Excelでよく使う関数は、集計・条件分岐・検索・文字列・日付・エラー処理の6つの目的に分けると、60個ほどでふだんの表計算の大部分をまかなえます。 この記事では、その60個を「やりたいこと → 関数 → 書式 → 数式例 → 結果」の5列の早見表にまとめました。

数式例はすべて、記事内の同じサンプル表(10件の注文データ)に貼ればそのまま動く形にしてあり、結果は表計算ソフトで計算した値を載せています。さらに、関数ごとの対応バージョン(Excel 2019/2021/2024/Microsoft 365)とLibreOffice Calcで使えるかどうか、IF・SUMIFS・COUNTIFS・TEXT の引数でつまずきやすい点も別表で掘り下げます。

確認環境:数式の結果は LibreOffice Calc 24.2.7(Linux、日本語ロケール、ヘッドレス実行)で計算した値です。XLOOKUP・XMATCH・FILTER・UNIQUE・SORT の5つは Calc 24.2 に含まれないため、Microsoft サポートの各関数ページの仕様に沿って Python 3.11 で同じ処理をして求めた値を載せ、表では「※」を付けています。

Excel関数60個の目的別早見表

まず、どの目的でどの関数を使うかの全体像です。くわしい書式と数式例は、このあとの目的別の表にあります。

目的 個数 関数
集計 22 SUM、AVERAGE、COUNT、COUNTA、COUNTBLANK、MAX、MIN、MEDIAN、SUMIF、SUMIFS、COUNTIF、COUNTIFS、AVERAGEIF、AVERAGEIFS、MAXIFS、MINIFS、SUMPRODUCT、SUBTOTAL、LARGE、RANK.EQ、ROUND、ROUNDDOWN
条件分岐 6 IF、IFS、AND、OR、NOT、SWITCH
検索 9 VLOOKUP、HLOOKUP、XLOOKUP、INDEX、MATCH、XMATCH、FILTER、UNIQUE、SORT
文字列 10 LEFT、RIGHT、MID、LEN、FIND、SUBSTITUTE、TRIM、TEXT、VALUE、TEXTJOIN
日付 9 TODAY、DATE、YEAR、MONTH、WEEKDAY、EOMONTH、EDATE、DATEDIF、NETWORKDAYS
エラー処理 4 IFERROR、IFNA、ISERROR、ISNUMBER

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「Excel関数一覧|よく使う60個を目的別の早見表と数式例で整理」

数式例で使うサンプル表

この記事の数式は、すべて次の表を前提にしています。1行目が見出し、2〜11行目がデータで、H列の金額は「数量×単価」です。I列の備考は2件だけ入力があり、残りは空のセルです。

行 A 注文ID B 日付 C 担当 D 商品 E 分類 F 数量 G 単価 H 金額 I 備考
2 A-001 2026/4/1 佐藤 ノート 文具 10 120 1200
3 A-002 2026/4/3 鈴木 ペン 文具 25 80 2000
4 A-003 2026/4/7 佐藤 ファイル 文具 8 300 2400 急ぎ
5 A-004 2026/4/10 田中 マウス 機器 3 1500 4500
6 A-005 2026/4/15 鈴木 キーボード 機器 2 4800 9600
7 A-006 2026/5/2 佐藤 ペン 文具 40 80 3200
8 A-007 2026/5/8 田中 ノート 文具 15 120 1800
9 A-008 2026/5/12 鈴木 マウス 機器 5 1500 7500 再送
10 A-009 2026/5/20 佐藤 モニター 機器 1 19800 19800
11 A-010 2026/5/28 田中 ペン 文具 30 80 2400

新しいブックのセルA1を選び、次のタブ区切りのデータを貼り付けると同じ表になります。あわせて、セルK1に 20 を入力しておいてください(条件の値をセルで指定する例で使います)。

注文ID    日付  担当  商品  分類  数量  単価  金額  備考
A-001   2026/4/1    佐藤  ノート 文具  10  120 1200    
A-002   2026/4/3    鈴木  ペン  文具  25  80  2000    
A-003   2026/4/7    佐藤  ファイル    文具  8   300 2400    急ぎ
A-004   2026/4/10   田中  マウス 機器  3   1500    4500    
A-005   2026/4/15   鈴木  キーボード   機器  2   4800    9600    
A-006   2026/5/2    佐藤  ペン  文具  40  80  3200    
A-007   2026/5/8    田中  ノート 文具  15  120 1800    
A-008   2026/5/12   鈴木  マウス 機器  5   1500    7500    再送
A-009   2026/5/20   佐藤  モニター    機器  1   19800   19800   
A-010   2026/5/28   田中  ペン  文具  30  80  2400    

集計に使う関数(22個)

合計・平均・件数と、条件つきの集計、順位、端数処理です。「〜IF」は条件が1つ、「〜IFS」は条件が複数と覚えると選びやすくなります。

やりたいこと 関数 書式 数式例 結果 Excelの版 Calc 24.2
数値を合計する SUM SUM(範囲) =SUM(H2:H11) 54400 全版 ○
平均を出す AVERAGE AVERAGE(範囲) =AVERAGE(F2:F11) 13.9 全版 ○
数値のセルを数える COUNT COUNT(範囲) =COUNT(F2:F11) 10 全版 ○
空でないセルを数える COUNTA COUNTA(範囲) =COUNTA(I2:I11) 2 全版 ○
空のセルを数える COUNTBLANK COUNTBLANK(範囲) =COUNTBLANK(I2:I11) 8 全版 ○
最大値を出す MAX MAX(範囲) =MAX(H2:H11) 19800 全版 ○
最小値を出す MIN MIN(範囲) =MIN(H2:H11) 1200 全版 ○
中央値を出す MEDIAN MEDIAN(範囲) =MEDIAN(H2:H11) 2800 全版 ○
条件1つで合計する SUMIF SUMIF(条件範囲,条件,合計範囲) =SUMIF(C2:C11,"佐藤",H2:H11) 26600 全版 ○
複数条件で合計する SUMIFS SUMIFS(合計範囲,条件範囲1,条件1,…) =SUMIFS(H2:H11,C2:C11,"佐藤",E2:E11,"文具") 6800 全版 ○
条件1つで数える COUNTIF COUNTIF(範囲,条件) =COUNTIF(E2:E11,"文具") 6 全版 ○
複数条件で数える COUNTIFS COUNTIFS(条件範囲1,条件1,…) =COUNTIFS(E2:E11,"文具",F2:F11,">=20") 3 全版 ○
条件1つで平均する AVERAGEIF AVERAGEIF(条件範囲,条件,平均範囲) =AVERAGEIF(E2:E11,"機器",H2:H11) 10350 全版 ○
複数条件で平均する AVERAGEIFS AVERAGEIFS(平均範囲,条件範囲1,条件1,…) =AVERAGEIFS(F2:F11,E2:E11,"文具",C2:C11,"田中") 22.5 全版 ○
条件つきで最大値を出す MAXIFS MAXIFS(最大範囲,条件範囲1,条件1,…) =MAXIFS(H2:H11,E2:E11,"文具") 3200 2019以降 ○
条件つきで最小値を出す MINIFS MINIFS(最小範囲,条件範囲1,条件1,…) =MINIFS(H2:H11,E2:E11,"機器") 4500 2019以降 ○
掛けてから合計する SUMPRODUCT SUMPRODUCT(配列1,配列2,…) =SUMPRODUCT(F2:F11,G2:G11) 54400 全版 ○
フィルターで見えている行だけ合計する SUBTOTAL SUBTOTAL(集計方法,範囲) =SUBTOTAL(9,H2:H11) 54400 全版 ○
上からn番目の値を出す LARGE LARGE(範囲,順位) =LARGE(H2:H11,2) 9600 全版 ○
順位を付ける RANK.EQ RANK.EQ(数値,範囲,[順序]) =RANK.EQ(H2,H2:H11,0) 10 全版 ○
四捨五入する ROUND ROUND(数値,桁数) =ROUND(AVERAGE(H2:H11),-2) 5400 全版 ○
切り捨てる ROUNDDOWN ROUNDDOWN(数値,桁数) =ROUNDDOWN(H4*1.1,0) 2640 全版 ○
  • SUBTOTAL の1つ目の引数は集計方法の番号で、9 が合計です。Microsoft サポートの SUBTOTAL のページによると、フィルターで絞り込まれて表示されていない行は番号にかかわらず集計から外れ、109 のような 101〜111 の番号は手動で非表示にした行も外します。フィルターも非表示もない状態では =SUBTOTAL(109,H2:H11) も 54400 です。
  • ROUND の桁数は、正の数で小数点以下、0 で整数、負の数で十の位・百の位を指します。=ROUND(1234.567,1) は 1234.6、=ROUNDDOWN(1234.567,-2) は 1200、=ROUNDUP(1234.567,0) は 1235 になります。=ROUND(2.5,0) は 3 です。
  • SUMPRODUCT の例は「数量×単価」を行ごとに掛けてから合計するので、H列の合計と同じ 54400 になります。金額の列を作らずに合計だけ欲しいときに便利です。

条件分岐に使う関数(6個)

やりたいこと 関数 書式 数式例 結果 Excelの版 Calc 24.2
条件で表示を分ける IF IF(条件,真の場合,偽の場合) =IF(F2>=20,"多い","少ない") 少ない 全版 ○
3つ以上に分ける IFS IFS(条件1,値1,条件2,値2,…) =IFS(H9>=10000,"A",H9>=5000,"B",TRUE,"C") B 2019以降 ○
すべての条件を満たすか調べる AND AND(条件1,条件2,…) =AND(E2="文具",F2>=10) TRUE 全版 ○
どれかの条件を満たすか調べる OR OR(条件1,条件2,…) =OR(C5="佐藤",C5="鈴木") FALSE 全版 ○
条件を反転する NOT NOT(条件) =NOT(E5="文具") TRUE 全版 ○
値ごとに結果を切り替える SWITCH SWITCH(式,値1,結果1,…,既定値) =SWITCH(E5,"文具","B棟","機器","C棟","不明") C棟 2019以降 ○

AND・OR・NOT は TRUE/FALSE を返すだけなので、IF の1つ目の引数に入れて使うのが基本です。たとえば =IF(AND(E2="文具",F2>=10),"対象","-") は 対象 を返します。

検索に使う関数(9個)

やりたいこと 関数 書式 数式例 結果 Excelの版 Calc 24.2
表を縦に探して右の列を返す VLOOKUP VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,FALSE) =VLOOKUP("A-005",A2:H11,4,FALSE) キーボード 全版 ○
表を横に探して下の行を返す HLOOKUP HLOOKUP(検索値,範囲,行番号,FALSE) =HLOOKUP("単価",A1:I11,3,FALSE) 80 全版 ○
左右どちらの列でも探す XLOOKUP XLOOKUP(検索値,検索範囲,戻り範囲,[見つからない場合]) =XLOOKUP("モニター",D2:D11,A2:A11,"なし") A-009 ※ 2021以降 24.8以降
行と列の番号で値を取り出す INDEX INDEX(範囲,行番号,[列番号]) =INDEX(A2:I11,5,4) キーボード 全版 ○
何番目にあるか調べる MATCH MATCH(検索値,範囲,0) =MATCH("田中",C2:C11,0) 4 全版 ○
後ろから何番目かを調べる XMATCH XMATCH(検索値,範囲,[一致モード],[検索モード]) =XMATCH("ペン",D2:D11,0,-1) 10 ※ 2021以降 24.8以降
条件に合う行を抜き出す FILTER FILTER(範囲,条件,[空の場合]) =FILTER(A2:A11,F2:F11>=25,"なし") A-002、A-006、A-010(縦に3セル) ※ 2021以降 24.8以降
重複を除いた一覧を作る UNIQUE UNIQUE(範囲) =UNIQUE(C2:C11) 佐藤、鈴木、田中(縦に3セル) ※ 2021以降 24.8以降
並べ替えた結果を別の場所に出す SORT SORT(範囲,[基準列],[順序]) =SORT(F2:F6,1,-1) 25、10、8、3、2(縦に5セル) ※ 2021以降 24.8以降

※ の5つは、Excel 2021 以降と Microsoft 365 で使える関数です。結果は Microsoft サポートの各関数ページにある仕様に沿って求めました。FILTER・UNIQUE・SORT は結果が複数のセルに自動で広がる(スピルと呼ばれます)ので、数式を入れるセルの下を空けておきます。

  • VLOOKUP は検索値を範囲の左端の列から探します。 =VLOOKUP("マウス",A2:H11,4,FALSE) は、左端のA列(注文ID)に「マウス」が無いので #N/A になります。
  • 検索する列が左端にないときは、INDEX と MATCH の組み合わせがどのバージョンでも使えます。=INDEX(A2:A11,MATCH("モニター",D2:D11,0)) は A-009 を返し、XLOOKUP の例と同じ結果です。
  • XLOOKUP は、一致モードを省略すると完全一致で探し、見つからないときの値(4つ目の引数)も省略すると #N/A を返します(Microsoft サポート「XLOOKUP 関数」の記載)。

文字列に使う関数(10個)

やりたいこと 関数 書式 数式例 結果 Excelの版 Calc 24.2
左から取り出す LEFT LEFT(文字列,文字数) =LEFT(A2,1) A 全版 ○
右から取り出す RIGHT RIGHT(文字列,文字数) =RIGHT(A2,3) 001 全版 ○
途中から取り出す MID MID(文字列,開始位置,文字数) =MID(A2,3,2) 00 全版 ○
文字数を数える LEN LEN(文字列) =LEN(D6) 5 全版 ○
文字の位置を調べる FIND FIND(検索文字列,対象,[開始位置]) =FIND("-",A2) 2 全版 ○
文字を置き換える SUBSTITUTE SUBSTITUTE(文字列,検索文字列,置換文字列) =SUBSTITUTE(A2,"A-","No.") No.001 全版 ○
余分な空白を取り除く TRIM TRIM(文字列) =TRIM(" ノート A4 ") ノート A4 全版 ○
数値や日付を決めた形の文字にする TEXT TEXT(値,表示形式) =TEXT(H2,"#,##0")&"円" 1,200円 全版 ○
文字の数字を数値にする VALUE VALUE(文字列) =VALUE(RIGHT(A10,3)) 9 全版 ○
区切り文字を入れてつなぐ TEXTJOIN TEXTJOIN(区切り文字,空を無視,文字列1,…) =TEXTJOIN("/",TRUE,I2:I11) 急ぎ/再送 2019以降 ○
  • TRIM は、先頭と末尾の空白を取り、単語の間の連続した空白を1つにします。
  • VALUE の例は、注文IDの右3文字「009」を数値の 9 に変えています。LEFT・RIGHT・MID で取り出した数字は文字列なので、計算や大小比較に使う前に VALUE を通すと安心です。
  • TEXTJOIN の2つ目の引数を TRUE にすると、空のセルを飛ばしてつなぎます。=TEXTJOIN("、",TRUE,C2:C4) は 佐藤、鈴木、佐藤 です。

日付に使う関数(9個)

やりたいこと 関数 書式 数式例 結果 Excelの版 Calc 24.2
今日の日付を出す TODAY TODAY() =TODAY() 2026/10/5(開いた日の日付) 全版 ○
年・月・日から日付を作る DATE DATE(年,月,日) =DATE(2026,6,30) 2026/6/30(表示形式は日付) 全版 ○
年を取り出す YEAR YEAR(日付) =YEAR(B2) 2026 全版 ○
月を取り出す MONTH MONTH(日付) =MONTH(B7) 5 全版 ○
曜日を番号で出す WEEKDAY WEEKDAY(日付,[種類]) =WEEKDAY(B2,2) 3 全版 ○
月末の日付を出す EOMONTH EOMONTH(開始日,月数) =EOMONTH(B2,0) 2026/4/30(表示形式は日付) 全版 ○
nか月後の日付を出す EDATE EDATE(開始日,月数) =EDATE(B2,3) 2026/7/1(表示形式は日付) 全版 ○
2つの日付の間隔を出す DATEDIF DATEDIF(開始日,終了日,単位) =DATEDIF(B2,B11,"D") 57 全版 ○
土日を除いた日数を出す NETWORKDAYS NETWORKDAYS(開始日,終了日,[祭日]) =NETWORKDAYS(B2,B6) 11 全版 ○
  • Excel の日付の正体は「シリアル値」という連番の数値です。2026/4/1 は 46113 で、=TEXT(46113,"yyyy/m/d") は 2026/4/1 になります。EOMONTH や EDATE の結果が 46142 のような数値で表示されたら、セルの表示形式を「日付」に変えてください。
  • WEEKDAY の2つ目の引数が 2 のときは月曜=1〜日曜=7、省略または 1 のときは日曜=1〜土曜=7 です。2026/4/1(水曜日)に対して =WEEKDAY(B2,2) は 3、=WEEKDAY(B2) は 4 を返します。
  • DATEDIF の単位は "Y"(満年数)、"M"(満月数)、"D"(日数)を使います。2026/4/1 から 2026/5/28 までは、"D" で 57、"M" で 1、"Y" で 0 です。開始日が終了日より後だと #NUM! になり、単位 "MD" は制限があるため使用をすすめないと Microsoft サポートの DATEDIF のページに書かれています。

エラー処理に使う関数(4個)

やりたいこと 関数 書式 数式例 結果 Excelの版 Calc 24.2
エラーのとき別の値を出す IFERROR IFERROR(値,エラーの場合の値) =IFERROR(H2/0,"計算不可") 計算不可 全版 ○
見つからないときだけ別の値を出す IFNA IFNA(値,#N/Aの場合の値) =IFNA(VLOOKUP("A-999",A2:H11,4,FALSE),"該当なし") 該当なし 全版 ○
エラーかどうか調べる ISERROR ISERROR(値) =ISERROR(MATCH("山田",C2:C11,0)) TRUE 全版 ○
数値かどうか調べる ISNUMBER ISNUMBER(値) =ISNUMBER(A2) FALSE 全版 ○

IFERROR はすべてのエラーを置き換え、IFNA は #N/A だけを置き換えます。検索で「見つからなかった」ことだけを拾いたいときは IFNA にしておくと、数式の入力まちがいによる別のエラーに気づきやすくなります。サンプル表で見かけるエラー値は次のとおりです。

エラー値 出る例(サンプル表) 意味 直し方
#N/A =VLOOKUP("A-999",A2:H11,4,FALSE) 検索値が見つからない 検索値と検索する列を見直す。表示だけ変えるなら IFNA で包む
#DIV/0! =H2/I2 0 または空のセルで割っている 割る数を見直すか、IFERROR で包む
#NAME? =IF(E2=文具,"○","×") 関数名や名前として認識できない語がある 文字列を引用符で囲む。関数名のつづりと対応バージョンを確かめる
#VALUE! =F2*C2(数量×担当の名前) 引数の種類が合っていない 引数の順番と、セルの値が数値か文字列かを確かめる

対応バージョンとLibreOffice Calcでの可否

早見表の「Excelの版」列で「全版」としたものは、Excel 2019・2021・2024・Microsoft 365 のどれでも使える関数です。版によって使えるかどうかが分かれるのは次の10個です。

関数 Excel 2019 Excel 2021 Excel 2024 Microsoft 365 LibreOffice Calc
IFS ○ ○ ○ ○ ○(24.2で計算)
SWITCH ○ ○ ○ ○ ○(24.2で計算)
MAXIFS ○ ○ ○ ○ ○(24.2で計算)
MINIFS ○ ○ ○ ○ ○(24.2で計算)
TEXTJOIN ○ ○ ○ ○ ○(24.2で計算)
XLOOKUP - ○ ○ ○ 24.8以降
XMATCH - ○ ○ ○ 24.8以降
FILTER - ○ ○ ○ 24.8以降
UNIQUE - ○ ○ ○ 24.8以降
SORT - ○ ○ ○ 24.8以降
  • Excel 側は、Microsoft サポートの各関数ページにある対象製品の一覧にもとづいています。IFS・SWITCH・MAXIFS・MINIFS・TEXTJOIN のページには、Office 2019 または Microsoft 365 のサブスクリプションで使えるという説明があります。XLOOKUP のページには、Excel 2016 と Excel 2019 では使えないという注記があります。
  • Calc 側は、LibreOffice ヘルプの XLOOKUP・XMATCH・FILTER・UNIQUE・SORT の各ページに「LibreOffice 24.8 から使える」と書かれています。Calc 24.2 にこの5つの数式を入れると、XLOOKUP・XMATCH・UNIQUE・SORT は #NAME?、FILTER は #VALUE! になりました。
  • ブックを複数の人で使うときは、いちばん前の版に合わせるのが安全です。Excel 2019 が混ざるなら、XLOOKUP の代わりに INDEX+MATCH、IFS の代わりに IF の入れ子を選びます。

IFの引数でつまずく点

書式は IF(条件, 真の場合, 偽の場合) です。

数式 結果 ポイント
=IF(E2=文具,"○","×") #NAME? 文字列を引用符で囲んでいないと、名前として扱われる
=IF(E2="文具","○","×") ○ 文字列は半角の二重引用符で囲む
=IF(F2>=10,"○","") ○ 数値は引用符なし。偽の場合に "" を書くと空の表示になる
=IF(F2>=20,"○") FALSE 偽の場合を省くと、条件に合わないとき FALSE と表示される
=IF(I2="","空","あり") 空 空のセルかどうかは "" と比べる
=IF(AND(F2>=10,F2<=20),"範囲内","範囲外") 範囲内 「10以上20以下」は AND で2つの条件に分ける
=IF(F2>=30,"A",IF(F2>=10,"B","C")) B 3段階は偽の場合に IF を入れる。大きい条件から順に書く
=IFS(F2>=30,"A",F2>=20,"B") #N/A IFS はどの条件にも合わないと #N/A。最後に TRUE,"C" を足すと「それ以外」になる

比較演算子は =(等しい)、<>(等しくない)、>、>=、<、<= の6つです。「以上」「以下」は不等号を先、イコールを後に書きます。

SUMIFSの引数でつまずく点

書式は SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, …) です。合計範囲が1つ目に来る点が SUMIF(合計範囲は3つ目)と逆なので、ここがいちばんのつまずきどころです。Microsoft サポートの SUMIFS のページでも、引数の順序が SUMIF と異なることが注意点として挙げられています。

数式 結果 ポイント
=SUMIFS(H2:H11,F2:F11,">=20") 7600 比較演算子つきの条件は、演算子ごと引用符で囲む
=SUMIFS(H2:H11,F2:F11,">="&K1) 7600 セルの値と比べるときは、演算子だけ囲んで & でつなぐ(K1 は 20)
=SUMIFS(H2:H11,F2:F11,">=K1") 0 セル番地まで引用符に入れると「K1 という文字」との比較になり、合計は 0
=SUMIFS(H2:H11,B2:B11,">="&DATE(2026,5,1),B2:B11,"<="&DATE(2026,5,31)) 34700 期間は同じ列に条件を2つ。日付は DATE 関数を & でつなぐ
=SUMIFS(H2:H11,D2:D11,"*ー*") 32400 * は任意の文字列。「ー」を含む商品(キーボード、モニター)の合計
=SUMIFS(H2:H11,E2:E11,"<>文具") 41400 「〜以外」は <> を付ける
=SUMIFS(H2:H11,I2:I11,"<>") 9900 備考が入っている行だけ
=SUMIFS(H2:H11,I2:I11,"") 44500 備考が空の行だけ
  • 条件に使えるワイルドカードは *(任意の文字列)と ?(任意の1文字)で、記号そのものを探すときは前に ~ を付けます(Microsoft サポートの記載)。
  • 合計範囲と条件範囲は、行数と列数をそろえます(Microsoft サポートの記載)。条件範囲を1行短い E2:E10 にした数式は、Calc では Err:502 になりました。範囲は同じ行番号で始めて同じ行番号で終えるようにします。
  • 指定できる条件範囲と条件の組は127組までです(Microsoft サポートの記載)。

COUNTIFSの引数でつまずく点

書式は COUNTIFS(条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, …) です。合計範囲がないぶん SUMIFS より短く、条件の書き方は SUMIFS と同じです。

数式 結果 ポイント
=COUNTIFS(C2:C11,"佐藤") 4 条件1つなら COUNTIF と同じ結果
=COUNTIFS(C2:C11,"佐藤",E2:E11,"機器") 1 条件を並べると「かつ」(AND)になる
=COUNTIFS(F2:F11,">=10",F2:F11,"<=20") 2 「10以上20以下」は同じ範囲を2回書く
=COUNTIFS(B2:B11,">="&DATE(2026,5,1)) 5 5月1日以降の件数
=COUNTIFS(D2:D11,"ペン",F2:F11,">="&K1) 3 文字の条件とセル参照の条件を組み合わせる
=COUNTIFS(D2:D11,"ペン")+COUNTIFS(D2:D11,"ノート") 5 「または」(OR)は足し算で表す
=SUM(COUNTIFS(D2:D11,{"ペン","ノート"})) 5 OR を1つの数式にまとめる書き方
=COUNTIFS(D2:D11,"???") 4 ? 3つで「3文字の商品」(ノート、マウス)
=COUNTIFS(I2:I11,"<>") 2 空でないセルの件数
=COUNTIFS(C2:C11,"<>佐藤",F2:F11,">"&AVERAGE(F2:F11)) 3 条件の値に関数の結果もつなげられる

TEXTの表示形式コードでつまずく点

書式は TEXT(値, 表示形式) です。2つ目の引数の表示形式コードは必ず引用符で囲みます。

数式 結果 ポイント
=TEXT(H10,"#,##0") 19,800 3桁区切り
=TEXT(H10,"#,##0")&"円" 19,800円 単位は & で後ろにつなぐ
=TEXT(1234.5,"#,##0.00") 1,234.50 小数点以下を2桁にそろえる
=TEXT(7,"000") 007 0 は桁が足りなければ 0 で埋める。# は埋めない
=TEXT(0.256,"0.0%") 25.6% パーセント表示
=TEXT(-500,"#,##0;▲#,##0") ▲500 ; の後ろに負の数の形式を書ける
=TEXT(B2,"yyyy/mm/dd") 2026/04/01 mm・dd は2桁にそろえる
=TEXT(B2,"yyyy/m/d") 2026/4/1 m・d は桁をそろえない
=TEXT(B2,"yyyy年m月d日") 2026年4月1日 年月日の文字を入れられる
=TEXT(B2,"yyyymmdd") 20260401 ファイル名や管理番号に使う8桁
=TEXT(B2,"aaa") 水 曜日を1文字で(日本語環境)
=TEXT(B2,"aaaa") 水曜日 曜日を「〜曜日」で(日本語環境)
=TEXT(B2,"m月d日(aaa)") 4月1日(水) 日付と曜日をまとめて表示
=TEXT(0.75,"h:mm") 18:00 時刻は1日を1とする小数。0.75 は 18時
=B2&"納品" 46113納品 日付をそのまま & でつなぐとシリアル値になる
=TEXT(B2,"m/d")&"納品" 4/1納品 日付を文字とつなぐ前に TEXT で形を決める
=ISNUMBER(TEXT(H2,"0")) FALSE TEXT の結果は数値ではなく文字列
  • TEXT の結果は文字列です。Microsoft サポートの TEXT のページでも、元の値は別のセルに残し、TEXT は表示用の別のセルで使うことがすすめられています。SUM などの集計には元の数値の列を使いましょう。
  • 表示だけ変えたいときは、セルの書式設定で同じ表示形式コードを指定する方法もあります。こちらは値が数値のままなので、そのまま計算に使えます。
  • "aaa" と "aaaa" は日本語の曜日を出すコードです。上の表は日本語ロケールで計算した結果です。

関数選びに迷ったときの判断表

迷うところ 選び方
SUMIF と SUMIFS 条件が増える見込みがあるなら最初から SUMIFS。条件1つでも SUMIFS で書ける
COUNT と COUNTA 数値だけ数えるなら COUNT、文字も含めて入力済みのセルを数えるなら COUNTA
IF の入れ子と IFS 2段階なら IF、3段階以上で Excel 2019 以降なら IFS。値の一致で分けるなら SWITCH
VLOOKUP と XLOOKUP 全員が Excel 2021 以降か Microsoft 365 なら XLOOKUP。版が混ざるなら VLOOKUP か INDEX+MATCH
IFERROR と IFNA 検索の「見つからない」だけ拾うなら IFNA。割り算など幅広く拾うなら IFERROR
ROUND と表示形式 計算に使う値そのものを丸めるなら ROUND。見た目だけなら表示形式
TEXT と表示形式 文字とつなぐなら TEXT。セル単体の見た目なら表示形式

よくある質問

Q. まず覚えるならどの関数ですか? A. SUM、AVERAGE、COUNTA、IF、SUMIFS、COUNTIFS、VLOOKUP(または XLOOKUP)、IFERROR、TEXT、TODAY の10個です。この10個で、合計・件数・条件分け・別表からの転記・表示の調整までひととおりできます。

Q. XLOOKUP を入れたら #NAME? になります。 A. その Excel が XLOOKUP に対応していない可能性があります。XLOOKUP は Excel 2021・2024 と Microsoft 365 で使える関数です。Excel 2019 では =INDEX(戻り範囲,MATCH(検索値,検索範囲,0)) に置き換えると同じ結果になります。

Q. SUMIFS の結果が 0 になります。 A. 条件の書き方を確かめます。セルの値と比べるなら ">="&K1 のように演算子だけを引用符で囲みます。">=K1" と書くと文字との比較になり 0 になります。条件範囲の値が文字列の数字になっていないかも見てください。

Q. LibreOffice Calc でも同じ数式が使えますか? A. この記事の60個のうち55個は、Calc 24.2 で同じ数式のまま計算できました。XLOOKUP・XMATCH・FILTER・UNIQUE・SORT の5つは、LibreOffice のヘルプで 24.8 から使えると案内されています。

まとめ

  • よく使う関数は集計22・条件分岐6・検索9・文字列10・日付9・エラー処理4の計60個で整理できる
  • 「〜IFS」は合計範囲(集計する範囲)が先、条件範囲と条件の組が後。SUMIF とは順番が逆
  • 条件の文字列と比較演算子は引用符で囲み、セル参照は & でつなぐ(">="&K1)
  • XLOOKUP・XMATCH・FILTER・UNIQUE・SORT は Excel 2021 以降、IFS・SWITCH・MAXIFS・MINIFS・TEXTJOIN は Excel 2019 以降
  • TEXT の結果は文字列。計算には元の数値を使い、TEXT は表示用のセルで使う
  • 日付はシリアル値という数値。数値で表示されたら表示形式を日付にする
  • 検索の「見つからない」は IFNA、幅広いエラーは IFERROR で受ける

参考・出典

  • Microsoft サポート「Excel functions (alphabetical)」「XLOOKUP function」「XMATCH function」「FILTER function」「UNIQUE function」「SORT function」「IFS function」「SWITCH function」「MAXIFS function」「MINIFS function」「TEXTJOIN function」「SUMIFS function」「TEXT function」「SUBTOTAL function」「DATEDIF function」(support.microsoft.com、2026-10-05 閲覧)
  • LibreOffice ヘルプ「XLOOKUP」「XMATCH」「FILTER」「UNIQUE」「SORT」(help.libreoffice.org、2026-10-05 閲覧)

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(記載例)出典:株式会社RJC「Excel関数一覧|よく使う60個を目的別の早見表と数式例で整理」

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