- マネジメント
OJT計画書テンプレート|エンジニア新人3ヶ月の育成計画例
OJT計画書とは、仕事を通じて新人を育てるために「いつまでに・何ができるようになるか・どう確かめるか」を書いた表です。 項目を増やすより、週ごとの課題と到達基準が埋まっていることが役に立ちます。
この記事では、架空の開発チームに配属された新人エンジニアの12週間(3ヶ月)の計画を、すべての週を埋めた形で載せます。表はコピーしてそのまま使えるよう、Markdownとタブ区切りの両方を置きました。受け入れ初日から1週間の準備(アカウントや権限、初日の予定)には触れず、3ヶ月の育成計画と到達の確認に絞っています。なお、ここで扱う「確認」は育成のためのもので、人事評価の決め方は扱いません。
確認環境:Mermaidのガント図は @mermaid-js/mermaid-cli 11.14.0 とChromiumで描画できることを確かめています(Linux、確認日 2026-10-06)。計画の内容・人名はすべて架空の例です。
この記事の結論
- 計画書は「到達目標・週ごとの課題・確認方法・担当」の4列があれば回る
- 目標は「理解する」ではなく「〜できる」という行動で書く(見て確かめられる形にする)
- 12週間を4週×3期に分け、30日・60日・90日に到達基準を置く
- 毎週1回、成果物を見ながら15〜30分のふり返りを行い、翌週の課題の量を調整する
- 教え方は「やって見せる→説明する→やらせる→確認する」の4段階を、課題ごとに繰り返す
OJT計画書の早見表
| 項目 | 書くこと | 書き方のこつ | 記入例 |
|---|---|---|---|
| 到達目標 | 90日後にできる行動(3〜5個) | 「〜できる」で終える | 小さな機能を設計メモから実装・テストまで進められる |
| 週ごとの課題 | その週に取り組む仕事 | 実際の作業から選ぶ。1週に1つ | 再現手順のある不具合を調べる |
| 成果物 | 週の終わりに残るもの | 見せられる形にする | 調査メモ、プルリクエスト1件 |
| 到達基準 | 課題が「できた」と言える条件 | 回数・時間・手助けの有無を入れる | ログとデバッガを使い、原因の箇所を示せる |
| 確認方法 | どう確かめるか | 成果物を見る、説明してもらう、のどちらか | 図を見せながら5分で説明してもらう |
| 担当(確認者) | 誰が確かめるか | 不在時の代わりも決める | トレーナー(不在時は先輩メンバー) |
最小の形は、到達目標・週ごとの課題・確認方法・担当の4列です。この記事の12週間の表は、確認方法を「成果物」と「到達基準」の2列に分けて、より確かめやすくしています。
本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。
(記載例)出典:株式会社RJC「OJT計画書テンプレート|エンジニア新人3ヶ月の育成計画例」
OJT・Off-JT・メンター制度の違いと組み合わせ方
| 項目 | OJT | Off-JT | メンター制度 |
|---|---|---|---|
| 学ぶ場所 | 配属先の仕事の中 | 仕事を離れた研修や講座 | 定期的な面談 |
| 教える人 | 同じチームのトレーナー | 講師、教材 | 別チームなどの先輩 |
| 得意なこと | そのチームの作り方・進め方を身につける | 基礎知識を体系的に学ぶ | 相談のしやすさ、働き方の悩みの整理 |
| 計画の単位 | 週ごとの課題 | 講座・カリキュラム | 月1〜2回の面談 |
| 確認のしかた | 成果物と行動を見る | テスト、演習 | 本人の話を聞く(確認はしない) |
| こういうとき | 選ぶもの |
|---|---|
| チームのコードや手順に慣れてほしい | OJT |
| 言語やデータベースの基礎が足りない | Off-JTで基礎を補い、OJTの課題で使う |
| トレーナーに聞きにくいことがありそう | メンター制度を併用する |
| トレーナーが忙しく、毎日は見られない | 確認者を2人にし、週次のふり返りだけは固定する |
| 同時に複数の新人が配属される | 共通の基礎はOff-JT、チームごとの課題はOJT |
3つは置き換えではなく組み合わせて使います。基礎はOff-JT、仕事の進め方はOJT、相談はメンターと役割を分けると、トレーナー1人に負担が集まりません。
目標は「できる行動」で書く
「理解する」「慣れる」は、できたかどうかを人によって違う基準で判断してしまいます。動詞を「説明できる」「1人で進められる」「示せる」に変え、回数・時間・手助けの有無を足すと、新人もトレーナーも同じものを見て確かめられます。
| 直す前 | 直した後(できる行動) | 足したもの |
|---|---|---|
| 開発環境を理解する | 手順書を見ながら、1人でアプリを起動しテストを実行できる | 手助けの有無 |
| 既存コードに慣れる | 貸出登録で呼ばれるクラスとテーブルを、図を見せながら5分で説明できる | 対象、時間 |
| レビューに対応できるようになる | レビュー指摘への対応を2営業日以内に返せる | 期限 |
| 報告・連絡・相談を身につける | 遅れそうなときに、前日までに自分から伝えられる | 場面、時点 |
| テストを書けるようになる | 正常・境界・エラーの3種のテストを、観点を自分で挙げて書ける | 種類、手助けの有無 |
12週間のOJT計画(記入例)
想定は次のとおりです。
- チーム:社内向け図書貸出システムの開発チーム(5人)
- 新人:田中さん(入社後の基礎研修を終えて配属。Webアプリを作る研修は経験済み)
- トレーナー:山本さん(入社4年目)、チームリーダー:中村さん
- 期間:2026-04-06〜2026-06-26(12週間)
- 90日後の到達目標:
- 小さな機能を、設計メモから実装・テストまで進められる
- 再現手順のある不具合を1人で調べて直せる
- 作業を半日単位に分け、見通しを自分から報告できる
- ほかの人の変更に、根拠つきのレビューコメントを書ける
| 週 | 課題 | 成果物 | 到達基準(できる行動) | 確認者 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 開発環境を整え、チームの用語と決まりを知る | 手元で動くアプリ、環境構築メモへの追記 | 手順書を見ながら、1人でアプリを起動しテストを実行できる | トレーナー |
| 2 | 既存コードを読み、貸出登録の処理の流れを追う | 処理の流れをまとめた図(1枚) | 貸出登録で呼ばれるクラスとテーブルを、図を見せながら5分で説明できる | トレーナー |
| 3 | 文言の修正など小さな変更を出す | プルリクエスト2件 | ブランチ作成からレビュー依頼までを、手順書どおりに1人で進められる | トレーナー |
| 4 | 画面の入力チェックを1つ追加する | プルリクエスト1件、テストコード | 指摘を受けた点を直し、同じ種類の指摘を次の変更で繰り返さない | トレーナー |
| 5 | 再現手順のある不具合を調べる | 調査メモ(原因と直し方の案) | ログとデバッガを使い、原因の箇所を示せる | トレーナー |
| 6 | 調べた不具合を直す | プルリクエスト1件、再発を防ぐテスト | 直す前は通らず、直した後に通るテストを書いて示せる | トレーナー |
| 7 | 既存機能にテストを足す | テストコード(正常・境界・エラーの3種) | テストの観点を自分で挙げ、抜けを指摘されたら追加できる | 先輩メンバー |
| 8 | ほかの人の小さな変更をレビューする | レビューコメント3件以上 | 根拠を添えて質問や提案を書ける | トレーナー |
| 9 | 小さな機能(返却期限の通知一覧)の設計メモを書く | 設計メモ(画面・データ・処理) | 分からない点を質問にまとめ、30分の相談で方針を決められる | チームリーダー |
| 10 | 設計メモに沿って実装する | プルリクエスト(2〜3件に分ける) | 作業を半日単位に分け、毎日の進み具合を自分から報告できる | トレーナー |
| 11 | テストとレビュー対応を終える | 取り込まれたプルリクエスト、動作確認の記録 | レビュー指摘への対応を2営業日以内に返せる | トレーナー |
| 12 | 3ヶ月をふり返り、次の3ヶ月の目標を決める | ふり返りシート、次の目標(3つ) | できるようになったことと次の課題を、事実を挙げて説明できる | チームリーダー |
表計算ソフトに貼れるタブ区切りです。
週 課題 成果物 到達基準(できる行動) 確認者
1 開発環境を整え、チームの用語と決まりを知る 手元で動くアプリ、環境構築メモへの追記 手順書を見ながら、1人でアプリを起動しテストを実行できる トレーナー
2 既存コードを読み、貸出登録の処理の流れを追う 処理の流れをまとめた図(1枚) 貸出登録で呼ばれるクラスとテーブルを、図を見せながら5分で説明できる トレーナー
3 文言の修正など小さな変更を出す プルリクエスト2件 ブランチ作成からレビュー依頼までを、手順書どおりに1人で進められる トレーナー
4 画面の入力チェックを1つ追加する プルリクエスト1件、テストコード 指摘を受けた点を直し、同じ種類の指摘を次の変更で繰り返さない トレーナー
5 再現手順のある不具合を調べる 調査メモ(原因と直し方の案) ログとデバッガを使い、原因の箇所を示せる トレーナー
6 調べた不具合を直す プルリクエスト1件、再発を防ぐテスト 直す前は通らず、直した後に通るテストを書いて示せる トレーナー
7 既存機能にテストを足す テストコード(正常・境界・エラーの3種) テストの観点を自分で挙げ、抜けを指摘されたら追加できる 先輩メンバー
8 ほかの人の小さな変更をレビューする レビューコメント3件以上 根拠を添えて質問や提案を書ける トレーナー
9 小さな機能(返却期限の通知一覧)の設計メモを書く 設計メモ(画面・データ・処理) 分からない点を質問にまとめ、30分の相談で方針を決められる チームリーダー
10 設計メモに沿って実装する プルリクエスト(2〜3件に分ける) 作業を半日単位に分け、毎日の進み具合を自分から報告できる トレーナー
11 テストとレビュー対応を終える 取り込まれたプルリクエスト、動作確認の記録 レビュー指摘への対応を2営業日以内に返せる トレーナー
12 3ヶ月をふり返り、次の3ヶ月の目標を決める ふり返りシート、次の目標(3つ) できるようになったことと次の課題を、事実を挙げて説明できる チームリーダー
組み立ての考え方は3つです。
- 第1期(1〜4週)は「読む・小さく直す」。 最初の変更は文言の修正など、作りを壊しにくいものにします。
- 第2期(5〜8週)は「1人で調べて直す」。 調査と修正を別の週に分け、調査メモを成果物にすると、考え方を確かめられます。
- 第3期(9〜12週)は「小さな機能を通しで作る」。 設計メモ→実装→テストを1つの機能で経験します。
30日・60日・90日の到達基準表
節目では、週ごとの課題とは別に、観点ごとにどこまでできるようになったかを確かめます。
| 観点 | 30日(4週の終わり) | 60日(8週の終わり) | 90日(12週の終わり) | 確認方法 |
|---|---|---|---|---|
| 技術 | 手順書を見て環境を作り、小さな変更をレビューに出せる | 再現手順のある不具合を1人で調べて直し、テストを添えられる | 小さな機能を設計メモから実装・テストまで進められる | プルリクエストと成果物を見る |
| コードを読む力 | 1つの処理の流れを図にして説明できる | 変更の影響が及ぶ箇所を自分で挙げられる | 既存の作りに合わせた実装の方針を提案できる | 図や設計メモを見ながら説明してもらう |
| 仕事の進め方 | その日の作業と困りごとを毎日報告できる | 作業を1日単位に分け、遅れそうなときに前日までに伝えられる | 作業を半日単位に分け、見通しを自分から報告できる | 日々の報告と週次ふり返りシート |
| 質問と相談 | 30分調べて分からなければ質問できる | 調べたこと・試したこと・聞きたいことをそろえて質問できる | 選択肢と自分の案を添えて相談できる | 質問の記録を見る |
| レビュー | 指摘の意図を確かめてから直せる | 同じ種類の指摘を繰り返さない | ほかの人の変更に根拠つきのコメントを書ける | レビューのやり取りを見る |
観点 30日(4週の終わり) 60日(8週の終わり) 90日(12週の終わり) 確認方法
技術 手順書を見て環境を作り、小さな変更をレビューに出せる 再現手順のある不具合を1人で調べて直し、テストを添えられる 小さな機能を設計メモから実装・テストまで進められる プルリクエストと成果物を見る
コードを読む力 1つの処理の流れを図にして説明できる 変更の影響が及ぶ箇所を自分で挙げられる 既存の作りに合わせた実装の方針を提案できる 図や設計メモを見ながら説明してもらう
仕事の進め方 その日の作業と困りごとを毎日報告できる 作業を1日単位に分け、遅れそうなときに前日までに伝えられる 作業を半日単位に分け、見通しを自分から報告できる 日々の報告と週次ふり返りシート
質問と相談 30分調べて分からなければ質問できる 調べたこと・試したこと・聞きたいことをそろえて質問できる 選択肢と自分の案を添えて相談できる 質問の記録を見る
レビュー 指摘の意図を確かめてから直せる 同じ種類の指摘を繰り返さない ほかの人の変更に根拠つきのコメントを書ける レビューのやり取りを見る
節目の確認は、「できた」「もう少し」の2段階で記録すれば十分です。「もう少し」が付いた観点は、次の期の課題に1つだけ織り込みます。 一度に直す点を絞るほうが、本人も動きやすくなります。
4段階の進め方(やって見せる・説明する・やらせる・確認する)
新しい種類の課題に入るたびに、次の4段階を回します。例は7週目の「既存機能にテストを足す」です。
| 段階 | トレーナーがすること | 新人がすること | 例(テストを足す) | 時間の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 1. やって見せる | 実際の作業を、考えていることを声に出しながら見せる | 見て、気づいたことをメモする | 貸出登録のテストを1本、目の前で書く | 30分 |
| 2. 説明する | なぜその順番か、どこで迷いやすいかを話す | 質問する。自分の言葉で言い直す | 正常・境界・エラーの観点の出し方を話す | 20分 |
| 3. やらせる | 口を出さずに見守る。止まったら問いかける | 自分で進める。詰まったら30分で相談する | 返却処理のテストを3種書いてもらう | 2〜3日 |
| 4. 確認する | 成果物を到達基準と照らし、できた点から伝える | できた点と次に直す点を自分の言葉でまとめる | 観点の抜けを一緒に見て、1本追加する | 30分 |
- 1と2を省くと、3で止まる時間が長くなります。 忙しいときほど、最初の30分を確保します。
- 3では答えを言わず、「どこまで分かった?」「次に何を試す?」と問いかけます。
- 4は成果物を画面に出して行います。 記憶ではなく、見えるものを材料にします。
週次ふり返りシート
毎週同じ曜日・同じ時間に15〜30分で行います。新人が先に記入し、トレーナーが書き足します。
# 週次ふり返りシート(第 週 / 月 日)
記入者: トレーナー:
## 1. 今週の課題と到達基準
- 課題:
- 到達基準:
- 結果:できた / もう少し
## 2. できたこと(事実で3つ)
-
-
-
## 3. つまずいたことと、どう進めたか
-
## 4. 来週の課題と、最初にやること
- 課題:
- 最初の一歩:
## 5. トレーナーへのお願い・質問
-
## 6. トレーナーから(できた点 → 次に伸ばす点を1つ)
-
記入例(6週目)です。
# 週次ふり返りシート(第6週/5月15日)
記入者:田中 トレーナー:山本
## 1. 今週の課題と到達基準
- 課題:先週調べた不具合(返却日が月末をまたぐと期限が1日ずれる)を直す
- 到達基準:直す前は通らず、直した後に通るテストを書いて示せる
- 結果:できた
## 2. できたこと(事実で3つ)
- 月末をまたぐ日付のテストを3本書き、直す前に2本が通らないことを確かめた
- 修正のプルリクエストを出し、指摘2件に翌日までに対応した
- 調査メモを更新し、原因の箇所と直し方を残した
## 3. つまずいたことと、どう進めたか
- 日付の計算をどこで行っているか見つけるのに半日かかった。検索の語を変えても見つからず、山本さんに質問して共通部品の場所を教わった
## 4. 来週の課題と、最初にやること
- 課題:貸出登録の機能にテストを足す
- 最初の一歩:今あるテストを読み、足りない観点を書き出す
## 5. トレーナーへのお願い・質問
- 共通部品の一覧があれば教えてほしい
## 6. トレーナーから(できた点 → 次に伸ばす点を1つ)
- 直す前に通らないテストを先に書けたのがよかった。原因を説明する材料にもなっていた
- 次は、30分探して見つからない時点で質問してみよう
指導する側の準備チェックリスト
計画書がうまく回るかどうかは、配属前の準備で決まります。16項目を時期ごとに並べました。
| 時期 | 確認すること | 済 |
|---|---|---|
| 配属前 | 到達目標(90日後にできる行動)を3〜5個に絞って書いた | □ |
| 配属前 | 12週間の課題と成果物を表に埋め、チームリーダーと合意した | □ |
| 配属前 | 最初の4週間の課題を、実際のリポジトリから選んで確保した | □ |
| 配属前 | アカウント、権限、端末、手順書の場所を確かめた | □ |
| 配属前 | 自分が不在の日の代わりの確認者を決めた | □ |
| 配属前 | 週次ふり返りの日時を12回分、予定表に入れた | □ |
| 1週目 | 計画書を本人と一緒に読み、到達基準の意味をすり合わせた | □ |
| 1週目 | 質問のしかた(どこに、いつ、何をそろえて)を伝えた | □ |
| 1週目 | 1日の終わりの報告の形を決めた | □ |
| 毎週 | 成果物を見て、到達基準に対して できた・もう少し を記録した | □ |
| 毎週 | できた点を先に、具体的な事実で伝えた | □ |
| 毎週 | 来週の課題の量を、今週の進み具合に合わせて調整した | □ |
| 毎週 | 本人の困りごとを聞き、自分が動くことを1つ決めた | □ |
| 節目(30・60・90日) | 到達基準表を本人と一緒に見て、観点ごとに確認した | □ |
| 節目(30・60・90日) | 計画の残りを見直し、変更点をチームリーダーに伝えた | □ |
| 節目(30・60・90日) | 次の節目までに伸ばす点を1〜2個に絞った | □ |
時期 確認すること 済
配属前 到達目標(90日後にできる行動)を3〜5個に絞って書いた □
配属前 12週間の課題と成果物を表に埋め、チームリーダーと合意した □
配属前 最初の4週間の課題を、実際のリポジトリから選んで確保した □
配属前 アカウント、権限、端末、手順書の場所を確かめた □
配属前 自分が不在の日の代わりの確認者を決めた □
配属前 週次ふり返りの日時を12回分、予定表に入れた □
1週目 計画書を本人と一緒に読み、到達基準の意味をすり合わせた □
1週目 質問のしかた(どこに、いつ、何をそろえて)を伝えた □
1週目 1日の終わりの報告の形を決めた □
毎週 成果物を見て、到達基準に対して できた・もう少し を記録した □
毎週 できた点を先に、具体的な事実で伝えた □
毎週 来週の課題の量を、今週の進み具合に合わせて調整した □
毎週 本人の困りごとを聞き、自分が動くことを1つ決めた □
節目(30・60・90日) 到達基準表を本人と一緒に見て、観点ごとに確認した □
節目(30・60・90日) 計画の残りを見直し、変更点をチームリーダーに伝えた □
節目(30・60・90日) 次の節目までに伸ばす点を1〜2個に絞った □
Mermaidのガント図で計画を見せる
12週間の全体像を1枚で見せたいときは、Mermaidのganttが手軽です。次のコードは、Mermaidに対応したエディタやドキュメントにそのまま貼れます。
gantt
title 新人エンジニアOJT計画(12週間)
dateFormat YYYY-MM-DD
axisFormat %m/%d
excludes weekends
section 第1期 環境と読む力
開発環境と用語(1週) :a1, 2026-04-06, 5d
既存コードを読む(2週) :a2, after a1, 5d
小さな修正を出す(3〜4週) :a3, after a2, 10d
30日の確認 :milestone, m1, after a3, 0d
section 第2期 一人で直す
不具合の調査と修正(5〜6週) :b1, after a3, 10d
テストを書く(7週) :b2, after b1, 5d
レビューを受けて直す(8週) :b3, after b2, 5d
60日の確認 :milestone, m2, after b3, 0d
section 第3期 小さな機能を作る
機能の設計メモ(9週) :c1, after b3, 5d
実装とテスト(10〜11週) :c2, after c1, 10d
ふり返りと次の目標(12週) :c3, after c2, 5d
90日の確認 :milestone, m3, after c3, 0d
excludes weekendsを入れると土日が作業日から外れ、5dが月曜から金曜の1週間になります。描画した図では、各週の棒が月曜日に始まり、最後の棒が2026-06-26(金)で終わりました。- 祝日も外したいときは
excludes weekends, 2026-04-29, 2026-05-04, 2026-05-05, 2026-05-06のように日付を並べます。この形で描画すると、5週目の棒の開始が2026-05-04から2026-05-08へ移り、それ以降もずれました。 after a1のように前の棒のIDを指定すると、開始日を1つ変えるだけで全体が動きます。- 節目は
milestoneと0dで置けます。
計画を見直すタイミングと直し方
計画は、進み具合に合わせて直すものです。直してよい列と、動かさない列を分けておくと迷いません。
| 状況 | 直すところ | 動かさないところ |
|---|---|---|
| 課題が1週間で終わらなかった | 翌週の課題を後ろへ送る。第3期の機能を小さくする | 到達基準(行動の書き方) |
| 予定より早く進んだ | 次の期の課題を前倒しする。レビューする側の経験を足す | 節目の確認の日付 |
| 到達基準が曖昧で確認しにくかった | 基準に回数・時間・手助けの有無を足す | 90日後の到達目標 |
| トレーナーが忙しくなった | 確認者を先輩メンバーに分ける | 週次ふり返りの枠 |
| チームの仕事の都合で課題がなくなった | 同じ到達基準を満たせる別の課題に差し替える | 到達基準 |
確かめて分かったこと
- Mermaidのganttは、
excludes weekendsだけでは祝日を外しません。 祝日の日付を並べて描画し直すと、棒がその日数分だけ後ろへずれました。12週間で終える計画なら、祝日のある週の課題を軽くしておくと収まります。 afterでつないだ棒は、祝日を足したときも自動で後ろへ送られました。 日付を1本ずつ書くより、直す箇所が少なくて済みます。- 節目(
milestone)は、前の棒の終わりの位置に置かれました。 30日・60日・90日の確認を期の最後の棒にafterでつなぐと、計画がずれても節目が一緒に動きます。 - 12週間の表をタブ区切りにすると、1つのセルが長くなるのは「到達基準」の列でした。 表計算ソフトではこの列の幅を広げ、折り返して表示する設定にすると読みやすくなります。
よくある質問
Q. OJT計画書とは何ですか? A. 仕事を通じて新人を育てるための、期間・課題・到達基準・確認者をまとめた表です。新人、トレーナー、上長の3者が同じ見通しを持つために使います。
Q. OJTとOff-JTの違いは何ですか? A. OJTは配属先の仕事の中で学び、Off-JTは仕事を離れた研修や講座で学びます。基礎知識はOff-JT、チームの作り方や進め方はOJTと分けると組み合わせやすくなります。
Q. OJTの期間は3ヶ月でよいですか? A. 小さな機能を1つ通しで作るところまでを目標にするなら、3ヶ月(12週間)が区切りやすい長さです。扱う仕組みが大きい場合は、同じ表を次の3ヶ月分も作って続けます。
Q. 計画どおりに進まないときはどうすればよいですか? A. 到達基準は変えず、課題の量と順番を直します。週次のふり返りで翌週の課題を調整し、節目で残りの計画を見直します。
Q. トレーナーが1人で見きれないときは? A. 確認者を週ごとに分けます。記入例でも、7週目は先輩メンバー、9週目と12週目はチームリーダーが確かめる形にしています。
まとめ
- OJT計画書は、到達目標・週ごとの課題・確認方法・担当の4列があれば回る
- 目標は「〜できる」という行動で書き、回数・時間・手助けの有無を足す
- 12週間を3期に分け、読む→1人で直す→小さな機能を作る、と進める
- 30日・60日・90日の到達基準表で、観点ごとの伸びを確かめる
- 新しい課題のたびに4段階(やって見せる・説明する・やらせる・確認する)を回す
- 週次ふり返りは枠を固定し、成果物を見ながら翌週の課題の量を調整する
- 計画を直すときは課題を動かし、到達基準は動かさない
本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。
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