤字が広がる PMF の目安を満たしてから

BtoB・受託開発・社内システムでの当てはめ方

PSF・PMF はスタートアップの言葉ですが、新規事業や社内システムにも当てはめられます。

場面 CPF・PSF に当たるもの PMF に当たるもの
BtoB の新サービス 対象の業界の担当者への課題のインタビュー、画面の試作での提案 有料で使う会社が増え、更新(継続)される
受託開発の提案 発注側の業務の課題の聞き取り、試作で合意を取る 本番で使われ、追加の改修や次の案件の相談が来る
社内システム 利用部門の困りごとの聞き取り、表計算での手作業の代行 強制しなくても使われ続け、以前のやり方に戻らない

社内システムでも「作ったが使われない」は、CPF・PSF を飛ばしたことが原因の場合があります。 作る前に、利用部門の困りごとを聞き、手作業や試作で「これなら使う」という行動を確かめると、無駄な開発を減らせます。

確認の手順(チェックリスト)

順番 確認すること 判断の材料
1 課題は本当にあるか(CPF) 解決策を見せずに聞いたインタビュー
2 誰が一番困っているか 困りごとを具体的に話した人の共通点
3 解決策は合っているか(PSF) 試作・手作業への行動(申し込み・支払い)
4 使い続けられるか(PMF) 継続率、40%テスト
5 広げても効率は保てるか LTV と CAC

よくある質問

Q. PSF と PMF は、同時に確かめられませんか。 A. 小さく作って売りながら確かめることはできますが、問いを分けて記録することが大切です。うまくいかないとき、課題がずれているのか(CPF・PSF)、売り方や市場がずれているのか(PMF)を区別できないと、何を変えるべきか分からなくなります。

Q. 社内の新規事業の審査で、どこまで示せばよいですか。 A. 会社の基準によりますが、少なくとも「課題を持つ顧客が誰で、何人に確かめたか」「解決策に対してどんな行動が出たか」を数字で示すと、議論がかみ合います。

まとめ

  • PSF は「課題に解決策が合うか」、PMF は「市場で使われ続けるか」
  • 順番は CPF(課題)→ PSF(解決策)→ PMF(市場)→ スケール
  • PMF の原典は Andreessen(2007年)、3段階は Ash Maurya『Running Lean』
  • 次へ進む目安は、言葉ではなく行動(支払い・申し込み・継続)
  • BtoB・受託開発・社内システムにも当てはめられる

参考・出典

確認日はいずれも 2026年10月11日です。

  • Marc Andreessen「The only thing that matters」(2007年6月25日):https://pmarchive.com/guide_to_startups_part4.html
  • O'Reilly「Running Lean, 2nd Edition」(Ash Maurya、目次):https://www.oreilly.com/library/view/running-lean-2nd/9781449321529/
  • ダイヤモンド・オンライン(田所雅之『起業の科学』の紹介記事):https://diamond.jp/articles/-/394772

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「PSFとPMFの違い|検証の順番と判断基準」

株式会社RJC ― SI事業・SES事業・AI駆動開発。RJCは一緒に成長を楽しめる会社です。

WE ARE HIRING

RJCで一緒に開発しながら、
成長を楽しみませんか?

RJCは、Web・モバイル・AIを活用した開発プロジェクトで、テックリードやPM・PMOも活躍するシステム開発会社です。会社を知る、待遇を確かめる、話を聞いてみる。気になるところ見てみてください!

  • 127日年間休日
  • 12時間平均残業時間
  • 毎日ガチャ遊びココロも大切にする福利厚生。アマギフなどの賞品ラインナップ!

ほかにも、チケットレストラン、書籍読み放題、2年ごとの慰労報奨(休暇 or 金一封)、11期連続の黒字決算。

ABOUT RJC RJCがどんな会社か知る 考え方、研修、働き方、福利厚生、社員の前職まで。RJCのことが丸わかり! RJC丸わかりページへ JOB DESCRIPTION 仕事内容・待遇を見てみる 仕事内容、給与・待遇、選考の流れ。経験者も未経験も!応募前に知りたいこと、まとめました! 募集要項を見る ENTRY エントリーする エントリーは1〜2分・履歴書不要です。まずは話を聞いてみたい、という方でも歓迎です! エントリーフォームへ

RJCで一緒に開発しながら、 成長を楽しみませんか?