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Excel IF関数の複数条件|IFS・AND・ORの書き方と空白・エラー判定
ExcelのIF関数で複数条件を書く方法は、「IFを入れ子にする」「IFSで上から順に並べる」「ANDやORで条件をまとめる」「SWITCHで値ごとに振り分ける」の4つです。 段階に分けたいのか、条件を同時に満たすかを見たいのか、決まった値に対応させたいのかで、読みやすい書き方が変わります。
この記事では、同じ判定を4通りの書き方で並べた対照表、条件の並べ順で結果が変わる例、IFSが #N/A になる再現例、空白判定とエラー判定の使い分けを、数式と計算結果のセットで載せています。
確認環境:数式の計算結果は LibreOffice Calc 24.2.7(日本語ロケール、ヘッドレス実行)で検算した値です。対応バージョンと上限の数値は、Microsoft サポートの各関数ページの記載です。
IF関数の複数条件の早見表
| やりたいこと | 書き方 | 数式の形 |
|---|---|---|
| 点数を3段階以上に分ける | IFS(またはIFの入れ子) | =IFS(B2>=80,"優",B2>=60,"良",TRUE,"可") |
| 2つの条件を両方満たすか | IF+AND | =IF(AND(B2>=60,C2>=8),"合格","再確認") |
| どちらか一方を満たすか | IF+OR | =IF(OR(B2>=80,C2>=10),"表彰","-") |
| 「Aかつ(BまたはC)」 | ANDの中にOR | =IF(AND(B2>=60,OR(C2>=8,D2="A")),"対象","-") |
| 範囲(60以上80未満) | IF+AND | =IF(AND(B2>=60,B2<80),"良の範囲","範囲外") |
| 決まった値を名前に置き換える | SWITCH | =SWITCH(D2,"A","正会員","B","準会員","C","体験","対象外") |
| 「〜でない」 | <> または NOT |
=IF(D2<>"X","会員","対象外") |
| 未入力なら空欄のままにする | 先頭で ="" を判定 |
=IF(B2="","",IF(B2>=60,"合格","再確認")) |
| 数値が入っているときだけ判定 | ISNUMBER | =IF(ISNUMBER(B2),IF(B2>=60,"合格","再確認"),"未入力") |
| エラーを別の表示に置き換える | IFERROR | =IFERROR(B2/C2,"-") |
| 検索で見つからないときだけ置き換える | IFNA | =IFNA(VLOOKUP(D2,$G$2:$H$4,2,FALSE),"対象外") |
| 文字の一部が含まれるか | COUNTIF+ワイルドカード | =IF(COUNTIF(E2,"東京*")>0,"都内","都外") |
本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。
(記載例)出典:株式会社RJC「Excel IF関数の複数条件|IFS・AND・ORの書き方と空白・エラー判定」
この記事で使うサンプル表
次の表を A1 から貼り付けると、以降の数式をそのまま試せます。B6 は何も入力しないセル、B7 は =""(空文字を返す数式)、C6 は 0 です。
| 行 | A 氏名 | B 点数 | C 出席回数 | D 区分 | E 所在地 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 青木 | 85 | 10 | A | 東京都港区 |
| 3 | 井上 | 72 | 6 | B | 大阪府吹田市 |
| 4 | 上田 | 60 | 9 | C | 東京都調布市 |
| 5 | 江口 | 45 | 10 | X | 福岡県福岡市 |
| 6 | 小川 | (空のセル) | 0 | A | (空のセル) |
| 7 | 加藤 | ="" |
8 | B | (空のセル) |
G1:H4 には区分の対応表を置きます。
| G コード | H 名称 |
|---|---|
| A | 正会員 |
| B | 準会員 |
| C | 体験 |
タブ区切り(A1 に貼り付け。B6 は空のまま、B7 には貼り付け後に ="" を入力):
氏名 点数 出席回数 区分 所在地 コード 名称
青木 85 10 A 東京都港区 A 正会員
井上 72 6 B 大阪府吹田市 B 準会員
上田 60 9 C 東京都調布市 C 体験
江口 45 10 X 福岡県福岡市
小川 0 A
加藤 8 B
同じ判定をネストIF・IFS・AND/OR・SWITCHで書き分ける
判定1:点数を3段階に分ける(80以上=優、60以上=良、それ以外=可)
| 書き方 | 数式(2行目) |
|---|---|
| ネストIF | =IF(B2>=80,"優",IF(B2>=60,"良","可")) |
| IFS | =IFS(B2>=80,"優",B2>=60,"良",TRUE,"可") |
| SWITCH(TRUEと比べる形) | =SWITCH(TRUE,B2>=80,"優",B2>=60,"良","可") |
計算結果(3つの数式とも同じ):
| 行 | 点数 | 結果 |
|---|---|---|
| 2 | 85 | 優 |
| 3 | 72 | 良 |
| 4 | 60 | 良 |
| 5 | 45 | 可 |
| 6 | (空のセル) | 可 |
| 7 | ="" |
優 |
6行目と7行目に注目してください。 空のセルは比較のとき 0 として扱われるので「可」になり、="" のセルは文字列として扱われ B7>=80 が TRUE になるため「優」になります。未入力の行を空欄のままにする書き方は、後半の「空白判定の使い分け」で扱います。
SWITCH の3つ目の書き方は、1つ目の引数を TRUE にして「TRUE と一致する最初の条件」を拾う形です。段階分けは IFS のほうが意図が伝わりやすいので、SWITCH は次の判定4のような「値の対応」に使うと読みやすくなります。
判定2:2つの条件を両方満たす(点数60以上 かつ 出席8回以上)
| 書き方 | 数式(2行目) |
|---|---|
| IF+AND | =IF(AND(B2>=60,C2>=8),"合格","再確認") |
| ネストIF | =IF(B2>=60,IF(C2>=8,"合格","再確認"),"再確認") |
| IFS+AND | =IFS(AND(B2>=60,C2>=8),"合格",TRUE,"再確認") |
| 掛け算 | =IF((B2>=60)*(C2>=8),"合格","再確認") |
計算結果(4つの数式とも同じ):
| 行 | 点数 | 出席回数 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2 | 85 | 10 | 合格 |
| 3 | 72 | 6 | 再確認 |
| 4 | 60 | 9 | 合格 |
| 5 | 45 | 10 | 再確認 |
| 6 | (空のセル) | 0 | 再確認 |
| 7 | ="" |
8 | 合格 |
ネストIFでは「再確認」を2か所に書く必要があります。「かつ」は AND にまとめると、結果を1回ずつ書くだけで済みます。
判定3:どちらか一方を満たす(点数80以上 または 出席10回以上)
| 書き方 | 数式(2行目) |
|---|---|
| IF+OR | =IF(OR(B2>=80,C2>=10),"表彰","-") |
| ネストIF | =IF(B2>=80,"表彰",IF(C2>=10,"表彰","-")) |
| IFS+OR | =IFS(OR(B2>=80,C2>=10),"表彰",TRUE,"-") |
| 足し算 | =IF((B2>=80)+(C2>=10),"表彰","-") |
計算結果(4つの数式とも同じ):
| 行 | 点数 | 出席回数 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2 | 85 | 10 | 表彰 |
| 3 | 72 | 6 | - |
| 4 | 60 | 9 | - |
| 5 | 45 | 10 | 表彰 |
| 6 | (空のセル) | 0 | - |
| 7 | ="" |
8 | 表彰 |
判定4:決まった値を名前に置き換える(A=正会員、B=準会員、C=体験、それ以外=対象外)
| 書き方 | 数式(2行目) |
|---|---|
| ネストIF | =IF(D2="A","正会員",IF(D2="B","準会員",IF(D2="C","体験","対象外"))) |
| IFS | =IFS(D2="A","正会員",D2="B","準会員",D2="C","体験",TRUE,"対象外") |
| SWITCH | =SWITCH(D2,"A","正会員","B","準会員","C","体験","対象外") |
| 対応表+IFNA | =IFNA(VLOOKUP(D2,$G$2:$H$4,2,FALSE),"対象外") |
計算結果(4つの数式とも同じ):
| 行 | 区分 | 結果 |
|---|---|---|
| 2 | A | 正会員 |
| 3 | B | 準会員 |
| 4 | C | 体験 |
| 5 | X | 対象外 |
| 6 | A | 正会員 |
| 7 | B | 準会員 |
SWITCH は D2 を1回書くだけで済みます。対応が増えていく見込みなら、数式を書き換えずに済む「対応表+検索」の形が向いています。
4つの書き方の対照表
| 書き方 | 向いている場面 | 「それ以外」の書き方 | 書かなかったとき |
|---|---|---|---|
| ネストIF | 分岐が2〜3段まで。どのバージョンでも使いたいとき | 最後のIFの3つ目の引数 | FALSE が表示される |
| IFS | 段階分けが3つ以上 | 最後の条件に TRUE を置く | #N/A |
| IF+AND/OR | 条件を同時に見る/どれかを見る | IFの3つ目の引数 | FALSE が表示される |
| SWITCH | 1つのセルの値を決まった値と比べる | 最後に既定値を1つ置く | #N/A |
「書かなかったとき」の列も検算しています。=IF(B5>=80,"優")(45点)は FALSE、=SWITCH(D5,"A","正会員","B","準会員","C","体験")(区分X)は #N/A になりました。
条件の並べ順で結果が変わる例
IFS もネストIF も、上(左)から順に調べて、最初に成り立った条件の結果を返します。そのため、ゆるい条件を先に書くと、後ろの条件に届かなくなります。
| 並べ順 | 数式(2行目) | 85点 | 72点 | 60点 | 45点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 厳しい条件から(80→60) | =IFS(B2>=80,"優",B2>=60,"良",TRUE,"可") |
優 | 良 | 良 | 可 |
| ゆるい条件から(60→80) | =IFS(B2>=60,"良",B2>=80,"優",TRUE,"可") |
良 | 良 | 良 | 可 |
| ネストIFでゆるい条件から | =IF(B2>=60,"良",IF(B2>=80,"優","可")) |
良 | 良 | 良 | 可 |
85点は B2>=60 も満たすため、先に書いた「良」で確定し、「優」にはなりません。
並べ方の決め方
| 比較の向き | 並べる順 | 例 |
|---|---|---|
>=(以上)で段階分け |
大きい値から | 80 → 60 → 40 |
<(未満)で段階分け |
小さい値から | 40 → 60 → 80 |
| 順番に左右されない形にする | AND で範囲を書く | AND(B2>=60,B2<80) |
範囲を AND で書いた =IF(AND(B2>=60,B2<80),"良の範囲","範囲外") の結果は、85点=範囲外、72点=良の範囲、60点=良の範囲、45点=範囲外 でした。
IFSで最後にTRUEを置かないと#N/Aになる
IFS は、どの条件にも当てはまらないと #N/A を返します。
=IFS(B2>=80,"優",B2>=60,"良")
| 行 | 点数 | 結果 |
|---|---|---|
| 2 | 85 | 優 |
| 3 | 72 | 良 |
| 4 | 60 | 良 |
| 5 | 45 | #N/A |
| 6 | (空のセル) | #N/A |
最後の条件に TRUE を置くと、「どれにも当てはまらないとき」の結果を決められます。
=IFS(B2>=80,"優",B2>=60,"良",TRUE,"可")
| 行 | 点数 | 結果 |
|---|---|---|
| 5 | 45 | 可 |
| 6 | (空のセル) | 可 |
Microsoft サポートの IFS 関数のページにも、「TRUE 条件が見つからない場合、この関数は #N/A エラーを返します」「既定の結果を指定するには、最後の logical_test の引数に、TRUE を入力します」と書かれています。
AND・OR・NOTを組み合わせるときの決まり
「AかつB」「AまたはB」「Aかつ(BまたはC)」
=IF(AND(B2>=60,OR(C2>=8,D2="A")),"対象","-")
「点数が60以上」で、さらに「出席8回以上 または 区分A」の行が対象になります。
| 行 | 点数 | 出席回数 | 区分 | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 2 | 85 | 10 | A | 対象 |
| 3 | 72 | 6 | B | - |
| 4 | 60 | 9 | C | 対象 |
| 5 | 45 | 10 | X | - |
「〜でない」は <> と NOT のどちらでも書けます。=IF(NOT(D2="X"),"会員","対象外") と =IF(D2<>"X","会員","対象外") は、6行とも同じ結果(5行目だけ対象外)になりました。
ANDは全部の引数を計算する
AND は、1つ目の条件が FALSE でも残りの引数を計算します。そのため「0でないことを確かめてから割る」つもりで AND に並べても、割り算は実行されます。
| 数式(6行目:点数が空、出席回数が0) | 結果 |
|---|---|
=B6/C6 |
#DIV/0! |
=IF(AND(C6<>0,B6/C6>=8),"高","-") |
#DIV/0! |
=IF(C6<>0,IF(B6/C6>=8,"高","-"),"-") |
- |
「先に確かめてから計算する」ときは、AND にまとめずに IF を入れ子にします。 外側の IF が FALSE のとき、内側の割り算は表示に使われません。
空白判定の使い分け(=""・ISBLANK・LEN)
「空白に見えるセル」には3種類あります。何も入力していないセル、数式が返した空文字("")、スペースだけが入ったセルです。判定式によって、どれを空白とみなすかが違います。
空白判定の早見表
| 判定式 | 空のセル | ="" を返す数式 |
半角スペース1個 | 数値の0 |
|---|---|---|---|---|
=ISBLANK(A1) |
TRUE | FALSE | FALSE | FALSE |
=A1="" |
TRUE | TRUE | FALSE | FALSE |
=LEN(A1)=0 |
TRUE | TRUE | FALSE | FALSE |
=LEN(TRIM(A1))=0 |
TRUE | TRUE | TRUE | FALSE |
=A1=0 |
TRUE | FALSE | FALSE | TRUE |
=ISNUMBER(A1) |
FALSE | FALSE | FALSE | TRUE |
| 目的 | 選ぶ判定式 |
|---|---|
| 見た目が空ならすべて空白として扱いたい | =A1="" または =LEN(A1)=0 |
| スペースだけの入力も空白として扱いたい | =LEN(TRIM(A1))=0 |
| 本当に何も入っていないセルだけを見たい | =ISBLANK(A1) |
| 数値が入っているかどうかを見たい | =ISNUMBER(A1) |
数式が "" を返しているセルは、ISBLANK では FALSE になります。 =IF(A4="","",A4*2) のように空文字を返す数式のセルを別の数式で調べると、次のようになりました。
| 数式(A5 は空文字を返す数式) | 結果 |
|---|---|
=IF(A5="","未入力","入力済み") |
未入力 |
=IF(ISBLANK(A5),"未入力","入力済み") |
入力済み |
未入力の行を空欄のままにする
判定1の表では、空のセルが「可」、空文字のセルが「優」になっていました。先頭で空白を判定すると、どちらも空欄のままにできます。
=IF(B2="","",IF(B2>=80,"優",IF(B2>=60,"良","可")))
| 行 | 点数 | 結果 |
|---|---|---|
| 2 | 85 | 優 |
| 5 | 45 | 可 |
| 6 | (空のセル) | (空欄) |
| 7 | ="" |
(空欄) |
IFS で書く場合も、空白の条件を先頭に置きます。=IFS(B6="","未入力",B6>=60,"合格",TRUE,"再確認") は、6行目・7行目とも「未入力」になりました。
数値が入っているときだけ判定する書き方もあります。
=IF(ISNUMBER(B2),IF(B2>=60,"合格","再確認"),"未入力")
この式は 85・72・60 が「合格」、45 が「再確認」、空のセルと空文字のセルが「未入力」になりました。
空白を比較・集計に使ったときの結果
| 数式 | 空のセル | ="" を返す数式 |
|---|---|---|
=A1>=80 |
FALSE | TRUE |
=A1+0 |
0 | #VALUE! |
=IF(A1>=60,"合格","再確認") |
再確認 | 合格 |
空文字は文字列なので、数値との大小比較では「数値より大きい」と判定され、足し算では #VALUE! になります。
サンプル表の B2:B7(数値4つ、空のセル1つ、空文字1つ)を数えた結果は次のとおりです。
| 数式 | 結果 | 数えているもの |
|---|---|---|
=COUNT(B2:B7) |
4 | 数値 |
=COUNTA(B2:B7) |
5 | 空のセル以外(空文字の数式も含む) |
=COUNTBLANK(B2:B7) |
2 | 空のセルと空文字 |
=COUNTIF(B2:B7,"") |
2 | 空のセルと空文字 |
=SUMPRODUCT(ISBLANK(B2:B7)*1) |
1 | 空のセルだけ |
「2つの欄が両方入力されたら完了」と判定するときは、=IF(COUNT(B7:C7)=2,"入力完了","入力待ち") のように COUNT で数値の個数を数えると、空文字のセルを入力済みに数えずに済みます(7行目は「入力待ち」。COUNTA で書くと「入力完了」になりました)。
エラー判定の使い分け(IFERROR・IFNA・ISERROR)
エラー判定の早見表
| 関数 | 何を拾うか | #N/A | #DIV/0! | #VALUE! | 使いどころ |
|---|---|---|---|---|---|
IFERROR(値,代わりの値) |
すべてのエラー | 置き換える | 置き換える | 置き換える | 割り算など、エラーの種類を問わず表示を整える |
IFNA(値,代わりの値) |
#N/A だけ | 置き換える | そのまま | そのまま | 検索で「見つからない」ときだけ置き換える |
ISERROR(値) |
すべてのエラー | TRUE | TRUE | TRUE | エラーかどうかで処理を分ける |
ISERR(値) |
#N/A 以外のエラー | FALSE | TRUE | TRUE | #N/A は残して他のエラーだけ調べる |
ISNA(値) |
#N/A だけ | TRUE | FALSE | FALSE | 見つからなかったかどうかで処理を分ける |
IFERROR が対象にするエラーは、Microsoft サポートの IFERROR 関数のページに「#N/A、#VALUE!、#REF!、#DIV/0!、#NUM!、#NAME?、#NULL!」と書かれています。
割り算のエラーを置き換える
サンプル表で「点数÷出席回数」を計算した結果です。6行目は 0 での割り算、7行目は空文字を割ろうとした行です。
| 数式 | 2行目 | 5行目 | 6行目 | 7行目 |
|---|---|---|---|---|
=B2/C2 |
8.5 | 4.5 | #DIV/0! | #VALUE! |
=IFERROR(B2/C2,"-") |
8.5 | 4.5 | - | - |
=IFNA(B2/C2,"-") |
8.5 | 4.5 | #DIV/0! | #VALUE! |
=IF(ISERROR(B2/C2),"-",B2/C2) |
8.5 | 4.5 | - | - |
=IF(C2=0,"-",B2/C2) |
8.5 | 4.5 | - | #VALUE! |
IF(ISERROR(…),…,…) は同じ計算を2回書きます。IFERROR は計算を1回書くだけで同じ結果になります。
検索で見つからないときだけ置き換える
| 数式 | 区分A | 区分X(対応表にない) |
|---|---|---|
=VLOOKUP(D2,$G$2:$H$4,2,FALSE) |
正会員 | #N/A |
=IFERROR(VLOOKUP(D2,$G$2:$H$4,2,FALSE),"対象外") |
正会員 | 対象外 |
=IFNA(VLOOKUP(D2,$G$2:$H$4,2,FALSE),"対象外") |
正会員 | 対象外 |
この例では2つの結果は同じですが、IFERROR は範囲や関数名の書き間違いによるエラーも「対象外」に置き換えます。 検索には IFNA を使うと、「見つからない」以外のエラーがそのまま表示されるので、数式の直すべき箇所に気づきやすくなります。
IFERRORと空白の組み合わせ
| 数式 | 結果 |
|---|---|
=IFERROR(1/0,"") |
(空欄に見える) |
=LEN(IFERROR(1/0,"")) |
0 |
=ISBLANK(IFERROR(1/0,"")) |
FALSE |
エラーを "" に置き換えたセルは、前の章の「空文字を返す数式」と同じ扱いになります。後から空白かどうかを調べるときは ="" で判定します。
文字の一部が含まれるかを条件にする
IF の比較(=)では、* や ? はワイルドカードとして働きません。一部一致は、COUNTIF や文字列関数と組み合わせます。
| 数式(2行目) | 東京都港区 | 大阪府吹田市 | 東京都調布市 |
|---|---|---|---|
=IF(E2="東京*","都内","都外") |
都外 | 都外 | 都外 |
=IF(COUNTIF(E2,"東京*")>0,"都内","都外") |
都内 | 都外 | 都内 |
=IF(LEFT(E2,2)="東京","都内","都外") |
都内 | 都外 | 都内 |
=IF(ISNUMBER(SEARCH("東京",E2)),"都内","都外") |
都内 | 都外 | 都内 |
| 一致のしかた | 書き方 |
|---|---|
| 〜で始まる | COUNTIF(E2,"東京*")>0 または LEFT(E2,2)="東京" |
| 〜を含む | COUNTIF(E2,"*東京*")>0 または ISNUMBER(SEARCH("東京",E2)) |
| 〜で終わる | COUNTIF(E2,"*市")>0 または RIGHT(E2,1)="市" |
対応バージョンと上限(Microsoft公式の記載)
| 関数 | 対応バージョン | 上限 | 出典 |
|---|---|---|---|
| IF(入れ子) | すべてのバージョン | 入れ子は最大64 | 「IF 関数 – 入れ子になった式と問題の回避」 |
| IFS | Excel 2019 以降、Microsoft 365 | 条件は最大127個 | 「IFS 関数」 |
| SWITCH | Excel 2019 以降、Microsoft 365 | 値と結果の組は最大126 | 「SWITCH 関数」 |
| IFNA | Excel 2016 以降、Microsoft 365(ページの適用対象の表示) | - | 「IFNA 関数」 |
入れ子について、Microsoft サポートのページは「Excel では最大 64 の異なる IF 関数を入れ子にできますが、そうすることはお勧めできません」と書いており、段階が多いときの置き換え先として IFS を挙げています。共有する相手が Excel 2016 以前を使っている場合は、IFS と SWITCH の代わりにネストIFか対応表+VLOOKUP で書きます。
どの書き方を選ぶかの判断表
| 状況 | 選ぶ書き方 | 理由 |
|---|---|---|
| 結果が2通り(はい/いいえ) | IF | 一番短い |
| 条件が2〜3個で同時に見る | IF+AND/OR | 結果を1回ずつ書けば済む |
| 段階が3つ以上 | IFS(最後に TRUE) | 条件と結果が横に並び、かっこが1組で済む |
| 1つのセルを決まった値と比べる | SWITCH | セル参照を1回書くだけ |
| 対応が10個以上、または増える見込み | 対応表+VLOOKUP/XLOOKUP+IFNA | 数式を変えずに表の行を足せる |
| 計算の前に前提を確かめる(0でない、数値である) | IF の入れ子 | AND は全引数を計算するため |
| Excel 2016 以前でも開く | ネストIF、対応表+VLOOKUP | IFS・SWITCH は Excel 2019 以降 |
よくある質問
Q. IFSとネストIFは、どちらを使えばよいですか? A. 段階が3つ以上なら IFS が読みやすくなります。かっこが1組で済み、条件と結果が順に並ぶためです。Excel 2016 以前でも開くブックでは、ネストIFで書きます。どちらも上から順に判定する点は同じです。
Q. IFSで「それ以外」はどう書きますか?
A. 最後の条件に TRUE を置き、その次に結果を書きます(…,TRUE,"可")。置かない場合、どの条件にも当てはまらない行は #N/A になります。
Q. 空白のセルなのに「合格」と表示されます。なぜですか?
A. そのセルに "" を返す数式が入っていると、文字列として扱われ、>=60 のような比較が TRUE になります。数式の先頭に IF(B2="","",…) を置くか、ISNUMBER(B2) で数値のときだけ判定します。
Q. IFERRORとIFNAはどう使い分けますか? A. 割り算のようにエラーの種類を問わず表示を整えたいときは IFERROR、VLOOKUP や XLOOKUP、MATCH で「見つからない」ときだけ置き換えたいときは IFNA を使います。IFNA なら、ほかの種類のエラーはそのまま表示されます。
まとめ
- 複数条件の書き方は4つ:ネストIF、IFS、IF+AND/OR、SWITCH。段階分けは IFS、同時条件は AND/OR、値の対応は SWITCH が読みやすい
- IFS とネストIF は上から順に判定する:
>=の段階分けは大きい値から並べる。順番を気にしたくないときは AND で範囲を書く - IFS の最後には TRUE を置く:置かないと、どれにも当てはまらない行が #N/A になる
- AND は全部の引数を計算する:0 かどうかを確かめてから割るときは、IF を入れ子にする
- 空白判定は目的で選ぶ:見た目が空なら
=""、何も入っていないセルだけなら ISBLANK、スペースも含めるならLEN(TRIM())=0 - 空文字(
"")は文字列:数値との比較が TRUE になるので、先頭で空白を判定してから本来の条件を書く - エラーは種類で使い分ける:全部を置き換えるなら IFERROR、検索の「見つからない」だけなら IFNA
参考・出典
- Microsoft サポート「IFS 関数」 https://support.microsoft.com/ja-jp/office/36329a26-37b2-467c-972b-4a39bd951d45
- Microsoft サポート「IF 関数 – 入れ子になった式と問題の回避」 https://support.microsoft.com/ja-jp/office/0b22ff44-f149-44ba-aeb5-4ef99da241c8
- Microsoft サポート「SWITCH 関数」 https://support.microsoft.com/ja-jp/office/47ab33c0-28ce-4530-8a45-d532ec4aa25e
- Microsoft サポート「IFERROR 関数」 https://support.microsoft.com/ja-jp/office/c526fd07-caeb-47b8-8bb6-63f3e417f611
- Microsoft サポート「IFNA 関数」 https://support.microsoft.com/ja-jp/office/6626c961-a569-42fc-a49d-79b4951fd461
- Microsoft サポート「IS 関数」 https://support.microsoft.com/ja-jp/office/0f2d7971-6019-40a0-a171-f2d869135665
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(記載例)出典:株式会社RJC「Excel IF関数の複数条件|IFS・AND・ORの書き方と空白・エラー判定」
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