CSSの色は、色名(tomato)・カラーコード(#ff6347)・rgb()・hsl() などの関数のどれで書いても同じ色を表せます。透明度は、色の値に「/ 50%」やカラーコード末尾2桁を足す方法と、要素ごと透かす opacity プロパティの2系統があります。

この記事では、同じ1色を9通りの書き方で書き比べた対応表を最初に置き、rgb(0 0 0 / 50%) という空白区切りの書き方と、カンマ区切りの rgba() の関係を整理します。さらに「背景だけ透明にしたいのに文字まで薄くなる」という定番の悩みを、実際に描画されたピクセルの色を測って比べました。掲載した出力はすべて Chromium 141(Playwright 経由)で動かして得たものです。Firefox と Safari では動かしていないため、その点は各所で明記します。

CSSの色指定の早見表

やりたいこと 書き方(コピペ用) 補足
名前で色を指定する color: tomato; 色名は約150種。大文字小文字は区別されない
カラーコードで指定する color: #ff6347; 6桁=赤2桁・緑2桁・青2桁の16進数
3桁に短縮する color: #f64; #ff6644 と同じ。各桁を2回繰り返す
カラーコードで半透明にする color: #ff634780; 末尾2桁が透明度。80=約50%
RGBの数値で指定する color: rgb(255 99 71); 0〜255 を空白で区切る
RGBで半透明にする color: rgb(255 99 71 / 50%); rgba(255, 99, 71, 0.5) と同じ結果
色相で指定する color: hsl(9 100% 64%); 色相(角度)・彩度・明度
白と黒の混ぜ具合で指定する color: hwb(9 28% 0%); 色相・白の量・黒の量
見た目の明るさをそろえて指定する color: oklch(0.696 0.196 33.3); 明るさ・鮮やかさ・色相
2色を混ぜる color: color-mix(in srgb, tomato, white); 比率省略時は50%ずつ
背景だけ透明にする background-color: rgb(0 0 0 / 50%); 中の文字は薄くならない
要素を丸ごと透かす opacity: 0.5; 子要素も一緒に透ける
完全に透明にする background-color: transparent; rgb(0 0 0 / 0) と同じ
文字色と同じ色にする border-color: currentColor; color の値をそのまま使う

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「CSSの色指定まとめ|rgb・hsl・カラーコードと透明度の書き方」

同じ色を9通りで書き比べた対応表

色の書き方は「表し方が違うだけ」で、ブラウザの中では同じ色として扱われます。 色名の tomato を基準に、同じ色になる書き方を並べ、ブラウザが計算した値(getComputedStyle の結果)と、白い背景に描いたときのピクセルの色を測りました。

書き方 指定 計算後の値 描画されたピクセル
色名 tomato rgb(255, 99, 71) #ff6347
カラーコード6桁 #ff6347 rgb(255, 99, 71) #ff6347
カラーコード8桁 #ff6347ff rgb(255, 99, 71) #ff6347
rgb(空白区切り) rgb(255 99 71) rgb(255, 99, 71) #ff6347
rgb(カンマ区切り) rgb(255, 99, 71) rgb(255, 99, 71) #ff6347
rgb(%指定) rgb(100% 38.8% 27.8%) rgb(255, 99, 71) #ff6347
hsl hsl(9 100% 64%) rgb(255, 99, 71) #ff6347
hwb hwb(9 28% 0%) rgb(255, 99, 71) #ff6347
oklch oklch(0.696 0.196 33.3) oklch(0.696 0.196 33.3) #ff6344
color() color(srgb 1 0.388 0.278) color(srgb 1 0.388 0.278) #ff6347

読み取れることは3つあります。

  • 色名・カラーコード・rgb・hsl・hwb は、計算後にすべて rgb(255, 99, 71) へそろいます。 どれで書いても表示は同じなので、読みやすさで選んで構いません。
  • oklch は計算後も oklch のまま残ります。小数第3位までに丸めて書いたため、青が 71 ではなく 68 になりました。桁数を増やす(oklch(0.696216 0.195561 32.3195))と差は縮まります。
  • 3桁の #f64 は #ff6644 に展開され、ピクセルは rgb(255, 102, 68) でした。#ff6347 を3桁で正確に表すことはできません。3桁に短縮できるのは #ffcc00 → #fc0 のように各色が同じ文字の繰り返しのときだけです。

書き比べを自分で確かめるコード

次のHTMLを保存してブラウザで開くと、各書き方が有効かどうかと計算後の値が一覧で出ます。調べたい色を list に足して使ってください。

<!doctype html>
<html lang="ja">
<meta charset="utf-8">
<title>色の書き方を比べる</title>
<pre id="out"></pre>
<script>
const list = [
  "tomato", "#ff6347", "#ff6347ff", "rgb(255 99 71)", "rgb(255, 99, 71)",
  "hsl(9 100% 64%)", "hwb(9 28% 0%)", "oklch(0.696 0.196 33.3)",
  "rgb(255 99 71 / 50%)", "rgba(255, 99, 71, 0.5)", "#ff634780",
  "hsl(9 100% 64% / 50%)", "color-mix(in srgb, tomato, white)",
  "transparent", "rgb(255 99 71, 0.5)"
];
const box = document.createElement("div");
document.body.append(box);
const lines = list.map((c) => {
  box.style.backgroundColor = "";          // いったん消す
  box.style.backgroundColor = c;           // 無効な値は入らない
  const ok = CSS.supports("color", c) ? "有効" : "無効";
  return c.padEnd(36) + ok + "  " + getComputedStyle(box).backgroundColor;
});
document.getElementById("out").textContent = lines.join("\n");
</script>
</html>

Chromium 141 で開いたときの表示です。

tomato                              有効  rgb(255, 99, 71)
#ff6347                             有効  rgb(255, 99, 71)
#ff6347ff                           有効  rgb(255, 99, 71)
rgb(255 99 71)                      有効  rgb(255, 99, 71)
rgb(255, 99, 71)                    有効  rgb(255, 99, 71)
hsl(9 100% 64%)                     有効  rgb(255, 99, 71)
hwb(9 28% 0%)                       有効  rgb(255, 99, 71)
oklch(0.696 0.196 33.3)             有効  oklch(0.696 0.196 33.3)
rgb(255 99 71 / 50%)                有効  rgba(255, 99, 71, 0.5)
rgba(255, 99, 71, 0.5)              有効  rgba(255, 99, 71, 0.5)
#ff634780                           有効  rgba(255, 99, 71, 0.5)
hsl(9 100% 64% / 50%)               有効  rgba(255, 99, 71, 0.5)
color-mix(in srgb, tomato, white)   有効  color(srgb 1 0.694118 0.639216)
transparent                         有効  rgba(0, 0, 0, 0)
rgb(255 99 71, 0.5)                 無効  rgba(0, 0, 0, 0)

最後の行 rgb(255 99 71, 0.5) は空白区切りとカンマ区切りを混ぜた書き方で、無効と判定されました。無効な値は宣言ごと読み飛ばされるため、背景は初期値の透明(rgba(0, 0, 0, 0))のままです。

色の書き方7種の特徴と選び方

色名(キーワード)で指定する

red、white、tomato など、名前で書ける色が用意されています。 試作や説明用のコードで手早く使えます。大文字と小文字は区別されず、Tomato でも同じ色になりました。

色名 カラーコード 色名 カラーコード
black #000000 white #ffffff
red #ff0000 blue #0000ff
green #008000 lime #00ff00
yellow #ffff00 orange #ffa500
gray #808080 silver #c0c0c0
navy #000080 teal #008080
tomato #ff6347 rebeccapurple #663399

green は #008000(暗めの緑)で、明るい緑は lime です。名前から想像する色と数値がずれることがあるため、デザインで決まった色はカラーコードや rgb で書くと確実です。

カラーコード(HEX)で指定する:3桁・4桁・6桁・8桁

# に続けて16進数(0〜9 と a〜f)で赤・緑・青を書く方法です。デザインツールからそのままコピーできるため、最もよく使われます。

桁数 例 意味 展開後
6桁 #ff6347 赤 ff・緑 63・青 47 そのまま
3桁 #f64 各桁を2回繰り返す #ff6644
8桁 #ff634780 6桁+透明度 80 rgba(255, 99, 71, 0.5)
4桁 #f648 3桁+透明度。各桁を2回繰り返す #ff664488 → rgba(255, 102, 68, 0.533)

大文字(#FF6347)でも小文字でも同じです。5桁や7桁は無効になります。また、6桁のつもりで2文字足りない #ff63 を書くと、4桁の書き方として解釈され rgba(255, 255, 102, 0.2)(薄い黄色)になりました。エラーにならず別の色が出るので、桁数は数えて確認すると安心です。

rgb() で指定する:空白区切りとカンマ区切り

赤・緑・青をそれぞれ 0〜255(または 0%〜100%)で指定します。 現在の書き方は空白区切りで、透明度は / の後ろに書きます。

.box {
  color: rgb(255 99 71);            /* 不透明 */
  background: rgb(255 99 71 / 50%); /* 半透明。0.5 と書いても同じ */
}

範囲を超えた値は、範囲内に収められます。rgb(300 -20 71) は rgb(255, 0, 71) に、透明度 150% は不透明(100%)になりました。

hsl() で指定する:色相・彩度・明度

色相(0〜360 の角度)・彩度(%)・明度(%)で指定します。 「同じ色みのまま明るくする」「彩度だけ落とす」といった調整を、数値を1つ変えるだけで行えるのが利点です。

色相 色 色相 色
0 赤 180 シアン
30 オレンジ 240 青
60 黄 270 紫
120 緑 300 マゼンタ
:root {
  --main:       hsl(9 100% 64%);  /* 基準の色 */
  --main-light: hsl(9 100% 85%);  /* 明度だけ上げる */
  --main-dark:  hsl(9 100% 40%);  /* 明度だけ下げる */
  --main-mute:  hsl(9 30% 64%);   /* 彩度だけ下げる */
}

明度は 0% で黒、100% で白、50% がその色相でいちばん鮮やかな状態です。

hwb() で指定する:色相・白の量・黒の量

色相に、白と黒をどれだけ混ぜるかで指定します。 絵の具に白や黒を足す感覚に近く、hwb(9 28% 0%) は「色相9の純色に白を28%混ぜ、黒は混ぜない」という意味です。hwb には空白区切りの書き方だけがあり、カンマ区切りはありません。

oklch() で指定する:見た目の明るさをそろえやすい

明るさ(L:0〜1 または 0%〜100%)・鮮やかさ(C:0〜0.4 程度)・色相(H:角度)で指定します。 hsl では、明度を同じ 50% にしても黄色は明るく青は暗く見えます。oklch の L は人の目で感じる明るさに沿って作られているため、L をそろえると色相が違っても明るさの印象がそろいやすくなります。配色を数値で組み立てたいときに向いています。

:root {
  --tag-red:   oklch(0.7 0.15 30);
  --tag-green: oklch(0.7 0.15 150);
  --tag-blue:  oklch(0.7 0.15 260);  /* L と C を固定して色相だけ変える */
}

Chromium 141 では有効な値として扱われ、計算後の値も oklch のまま返りました(Firefox・Safari では未実行です)。

color-mix() で2色を混ぜる

2つの色を、指定した色空間で混ぜた結果を返す関数です。 基準の色から薄い色・濃い色を作るのに便利です。MDN では、2023年5月から主要ブラウザで広く使える機能(Baseline Widely available)と案内されています。

.btn {
  background: tomato;
}
.btn:hover {
  /* tomato に黒を 15% 混ぜて少し暗くする */
  background: color-mix(in srgb, tomato, black 15%);
}

混ぜた結果を Chromium 141 で測った値です。

指定 計算後の値 白背景でのピクセル
color-mix(in srgb, tomato, white) color(srgb 1 0.694118 0.639216) #ffb1a3
color-mix(in oklch, tomato, white) oklch(0.848105 0.0978054 32.3195) #ffb6a5
color-mix(in srgb, tomato 25%, white) color(srgb 1 0.847059 0.819608) #ffd8d1
color-mix(in srgb, red, yellow) color(srgb 1 0.5 0) #ff8000
color-mix(in srgb, tomato 50%, transparent) color(srgb 1 0.388235 0.278431 / 0.5) #ffb1a3

比率のルールは次のとおりです(MDN の color-mix() のページで確認しました)。

  • 両方の比率を省略すると 50% ずつ
  • 片方だけ書くと、もう片方は 100% から引いた残り
  • in srgb などの色空間は混ぜ方を決めるもので、色空間が変わると結果の色も少し変わる(上の表の1行目と2行目)

transparent と混ぜると半透明になります。変数に入った色を半透明にしたいときに使える書き方です。

:root { --brand: #ff6347; }
.overlay {
  /* 変数の色を 50% の濃さにする */
  background: color-mix(in srgb, var(--brand) 50%, transparent);
}

どの書き方を選ぶかの判断表

場面 向いている書き方 理由
デザインツールの色をそのまま使う カラーコード6桁 コピーしてそのまま貼れる
半透明の色を書く rgb(R G B / 50%) 透明度が % で読める
色みを保って明るさを調整する hsl 明度の数値だけ変えればよい
複数の色の明るさをそろえる oklch L をそろえると見た目の明るさがそろいやすい
基準色から濃淡を作る color-mix 元の色を変数1つで管理できる
試作・説明用のコード 色名 短く、意味が伝わる

1つのサイトの中では書き方をそろえると、検索や置換がしやすくなります。色は CSS 変数(カスタムプロパティ)にまとめ、使う側は var(--main) と書く形にすると、書き方を後から変えるのも1か所で済みます。

rgb(0 0 0 / 50%) と rgba() の関係

現在の仕様では rgba() は rgb() の別名で、どちらも同じ結果になります。 違いは「区切りの書き方」だけです。

書き方 例 Chromium 141 の結果
空白区切り+スラッシュ(現在の書き方) rgb(255 99 71 / 50%) 有効 → rgba(255, 99, 71, 0.5)
同上、透明度を小数で rgb(255 99 71 / 0.5) 有効 → rgba(255, 99, 71, 0.5)
カンマ区切り(従来の書き方) rgba(255, 99, 71, 0.5) 有効 → rgba(255, 99, 71, 0.5)
rgb にカンマで4つ目を書く rgb(255, 99, 71, 0.5) 有効 → rgba(255, 99, 71, 0.5)
rgba に空白区切り+スラッシュ rgba(255 99 71 / .5) 有効 → rgba(255, 99, 71, 0.5)
空白とカンマを混ぜる rgb(255 99 71, 0.5) 無効(宣言が読み飛ばされる)
カンマを一部だけ付ける rgb(255, 99 71) 無効

ポイントを整理します。

  • rgb() と rgba() は名前が違うだけで、どちらにも透明度を書けます。hsl と hsla も同じ関係です。
  • 区切りは「全部空白+透明度はスラッシュ」か「全部カンマ」のどちらかにそろえます。混ぜると無効です。
  • 計算後の値(getComputedStyle)は、どの書き方でもカンマ区切りの rgba(255, 99, 71, 0.5) で返ります。 JavaScript で色を文字列比較するときは、この形で返る点を覚えておくと役立ちます。
  • hwb・oklch・color-mix などの新しい関数は空白区切りだけです。新しく書くコードは空白区切りにそろえておくと、関数を変えても書き方が変わりません。

既存のカンマ区切りの rgba() は今後もそのまま動くので、書き直す必要はありません。

元の色から透明度だけ変える(相対色構文)

from を使うと、既存の色を取り込んで一部だけ変えられます。 変数の色を半透明にする、もう1つの方法です。

:root { --brand: tomato; }
.overlay {
  background: rgb(from var(--brand) r g b / 50%);
}

Chromium 141 では rgb(from tomato r g b / 50%) が有効で、白背景でのピクセルは #ffb1a3(rgb(255 99 71 / 50%) と同じ)でした。Firefox・Safari での動作は未実行のため、広い環境に向けるなら前述の color-mix(in srgb, var(--brand) 50%, transparent) と並べて検討してください。

明るさを変えた色も、相対色構文で作れます。hsl(from tomato h s calc(l + 20))(明度を20足す)は Chromium 141 で有効で、白背景でのピクセルは #ffb9ad でした。oklch(from tomato l c h / 0.5) のように、oklch で取り込んで透明度だけ変える書き方も有効でした。

変数の色から作りたいもの color-mix での書き方 相対色構文での書き方
半透明 color-mix(in srgb, var(--brand) 50%, transparent) rgb(from var(--brand) r g b / 50%)
明るい色 color-mix(in srgb, var(--brand), white 30%) hsl(from var(--brand) h s calc(l + 20))
暗い色 color-mix(in srgb, var(--brand), black 15%) hsl(from var(--brand) h s calc(l - 15))

表のうち、明るい色・暗い色の color-mix の行と、暗い色の相対色構文の行は書き方の紹介で、個別の測定は未実行です。

背景だけ透明にする方法と opacity の違い

背景色の値に透明度を入れると背景だけが透け、opacity を使うと子要素まで含めて丸ごと透けます。 写真の上に半透明の帯を置いて白い文字を載せる、といった場面で差が出ます。

次のHTMLで、青い土台の上に2つの箱を置きました。A は背景色に透明度を入れ、B は黒い背景に opacity: 0.5 を付けています。どちらも中に白い子要素があります。

<!doctype html>
<html lang="ja">
<meta charset="utf-8">
<style>
  body { margin: 0; }
  .stage { position: relative; width: 300px; height: 200px; background: rgb(0 0 255); }
  .a, .b { position: absolute; top: 10px; width: 100px; height: 100px; }
  .a { left: 10px;  background: rgb(0 0 0 / 50%); }          /* 背景だけ半透明 */
  .b { left: 150px; background: rgb(0 0 0); opacity: 0.5; }  /* 要素ごと半透明 */
  .child { position: absolute; left: 20px; top: 20px; width: 40px; height: 40px; background: #fff; }
</style>
<div class="stage">
  <div class="a"><div class="child"></div></div>
  <div class="b"><div class="child"></div></div>
</div>
</html>

Chromium 141 でスクリーンショットを撮り、ピクセルの色を測った結果です。

測った場所 A:背景色に透明度 B:opacity: 0.5
箱の背景部分 rgb(0, 0, 127) rgb(0, 0, 126)
中の白い子要素 rgb(255, 255, 255)(白のまま) rgb(128, 128, 255)(青が透けた)

箱の背景はどちらもほぼ同じ濃さですが、B は子要素の白まで半分透けて、下の青と混ざりました。 文字や画像をくっきり見せたいときは A の書き方を選びます。

比べる点 色の透明度(rgb(... / 50%) や 8桁HEX) opacity プロパティ
透ける範囲 その色を使った部分だけ(背景・枠線・文字など個別) 要素全体と子孫すべて
子要素で元に戻せるか そもそも子に影響しない 戻せない(子に opacity: 1 を書いても親の分は透けたまま)
向いている用途 写真の上の帯、薄い枠線、影の色 フェードイン・フェードアウト、無効状態の表現
書く場所 色の値の中 独立したプロパティ

文字まで薄くなったときの直し方

直す前(文字も一緒に薄くなる):

.caption {
  background: #000;
  color: #fff;
  opacity: 0.6;
}

直した後(背景だけ透ける):

.caption {
  background: rgb(0 0 0 / 60%);
  color: #fff;
}

opacity を消して、透明度を背景色の値の中へ移すのが直し方です。背景画像そのものを薄くしたい場合は、疑似要素(::before)に画像を置いてそちらにだけ opacity を付けると、文字に影響しません。

.hero { position: relative; }
.hero::before {
  content: "";
  position: absolute;
  inset: 0;
  background: url("photo.jpg") center / cover;
  opacity: 0.4;         /* 画像だけ薄くする */
  z-index: -1;
}
.hero { isolation: isolate; } /* z-index: -1 を .hero の内側に留める */

この疑似要素の例は構文の紹介で、画像ファイルを用意しての表示確認は未実行です。

透明度%と8桁HEX末尾2桁の変換早見表

8桁カラーコードの末尾2桁は、透明度(0〜100%)を 0〜255 に換算して16進数にしたものです。計算式は「255 × 透明度% ÷ 100 を四捨五入して16進数へ」です。

不透明度 末尾2桁 不透明度 末尾2桁 不透明度 末尾2桁
0% 00 35% 59 70% B3
5% 0D 40% 66 75% BF
10% 1A 45% 73 80% CC
15% 26 50% 80 85% D9
20% 33 55% 8C 90% E6
25% 40 60% 99 95% F2
30% 4D 65% A6 100% FF

表の値のうち 0D・1A・33・40・4D・66・80・99・B3・BF・CC・E6・F2 は、#000000 の末尾に付けて Chromium 141 で計算後の値を確かめました(例:#00000080 → rgba(0, 0, 0, 0.5)、#0000004d → rgba(0, 0, 0, 0.3)、#000000b3 → rgba(0, 0, 0, 0.7))。残りは同じ計算式で求めた値です。

覚えておくと便利な目安は、80 が約50%、40 が約25%、BF が約75%、CC が80%、33 が20% の5つです。JavaScript で求める場合は次の1行で計算できます。

const alphaHex = (percent) =>
  Math.round(255 * percent / 100).toString(16).padStart(2, "0");

console.log(alphaHex(50)); // "80"
console.log(alphaHex(30)); // "4d"

末尾2桁は「不透明度」なので、00 が完全に透明、FF が完全に不透明です。「透明度80%にしたい(=ほとんど透けている)」という意味なら、不透明度は 20% で末尾は 33 になります。言葉の向きに注意してください。

transparent と currentColor の使いどころ

transparent:完全に透明な色

transparent は「透明」を表すキーワードで、計算後の値は rgba(0, 0, 0, 0) でした。 色が必要な場所に「色なし」を置きたいときに使います。

使いどころ 書き方 ねらい
背景色を打ち消す background-color: transparent; ボタンなどの既定の背景を消す
枠線の場所だけ確保する border: 2px solid transparent; ホバーで色を付けても大きさが変わらない
CSSで三角形を作る border-color: transparent transparent tomato; 3辺を透明にして1辺だけ見せる
グラデーションの端を透かす linear-gradient(tomato, transparent) だんだん消えていく表現
.tab {
  border-bottom: 3px solid transparent;  /* 最初から3px分の場所を取っておく */
}
.tab[aria-selected="true"] {
  border-bottom-color: tomato;           /* 色だけ変える。高さは変わらない */
}

currentColor:その要素の文字色を使う

currentColor は、その要素の color の値を指すキーワードです。 文字色を変えると、枠線やアイコンの色も一緒に変わる仕組みを作れます。

.badge {
  color: tomato;
  border: 2px solid currentColor;   /* 枠線も tomato になる */
}
.badge:hover {
  color: navy;                      /* 文字も枠線も navy に変わる */
}
.icon {
  fill: currentColor;               /* SVG アイコンを文字色に合わせる */
}

color: tomato; border: 2px solid currentColor; を指定した要素の計算後の値は、border-top-color も rgb(255, 99, 71) でした。border で色を省略した場合の初期値も currentColor なので、border: 2px solid; と書くだけでも文字色の枠線になります。

色を指定できる主なプロパティとコピペ用テンプレート

ここまでの書き方は、色を受け取るプロパティならどこでも同じように使えます。

色を付ける対象 プロパティ 例
文字 color color: #333;
背景 background-color background-color: rgb(0 0 0 / 5%);
枠線 border-color border: 1px solid rgb(0 0 0 / 15%);
輪郭線 outline-color outline: 2px solid oklch(0.7 0.15 260);
影 box-shadow・text-shadow box-shadow: 0 2px 8px rgb(0 0 0 / 20%);
下線 text-decoration-color text-decoration-color: tomato;
入力欄のカーソル caret-color caret-color: tomato;
チェックボックスなど accent-color accent-color: tomato;
SVG の塗りと線 fill・stroke fill: currentColor;

影や区切り線は、黒に低い透明度を付ける(rgb(0 0 0 / 10%) など)と、背景色が変わってもなじみやすくなります。

色を変数にまとめておくテンプレートです。基準の色を1つ決め、濃淡と半透明は color-mix で作っています。

:root {
  /* 基準の色 */
  --brand: #ff6347;
  --text: #222222;
  --bg: #ffffff;

  /* 基準の色から作る色 */
  --brand-soft:  color-mix(in srgb, var(--brand), white 80%);        /* 薄い背景用 */
  --brand-hover: color-mix(in srgb, var(--brand), black 15%);        /* ホバー用 */
  --brand-alpha: color-mix(in srgb, var(--brand) 50%, transparent);  /* 半透明 */

  /* 影と線は黒の半透明 */
  --line:   rgb(0 0 0 / 12%);
  --shadow: rgb(0 0 0 / 20%);
}

.card {
  color: var(--text);
  background: var(--bg);
  border: 1px solid var(--line);
  box-shadow: 0 2px 8px var(--shadow);
}
.card .tag {
  color: var(--brand);
  background: var(--brand-soft);
  border: 1px solid currentColor;
}

このテンプレートは書き方の例で、表示確認は未実行です(使っている color-mix(in srgb, 色 50%, transparent) と rgb(0 0 0 / N%)、currentColor の個々の動作は前述のとおり確認済みです)。

よくあるつまずきと直し方

実際に Chromium 141 で試して確かめた結果です。

書いた値 起きたこと 直し方
rgb(255 99 71, 0.5) 無効になり色が付かない rgb(255 99 71 / 0.5) か rgba(255, 99, 71, 0.5) にそろえる
#ff63(2文字不足) 4桁として解釈され薄い黄色になる 6桁または8桁になっているか数える
#f64 を #ff6347 のつもりで使う #ff6644 になり少し違う色 繰り返しでない色は6桁で書く
rgb(300 -20 71) rgb(255, 0, 71) に収められる 0〜255 の範囲で書く
hsl(9 100 64)(% を省略) Chromium 141 では有効で同じ色になった 他のブラウザでは未実行のため % を付けておくと確実
rgb(255 99 71 / 150%) 不透明(100%)として扱われる 0〜100% または 0〜1 で書く
親に opacity: 0.5、子に opacity: 1 子も透けたまま 親の背景色に透明度を入れる
background: tomato 50% のように%を足す 色の透明度にはならない rgb(255 99 71 / 50%) や color-mix() を使う

最後の行は構文上の一般的な注意で、個別の検証は未実行です。

色が付かないときは、ブラウザの開発者ツールで該当の宣言に取り消し線や警告マークが出ていないかを見ると、無効な値かどうかがすぐに分かります。JavaScript では CSS.supports("color", "値") で有効かどうかを調べられます。

console.log(CSS.supports("color", "rgb(255 99 71 / 50%)")); // true
console.log(CSS.supports("color", "rgb(255 99 71, 0.5)"));  // false

読みやすさのためのコントラスト確認

色を決めたら、文字色と背景色の差が十分かどうかも確かめておくと、多くの人にとって読みやすいページになります。半透明の色は下にある色と混ざるため、見た目の色は重ねた結果で決まります。この記事の測定でも、rgb(255 99 71 / 50%) を白の上に置くと #ffb1a3 になりました。同じ指定でも背景が暗ければ別の色になるので、半透明の背景に文字を載せるときは、実際に重なった状態でコントラストを確認するのがおすすめです。ブラウザの開発者ツールには、要素を選ぶとコントラスト比を表示する機能があります。

よくある質問

Q. rgba() は今後使えなくなりますか? A. 使えます。現在の仕様では rgba() は rgb() の別名として扱われ、Chromium 141 でもカンマ区切りの rgba(255, 99, 71, 0.5) と空白区切りの rgb(255 99 71 / 50%) は同じ計算結果になりました。既存のコードを書き直す必要はなく、新しく書く部分から空白区切りにしていけば十分です。

Q. 透明度は 0.5 と 50% のどちらで書けばよいですか? A. どちらでも同じ結果です。rgb(255 99 71 / 0.5) と rgb(255 99 71 / 50%) はどちらも rgba(255, 99, 71, 0.5) になりました。チーム内でどちらかにそろえると読みやすくなります。

Q. カラーコードの大文字と小文字で違いはありますか? A. ありません。#FF6347 と #ff6347 は同じ色です。色名や関数名も同様で、Tomato や RGB(255 99 71) も有効でした。表記はフォーマッターの設定などで統一しておくと差分が見やすくなります。

Q. hsl と oklch はどう使い分けますか? A. 1つの色の明るさや彩度を直感的に調整したいなら hsl、複数の色を並べたときの明るさの印象をそろえたいなら oklch が向いています。どちらも最終的にはブラウザが画面の色に変換するので、扱いやすいほうを選んで構いません。

まとめ

  • 色名・カラーコード・rgb・hsl・hwb は同じ色を別の表し方で書いているだけで、計算後は rgb(255, 99, 71) のようにそろう
  • 透明度は rgb(R G B / 50%) か8桁カラーコードの末尾2桁で書く。80 が約50%、40 が約25%、BF が約75%
  • rgba() は rgb() の別名。区切りは「全部空白+スラッシュ」か「全部カンマ」にそろえ、混ぜない
  • 背景だけ透かすなら背景色の値に透明度を入れる。 opacity は子要素まで丸ごと透ける
  • color-mix() と相対色構文を使うと、変数に入った色から濃淡や半透明を作れる
  • transparent は「色なし」、currentColor は「文字色と同じ」。枠線の場所取りやアイコンの色合わせに使える
  • 色が付かないときは CSS.supports("color", 値) や開発者ツールで無効な値でないかを確かめる

本記事の内容は、ご自由にお使いください。
ご利用の際は、出典として本ページへのリンクを記載いただけますようお願いします。

(記載例)出典:株式会社RJC「CSSの色指定まとめ|rgb・hsl・カラーコードと透明度の書き方」

株式会社RJCでは、CSSの色指定や透明度の扱い方を仲間と学び合っています。こうした知識を共有しながら、日々技術を磨いています。

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