報連相(ほうれんそう)とは、報告・連絡・相談の3つをまとめた呼び方で、報告は「頼まれた仕事の経過と結果を伝えること」、連絡は「事実を関係者に共有すること」、相談は「判断や助言をもらうこと」です。 3つは目的も、相手に求める反応も違います。どれに当たるかを最初に決めると、書き出しの1行が決まります。

この記事では、3つの違いを1枚の対比表にまとめ、場面別の例文を24本、穴埋め式で載せました。題材は架空の「備品予約システム」の開発チームです。[ ]の中を書き換えれば、チャット・メール・口頭でそのまま使えます。

確認環境:Python 3.11.15(例文の本数と文字数の集計)。確認日は 2026-10-06 です。表の時間や回数は例であり、チームの決まりに合わせて調整してください。

この記事の結論

  • 報告は「頼まれた仕事の経過と結果」、連絡は「事実の共有」、相談は「判断をもらうこと」。
  • 迷ったら、悪い知らせほど早く、結論から。 原因が分かっていなくても、分かっている事実だけで第一報を送ります。
  • 1行目に【報告】【連絡】【相談】のどれかを書く。 相手は、読むだけでよいのか、返事が要るのかを最初に知ることができます。
  • 相談には「自分の案」と「いつまでに返事がほしいか」を必ず添える。 相手が「はい」か「A案で」と一言で返せる形にします。
  • タイミングは「今すぐ/当日中/定例で」の3段階で決める。 基準は、相手の予定や判断が変わるかどうかです。

報連相の早見表(報告・連絡・相談の違い)

項目 報告 連絡 相談
ひとことで言うと 頼まれた仕事の経過と結果を伝える 事実を関係者に共有する 判断や助言をもらう
目的 頼んだ人が次の手を決められるようにする 関係者が同じ情報を持つようにする 自分だけで決められないことを前に進める
相手 仕事を頼んだ人(上司・リーダー・依頼者) 影響を受ける人すべて(上下を問わない) 判断できる人、詳しい人
向き 頼まれた人 → 頼んだ人 知っている人 → 関係者 迷っている人 → 判断できる人
求める反応 了解、または次の指示 確認のみ(返信は不要なことが多い) 判断、助言、選択
タイミング 完了時、節目、予定と違ったとき 事実が決まったらすぐ 迷った時点、手が止まる前
自分の意見 事実と分けて、最後に添える 入れない(事実だけ) 自分の案を必ず入れる
書き出しの型 「[作業名]が完了しました」 「[事実]をお知らせします」 「[件名]について判断をお願いします」
省くとどうなるか 頼んだ人が進み具合を確かめに来る 知らなかった人の作業がやり直しになる 一人で抱えたまま時間が過ぎる

表計算ソフトやチームの共有ページに貼る場合は、次のタブ区切り版を使ってください。

項目  報告  連絡  相談
ひとことで言うと    頼まれた仕事の経過と結果を伝える    事実を関係者に共有する 判断や助言をもらう
目的  頼んだ人が次の手を決められるようにする 関係者が同じ情報を持つようにする    自分だけで決められないことを前に進める
相手  仕事を頼んだ人 影響を受ける人すべて  判断できる人、詳しい人
求める反応   了解、または次の指示  確認のみ    判断、助言、選択
タイミング   完了時、節目、予定と違ったとき 事実が決まったらすぐ  迷った時点、手が止まる前
自分の意見   事実と分けて最後に添える    入れない    自分の案を必ず入れる
書き出しの型  [作業名]が完了しました    [事実]をお知らせします    [件名]について判断をお願いします

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「報連相のやり方と例文集|報告・連絡・相談の違いとチャット用テンプレート」

報告・連絡・相談のどれに当たるかを決める判断表

「これは報告なのか相談なのか」と迷ったら、相手に何をしてほしいかで決めます。上から順に当てはめてください。

順 条件 選ぶもの 1行目の書き方
1 相手に決めてほしい、選んでほしい 相談 【相談】[件名]A案とB案のどちらにするか
2 頼まれた仕事が終わった、または進み具合を伝える 報告 【報告】[作業名]完了しました
3 頼まれた仕事が予定どおりに進まない 報告(悪い知らせ) 【報告】[作業名]が[日数]遅れる見込みです
4 頼まれていないが、相手の作業に関わる事実がある 連絡 【連絡】[事実]に変わりました
5 報告したいが、次にどうするかも決めてほしい 報告+相談 【報告・相談】[結果]。[選択肢]の判断をお願いします
6 自分の権限と時間では解決できず、対応を求めたい エスカレーション 【至急】[事実]。[依頼]をお願いします

5番目のように、1通に報告と相談が入ることはよくあります。その場合は前半に事実(報告)、後半に判断してほしいこと(相談)の順に並べると、相手は読みながら判断の材料をそろえられます。

タイミング早見表(今すぐ・当日中・定例で)

伝える時期は、内容の重さではなく「相手の予定や判断が変わるかどうか」で決めます。

いつ 基準 場面の例 手段
今すぐ 相手や利用者の作業が今止まる、または今日の予定が変わる 利用中の画面でエラーが出ている、データを誤って更新した、今日の締め切りに間に合わない、今日の打ち合わせに出られない 口頭か通話。つながらなければチャットに3行で残す
当日中 明日以降の予定や判断が変わる 期限から1日以上遅れる見込み、仕様の解釈が2通りあって手が止まった、頼まれた作業が完了した、決定事項が変わった チャット。経緯が長いものはメール
定例で 予定どおりで、相手の判断が変わらない 計画どおりの進み具合、急がない改善の提案、次回以降の進め方の相談 朝会、週次の定例、日報

迷ったときに使える目安を3つ挙げます。

  • 悪い知らせは1段階早める。 「当日中」で足りると思ったら「今すぐ」に、「定例で」と思ったら「当日中」に上げます。
  • 「見込み」の段階で伝える。 遅れが確定してからではなく、「遅れそうだ」と分かった時点が伝えるタイミングです。
  • 調べる時間に上限を決める。 たとえば「30分調べて進まなければ相談する」と決めておくと、相談の時期を迷わなくなります(30分は例です)。
いつ  基準  場面の例    手段
今すぐ 相手や利用者の作業が今止まる、今日の予定が変わる    画面でエラー、誤更新、今日の締め切りに間に合わない   口頭か通話、つながらなければチャット3行
当日中 明日以降の予定や判断が変わる  1日以上の遅れ見込み、仕様の解釈が2通り、作業完了、決定事項の変更   チャット、長いものはメール
定例で 予定どおりで相手の判断が変わらない   計画どおりの進み具合、急がない提案   朝会、週次の定例、日報

短文の型:3行で書く

報連相の文面は、3つとも3行の型に収まります。チャットでも口頭でも同じ順番で使えます。

種類 1行目 2行目 3行目
報告 結論(終わった/遅れる/見つけた) 根拠となる事実(数字・日付) 次にすること
連絡 何が、いつから、どう変わるか 影響を受ける人と範囲 相手にしてほしいこと(無ければ「返信不要」)
相談 決めてほしいこと 選択肢と自分の案 いつまでに返事がほしいか

口頭で伝えるときは、話し始める前に「報告が1点あります。1分ください」と、種類と所要時間を先に言います。相手は聞く姿勢を決められます。

報告の例文(9本)

[ ]の中を書き換えて使います。日付・人名・数値はすべて架空のものです。

No.1 完了の報告(チャット)

【報告】[予約一覧画面の検索条件追加]が完了しました。
確認した内容:[テスト12件すべて合格、レビュー指摘0件]
次は[予約登録画面の入力チェック]に進みます。

No.2 完了の報告(メール)

件名:【報告】[予約一覧画面の検索条件追加]完了のお知らせ

[高橋]さん

[佐藤]です。ご依頼の件、本日完了しました。

■結論
[予約一覧画面の検索条件追加]が完了しました。
■確認した内容
・[テスト12件すべて合格]
・[レビュー指摘0件]
■成果物の場所
[共有フォルダ/設計書/一覧画面_v1.2]
■次の作業
[10/8(木)]から[予約登録画面の入力チェック]に進みます。

以上、よろしくお願いします。

No.3 途中経過の報告(チャット)

【報告】[帳票出力の改修]は予定どおりです。
進み具合:[全5機能のうち3機能が完了]、残りは[10/9(金)]に終わる見込みです。
気になる点は今のところありません。

No.4 遅れの報告(チャット)

【報告】[帳票出力の改修]が、予定の[10/9(金)]から[2日]遅れる見込みです。
理由:[出力形式の仕様確認に想定より時間がかかったため]
対応:[10/13(火)]完了を目標に進めます。優先順位の入れ替えが必要であれば指示をお願いします。

No.5 遅れの報告(口頭)

[高橋]さん、報告が1点あります。1分よろしいですか。
[帳票出力の改修]が[2日]遅れる見込みです。
理由は[出力形式の仕様確認に時間がかかったこと]です。
[10/13(火)]には終える予定ですが、ほかの作業との順番を相談させてください。

No.6 不具合を見つけたときの報告(チャット)

【報告】[検証環境]で不具合を見つけました。
事実:[予約登録で終了時刻に24:00を入れると、登録ボタンを押した後にエラー画面になる]
影響:[検証環境のみ。公開中の環境では同じ操作を試していません]
次の連絡:原因を調べて[15:00]に続報を入れます。

No.7 不具合を見つけたときの報告(口頭)

[高橋]さん、急ぎの報告です。
[検証環境]で[予約登録がエラー画面になる]事象を見つけました。
[終了時刻に24:00を入れたとき]に起きます。原因はこれから調べます。
[15:00]にもう一度状況をお伝えします。

No.8 自分のミスの報告(チャット)

【報告】私の操作で[検証環境の予約データ20件]を誤って削除しました。
時刻:[10/6 10:40ごろ]
現在:[バックアップから戻せるか確認中]です。ほかの操作は止めています。
[11:30]に結果を連絡します。戻し方について助言があればお願いします。

No.9 指示を受けた直後の確認(チャット)

【報告】ご依頼の内容を次のとおり理解しました。
作業:[予約のCSV出力に「部署名」の列を追加する]
期限:[10/9(金)17:00]
成果物:[改修したプログラムとテスト結果]
違っている点があれば教えてください。無ければこのまま着手します。

No.9は「復唱」の型です。着手前に理解した内容を返すと、作業を終えてからの認識のずれを減らせます。

連絡の例文(7本)

連絡は事実だけを書き、誰に影響があるかと返信が要るかどうかを入れます。

No.10 予定変更の連絡(チャット)

【連絡】[検証環境の更新作業]の日時が変わりました。
変更前:[10/8(木)13:00〜14:00]
変更後:[10/9(金)10:00〜11:00]
この時間帯は検証環境が使えません。返信は不要です。

No.11 会議の日時変更の連絡(メール)

件名:【連絡】[週次定例]の日時変更([10/8]→[10/9])

各位

[佐藤]です。[週次定例]の日時を次のとおり変更します。

■変更前 [10/8(木)15:00〜16:00]
■変更後 [10/9(金)11:00〜12:00]
■場所  [会議室B/オンライン併用](変更なし)
■理由  [参加者の都合のため]

ご都合がつかない方は、[10/7(水)17:00]までに[佐藤]へお知らせください。

No.12 休み・不在の連絡(チャット)

【連絡】[10/12(月)]は終日休みをいただきます。
担当中の[帳票出力の改修]は、[10/9(金)]までの分を[チケットのコメント]に書いておきます。
急ぎの件は[鈴木]さんへお願いします。

No.13 作業の開始と終了の連絡(チャット)

【連絡】これから[検証環境へのプログラム反映]を始めます。
時間:[14:00〜14:30]の予定
この間、[予約登録の画面]が一時的に使えなくなります。終わったらこのスレッドに書きます。
【連絡】[検証環境へのプログラム反映]が終わりました([14:25])。
[予約登録の画面]は通常どおり使えます。動作確認も済んでいます。

No.14 決定事項の共有(チャット)

【連絡】[10/6の仕様打ち合わせ]で次の2点が決まりました。
1. [予約の取り消しは開始時刻の1時間前まで]
2. [取り消しの通知は予約者と管理者の両方に送る]
設計書は[10/7(水)]に更新します。関係する作業をしている方はご確認ください。

No.15 遅刻の連絡(電話・口頭)

おはようございます、[佐藤]です。
[電車の遅れ]で、出社が[20分ほど]遅れます。[9:50ごろ]に着く見込みです。
[10:00の朝会]には間に合う予定です。状況が変わったらまた連絡します。

No.16 資料の更新の連絡(メール)

件名:【連絡】[画面設計書]を更新しました(v1.2 → v1.3)

各位

[佐藤]です。[画面設計書]を更新しましたのでお知らせします。

■更新した箇所
・[3.2 予約登録画面:終了時刻の入力範囲を追記]
・[4.1 エラーメッセージ一覧:2件追加]
■場所
[共有フォルダ/設計書/画面設計書_v1.3]
■お願い
[実装を担当している方]は、[3.2]の変更をご確認ください。返信は不要です。

相談の例文(8本)

相談は「決めてほしいこと → 選択肢と自分の案 → 返事の期限」の順に書きます。

No.17 判断の依頼・選択肢つき(チャット)

【相談】[予約の重複チェックの方式]について判断をお願いします。
A案:[登録ボタンを押した時にチェックする](改修は1日)
B案:[時刻を入力した時点でチェックする](改修は3日、入力中に気づける)
私はA案がよいと考えています。理由は[今回の期限に収まるため]です。
[10/7(水)12:00]までにご返事をいただけると、予定どおり進められます。

No.18 優先順位の相談(チャット)

【相談】作業の順番を確認させてください。
いま手元に[帳票出力の改修(期限10/9)]と[問い合わせの調査(期限は未定)]があります。
[帳票出力の改修]を先に進めるつもりですが、この順番でよいでしょうか。

No.19 進め方の相談(口頭)

[高橋]さん、相談が1点あります。5分いただけますか。
[予約履歴の移行]の進め方で迷っています。
[全件を一度に移す方法]と[月ごとに分けて移す方法]があり、私は[月ごと]がよいと考えています。
理由は[途中で止まっても、やり直す範囲が小さく済むから]です。ご意見をいただけますか。

No.20 期限の延長の相談(チャット)

【相談】[帳票出力の改修]の期限について相談させてください。
現状:[5機能のうち3機能が完了]。残り2機能に[あと3日]かかる見込みです。
案1:期限を[10/9]から[10/14]に延ばす
案2:期限は変えず、[PDF出力]だけ次回に回す
どちらがよいか、[本日17:00]までにご判断をお願いします。

No.21 判断の依頼(メール)

件名:【相談】[予約の重複チェックの方式]のご判断のお願い(回答期限:[10/7 12:00])

[高橋]さん

[佐藤]です。次の件でご判断をお願いします。

■決めていただきたいこと
[予約の重複チェックを、どの時点で行うか]
■選択肢
・A案:[登録ボタンを押した時にチェック]改修[1日]
・B案:[時刻を入力した時点でチェック]改修[3日]
■私の案
A案。理由は[今回の期限に収まるため]です。
■回答期限
[10/7(水)12:00](過ぎると[結合テストの開始]が後ろにずれます)

以上、よろしくお願いします。

No.22 相談の時間をもらう(チャット)

【相談】[予約履歴の移行手順]について、15分ほどお時間をいただけますか。
相談したいこと:[移行の順番と、途中で止まったときの戻し方]
資料:[移行手順の下書き]をこのあと共有します。
今日の[14:00〜16:00]か、明日の午前で、ご都合のよい時間を教えてください。

No.23 手が止まったときの相談(チャット)

【相談】[予約登録のテスト]で手が止まっています。助言をお願いします。
起きていること:[テスト7番だけが、手元では合格し、検証環境では不合格になる]
試したこと:[データの入れ直し、設定ファイルの見比べ(差分なし)]
自分の見立て:[時刻の扱いが環境で違うのではないかと考えています]
次に何を見るとよいか、教えていただけますか。

No.24 相談した後の結果の報告(チャット)

【報告】先ほどご相談した[予約登録のテスト7番]の件、解決しました。
原因:[検証環境だけ、時刻の基準の設定が違っていた]
対応:[設定をそろえて、テスト12件すべて合格を確認]
助言をありがとうございました。

No.24のように、相談に乗ってもらった後は結果を報告して閉じます。相手は「あの件はどうなったか」を気にせずに済み、次の相談もしやすくなります。

場面別の逆引き表

場面 種類 いつ 例文
頼まれた作業が終わった 報告 当日中 No.1、No.2
予定どおり進んでいる 報告 定例で No.3
期限に間に合わない見込み 報告 今すぐ〜当日中 No.4、No.5
不具合を見つけた 報告 今すぐ No.6、No.7
自分の操作で問題が起きた 報告 今すぐ No.8
指示の内容を確かめたい 報告(復唱) 着手前 No.9
作業や会議の日時が変わった 連絡 決まったらすぐ No.10、No.11
休む、席を外す、遅れる 連絡 分かったらすぐ No.12、No.15
環境に影響する作業をする 連絡 作業の前と後 No.13
打ち合わせで決まったことがある 連絡 当日中 No.14
資料を更新した 連絡 更新したらすぐ No.16
2つの案から選んでほしい 相談 迷った時点 No.17、No.21
作業の順番を決めたい 相談 着手前 No.18
進め方に自信がない 相談 着手前 No.19、No.22
期限を変えたい 相談 見込みが分かった時点 No.20
調べても進まない 相談 上限の時間を過ぎたら No.23
相談した件が片づいた 報告 当日中 No.24

チャット・メール・口頭の使い分け

条件 選ぶ手段 理由
今すぐ動いてほしい 口頭か通話、その後チャットに記録 相手が読むのを待つ時間を省ける
3行で足りる、返事が短い チャット 流れの中で素早くやり取りできる
経緯や選択肢が多く、後から読み返す メール、またはチケット 件名で探せて、項目を見出しで整理できる
言いにくい内容、気持ちの確認が要る 口頭(対面か通話) 表情や声の調子も一緒に伝わる
複数の人に同じ内容を伝える チャットの全体向けの場、またはメール 伝え漏れを防げる

口頭で伝えた内容は、後からチャットに1〜3行で書き残すと、聞いていなかった人にも届き、記録にもなります。

【記録】先ほど口頭でお伝えした件です。
[帳票出力の改修]は[10/13(火)]完了に変更。[高橋]さん了承済みです。

エスカレーションとの違い

エスカレーションは、自分の権限や時間では解決できないことを、判断できる人へ上げて対応を求めることです。報連相の「報告」「相談」と重なる部分がありますが、緊急度と求める反応が違います。

項目 報告 相談 エスカレーション
きっかけ 節目、完了、予定との違い 迷い、選択肢がある 自分の権限・時間では解決できない
相手に求めること 了解 判断、助言 対応、決定、人や時間の手当て
自分で進められるか 進められる 判断をもらえば進められる 進められない
急ぎの度合い 低〜中 中 高(期限や影響が迫っている)
伝える相手 頼んだ人 判断できる人 決められた報告先(上位の責任者を含む)
返事を待つ間 次の作業に進む ほかの作業を進める 返事が来るまで決められた間隔で続報を入れる

どちらにするかは、次の表で決められます。

条件 選ぶもの
自分の権限で決められ、結果を伝えるだけ 報告
案はあるが、決めるのは相手 相談
相談したが期限までに返事がなく、影響が出はじめる エスカレーション
利用者の作業が止まっている、または止まりそう エスカレーション
期限・費用・範囲のどれかが、自分の決められる幅を超える エスカレーション

伝わりにくい言い方と直し方

伝わりにくい言い方 何が足りないか 直した言い方
「ちょっと遅れそうです」 どれくらい、いつまでに 「[2日]遅れ、[10/13]に終わる見込みです」
「たぶん大丈夫です」 根拠 「[テスト12件のうち10件が合格]、残り2件は明日確認します」
「どうしたらいいですか」 自分の案 「A案とB案があり、私はA案がよいと考えています。いかがでしょうか」
「一応ご連絡です」 相手にしてほしいこと 「【連絡】[事実]。返信は不要です」
「あとで報告します」 時刻 「[15:00]に続報を入れます」
「いろいろ調べたのですが」 何を試したか 「[データの入れ直し]と[設定の見比べ]を試しました」
「お手すきのときに見てください」 期限 「[10/7 12:00]までに見ていただけると助かります」
「問題が起きました」 事実と影響 「[検証環境]で[予約登録がエラー画面になる]事象が起きています」

受ける側ができること

報連相は、受ける側のふるまいで出やすさが変わります。

  • 悪い知らせには、最初に「早く教えてくれてありがとう」と返す。 次も早く伝えてもらえるようになります。
  • 報告を聞いたら、次の指示か「了解」を返す。 返事があると、伝えた側は次に進めます。
  • 相談には期限までに返す。 すぐ決められないときは「[16:00]に返事します」と時刻だけ先に伝えます。
  • 連絡には絵文字のリアクションで足りると決めておく。 読んだことが分かれば十分な場面は多くあります。
  • 種類の見出し(【報告】など)をチームの約束にする。 書く側も読む側も迷わなくなります。

確かめて分かったこと

この記事の例文を、Python で本数と文字数(空白と改行を除く)を数えて確かめました。No.13 は開始と終了の2通がありますが、1通目だけを数えています。実行は python3 count.py 記事ファイル.md です。

import re, sys
text = open(sys.argv[1], encoding="utf-8").read()
part = text.split("## 報告の例文")[1].split("## 場面別の逆引き表")[0]
items = re.findall(r"\*\*No\.(\d+) (.+?)((.+?))\*\*\n\n```text\n(.+?)```", part, re.S)
by = {}
for no, name, how, body in items:
    n = len(re.sub(r"\s", "", body))
    by.setdefault(how, []).append(n)
print("例文の本数:", len(items))
for how, ns in by.items():
    print(f"{how}: {len(ns)}本 平均{sum(ns)/len(ns):.0f}字 最短{min(ns)}字 最長{max(ns)}字")
例文の本数: 24
チャット: 16本 平均117字 最短79字 最長172字
メール: 4本 平均205字 最短187字 最長248字
口頭: 3本 平均121字 最短105字 最長139字
電話・口頭: 1本 平均95字 最短95字 最長95字
  • チャットの例文は、相談がいちばん長くなりました。 長い順に No.17(172字)、No.23(162字)、No.20(149字)で、3本とも相談です。選択肢・自分の案・返事の期限の3つを入れるためです。長さを気にして自分の案を省くより、入れたほうが相手は一言で返せます。
  • 完了の報告は3行・79字で足りました(No.1)。 結論・確認した内容・次の作業だけで、頼んだ人は次の手を決められます。
  • メールはチャットの約1.8倍の長さになりました(平均205字と117字)。 件名・宛名・見出しが加わるためです。3行で足りる内容はチャット、項目が4つ以上あるものはメールという使い分けの目安になります。
  • 口頭の例文は平均121字で、チャットとほぼ同じ長さでした。 同じ3行の型をそのまま声に出せるということです。
  • 24本のうち19本に、日付か時刻が入っていました。 入っていないのは No.1・16・19・23・24 の5本だけです。報連相の文面は「いつ」を入れると具体的になります。

よくある質問

Q. 報告と連絡の違いは何ですか? A. 報告は頼まれた仕事について頼んだ人へ伝えるもので、連絡は頼まれたかどうかに関係なく事実を関係者へ共有するものです。報告は相手が決まっていて、了解や次の指示が返ってきます。連絡は相手が複数になることが多く、返信は不要な場合がほとんどです。

Q. 相談とエスカレーションの違いは何ですか? A. 相談は判断や助言をもらえば自分で進められる状態、エスカレーションは自分の権限や時間では進められず対応を求める状態です。相談して期限までに返事がなく影響が出はじめたら、エスカレーションに切り替えます。

Q. 報連相のタイミングが分からないときはどうすればよいですか? A. 相手の予定や判断が変わるなら当日中、今日の予定が変わるなら今すぐ、変わらないなら定例で伝えます。悪い知らせは、この基準より1段階早めると安心です。

Q. 原因が分かっていない段階で報告してもよいですか? A. はい、分かっている事実だけで第一報を送ってかまいません。「起きていること」「影響の範囲」「次に連絡する時刻」の3点があれば、相手は準備を始められます(No.6の例文)。

Q. 相談するときに自分の案が思いつかない場合は? A. 「試したこと」と「自分の見立て」を書けば、案の代わりになります(No.23の例文)。何を見て、どこで止まっているかが分かれば、相手は次の一歩を示せます。

まとめ

  • 報告は頼まれた仕事の経過と結果、連絡は事実の共有、相談は判断をもらうこと。 相手に何をしてほしいかで決めます。
  • 悪い知らせほど早く、結論から。 見込みの段階で、分かっている事実だけを伝えます。
  • 文面は3行の型で書く。 報告は「結論・事実・次にすること」、連絡は「変更点・影響・してほしいこと」、相談は「決めてほしいこと・案・期限」です。
  • 1行目に【報告】【連絡】【相談】を付ける。 読む側は、返事が要るかどうかを最初に知ることができます。
  • タイミングは「今すぐ/当日中/定例で」の3段階。 相手の予定や判断が変わるかどうかが基準です。
  • 相談には自分の案と返事の期限を添え、解決したら結果を報告して閉じる。
  • 自分で進められなくなったら、相談ではなくエスカレーションに切り替える。

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「報連相のやり方と例文集|報告・連絡・相談の違いとチャット用テンプレート」

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