Excelのエラー値は、「数式のどこが計算できなかったか」を種類ごとに知らせる表示です。 #DIV/0! は 0 での割り算、#N/A は探した値が無い、#REF! は参照先が無い、というように、表示そのものが原因の手がかりになります。

この記事では、エラー値ごとに「意味・最小の再現数式・原因・直し方」を1行にまとめた早見表を先に示し、続けて #SPILL!・#CALC! などの新しいエラー、IFERROR・IFNA・ERROR.TYPE・AGGREGATE の使い分け、エラーのセルだけ色を付ける条件付き書式の数式を扱います。

確認環境:#DIV/0!・#VALUE!・#N/A・#NAME?・#NUM!・#NULL!・#REF! の再現数式と、IFERROR・IFNA・ISERROR・ERROR.TYPE・AGGREGATE の結果は、LibreOffice Calc 24.2.7.2(Linux、ヘッドレス実行)で xlsx ファイルを計算した値です(確認日 2026-10-05)。#SPILL!・#CALC!・#BLOCKED!・#BUSY!・#FIELD!・##### は、Microsoft サポートの各ページに書かれている内容をもとにしています。

この記事の結論

  • エラー値は消す前に種類を読む:種類が分かれば、原因は2〜3個に絞れます。
  • 検索で見つからないだけなら IFNA:#N/A だけを置き換え、ほかのエラーは残します。
  • IFERROR は全部を置き換える:参照切れの #REF! や関数名の入力違いの #NAME? も同じ表示になります。
  • エラーの混じった範囲を集計するなら AGGREGATE:=AGGREGATE(9,6,D1:D5) でエラーを除いた合計が出ます。
  • 0 で割る可能性が分かっているなら、IF で先に分ける:=IF(B3=0,"-",B1/B3)

Excelのエラー値早見表

再現数式は、A1:B3 に次の表(備品名と在庫数)がある前提です。

モニター    3
マウス 5
キーボード   0

基本のエラー値

エラー値 意味 最小の再現数式 主な原因 直し方
#DIV/0! 0 または空のセルで割った =1/0 割る数が 0、または未入力 割る数を入れる。=IF(B3=0,"-",B1/B3) で先に分ける
#N/A 値が見つからない・使えない =VLOOKUP("椅子",A1:B3,2,FALSE) 検索値が表に無い、前後の空白、数値と文字列の違い 検索値と表の表記をそろえる。見つからない場合の表示は IFNA
#NAME? 数式の中の名前を認識できない =SUMM(B1:B3) 関数名の入力違い、未定義の名前、文字列の引用符もれ、範囲のコロンもれ つづりを直す。文字列を " で囲む
#REF! セル参照が無効 =INDEX(A1:B3,5,1) 参照していた行・列・シートを削除した、範囲の外を指定した 元に戻す(Ctrl+Z)。範囲か番号を直す
#VALUE! データの種類が合わない ="A"+1 数値が必要な所に文字列がある、FIND で文字が見つからない 文字列のセルを直す。数値に変換する
#NUM! 数値が無効 =10^309 結果が扱える範囲を超えた、引数の数値が関数の範囲外 引数の値を見直す
#NULL! 交わらない2つの範囲の交差を指定した =SUM(A1:A3 B1:B3) 範囲のあいだがコロンやカンマではなく空白になっている :(連続する範囲)か ,(離れた範囲)に直す
##### エラー値ではなく表示上の知らせ (列幅を狭くする) 列幅が足りない、日付・時刻が負の値 列幅を広げる。日付の計算を見直す

新しいエラー値

エラー値 意味 再現例(Microsoft サポート記載) 主な原因 直し方
#SPILL! 結果を広げる先が空いていない 広がる先のセルに値がある状態で配列を返す数式を入れる 広がる先に値がある、結合セルがある、テーブルの中、シートの端を超える 広がる先を空ける。数式をテーブルの外へ移す
#CALC! 計算エンジンが対応していない状況 =FILTER(C3:D5,D3:D5<100) で該当なし 空の配列、配列の中の配列、LAMBDA を呼び出していない 第3引数を足す(=FILTER(C3:D5,D3:D5<100,0))。=LAMBDA(x,x+1)(1) のように呼び出す
#BLOCKED! 必要なリソースにアクセスできない (設定や契約による) サインインしていない、ライセンス、外部ブックへの接続やリンクされたデータ型が設定で止められている サインインする。トラスト センターの設定を確認する
#BUSY! 必要なリソースの取得に時間がかかっている (外部への接続中) 外部ブックの値、画像、時間のかかる関数の結果を待っている 数式が待っている対象(外部ブック、画像、時間のかかる関数)を確かめる
#FIELD! リンクされたデータ型のフィールドを取得できない =A1.City(A1 がデータ型でない) フィールドが存在しない、そのレコードにデータが無い、セルがデータ型でない 存在するフィールドに変える。セルのデータ型を確かめる

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「Excelのエラー一覧と原因・対処早見表 #N/Aから#SPILL!まで」

基本のエラー値:原因の見分け方

#DIV/0!(0 で割った)

数式 結果
=B1/B3(3 ÷ 0) #DIV/0!
=1/B4(B4 は空) #DIV/0!
=AVERAGE(C1:C3)(C1:C3 は空) #DIV/0!
=MOD(5,0) #DIV/0!
=IF(B3=0,"-",B1/B3) -

割り算だけでなく、平均する数値が1つも無い AVERAGE でも出ます。割る数が 0 になる場合があると分かっているなら、IF で先に分けるのが分かりやすい書き方です。

#N/A(見つからない)

VLOOKUP・XLOOKUP・MATCH などの検索で、検索値が表に無いときに出ます。Microsoft サポートのページでは、原因として次の点が挙げられています。

原因 確かめ方・直し方
検索値が元の表に無い 表に値があるか確かめる
数値と文字列の違い 検索値と表の列の表示形式をそろえる
セルの前後に空白がある TRIM で空白を取り除く
近似一致になっている VLOOKUP の第4引数を FALSE、MATCH の第3引数を 0 にする
セルに #N/A や NA() を直接入れている データが入ったら置き換える

#N/A は「まだ値が無い」ことを示す印としても使われるエラー値です。そのため、ほかのエラーとは別に扱える IFNA と ISNA が用意されています。

#NAME?(名前を認識できない)

Microsoft サポートのページに挙がっている原因と、関数を持たないソフトで開いた場合です。

原因 例 直し方
関数名の入力違い =SUMM(B1:B3) =SUM(B1:B3)
定義していない名前を使った =SUM(Profit) 名前を定義する
文字列を引用符で囲んでいない =IF(A1=モニター,1,0) =IF(A1="モニター",1,0)
範囲のコロンが抜けている =SUM(B1B3) =SUM(B1:B3)
その関数を持たないソフト・バージョンで開いた =XLOOKUP("椅子",A1:A3,B1:B3) 対応する関数に書き換える

最後の行は、XLOOKUP を持たない Calc 24.2 で計算すると #NAME? になることを確かめたものです。

#REF!(参照先が無い)

Microsoft サポートのページには、次の例が載っています。

原因 例 直し方
参照していた列を削除した =SUM(B2,C2,D2) の C 列を削除すると =SUM(B2,#REF!,C2) になる Ctrl+Z で戻す。=SUM(B2:D2) のように範囲で書く
VLOOKUP の列番号が範囲の列数より大きい =VLOOKUP(A8,A2:D5,5,FALSE) 範囲を広げるか列番号を小さくする
INDEX の行・列番号が範囲の外 =INDEX(B2:E5,5,5) 番号を範囲の中に収める
INDIRECT で閉じているブックを参照 =INDIRECT("[ClosedFile.xlsx]Sheet1!A1") 参照先のブックを開く

個別のセルをカンマで並べるより、範囲(B2:D2)で書いておくと、途中の列を削除しても数式が自動で調整されます。

#VALUE!(データの種類が合わない)

数式 結果 補足
="A"+1 #VALUE! 文字列に数値を足した
=DATE(2026,10,5)+"a" #VALUE! 日付に文字列を足した
=FIND("x","abc") #VALUE! 探す文字が無い
="12"+1 13 数字だけの文字列は計算に使えた
=SUM("A",1) #VALUE! 引数に直接書いた文字列は数値に変換できない

数値に見えるセルが文字列になっているかどうかは、=ISNUMBER(セル) で確かめられます。

#NUM! と #NULL!

数式 結果 補足
=10^309 #NUM! 扱える数値の範囲を超えた
=10^308*10 #NUM! 同上
=ACOS(2) #NUM! 引数が -1〜1 の範囲外
=SUM(A1:A3 B1:B3) #NULL! 交わらない範囲を空白でつないだ
=SUM(A1:A3,B1:B3) に直す 8 カンマにすると両方の範囲の合計

範囲と範囲のあいだの半角の空白は「交差」を表す演算子です。#NULL! が出たら、コロンやカンマを入れるつもりの場所が空白になっていないかを見ます。

#####(列幅が足りない)

Microsoft サポートのページでは、##### は列の幅がセルの文字をすべて表示するのに足りないとき、またはセルに負の日付・時刻が入っているときに表示されると説明されています。列幅を広げれば値が表示されます。

新しいエラー値:#SPILL!・#CALC!・#BLOCKED!・#BUSY!・#FIELD!

以下は Microsoft サポートの各ページに書かれている内容です。

#SPILL!(結果を広げる先が空いていない)

UNIQUE や FILTER のように複数のセルに結果を返す数式は、入力したセルから下や右へ自動で広がります。この広がり(スピル)ができないときに #SPILL! になります。

原因 直し方
広がる先の範囲が空でない エラーのセルを選ぶと広がる先が点線で示される。その中の値を消すか移す
結果の大きさが決まらない RAND・RANDARRAY・RANDBETWEEN など、再計算のたびに値が変わる関数を配列の大きさに使わない
シートの端を超える 列全体(A:A)ではなく A2:A7 のように範囲を限る。@ を付けて1つの値にする
テーブルの中に入れた 数式をテーブルの外へ移す。またはテーブルを範囲に変換する
メモリが足りない 参照する範囲を小さくする
結合セルに広がる 結合を解除する。数式を別の場所へ移す

#CALC!(計算エンジンが対応していない)

原因 例 直し方
空の配列 =FILTER(C3:D5,D3:D5<100) で該当なし =FILTER(C3:D5,D3:D5<100,0) のように第3引数を足す
配列の中の配列 =MUNIT({1,2}) =MUNIT(2)
配列の中に範囲がある =OFFSET(A1,0,0,{2,3}) =OFFSET(A1,0,0,2,3)
LAMBDA を呼び出していない =LAMBDA(x,x+1) =LAMBDA(x,x+1)(1)

FILTER で「条件に合う行が無い」ことはふつうに起こるので、FILTER には第3引数を入れておくと #CALC! を見ずに済みます。

#BLOCKED!・#BUSY!・#FIELD!

エラー値 説明 確かめる所
#BLOCKED! 必要なリソースにアクセスできないときに出る サインインの状態、ライセンス、「ファイル」→「オプション」→「トラスト センター」の外部コンテンツやリンクされたデータ型の設定
#BUSY! 数式が、取得に時間のかかるリソースを待っているあいだに出る 外部ブックへの接続、画像の読み込み、時間のかかる関数の完了
#FIELD! リンクされたデータ型(地理など)のフィールドを取得できないときに出る 参照しているフィールドがそのデータ型にあるか、セルが実際にデータ型になっているか

この3つは数式の書き方よりも、サインイン・設定・外部データの状態が原因になるエラーです。#BLOCKED! は、IMAGE 関数の URL が HTTPS でない場合にも出ると書かれています。

エラーを隠す関数の違い:IFERROR・IFNA・ISERROR・ERROR.TYPE・AGGREGATE

比較表

関数 役割 捕まえるエラー 集計でエラーを無視できるか
IFERROR(値,エラーの場合の値) エラーなら別の値を返す すべて(#N/A・#VALUE!・#REF!・#DIV/0!・#NUM!・#NAME?・#NULL!) セルごとに包めば可
IFNA(値,#N/Aの場合の値) #N/A のときだけ別の値を返す #N/A だけ -
ISERROR(値) エラーなら TRUE すべて -
ISERR(値) #N/A 以外のエラーなら TRUE #N/A 以外 -
ISNA(値) #N/A なら TRUE #N/A だけ -
ERROR.TYPE(値) エラーの種類を番号で返す 種類を判別 -
AGGREGATE(集計方法,オプション,範囲) エラーを除いて集計する 範囲内のすべて(オプション 6) できる

同じ数式で結果を比べる

数式 結果 補足
=IFERROR(B1/B3,"-") - #DIV/0! を置き換えた
=IFNA(B1/B3,"-") #DIV/0! #N/A ではないのでそのまま
=IFNA(VLOOKUP("椅子",A1:B3,2,FALSE),"該当なし") 該当なし 検索値が無い
=IFNA(VLOOKUP("マウス",A1:B3,2,FALSE),"該当なし") 5 見つかれば値を返す
=IFERROR(VLOOKUP("椅子",A1:B3,2,FALSE),"該当なし") 該当なし
=IFERROR(VLOKUP("マウス",A1:B3,2,FALSE),"該当なし") 該当なし 関数名の入力違いも「該当なし」になる
=IFNA(VLOKUP("マウス",A1:B3,2,FALSE),"該当なし") #NAME? 入力違いに気づける
=IFERROR(INDEX(A1:B3,5,1),"該当なし") 該当なし 範囲の外の指定も「該当なし」になる
=IFNA(INDEX(A1:B3,5,1),"該当なし") #REF! 参照の誤りに気づける
=ISERROR(1/0) TRUE
=ISERR(NA()) FALSE #N/A は対象外
=ISNA(1/0) FALSE
=IFERROR(B1/B3,0)+1 1 0 に置き換えると、後の計算に 0 として入る

6行目と8行目が要点です。IFERROR は「見つからない」と「数式が誤っている」を同じ表示にします。 「マウス」は表にあるのに「該当なし」と出るため、表示だけでは数式の誤りに気づけません。

条件から選ぶ

条件 選ぶもの
検索で見つからないときだけ別の表示にしたい IFNA
0 で割る場合があると分かっている =IF(B3=0,"-",B1/B3)
印刷用の表などで、どのエラーも表示したくない IFERROR(数式が正しく動くことを確かめてから包む)
エラーの有無で処理を分けたい IF(ISERROR(…),…,…)、#N/A だけなら ISNA
エラーの種類で処理を分けたい ERROR.TYPE
エラーが混じった範囲を合計・平均したい AGGREGATE(オプション 6)
原因を調べている最中 隠さずにそのまま表示する

隠す・隠さないの判断基準

エラーの性質 例 対応
起こることが分かっていて、意味も決まっている 検索値が未登録、割る数がまだ未入力 IFNA や IF で表示を決める
数式や参照の誤り #REF!・#NAME?・#NULL! 隠さずに数式を直す
データの誤り 数値の列に文字列が混じって #VALUE! 隠さずにデータを直す
環境によるもの #BLOCKED!・#BUSY!・#FIELD! 設定・サインイン・外部データを確かめる

置き換える値にも注意が要ります。""(空文字列)や 0 に置き換えると、そのセルを使う別の数式では空や 0 として計算されます。「値が無い」ことを残したいときは、"-" や "該当なし" のような文字列にしておくと、集計に混じったときに気づきやすくなります。

ERROR.TYPE の番号対応表

ERROR.TYPE は、エラー値の種類を番号で返す関数です。Microsoft サポートのページの対応表と、Calc で計算した結果を並べます。

エラー値 ERROR.TYPE の戻り値 確かめた数式 計算結果
#NULL! 1 =ERROR.TYPE(SUM(A1:A3 B1:B3)) 1
#DIV/0! 2 =ERROR.TYPE(1/0) 2
#VALUE! 3 =ERROR.TYPE("A"+1) 3
#REF! 4 =ERROR.TYPE(INDEX(A1:B3,5,1)) 4
#NAME? 5 =ERROR.TYPE(SUMM(1)) 5
#NUM! 6 =ERROR.TYPE(10^309) 6
#N/A 7 =ERROR.TYPE(NA()) 7
#GETTING_DATA 8 (Microsoft サポートの表による)
エラー以外 #N/A =ERROR.TYPE(5) #N/A

エラーでない値を渡すと、ERROR.TYPE 自身が #N/A を返します。 そのため、種類で分ける数式は IFERROR と組み合わせます。

=IFERROR(CHOOSE(ERROR.TYPE(D2),"範囲の交差","0で割り算","データの種類","参照切れ","名前","数値","該当なし"),"エラーなし")

D2 が #DIV/0! のとき結果は「0で割り算」、エラーでないセルでは「エラーなし」、#N/A では「該当なし」、#REF! では「参照切れ」になりました。

=IFERROR(ERROR.TYPE(5),0) は 0 になりました。エラーでないセルを 0 として扱いたいときに使えます。

エラーが混じった範囲を集計する AGGREGATE

D1:D5 に「10、#DIV/0!、20、#DIV/0!、30」が入っている範囲で比べました。

数式 結果 補足
=SUM(D1:D5) #DIV/0! 範囲にエラーがあると結果もエラー
=AVERAGE(D1:D5) #DIV/0!
=MAX(D1:D5) #DIV/0!
=COUNT(D1:D5) 3 COUNT は数値だけを数える
=AGGREGATE(9,6,D1:D5) 60 エラーを除いた合計
=AGGREGATE(1,6,D1:D5) 20 エラーを除いた平均
=AGGREGATE(4,6,D1:D5) 30 エラーを除いた最大
=AGGREGATE(5,6,D1:D5) 10 エラーを除いた最小
=AGGREGATE(14,6,D1:D5,2) 20 エラーを除いて2番目に大きい値
=AGGREGATE(9,4,D1:D5) #DIV/0! オプション 4 は何も無視しない
=SUMIF(D1:D5,">0") 60 条件に合う数値だけを合計
=COUNTIF(D1:D5,"#DIV/0!") 2 エラーのセルの個数
=SUMPRODUCT(--ISERROR(D1:D5)) 2 種類を問わずエラーの個数

AGGREGATE の第1引数(集計方法)と第2引数(オプション)は、Microsoft サポートのページでは次のとおりです。

集計方法 関数 集計方法 関数
1 AVERAGE 11 VAR.P
2 COUNT 12 MEDIAN
3 COUNTA 13 MODE.SNGL
4 MAX 14 LARGE
5 MIN 15 SMALL
6 PRODUCT 16 PERCENTILE.INC
7 STDEV.S 17 QUARTILE.INC
8 STDEV.P 18 PERCENTILE.EXC
9 SUM 19 QUARTILE.EXC
10 VAR.S
オプション 無視するもの
0 または省略 入れ子になった SUBTOTAL・AGGREGATE
1 非表示の行、入れ子になった SUBTOTAL・AGGREGATE
2 エラー値、入れ子になった SUBTOTAL・AGGREGATE
3 非表示の行、エラー値、入れ子になった SUBTOTAL・AGGREGATE
4 何も無視しない
5 非表示の行
6 エラー値
7 非表示の行とエラー値

エラーのセルだけ色を付ける条件付き書式

範囲(例:D1:D5)を選び、「ホーム」→「条件付き書式」→ 新しいルールで「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選んで、次の数式を入れます。数式は選択範囲の左上のセル(ここでは D1)に対して書きます。

色を付けたいセル 条件付き書式の数式
すべてのエラー =ISERROR(D1)
#N/A だけ =ISNA(D1)
#N/A 以外のエラー =ISERR(D1)
#DIV/0! だけ =IFERROR(ERROR.TYPE(D1)=2,FALSE)
#REF! だけ =IFERROR(ERROR.TYPE(D1)=4,FALSE)
エラーでないセル =NOT(ISERROR(D1))

数式をセルに入れて、TRUE(色が付く)か FALSE かを確かめた結果です。

対象のセル =ISERROR(…) =ISNA(…) =IFERROR(ERROR.TYPE(…)=2,FALSE)
D1(10) FALSE FALSE FALSE
D2(#DIV/0!) TRUE FALSE TRUE

種類を指定する数式を IFERROR で包んでいるのは、エラーでないセルで ERROR.TYPE が #N/A を返すためです。Microsoft サポートのページには、条件付き書式の数式は等号(=)で始め、TRUE か FALSE を返す式にすることが書かれています。

確かめて分かったこと

  • IFERROR は関数名の入力違いも「該当なし」にした:VLOKUP と打った数式が、検索値が無いときと同じ表示になりました。IFNA では #NAME? のまま残りました。
  • ERROR.TYPE はエラーでない値に #N/A を返す:0 や空ではありません。条件付き書式や IF で使うときは IFERROR で包む必要がありました。
  • =COUNTIF(D1:D5,"#DIV/0!") でエラーのセルを数えられた:種類ごとの個数を出すのに使えます。
  • SUM・AVERAGE・MAX はエラーが1つでもあるとエラーですが、COUNT は 3、SUMIF(D1:D5,">0") は 60 を返しました。
  • ="12"+1 は 13、=SUM("A",1) は #VALUE!:数字だけの文字列は計算に使えましたが、数字でない文字列は #VALUE! になりました。
  • #NULL! は空白1つで再現できた:=SUM(A1:A3 B1:B3) のカンマを空白にしただけです。

よくある質問

Q. Excelのエラーにはどんな種類がありますか? A. 基本は #DIV/0!・#N/A・#NAME?・#NULL!・#NUM!・#REF!・#VALUE! の7つです。これに加えて、複数のセルに結果を返す数式で出る #SPILL!・#CALC!、外部のデータや設定に関わる #BLOCKED!・#BUSY!・#FIELD! があります。

Q. IFERROR と IFNA の違いは何ですか? A. IFERROR はすべてのエラーを置き換え、IFNA は #N/A だけを置き換えます。検索で見つからない場合だけ表示を変えたいなら IFNA を使うと、数式の誤りによるエラーは残るので気づけます。

Q. #N/A を表示しないようにするには? A. =IFNA(VLOOKUP(…),"該当なし") のように IFNA で包みます。空にしたいときは第2引数を "" にします。

Q. #SPILL! が出たときは? A. 結果が広がる先のセルに値が入っていないかを確かめます。エラーのセルを選ぶと広がる先が点線で示されるので、その中の値を消すか、数式を空いている場所へ移します。

Q. ##### と表示されるのはエラーですか? A. 計算のエラーではなく、列幅が足りないことを知らせる表示です。列幅を広げると値が表示されます。日付や時刻が負の値になっている場合にも表示されます。

まとめ

  • エラー値の種類が原因の手がかりです。まず表示を読み、早見表で原因を絞ります。
  • #REF!・#NAME?・#NULL! は数式の書き方、#VALUE!・#N/A・#DIV/0! はデータ側を確かめます。
  • #SPILL! は広がる先を空ける、#CALC! は FILTER の第3引数を足すと解決することが多いです。
  • 見つからないだけなら IFNA、どのエラーも表示したくない場合だけ IFERROR を使います。
  • エラーが混じった範囲の集計は AGGREGATE(9,6,範囲) です。
  • エラーの種類は ERROR.TYPE の番号(1〜8)で判別でき、条件付き書式の数式にも使えます。

参考・出典

  • Microsoft サポート「Detect errors in formulas」https://support.microsoft.com/en-us/topic/3a8acca5-1d61-4702-80e0-99a36a2822c1
  • Microsoft サポート「How to correct a #SPILL! error」https://support.microsoft.com/en-us/office/how-to-correct-a-spill-error-ffe0f555-b479-4a17-a6e2-ef9cc9ad4023
  • Microsoft サポート「How to correct a #CALC! error」https://support.microsoft.com/en-us/office/how-to-correct-a-calc-error-d6ee03c5-daf6-426a-8df5-4b284730ab1b
  • Microsoft サポート「How to correct a #BLOCKED! error」https://support.microsoft.com/en-us/office/how-to-correct-a-blocked-error-13be117b-92e4-400a-a215-aa59d37d6e7c
  • Microsoft サポート「How to correct a #BUSY! error」https://support.microsoft.com/en-us/office/how-to-correct-a-busy-error-8bdce02f-9dc0-48b9-9326-49326f294619
  • Microsoft サポート「How to correct a #FIELD! error」https://support.microsoft.com/en-gb/office/how-to-correct-a-field-error-66b3a5db-1904-41aa-9913-51ded9dd15f2
  • Microsoft サポート「How to correct a #REF! error」https://support.microsoft.com/en-us/office/how-to-correct-a-ref-error-822c8e46-e610-4d02-bf29-ec4b8c5ff4be
  • Microsoft サポート「How to correct a #NAME? error」https://support.microsoft.com/en-us/office/how-to-correct-a-name-error-b6d54e31-a743-4d7d-9b61-40002a7b4286
  • Microsoft サポート「How to correct a #N/A error」https://support.microsoft.com/en-us/excel/how-to-correct-a-n-a-error
  • Microsoft サポート「Correct a #NULL! error」https://support.microsoft.com/en-us/office/correct-a-null-error-11a15515-5df3-4a82-899e-e4c0070ea9c4
  • Microsoft サポート「ERROR.TYPE function」https://support.microsoft.com/en-us/office/error-type-function-10958677-7c8d-44f7-ae77-b9a9ee6eefaa
  • Microsoft サポート「AGGREGATE function」https://support.microsoft.com/en-us/office/aggregate-function-43b9278e-6aa7-4f17-92b6-e19993fa26df
  • Microsoft サポート「IFERROR function」https://support.microsoft.com/en-us/office/iferror-function-c526fd07-caeb-47b8-8bb6-63f3e417f611
  • Microsoft サポート「IFNA function」https://support.microsoft.com/en-us/office/ifna-function-6626c961-a569-42fc-a49d-79b4951fd461

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「Excelのエラー一覧と原因・対処早見表 #N/Aから#SPILL!まで」

株式会社RJC ― SI事業・SES事業・AI駆動開発。RJCは一緒に成長を楽しめる会社です。

WE ARE HIRING

RJCで一緒に開発しながら、
成長を楽しみませんか?

RJCは、Web・モバイル・AIを活用した開発プロジェクトで、テックリードやPM・PMOも活躍するシステム開発会社です。会社を知る、待遇を確かめる、話を聞いてみる。気になるところ見てみてください!

  • 127日年間休日
  • 12時間平均残業時間
  • 毎日ガチャ遊びココロも大切にする福利厚生。アマギフなどの賞品ラインナップ!

ほかにも、チケットレストラン、書籍読み放題、2年ごとの慰労報奨(休暇 or 金一封)、11期連続の黒字決算。

ABOUT RJC RJCがどんな会社か知る 考え方、研修、働き方、福利厚生、社員の前職まで。RJCのことが丸わかり! RJC丸わかりページへ JOB DESCRIPTION 仕事内容・待遇を見てみる 仕事内容、給与・待遇、選考の流れ。経験者も未経験も!応募前に知りたいこと、まとめました! 募集要項を見る ENTRY エントリーする エントリーは1〜2分・履歴書不要です。まずは話を聞いてみたい、という方でも歓迎です! エントリーフォームへ

RJCで一緒に開発しながら、 成長を楽しみませんか?